Hedgehog in Borderland   作:M.T.

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すぺえどのくいいん(3)

カタビラside

 

 『げぇむ』開始早々、俺は目を疑った。

 『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』が、俺達の前に姿を現して、バンバン『ぷれいやぁ』を殺してやがる。

 それも、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』が居座っている地点から遠いところにいる『ぷれいやぁ』から順番に、だ。

 

 おいおい…マジかよ。

 『きんぐ』ってのは普通、前に出る駒じゃねぇだろうが…

 『げぇむおおばぁ』になるのが怖くないのか…?

 

 そもそも狙撃手は安全地帯が仕事場だ。

 防弾チョッキすら身につけずにあんな軽装で堂々と姿を見せるなんて、愚策としか言いようがない。

 

「ヒャハッ、狙撃手のくせにノコノコ姿現しやがって、バカが」

 

 俺と同じ『るうく』をしている男…確かニラギと言ったか。

 ニラギは、姿を現した『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』に向かってライフルを発砲した。

 すると『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』は、重心を傾けて縄梯子を揺らし、マントを翻して狙いをズラす。

 ニラギがいる方向に目星をつけた『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』は、そのままライフルを構えてニラギに向かって発砲する。

 

「チッ…!」

 

 『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』に見られている事に気付いてすぐに物陰に隠れたおかげでニラギは撃たれずに済んだが、あとコンマ数秒隠れるのが遅かったら、頭を撃ち抜かれて脱落してた。

 俺はすかさず、ニラギの援護射撃に入る。

 だが『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』はまたしても狙いをズラすと、今度は俺を狙って撃ってくる。

 『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』が撃った弾は、風やブレで曲線を描いて俺の方へ飛んできた。

 俺が反射的に身体を後ろに逸らすと、さっきまで俺がいた場所に着弾する。

 おいおい…マジかよ…!?

 何であんなイカレてるとしか思えない格好した女に、こっちが射撃で遅れを取ってんだよ…!?

 

「はっ、バケモンが……」

 

 クソッ…誰だよ、『♣︎(くらぶ)』の『げぇむ』っぽいって言った奴。

 これのどこが『♣︎(くらぶ)』なんだよ。

 『♠︎K(すぺえどのきんぐ)』並みにクソゲーじゃねぇか、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』…!!

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 俺は、1時間前に作戦の最終確認をした時の事を思い出した。

 『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』チームの『きんぐ』は、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』本人だ。

 つまりこの『げぇむ』は、実質『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』を討てば『げぇむくりあ』って事だ。

 

「よりによって、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』ご本人が『きんぐ』かよ…」

 

「『♠︎K(すぺえどのきんぐ)』みてぇなバケモンだったらどうすんだ…!?」

 

 『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』チームの顔ぶれを見た他の『ぷれいやぁ』達は、青ざめた顔をして怖気付いていた。

 すると『ぷれいやぁ』の一人が、手を挙げて口を開く。

 

「ねぇ…だったらこうしない?一番強い『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』はスルーして、配点の高い『くいいん』や『るうく』を優先して討って、あとは逃げに徹するのよ」

 

「そ、そうだ!それがいい!『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』を討てなくても、総合得点を稼げればいいんだもんな!」

 

「そうですよね、その方が犠牲が少なくて済みますし…」

 

 『ぷれいやぁ』の一人が言うと、他の『ぷれいやぁ』もそれに賛同する。

 するとその時、武器庫に戻ってきたニラギが口を開く。

 

「バァカ、何甘ぇ事言ってんだ?どれだけ犠牲を出そうが、死ぬ気で『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』をぶっ殺しに行くしかねぇだろうが」

 

 ニラギが言うと、他の『ぷれいやぁ』達がどよめく。

 

「な…!!何言ってんだよ、そんなの無茶だ!!」

 

「相手は『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』よ!?全員でかかっても皆殺されるかもしれないのよ!?わかってんの!?」

 

 他の『ぷれいやぁ』は、ニラギの作戦に大反対した。

 そりゃあ、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』をスルーして勝つ方法があるのに、わざわざ死を覚悟して『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』に挑みに行くなんて、死にたがりだと普通は思うだろう。

 だが、そんな死にたがりでなけりゃあ、この『げぇむ』は『くりあ』できない。

 ニラギも俺と同じ事を考えているのか、呆れたような表情を浮かべながら言い放つ。

 

