ヘイジside
『げぇむ』『ちぇっくめいと』。
難易度『
制限時間は6時間。
参加者は、『ぷれいやぁ』チームと『
参加者には全員『きんぐ』、『くいいん』、『るうく』、『ないと』、『びしょっぷ』、『ぽおん』のいずれかの役職が割り振られ、敵チームの参加者を殺害すると、その参加者の役職に応じた持ち点がチームの得点として加算される。
制限時間経過後、総合得点が多い方のチームの参加者は全員『げぇむくりあ』。
ただし制限時間内にどちらかのチームの『きんぐ』が死亡した場合、その時点で『げぇむ』終了。
敵の『きんぐ』を殺害したチームの参加者は全員『げぇむくりあ』。
『げぇむおおばぁ』になるのは以下の2つ。
チームの最終的な総合得点が、相手チームの得点よりも少なかった場合。
自分のチームの『きんぐ』が死亡した場合。
「どうする…?」
「まずはこの場にいる全員、何が得意なのかを把握しておきたいな。この『げぇむ』は、最初の役職決めが一番重要な気がしてならない。特に配点の高い『くいいん』と『るうく』、それから殺されれば一発でアウトの『きんぐ』は慎重に選ばないと…」
リナさんが尋ねると、俺は他の『ぷれいやぁ』を観察しながら答えた。
『きんぐ』は自ら動き回って点数を稼ぐ駒じゃないし、自分の身さえ守れれば、攻撃特化である必要性は無い。
そう考えると、『きんぐ』以外で一番強いのは『くいいん』だから、合理的に役職を割り振るなら、一番強い『ぷれいやぁ』は『くいいん』にするべきだ。
問題は『るうく』だ。
近接主体は『ぽおん』『ないと』『びしょっぷ』あたりに固まるだろうから、狙撃手や司令塔の役割ができる『ぷれいやぁ』を『るうく』にしたい。
そんな奴、そう都合よくいるかな…
なんて考えた、その時だった。
「んじゃあオレから決めさせてもらうぜぇ」
そう言ってニラギは、俺達に何の相談もなく勝手に『るうく』の腕輪を左腕に装着した。
するとモニターに、ニラギの顔写真が表示され、その下には、『『
コイツ…相談もなく何勝手な事してんだよ!?
「ちょっと…!アンタ何してんのよ!!」
「話し合いもなしに勝手に腕輪つけてんじゃねぇよ!」
「さっさとそれ外せよ!!」
「ヒャハハ!バァカ、もう外せねぇよ。『るうる』を忘れたのか?一度決めた役職は変更できねぇんだとよ」
「アンタ…何勝手な事を…!!」
ニラギが笑うと、リナさんがニラギを睨みつける。
するとさっきまで馬鹿にしたように笑っていたニラギが真顔になる。
「あ?なァに言ってやがんだ?オレ以外に適任がいるかよ」
「は…?」
「オレは『きんぐ』をやるつもりはねぇ。性に合わねぇからな。かといって、見ての通りオレには前線で敵をジャンジャン殺しまくる元気もねぇ。そうなりゃあ、必然的に後方支援になるわけだが…後方から戦場を俯瞰してお前らみてぇな脳筋共を動かせる副官は、どのポジションが一番適任だと思う?」
ニラギは、意外にも冷静かつ的確な指摘をした。
俺がさっき考えた、後方支援向きの『ぷれいやぁ』を『るうく』にする作戦なら、『るうく』はニラギが適任だ。
ニラギはこう見えて、元の世界ではゲームエンジニアをしていただけあって戦術や戦略を考えるのが得意だ。
その上、狙撃の腕がいい。
重症を負っていて以前のような射撃能力は期待できないが、それでも『るうく』を任せるならこれ以上の適任はいない。
「………わかった。『るうく』は…ニラギ、お前に任せる」
正直、ヒヅルに散々酷い事をしてきたコイツにこんな重要なポジションを任せるのは不安しかない。
だけど、今はニラギを信じるしか、俺達が生き残る道はない。
一人で勝手に役職を決めてしまったニラギを、皆が不満そうな目で見ていた。
すると、その時だった。
「ねぇ。ちゃっちゃと役職決めたいんだけどさ。『きんぐ』はアタシでいい?」
壁にもたれかかっていた義足の女の子が、手を挙げて口を開く。
「『きんぐ』が死んだらアウトなんでしょ?今日会ったばっかの他人の巻き添え喰らって『げぇむおおばぁ』とか、アタシは嫌だから」