「わかってねぇのはテメェらの方だ。こっちは『ぽおん』が22人。対する向こうは、『ぽおん』以外の役職が1人ずつ。得点∞の『きんぐ』を除けば、オレらが獲得できる点数は最大いくつだ?」

 

「えっと…『くいいん』が9点、『るうく』が5点、『びしょっぷ』と『ないと』が3点だから……あっ!!」

 

「やっと気付いたか?仮にオレらが『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』以外の全員をぶっ殺したとしても、奴等がこっちの『ぽおん』を皆殺しにして手に入る点数には届かねぇ。向こうがテメェらと同じ事考えてたら、あっちは猛者『ぷれいやぁ』をスルーして雑魚狩りしてるだけで勝てちまうんだよ」

 

 ニラギが言うと、他の『ぷれいやぁ』達は絶望の表情を浮かべる。

 向こうの立場になってみりゃあ、『ぽおん』を狩ってりゃ勝てるのに、わざわざ猛者『ぷれいやぁ』を相手にする理由はない。

 つまり、『げぇむ』が始まったらまず狙われるのは、高確率で『ぽおん』の『ぷれいやぁ』達だ。

 俺が奴さんの立場なら、猛者『ぷれいやぁ』相手には逃げに徹して、弱い『ぷれいやぁ』を片っ端から殺していく。

 馬鹿みたいに殺して、あとはガン逃げかましてるだけで勝てちまうからな。

 

「おまけに向こうはほぼ間違いなく少数精鋭だ。『げぇむくりあ』を人任せにしてきたクソ雑魚が、この『げぇむ』に特化した精鋭から6時間も逃げ切れると思うか?」

 

 ニラギが言うと、他の『ぷれいやぁ』達が黙り込む。

 30対5という圧倒的な人数差も、6時間というあまりにも長い時間設定も、一見『ぷれいやぁ』に有利な条件に見えて、実は『ぷれいやぁ』の取れる選択肢を狭めちまってる厄介な条件だ。

 6時間というのはおそらく、他の『ぷれいやぁ』達が言ったようなヒットアンドアウェイ戦法を封じる為の時間設定だ。

 『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』チームは、この『げぇむ』に特化した少数精鋭。

 奴等なら、6時間もあれば20人以上は確実に狩れる自信があるって事だろう。

 ヒットアンドアウェイ戦法で『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』チームに勝つのは、ほぼ不可能だ。

 

「こんな事を言うのは正直心苦しいが…たとえどんなに多くの血が流れたとしても、相討ち覚悟で『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』に挑む以外に『げぇむ』を『くりあ』する方法はない。諦めろ」

 

 俺が他の『ぷれいやぁ』に向かって言うと、他の『ぷれいやぁ』はほとんど皆青ざめる。

 そんな中、一人の『ぷれいやぁ』が恐る恐る口を開いた。

 

「……それってさ。要するにだ。オレ達みてぇな弱い『ぷれいやぁ』は、アンタらが『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』を討つための捨て石として死ねと……こういう事か?」

 

「そうだ」

 

 『ぽおん』の『ぷれいやぁ』の疑問に、俺は一切嘘偽りなく答える。

 おそらくこの『げぇむ』では、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』に辿り着く前にほとんどの『ぷれいやぁ』が命を落とす。

 最悪、『げぇむくりあ』はできても、『きんぐ』のヘイヤ以外は全員死ぬかもしれない。

 それでも犠牲覚悟で『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』を討つ、これしか『げぇむくりあ』する方法は無い。

 俺が現実を突きつけると、ほとんどの『ぷれいやぁ』は絶望の表情を浮かべ、中にはショックのあまり嘔吐する者もいた。

 

「ふざけんなよ…オレは、この『げぇむ』に参加するつもりなんかなかったんだよ…!!」

 

「オレは、アンタらが作戦に協力してくれなくても責めはしない。アンタらは運が悪かった。ただそれだけだ。だが、腹立たしくないのか?」

 

「え……?」

 

「いきなりこんな理不尽な『げぇむ』にアンタらを巻き込んで、上から目線で理不尽な『るうる』を押し付けてくる奴等に対して、何も思わないのか?戦っても逃げても殺されるなら、せめて『今際の国』の国民に一矢報いたいとは思わないか?」

 

 俺が言うと、他の『ぷれいやぁ』達は俯く。

 するとヘイジが口を開く。

 