「キミは…」
「アタシはヘイヤ。
義足の女の子…ヘイヤは、自ら『きんぐ』を志願した。
義足といい、面構えといい、ただの女子高生じゃなさそうだ。
おそらく彼女も、猛者『ぷれいやぁ』の一人だ。
「…聞いちゃ悪い事だったら申し訳ないんだけど、その脚…どうしたんだ?」
「ああ、これ?アタシ、『
ヘイヤの話を聞いた俺は、思わず息を呑んだ。
この子、この歳でそんな修羅場を…
「そっか……強いな」
「どうも」
俺が声をかけると、ヘイヤは満更でもなさそうに笑う。
するとその時、他の『ぷれいやぁ』がヘイヤに対して不平を言う。
「ちょっと待てよ…!ソイツが『きんぐ』なんて、オレは納得してねぇぞ!」
「そうよ!『きんぐ』の巻き添えが嫌だって言うんなら、アタシだって…!!」
他の『ぷれいやぁ』達は、次々と自分に『きんぐ』をやらせろと言い出した。
そりゃあ、そうなるよな…
今日会ったばかりの他人に全信頼を置いて命を預けろと言われても、普通の奴なら無理な相談だ。
だったら他の『ぷれいやぁ』が全員殺されてもまだ『げぇむくりあ』できる可能性がある『きんぐ』をやりたがるのも、わからなくもない。
他の『ぷれいやぁ』が自分が自分がと言い出すと、ヘイヤが他の『ぷれいやぁ』達に鋭い目を向ける。
「じゃあ聞くけど、アンタらは敵に集中砲火喰らって生き残れる自信あんの?」
「う………」
ヘイヤが尋ねると、さっきまで『きんぐ』をやりたがっていた『ぷれいやぁ』達が黙り込む。
「『きんぐ』はさ。生き残りたい奴がやるんじゃなくて、生き残れる奴がやるんだよ。『げぇむ』が終わるまで敵チームの全員から命を狙われるだろうけど、それでも『きんぐ』やりたい人ー」
ヘイヤは、小さく手を挙げながら他の『ぷれいやぁ』に尋ねる。
さっきまで騒いでいた『ぷれいやぁ』は、誰も手を挙げなかった。
「…急に静かになったね」
『きんぐ』をやりたがっていた『ぷれいやぁ』達が急に怖気付くと、ヘイヤは呆れ顔を浮かべる。
するとその時、ドレッドが手を挙げる。
「オレはそれでもやりたい。生き残る為に散々殺したんだ。こんなところで赤の他人の巻き添え喰らって死んでたまるか」
「先にやりたいって言ったのはアタシなんだけど…どうする?ジャンケンでもする?」
ドレッドとヘイヤは、お互い自分が『きんぐ』をやると言って譲らなかった。
結局二人でジャンケンをして、勝ったヘイヤが『きんぐ』をやる事になった。
「じゃ、アタシが『きんぐ』だね」
「………チッ」
勝ったヘイヤが『きんぐ』の腕輪を取ると、負けたドレッドは不満そうに舌打ちをする。
「心配しなくても、アタシはこんなところで死ねないから」
そう言ってヘイヤは、『きんぐ』の腕輪を左腕にはめた。
するとモニターにヘイヤの顔写真が表示され、その下には『『
「んじゃ、もう一人の『るうく』はオレがやってもいいかい?」
ヘイヤが『きんぐ』に決まると、大きなギターケースのようなものを背負い右眼に眼帯をつけた男性が前に出てくる。
中折れ帽とスーツを身につけていて、精悍な顔立ちをしている。
この人も、面構えからして猛者『ぷれいやぁ』だ。
眼帯の男が『るうく』の腕輪を手に取ると、ドレッドが警戒の面持ちで男を見る。
「何だ、アンタは…?元の世界で何してた?」
「
「ハハァ、
「ああ。オレは元々『
ニラギが尋ねると、眼帯の男…カタビラが答える。
カタビラが『るうく』の腕輪を装着すると、ニラギの隣にカタビラの顔写真が表示され、その下に『『
するとその時、ホロさんが手を挙げる。
「んじゃあ次はオレ、いいかい?」
ホロさんが言うと、ドレッドがホロさんを睨む。
「何だアンタ。これは『
「いやぁ、オレがやるわけじゃねぇよ。ただ、推薦したい奴がいてなぁ。コイツが『びしょっぷ』、んでそこの色男が『ないと』でどうだ?」
そう言ってホロさんはミドーさんの肩に手を置きながら、俺を指差した。
えっ…俺…?