「オレには、大切な仲間がいる。もしオレが退いたら、次に『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』に殺されるのはオレの大事な仲間かもしれない。オレは、自分が生き残りたい以上に、仲間に生きてほしいから…だからオレは、たとえ一人でも『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』を討つ」

 

「ヘイジが『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』を討つなら……オレもそうする」

 

「アタシも賛成。アタシは元から、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』をスルーして勝てるなんて思ってないから」

 

 ヘイジがニラギと俺の意見に賛成すると、ヒヅルとヘイヤも賛成した。

 俺達の意見に賛同した奴等は、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』を討つ方向で話が固まった。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

「やるしか…ねぇよな」

 

 俺は、ビルの屋上に降り立った『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』を狙って愛用のスナイパーライフル(H&K PSG1)を発砲した。

 『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』は、今度はちょうどビルの窓に日の光が反射する方向へと逃げ込み、俺の狙いを逸らすと、得物をアサルトライフルに持ち替え、すかさず俺を狙って撃ってきた。

 クッソ…二人がかりで別方向から撃ってるのに、何で向こうの方が優勢なんだよ…!

 

「!」

 

 ふと俺が『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』に目を向けると、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』は、今度は不安定な場所から別の『ぷれいやぁ』をアサルトライフルで狙い撃った。

 

「チッ…!」

 

 あの女、あまりにも戦い慣れてやがる。

 戦闘行為そのものが日常になってるんだ。

 身のこなしといい、見るからに白人の身体的特徴といい、元の世界では特殊部隊か紛争国の民兵でもやってたのか…?

 

 それだけじゃねぇ。

 狙撃手のくせに、狙ってくださいと言わんばかりの大胆不敵な現れ方。

 

 あの女、死線を愉しんでやがる。

 俺ら『ぷれいやぁ』がブレーキを踏む場面で、迷わずにアクセルを踏めちまうイカレた精神性。

 奴にあって、俺らに無いもの。

 死にたがりの遺伝子…!!

 

 撃ち合ってみて、肌で感じた。

 あの女には、俺ら全員の命を擲つ覚悟で闘らなきゃ勝てねぇ。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

ヘイジside

 

 俺とホロさん、それからミドーさんの3人は、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』チームに見つからないように遠回りをしてタワーに向かった。

 俺の足なら、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』のいるタワーにさえ辿り着ければ、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』を引きつけられるかもしれない。

 まぁ、失敗すればほぼ確実に死ぬわけだが…『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』には、『ぷれいやぁ』全員が命を擲つ覚悟で挑まなきゃ勝てない。

 俺がタワーを目指していると、ホロさんが俺に話しかけてくる。

 

「なぁ…あんまりこういう事は言いたかねぇがよ。オレ達の『くいいん』は大丈夫なのか?この『げぇむ』は、『くいいん』の働きにかかってる。まぁ…そりゃあ、オレよりは強いだろうが、ガキだろう?」

 

 ホロさんは、不安そうに俺に言った。

 ……確かに、ヒヅルはまだ子供だし、強そうには見えない。

 『くいいん』の働きにかかってるこの『げぇむ』で、ヒヅルが『くいいん』だと不安に思うのも無理はない。

 だが俺にとっては、これ以上心強い『くいいん』はいない。

 

「……大丈夫だ。ヒヅルは、独りだった時ですら『♠︎10(すぺえどのじゅう)』を『くりあ』したんだ。そのアイツが『引き受ける』と言ったんだ、今のアイツは、誰よりも強い」

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

『ぷれいやぁ』side

 

 私は、コウタ君を連れて安全な場所を探していた。

 『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』のいるタワーを目指していた私達は、『げぇむ』開始早々『くろのくいいん』ことクオンに見つかってしまった。

 クオンは、マシンガンで他の『ぷれいやぁ』を何人も撃ち殺した。

 『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』程じゃないけど、クオンも射撃の腕は一般人離れしていた。

 おまけに足も速い。

 …多分、元の世界では自衛官か何かだったんだと思う。

 私が前に『くりあ』した『♠︎2(すぺえどのに)』とは、何もかもレベルが違う。

 

 私はコウタ君を連れて、クオンから逃げていた。

 クオンに目をつけられた私は、もう助からない。

 だけど私がこの『げぇむ』に巻き込んでしまったコウタ君の事だけは、この命にかえても生きて『げぇむくりあ』させないといけない。

 何とかクオンを撒いて逃げ切ったと思ったけど、逃げた先は行き止まりだった。

 

「うそ…行き止まり…!?」

 

 その直後、ザッ、と足音が聴こえる。

 …やられた。

 誘い込まれたんだ。

 私達を行き止まりに追い詰めたクオンは、マシンガンを天井に向けて乱射しながら笑う。

 

「もう逃げられねぇよオチビちゃん!」

 

 トリガーハッピーになっているであろう彼女は、一歩ずつ距離を詰め、確実に私達を撃ち殺せる距離まで接近すると、マシンガンの銃口を私達に向けてくる。

 

「正直オレもさぁ。弱いものいじめなんてつまんねー事やりたくないわけ。やっぱり、強え奴とドンパチやってる方が楽しいよ。……でもまぁ、『弱い奴から殺せ』ってウチの『きんぐ』が言ってるからさ。しょうがないよね」

 

 そう言ってクオンは、私とコウタ君目掛けてマシンガンを乱射しようとした。

 私が咄嗟にコウタ君を庇った、その時だった。

 

「っ!!」

 

 突然、クオンの背後からヒヅルちゃんが現れたかと思うと、カスタムナイフでクオンに斬りかかった。

 クオンは、咄嗟にヒヅルちゃんの攻撃を避けてマシンガンでヒヅルちゃんを撃とうとするけど、ヒヅルちゃんが目に留まらぬ速さで詰め寄って、クオンのマシンガンを真っ二つに叩き斬った。

 

「何だテメェ…!!」

 

 愛用の銃を真っ二つに斬られたクオンは、ヒヅルちゃんを睨む。

 間一髪のところでヒヅルちゃんに助けられたコウタ君は、目を見開いてヒヅルちゃんを見ていた。

 

「お姉ちゃん…!」

 

「言ったでしょ。アンタの事は、オレが守るから」

 

 ヒヅルちゃんは、ナイフを構えてクオンを見据える。

 するとクオンは、真っ二つになったマシンガンを投げ捨てて、ヒヅルちゃんを指差す。

 

「ハッ、泣かせてくれるね。でもさぁ…護るべきものが違うだろ?『きんぐ』が死ねば『げぇむ』が終わるけど、女と子供が死んだところで損失はたったの2点にしかならない。アンタ…さてはバカだろ」

 

 クオンは、ヒヅルちゃんをバカにしたように笑った。

 ヒヅルちゃんは、クオンに鋭い目を向けながら口を開く。

 

「……アンタさ、何自分が勝つ前提で話してんの?」

 

「は?」

 

「『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』は殺すけど、でもその前に、やっぱりアンタだよ。アンタを殺して、9ポイント手に入れんだよ」

 

「ガキ……!!」

 

 ヒヅルちゃんがナイフを構えながら言うと、クオンが口角を上げて笑った。

 クオンは、素早くバトルナイフを抜くと、ヒヅルちゃんに斬りかかった。

 クオンとヒヅルちゃんは、私にはとても目で追い切れない速度で激しい攻防戦を繰り広げた。

 ナイフとナイフが時々ぶつかり合って、金属音が鳴り響き火花が散る。

 何が起きているのか全然わからなかったけど、ヒヅルちゃんが優勢という事だけは直感でわかる。

 

「チッ…!!」

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

クオンside

 

 生まれ変わったら、今度は血を血で洗う戦国の世に生まれてみたいと何度も思った。

 俺は昔から、喧嘩も、武術も、大人の男を圧倒する程に強かった。

 戦闘の才能を活かす為に自衛隊に入ったけど、実戦で命の奪り合いをする機会なんか無くて、毎日をただ退屈に過ごしてきた。

 平和な日本じゃ、俺の才能が真価を発揮する機会は一生訪れない。

 どこでもいいから、本気で命の奪り合いができる場所に行きたい、そう願った。

 俺の願いは、天に届いた。

 

 この『今際の国』に『ぷれいやぁ』として迷い込んだ俺は、初日で『♠︎7(すぺえどのなな)』の『げぇむ』に巻き込まれながらも何とか生き延びた。

 生まれて初めて味わった、生の実感。

 ずっと望んでいたものを手に入れた俺は、『げぇむ』で重傷を負いながらも、歓喜の涙を流した。

 