俺、別に色男ってわけでもないと思うんだが…
というか、何で俺が『ないと』なんだ…?
「コイツはレスリング、んでこっちは陸上をやってたらしい。オレはコイツらと『
そう言ってホロさんは、ニィッと口角を上げる。
するとヘイヤが頭を掻きながら口を開く。
「アタシはいいよ別に。どーせこのメンツ、たまたまエントリーしちゃった奴がほとんどでしょ?」
「まぁ…『
ホロさんがミドーさんを『びしょっぷ』に、俺を『ないと』に推薦すると、誰も反対せずにすんなり決まった。
俺とミドーさんが腕輪を装着すると、俺とミドーさんの顔写真と役職が表示される。
すると今度はドレッドが前に出る。
「近接に長けた奴が適任…か。なら、『びしょっぷ』はオレがやる。……それで文句ねぇだろ」
そう言ってドレッドは、残り一つの『びしょっぷ』の腕輪を装着した。
正直、『ビーチ』の仲間を散々殺したコイツに信頼を置くのは怖い。
だけど今は、ドレッドを信じて任せるしかない。
『くいいん』と二人目の『ないと』以外の役職が決まると、ヒヅルが口を開く。
「あとは…『くいいん』と『ないと』だね…誰がやる…?」
「何言ってんだ。『くいいん』はお前しかいないだろ、ヒヅル」
「え……?」
俺が言うと、ヒヅルはきょとんとする。
俺ははじめから、『くいいん』を任せられるのはヒヅルしかいないと思っていた。
だが見た目が小柄な女の子だからか、他の『ぷれいやぁ』達が反対した。
「ちょっと待てよ!!そんな子供に『くいいん』を任せるのか!?」
「そうよ!!そんな小さい女の子に『くいいん』をやらせるなんて無謀だわ!!」
「ヒヅルは、『今際の国』に来て初日に『
「!!?」
「マジで…?」
俺が言うと、他の『ぷれいやぁ』達がどよめく。
自ら『きんぐ』を引き受けたヘイヤでさえも、顔を引き攣らせていた。
まぁ…こんな中学生が初日に『
「『くいいん』はこの『げぇむ』で最強の駒だ。こんな重要なポジションを任せられるのは、お前しかいない。引き受けてくれるか?」
俺は、ヒヅルに詰め寄って頼み込む。
するとヒヅルは、頬を赤らめて俯き、指先をいじりながら口を開く。
「ヘイジが言うなら…引き受けてもいいよ……」
そう言ってヒヅルは、帽子の鍔で目元を隠しながら、『くいいん』の腕輪を手に取って右腕に装着した。
するとモニターにヒヅルの顔写真とクイーンのマークが表示され、その下には『『
俺は、ヒヅルの手を取って礼を言った。
「ありがとう!」
「っ……」
俺が礼を言うと、ヒヅルはさらに顔を赤らめて瞳を潤わせる。
ヒヅルは、照れているのか、俺から目を逸らしてもじもじしていた。
普段はすごく強いのに、こういう女の子らしい仕草や表情をしているのを見ると可愛く思えてくる。
するとその時ニラギが、通り過ぎざまにヒヅルに言い放つ。
「何発情してんだきっしょ」
「ニラギ!!」
ニラギがヒヅルを腐すと、ヒヅルが耳や首まで真っ赤にしながら両手で帽子の両端を握って俯くので、俺はニラギに向かって怒鳴った。
コイツ、『ビーチ』にいた頃も『げぇむ』でヒヅルを囮にしたりちょっかいかけたりしていじめてたけど、こんな小さい女の子いじめて何がしたいんだ?