 『ねくすとすてぇじ』が開催されたのは、俺が『今際の国』に迷い込んでから70日目の事だった。

 俺は、ひょんな事から意気投合したケンゴ、キサガタ、アシビの三人と一緒に『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』の『げぇむ』に挑戦した。

 俺がルーナに出会ったのは、その時だ。

 

 ルーナは、『げぇむ』会場に着くなり、『日本語がわからないから『るうる』を説明してくれ』と相談してきた。

 日本語もわからないのによく生き延びてこられたな、と思いつつも、話しているうちに意気投合して、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』はルーナと一緒に攻略する事にした。

 

 『げぇむ』は、『ぷれいやぁ』チームと『くいいん』チームに分かれて『ぷれいやぁ』を取り合う『るうる』だった。

 当時の『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』は、ルーナが日本語の不自由なのをいい事に、勝手に彼女を『おうさま』にして『げぇむ』を有利に進めようとしていた。

 ほとんどの『ぷれいやぁ』は、自分が死にたくないからってルーナを生贄にして『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』側に寝返ったけど、俺達4人だけは最初から最後までルーナの駒として戦った。

 

 難なく『げぇむ』を『くりあ』した俺達は、この国で永遠に殺し合いをする為にこの国に留まる事を選び、ルーナについていった。

 俺は、この『今際の国』と、好きに命の獲り合いをさせてくれるルーナが好きだ。

 

 

 

「チッ…!!」

 

 俺は、バトルナイフを抜いて、ヒヅルとかいうガキに斬りかかった。

 フェイントを交えてナイフを振るっても、掠りもしない。

 それどころか、ガキは俺の追いつけないスピードでナイフを振るってきた。

 何とかギリギリで回避するけど、完璧には避けきれずに頬や腕に斬撃が掠り、薄く切れた皮膚がヒリヒリ痛む。

 

 ナイフを交えてみてわかった。

 コイツは、俺と同類だ。

 元の世界で才能を持て余し、常人を演じ続ける日々にうんざりしてこの国に来る事を望んだ。

 コイツと俺は同じ……はずなのに。

 

 あり得ない。

 俺は、ただ強くある為に、25年間力を磨いてきた。

 常に死線を求め、牙を研ぎ澄ましてきた。

 なのに何でこんなガキに、遅れを取るんだよ…!?

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

ヒヅルside

 

 俺は、『♠︎10(すぺえどのじゅう)』で手に入れたナイフでクオンに斬りかかった。

 クオンがナイフを振るうよりも速く、ナイフを振るった。

 クオンは、洗練された身のこなしでナイフを振るってくる。

 多分元の世界では自衛隊か何かに所属していたんだと思う。

 

 だけど今の俺には、クオンの動きが手に取るようにわかる。

 独りよがりだった頃の俺なら、クオンには手も足も出なかったと思う。

 ヘイジが、俺を強くしてくれた。

 

 身体が軽い。

 信頼するって事が、誰かを好きになるって事が、俺に力を与えてくれる。

 ヘイジがいてくれるから、俺はどんな高みへだって翔べる。

 

 今は、ただ速く。

 ただ鋭く。

 ただ、強く!!

 

「遅い」

 

「んのガキっ…!!」

 

 ナイフでは不利だと判断したクオンは、一度距離を取ってハンドガンで俺を撃とうとした。

 俺は、クオンの銃撃を避けると、そのまま再びナイフでクオンに斬りかかった。

 クオンは、後ろに重心を傾けて俺の攻撃を避けた。

 その直後、クオンの着ていたブラトップの紐が斬れて、乳が丸出しになる。

 

「なっ……」

 

 クオンが一瞬動揺した隙に、俺はクオンの喉を掻っ切ろうとした。

 するとクオンは、反射的に後ろに飛び退く。

 その直後、クオンの首には赤い線が走り、たら、と血が垂れた。

 

 ………浅い。

 傷が浅すぎて、頸動脈に届いてない。

 あれじゃ致命傷には到底及ばない。

 …ちっ、殺し損ねた。

 

 俺がもう一度クオンに斬りかかろうとしたその時、クオンはハンドガンで配管を撃ち抜いた。

 すると配管に開いた穴からは、勢いよく水が噴き出す。

 クオンは、大量の水飛沫に紛れて逃げた。

 

「別に、逃げるわけじゃないから!戦略的撤退だから!」

 

「待て!!」

 

「しつけーんだよ、ガキ!」

 

 俺が追いかけると、クオンはクライマーのような身のこなしで上の階に逃げた。

 逃げるな卑怯者逃げるな、と言いたいところだけど、このタイミングでの撤退は理に適っている。

 向こうは確実に勝てる相手をジャンジャン殺してあとは逃げまくってるだけで勝てるわけだから、勝ち目が無いと判断すれば、無理をして俺達に得点を与えるリスクを背負うより、逃げて別の獲物を狙いに行った方が、チームが勝つ確率は上がる。

 考えるタイプには見えないけど、満更ただのバカってわけでもないらしい。

 頭の回転が早いバカってのが一番厄介なんだよなぁ。

 

「怪我はない?」

 

 とりあえず俺は、コウタに声をかけた。

 するとコウタは、コクっと頷く。

 …よし。

 今は、こっちのチームの犠牲が増えるのを防げた事を喜ぶとするか。

 

「お姉ちゃんは…何でそこまでしてくれるの?」

 

「……約束したから。オレの大切な人と。アンタを必ず『げぇむくりあ』させるって」

 

 コウタが俺に話しかけると、俺は帽子を被り直して答える。

 ヘイジとの約束を守る為なら、俺は何だってする。

 クオンも、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』も、必ず俺が殺してやる。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

ヘイジside

 

 『げぇむ』開始直後は『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』にビビって動けなかったけど、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』に見つからないように遠回りをして何とかタワーに辿り着いた俺達は、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』のいる屋上を目指した。

 俺がホロさんやミドーさんと一緒に屋上へ向かっていたその時、いきなり目の前のドアが吹き飛んで大男が姿を現す。

 『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』側の『びしょっぷ』…キサガタだ。

 キサガタは、俺達を見るなり口角を上げて笑った。

 

「よぉ。遊ぼうぜ」

 

 クソッ…

 よりにもよって、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』チームの『びしょっぷ』に出くわすかよ…!

 俺がどうしようか考えていると、ミドーさんが口を開く。

 

「おい…ここはオレに任せて先に行け」

 

「えっ、でも……」

 

「いいから行け…!!」

 

 ミドーさんは、キサガタと対峙しながら言った。

 俺とホロさんは、ミドーさんがキサガタを足止めしてくれている間に先へ進もうとした。

 だが俺達の行く手を、キサガタが塞ぐ。

 

「ハッ、行かせるかよ」

 

 キサガタは、俺達を『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』のもとへ行かせまいと行く手を阻んだ。

 するとミドーさんは、キサガタに向かってハンドガンを発砲してキサガタの注意を逸らした。

 キサガタの注意が逸れた隙に、ミドーさんはキサガタに体当たりを仕掛ける。

 俺とホロさんは、その隙に先へ進んだ。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

クオンside

 

「……で、クソガキに惨敗した挙句、ポロリ晒してノコノコ逃げてきたと」

 

「うるせぇ」

 

 俺が1階の監視室に行くと、ケンゴがヘラヘラ笑う。

 コイツ、仲間じゃなかったら今すぐぶち殺してたところだぜ。

 手頃な服に着替えた俺は、代わりの武器を調達して『ぷれいやぁ』を探しに行く。

 

「勝ち目がないと判断したらソッコー逃げて雑魚狩りに専念しろってルーナが言ってたでしょ。まずは敵の戦力減らすのが最優先。どうせ誰もルーナには勝てやしないんだから」

 

「脳筋のくせに、意外と冷静なもんだねぇ」

 

「お前こそ、そんなとこで高みの見物とは、随分といいご身分だな」

 

「まあ物理的には低所だけどな」

 

「チッ、殺されても知らねーぞ」

 

「大丈夫大丈夫。オレちゃん最強だから」

 

「うっぜぇ」

 

 俺が忠告すると、ケンゴはスマホを片手に呑気に笑った。

 やっぱコイツクソだわ。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

カタビラside

 

 俺の元の世界での職業は、警視庁特殊部隊所属の狙撃手だった。

 俺には、大事な家族がいた。

 だがある日突然、理不尽に奪われた。

 俺は2年前、妻と生まれたばかりの息子を亡くした。

 俺の家族は、強盗に殺された。

 仕事で家にいなかった俺だけが難を逃れた。

 