武器を手に取ったニラギが武器庫から去ろうとすると、リナさんが声をかける。
「ちょっとアンタどこ行くのよ」
「どこって、下見だよ。オレの役はもう決まったからなァ。いつまでもチンタラしてられっかよ」
リナさんが尋ねると、ニラギはぶっきらぼうに答える。
すると、コウタ君を連れてきた女性が口を開く。
「そんな…勝手に移動されたら困ります…!まだどうやって『げぇむ』を攻略するかも話し合ってないのに…」
女性は、ニラギを呼び止めて訴えかけた。
ちょうど武器庫を立ち去ろうとしていたニラギは、俺達の方を振り向いて言い放つ。
「お前らなーに寝ぼけた事言ってんだ?何の為に『げぇむすたあと』まで6時間もあると思ってやがる?もう『げぇむ』は始まってんだよ」
そう言ってニラギは、ひと足先に武器庫から去っていった。
それを皮切りに、既に役職が決まったメンバーはそれぞれ行動を始める。
俺達は、皆で話し合って、まだ決まっていないもう一人の『ないと』を決めた。
ほとんど皆知らずにこの『げぇむ』にエントリーしてしまった人達ばかりで、元から『
◇◇◇
全員が腕輪をつけ終わった後、『げぇむ』の準備をする奴と、眠って体力を温存する奴とに分かれた。
コウタ君が不安そうにしていると、ヒヅルが声をかける。
「眠れないの?」
「………うん」
「眠れなくても、今は寝て体力を温存しないと…明日の『げぇむ』が長期戦になったら生き残れない」
コウタ君が膝を抱えると、ヒヅルが現実を突きつける。
ヒヅルが言うと、コウタ君は不安そうに俯く。
…そりゃあ、明日死ぬかもしれないんだもんな。
眠れないよな。
「…大丈夫。アンタの事は、オレが守る。ヘイジと約束したから…」
ヒヅルは、コウタ君を抱き寄せながら言った。
しばらくして、コウタ君は安心したのか、ヒヅルの腕の中で眠り始めた。
以前のヒヅルだったら、冷たくあしらっていただろうに…
変わったな、ヒヅルも。
俺は、武器庫からハンドガンを拝借して、手頃な場所を見つけて射撃練習をした。
本当は、ショットガンとかバズーカとか装備してれば強いんだろうけど、使いこなせなきゃ荷物になるだけだ。
装備しすぎて機動力殺しちゃ元も子もないから、俺の装備は片手で扱える武器で十分だ。
出来れば、この手で直接敵を撃ち殺すような事にはなりたくないけど…敵を殺すしか、『げぇむくりあ』する道はない。
自分の手を汚したくないからって人任せにしてちゃ、『
今のうちに、使えるものは使えるようになっておかねぇと…
俺は、手頃な的を見つけて、ハンドガンで撃ち抜いた。
持ってきたマガジンを2つ空にする頃には、狙い通りに的を撃ち抜けるようになってきた。
「よっと…」
俺は、足場が不安定な状況を想定した射撃練習もする事にした。
ドラム缶を倒してその上に手頃な板を置いて、ぐらついた板の上に乗って的を撃った。
…でも、これでもまだ足りない気がする。
本番だと、敵は動くんだよなぁ。
不規則にすばしっこく動き回る的を撃つには、どうしたら…
「なかなかいい筋してんじゃん」
「ヘイヤ…」
俺が射撃練習をしていると、ヘイヤが声をかけてくる。
「アンタ、人撃った事あんの?」
ヘイヤが話しかけてくると、俺は『ビーチ』で武闘派連中に向かって発砲した事を思い出す。
あくまでヒヅルを守るための威嚇射撃だったから当てはしなかったけど、それでも『人に向けて撃った』のは事実だ。
状況が状況だったから、迷わず撃った。
生まれて初めて引き金を引いた時の感覚は、今でも覚えてる。
「…あるよ。当てた事はないけどな」
「ふぅん」
俺が射撃練習をしながら答えると、ヘイヤが品定めするような目で俺を見てくる。
「………どうした?」
「まぁ…合格点ってところかな」
「は?」
俺がきょとんとしていると、いきなりヘイヤが俺を押し倒してくる。
いってて…
不安定な状態で後ろから転んだから背中痛え…
「ちょっ、何してんだお前!?」
「こんなとこにずっといたら色々溜まってきちゃってさ。当分の間はアンタで我慢してやるよ」
は!?