 俺は、人を守る為にこの仕事に就いた。

 親父は碌でもない奴で、人を殴って捕まって、お袋はそのせいで首を吊って死んだ。

 俺は、人を傷つけて、お袋を殺した親父とは違う。

 この手は、人を守る為に使うと誓ったんだ。

 

 なのに、一番大切な人が危険な目に遭っている時は、その場にいる事さえできない。

 どんなに技を磨いて力をつけたって、大切なものを守れなきゃ、何の意味もなかったんだ。

 俺の人生は一体何だったんだ。

 もし時を遡れるなら、妻に出会う前に戻りたいと思った。

 俺に出会う事さえなければ、妻も息子も、強盗に襲われる事などなかったのだから。

 

 

 

 巨大な花火を見て、『今際の国』に迷い込んだ俺は、運良く初日で熟練『ぷれいやぁ』に出会う事ができて、この国の事を色々と教えてもらった。

 俺が初めて参加した『げぇむ』は、船上での『げぇむ』だった。

 あの日は、激しい嵐が接近していた。

 

 

 

ーーー

 

げぇむ 『たいたにっく』

 

難易度 ♠︎8(すぺえどのはち)

 

ーーー

 

 

 

「『♠︎8(すぺえどのはち)』…?どういう意味だこれは」

 

「マークは『げぇむ』のジャンルで、数字は難易度だ。『♠︎(すぺえど)』は肉体型。今回の『げぇむ』はすごく難易度が高いが…」

 

「『♠︎(すぺえど)』なら、全員で生きて帰れるかもしれない。ここにいる奴は、全員腕っぷしに自信がある奴ばかりだしな」

 

 俺が尋ねると、他の参加者が答える。

 俺が一緒に『げぇむ』に参加したのは、『♠︎(すぺえど)』が得意な滞在者を集めたコミュニティーだった。

 失敗すれば死ぬ命懸けの『げぇむ』と聞かされて、受け入れるのにさほど時間がかからなかったのは、元の世界でも修羅場を経験してきたからなのかもしれない。

 

 

 

ーーー

 

『るうる』

 

・制限時間内に目的地へ辿り着ければ『げぇむくりあ』

 

ーーー

 

 

 

「目的地は…豊洲か」

 

「ここから豊洲って…大体船で20分くらいだよな?」

 

「何か裏がありそうだな…皆、警戒を怠るな」

 

 他の参加者が周囲を警戒した、その直後だった。

 突然、船にレーザーが降り注ぎ、船が真っ二つになって沈没した。

 

「ガハッ、ゲホッ…誰かぁ!!誰かいないのか!?」

 

 俺は、右眼が潰れて激痛に悶えながらも、何とか船の部品にしがみついて、水面に浮き上がった。

 

「おい…マジかよ…オレ以外全員死んじまったのかよ…!?」

 

 俺以外の参加者は、全員海の底に沈んだ。

 俺だけが、激流に飲まれそうになりながらも、目的地まで泳ぎ切って『げぇむ』を『くりあ』した。

 

「クソが……結局、オレだけ死に損なっちまったじゃねぇかよ…」

 

 いつもそうだ。

 何も守れずに、俺だけが死に損なっちまう。

 神様は、よっぽど俺の事が嫌いらしい。

 その後の『げぇむ』でも無駄に悪運に恵まれた俺は、今日までおめおめとこの命を引き延ばしてきた。

 だけど、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』なら、俺を殺してくれるのかな。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

「チッ……」

 

 俺とニラギは、少しずつ距離を縮めて二人で装填時間を縫う形で交互に『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』を狙撃していたにもかかわらず、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』には一撃も擦りやしない。

 『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』が洒落にならねぇくらい強え。

 『♠︎K(すぺえどのきんぐ)』にも劣らねえクソゲーだぜ、こりゃあ。

 

「9点か……」

 

 俺は、モニターに表示された『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』チームと俺達『ぷれいやぁ』チームとの点数差を見て、内心嫌気がさしながらもポツリと呟く。

 『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』チームは9点、対する俺達『ぷれいやぁ』チームは0点。

 まだ開始から2時間弱しか経ってねぇのに、既に仲間を9人も失っちまった。

 しかもそのうち半分は、序盤に『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』に殺された奴等だ。

 『げぇむ』が長引けば長引くほど、『ぷれいやぁ』チームは不利になっていく。

 速攻で『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』を片付けねぇと、『げぇむおおばぁ』が目に見えてらぁ。

 

 俺が移動を始めた、その時だった。

 ふと空を見上げると、上空で何かが赤くキラッと光る。

 

 おい…

 嘘だろ……!?