ちょっ、何してんだよこんな時に!!
最近の女子高生ってのはこうも積極的なもんなのか…!?
それとも、『今際の国』に来てどっかぶっ壊れちまったのか…!?
どちらにせよ、この絵面は誰かに見られたらまずい…!!
「だ、ダメだ!!オレには恋人が──
そう言って俺がヘイヤを押し退けて抵抗しようとしたその時、コウタ君を寝かしつけていたはずのヒヅルが来た。
ヒヅルは、数秒間沈黙して固まったかと思うと、ぺこりと頭を下げてから踵を返す。
「…ごめんなさい。お邪魔しました」
「ちょっ…待てヒヅル!!誤解だ!!頼む、助けてくれ!!」
何かを誤解したヒヅルが立ち去ろうとするので、俺は必死にヒヅルを呼び止めた。
水を差されて興を削がれたのか、ヘイヤは俺の身体から降りてヒヅルに尋ねる。
「アンタ、何でここがわかったの?」
「……ヘイジの匂いがした」
「犬かよ」
ヒヅルが言うと、ヘイヤが呆れ返る。
気まずい空気が流れる中、俺は練習の続きをした。
ヘイヤも、罠を仕掛けられる場所を探す為に、『げぇむ』会場を下見しに行った。
そんな中、ヒヅルが話しかけてくる。
「ヘイジ。これ持ってて」
そう言ってヒヅルが渡してきたのは、筒状の何かだった。
「何だこれ」
「……御守り。本当は『
御守りって…
これをどうしろっていうんだよ…?
そう思いつつも、俺は射撃練習を続けた。
『げぇむすたあと』まで、残り4時間49分。
◆◆◆
???side
飛行船の中では、『
するとその時、金髪の男がモニターを指差す。
「おい見ろよ!『ぷれいやぁ』チームの役職が決まったぜ!」
「……ふぅん。なかなか、面白いメンツが揃ったね」
金髪の男が言うと、赤毛のポニーテールの女が面白そうに笑う。
『
ーーー
『ぷれいやぁ』チーム
『
『
『
『
『
『
ーーー
「…………」
神秘的なプラチナブロンドの髪をし口元を布で覆い隠した『
『
◆◆◆
ヘイジside
俺達は、各自『げぇむ』会場の下見をしたり、武器庫の在庫をチェックしたり、作戦を考えたり、『げぇむ』に向けてトレーニングをしたり身体を休めたりして過ごした。
『げぇむ』開始まで1時間を切った頃、再びモニターの画面がつく。
《『
機械音声と共に表示されたモニターには、黒いチェスの駒と、敵チームの5人の顔写真が映されていた。
ーーー
『
『
『
『
『
『
ーーー
そこには、頭巾とマフラーのような布で顔を隠した女、赤毛をポニーテールにした気の強そうな女、ブリーチのかかった金髪をしたチャラそうな男、頭に刺青を入れたスキンヘッドの筋骨隆々の大男、ボサボサした黒髪の細身の男が映っていた。
『
つまり、実質『
わかりやすくていいな。
《『げぇむすたあと』まで、残り1時間。各自、好きな場所でお過ごし下さい》
俺は、モニターに映っている『
コイツを殺せば、『げぇむ』が終わる。
ここまで生き延びてきたんだ。
こんなところで『げぇむおおばぁ』になるわけにはいかない。
何としてでも『
《時間になりました。それでは、『げぇむすたあと』》
◆◆◆
『ぷれいやぁ』side
『げぇむすたあと』直前、俺は『
『
俺が双眼鏡でビルを眺めていると、アナウンスが鳴る。
《時間になりました。それでは、『げぇむすたあと』》
アナウンスが鳴った、その直後だった。
飛行船から、誰かが降りてくる。
頭巾と布で顔を隠した女…『
キャメル色のマントを靡かせ、暗い色合いのブラみてぇな革の防具とミニスカを身につけ、革のグローブとブーツを履いてている。
日本人じゃあり得ねぇ白い肌をしていて、出るところは出て引っ込むところは引っ込んだ抜群のプロポーションをしてやがる。多分白人だ。
殺されれば一発アウトの『きんぐ』の装備とは思えねぇ、腹丸出しの痴女装備だ。
「おい、出てきたぜ。顔は見えねぇが、なかなかにいいケツした女だ」
顔を頭巾で隠した痴女は、縄梯子を使って飛行船から降りながら、背中に背負ったライフルを下ろす。
そして縄梯子を何度かグッグッと引っ張ったかと思うと、脚を梯子に引っ掛け、ライフルを両手に持ったまま上半身を宙に投げ出して、宙ぶらりんになった。
ミニスカが捲れて、下に穿いている黒いショートスパッツが丸見えになる。
…は?
なーにやってんだ?
『あ…?何やって…』
「どうした?」
『いや…なぁーんか……べぎゃっ!!』
俺が別の見張りと無線でコンタクトを取っていると、急に無線が途切れた。
もしやと思い、『
おいおい…嘘だろ…まさか……!!
そこには、縄梯子から宙ぶらりんになったまま、ライフルを構えた『
嘘だろ…!?
あんなメチャクチャな体勢で、2kmも離れた標的を撃ち抜いたっていうのか…!?
30口径ライフルは4kmくらい先まで弾が届く事もあるが、それはあくまで最大到達距離であって、『
これだけ離れれば、弾がブレまくってまともに狙えやしない。
2km先の標的を撃ち抜くなんざ、対物ライフルでも使わなきゃできるわけがない。
風の流れや弾道のブレを緻密に計算した上で、有効射程を軽く超える距離にいる標的を撃ち殺すなんて、人間業じゃねぇよ…!!
「ば、ばけも────
『化け物』、そう言おうとした瞬間、俺の意識は途絶えた。
『
『
元某国特殊部隊隊員 狙撃手
◆◆◆
ヘイジside
俺が『
『で、出た!!『
『ば、ばけも──』
次々と、無線の向こうの声が途絶える。
まるで、初日の『
無線からの悲鳴を聞いて、俺と一緒に行動していたホロさんは青ざめて震えた声で笑った。
「嘘だろオイ…『きんぐ』ってのはよぉ…前に出る駒じゃねぇだろうが…!!ふざけてんのか…!?」
俺の想定が甘かった。
『
このままだと、全員殺される…!!
◆◆◆
???side
ヘイジ達が『
「うわああああああっ!!?」
必死に逃げる『ぷれいやぁ』を、女性が後ろから追いかけながらマシンガンを乱射する。
トリガーハッピーになっているのか、女性は腹の底から笑っていた。
「せっかくの『げぇむ』なんだからさ!もっと楽しもうぜ!」
『
陸上自衛官
得意ジャンル 『
その頃タワー内部では、金髪の男が双眼鏡で『げぇむ』会場を眺めていた。
「さーてと、オレちゃんはここから高みの見物といきますか」
『
eスポーツプレイヤー
得意ジャンル 『
タワーの西側では、身長2mを超える巨漢が、『ぷれいやぁ』の前に立ちはだかっていた。
「暴れさせろや。血ィ滾って仕方ねぇんだ」
『
総合格闘家
得意ジャンル 『
タワーの東側では、黒ずくめの服装をした長髪の男が、『ぷれいやぁ』の行く手を阻んでいた。
「………いざ、参る」
『
ヒットマン
得意ジャンル 『
そしてその頃飛行船の真下では、『
ルーナは、誰にともなく、ポツリと呟いた。
« 哀れなものだな……弱さというものは »
『げぇむ』『ちぇっくめいと』
難易度『
残り325分
生存者 25名
♡J編にオリキャラを登場させるつもりなんですが、定員を増やすのと原作通り20人で進めるのとどちらがいいですか?
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人数増やす
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原作通り20人で進める