 そんなのアリか!!?

 

 

 

 

 

 ――ズドォン!!!!

 

 

 

 

 

「はぁっ……はぁっ…」

 

 俺の身体に、とてつもない衝撃が走った。

 気がつけば、俺は瓦礫の中に埋もれていた。

 何とか動けるが、全身ボロボロで、多分だが鼓膜が破れてる。

 おまけに、持っていた銃は粉々になって使い物にならなくなっちまってる。

 

 ふと周囲を見ると、ついさっきまで近くに建っていたビルが倒壊していて、ミンチになって死んでいる『ぷれいやぁ』もいた。

 モニターを見ると、さっきまで『9』だった『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』チームの得点が『13』になっていた。

 

 意識を失う寸前、強い光が降り注いだのを朧げに覚えてる。

 『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』チームの誰か…多分『くろのるうく』が、空からレーザー砲をぶっ放しやがった。

 俺が気を失ったのは、レーザー砲の衝撃波のせいだ。

 レーザーが降り注いだ地点には、クレーターができている。

 殺意高すぎんだろクソが…!!

 

「うぐ…チクショウ……こんなのアリかよ…ふざけやがって…!!」

 

 俺は、何とか残った力を振り絞って埋もれた瓦礫から抜け出した。

 軋んで痛む身体に鞭打って、移動しようとした、その時だった。

 タワーの屋上で、何かがキラッと光る。

 『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』が、俺にライフルの銃口を向けていた。

 

 ………あーあ、ここで『げぇむおおばぁ』かよ…

 『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』なら、まだ勝ち目はあるんじゃないかと一瞬でも思った俺がバカだった。

 でも、どうせ散るなら、最期はカッコよく散りてぇよな。

 

 俺は、照準器(スコープ)越しに俺を覗いているであろう『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』に見せつけるように、自分の顳顬を指差した。

 どうせ殺すなら、ここを狙え。

 お前の腕なら、それくらい朝飯前だろう?

 

« ………さらばだ。強き者よ。 »

 

 幻聴だろうか。

 撃たれる寸前、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』の称賛の言葉が聴こえた気がした。

 そのままゆっくりと目を閉じる。

 

「…………?」

 

 俺は、頭を撃ち抜かれる事を覚悟した。

 だが、銃弾が俺に飛んでくる事はなかった。

 見ると、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』が飛んできた矢を片手で掴んで止めていた。

 

 

 

「やっぱり、これで『げぇむくりあ』とはいかないよな」

 

 『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』の視線の先には、俺達の『きんぐ』がいた。

 『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』は、すかさずヘイヤに向かってライフルを発砲する。

 ヘイヤは、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』に撃たれる前に物陰に回避した。

 

 俺は、『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』の注意がヘイヤに向いているうちに、瓦礫の影に身を隠した。

 やれやれ…『きんぐ』を守らなきゃいけないはずの俺が、逆に『きんぐ』に助けられちまうとはな。

 ……おかげで、()()死に損なっちまった。

 

 

 

 『げぇむ』『ちぇっくめいと』

 

 難易度『♠︎Q(すぺえどのくいいん)

 

 残り234分

 

 生存者 17名

 

 

 

 

 




勘のいい方は気付いたかもしれませんが、先代の『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』は、ドラマ版の『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』です。
正直な話、『げぇむ』の内容自体は『♠︎K(すぺえどのきんぐ)』どころか、ヘイヤが『くりあ』した『♠︎7(すぺえどのなな)』や、アリス達が『くりあ』した『♠︎5(すぺえどのご)』と比べても緊張感に欠けると思ったので没にしました。
かといって『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』のキャラは没にするには勿体無かったので、先代の『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』という形で登場させました。
ドラマ版の『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』を『くりあ』して新たな『♠︎Q(すぺえどのくいいん)』に成り代わったルーナですが、『♠︎K(すぺえどのきんぐ)』と理不尽さほぼ変わらんやんけと。

♡J編にオリキャラを登場させるつもりなんですが、定員を増やすのと原作通り20人で進めるのとどちらがいいですか?

  • 人数増やす
  • 原作通り20人で進める
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