ガラスの脚系TSナマケモノ娘   作:ヤキブタアゴニスト

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秋の盾を目指して

毎日王冠の翌週、今度はキングちゃんとスぺちゃんが京都新聞杯に出ていた。

最後の直線では2人が横に並んでほとんど同時にゴールに飛び込んだが、ハナ差でキングちゃんの勝利となった。

スぺちゃんは大感謝祭からのダイエットが間に合っていなかったようなので、その差が出たのかもしれない。

 

スぺちゃんが体重計と格闘している一方で、スズカさんの方は絶好調らしい。

トレーナーさん曰く、毎日王冠の時とは別物かもしれないとのこと。やっぱり第二形態を隠していたのか。

UFOと遭遇したみたいな話を聞いたこともあるし、案外宇宙と交信していても不思議ではない。

 

 

 

 

 

 

そういえば、最近クラシック級での天皇賞だとかクラシック三冠だとかクラシックという言葉があちこちで使われていて良くわからないので調べていたのだが、この言葉にはどうやらいろんな使い方があるらしい。

 

なんでもクラシックなレースがあるらしく、皐月賞、東京優駿、菊花賞、桜花賞、オークスの5つだそうだ。

この中では私が走ったのは皐月賞だけか。東京優駿とかいう謎のレースは置いといて、ダービーと...ティアラ路線の最後のやつはクラシックレースじゃないらしい。

 

そして、距離にもクラシックがあって、ダービーと同じ2400mのことをクラシックって言うんだとか。たしか、ジャパンカップはこの距離だった気がする。

 

要するに、クラシック三冠とはクラシックなレースである皐月賞と菊花賞、それからクラシックな距離のダービーに勝つと手に入る称号なのか。

 

 

まあ、どれもクラシック級にあるレースとはいえ、一体どこからそんなにややこしい設定を繰り出してくるんだろう。レースのチョイスのセンスが謎である。距離もレース場もばらばらだし。

 

ジャパンカップとかもクラシックな距離のレースだから、クラシック級でクラシックな距離のこのレースに勝ったら菊花賞の代わりに三冠になったりするのだろうか。

まあ別になんでもいいか。世の中難しいことばかりで嫌になる。

 

 

 

ちなみに優駿というのはダービーって意味で、東京優駿、つまり東京ダービーはダートのレースらしい。ダートをほとんど走らない私が知らないのも無理はないか。

 

 

 

 

 

 

 

 

トレーニングのほうは順調でトレーナーさんによってあちこちのトレーニング設備を渡り歩いているのだが、トレセン学園内にこんなに知らない場所があったのかと驚く毎日だ。

引退したときのために昼寝場所の開拓も進めようかと思うくらいだ。

 

そういえば、学園のはずれの方で崖に丸太を打ち込むというトレーニングをしていたところ、偶然セイちゃんとそのトレーナーさんと出くわした。

物凄い真剣な顔で崖の階段を走って上り下りしているのを木陰から覗いていたのだがアッサリとバレてしまった。ただ、バレた瞬間のセイちゃんが物凄く慌てていて、普段一泡ふかせられることが多い私にはとても新鮮だった。

長居するのも悪いので、「トレーニング頑張って」とだけ伝えて戻ったのだが、あのセイちゃんの反応は可愛かったので今度また見つけたら覗きに行くことにしよう。

 

 

 

いよいよ天皇賞秋だが、そのあとはジャパンカップに出る予定だ。前ゲームで見たジャパンワールドカップと名前が似ているし距離も同じなので、きっと海外から面白いウマ娘がたくさんやってくるに違いない。

そして年末に有馬記念。そう考えるとあと3回出ればレースも終わりになるのか。

まあ、きちんとラストランが出来ればの話だけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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トレーナー視点

 

 

 

 

毎日王冠が終わった後、正確に言うと天皇賞秋への出走と菊花賞へは出ないことを発表してからは本当に大変だった。

理事長や生徒会長との話し合いの間は本当に疲れた。勿論、無理な出走を強いるようなことはされる訳ではないが、レース界全体に関わるような議論にまで発展したので常に胃が痛かった。

マスコミの方も、これまで付き合いのある記者さんには丁寧に説明して納得してもらったので、全部が全部無茶苦茶な記事だらけってことにはならないだろう。

幸いなことに、ウィーはメディアで何を言われていても気にしないだろうし、外に出ないのでそういったものを目にする機会も少ない。

 

 

 

 

そんな対応がひと段落ついた頃、ウィーがトレーナー室でとんでもないことを言い出した。

曰く、引退するときのラストランはどうすればいいのかと。

 

もしや、ネット上での心無い書き込みを見てこれ以上レースに関わるのが嫌になったのか、それともサイレンススズカに勝って勝つ相手がいなくなったら引退したいのか。

 

そう思って聞いてみると、なんでも最近引退するウマ娘の話を聞いたらしい。

具体的な名前は出てこなかったが、多分タイキシャトルが年内で引退するという話だろう。

 

それにしてもそこから自分のラストランに思いを馳せるというのは、こう言うとあれだがウィーらしくない気がする。普段はもっと目の前のレース以外に興味を持っていないというか。

 

まあでも、たまにはこういう話をしてもいいか。

これからどういうレースに出て、どういう相手と戦っていくのか、全てが楽しみだ。

でもどうあがいても終わりはやってくる。それが何年後かは分からないけど。

 

ラストランと聞いて真っ先に思い浮かぶのはやはりオグリキャップの最後の復活勝利だろうか。並みいる強豪相手に堂々と先頭でゴールを駆け抜けていく姿は涙無しでは語れない。

年末のレースということもあって並みいる名ウマ娘がラストランの舞台として選んでいるし、ここで勝利を飾っての引退というのはなんともドラマチックだ。

トウカイテイオーなんかも、結果的にではあるが有馬記念の勝利がラストランになったな。

 

印象に残ったラストランと言えばサクラバクシンオーとノースフライトだろうか。両方とも自分の領域は譲らず、互いにラストランでレコード勝利というとんでもないレースをやってのけた。

 

ついつい熱く語ってしまったがウィーにはきちんと伝わったようで、ラストランは有馬記念でレコード勝利と言っていた。ちょっと欲張りすぎな気がするが、ウィーなら出来てしまいそうな気もする。というか引退間際のウィーにとって一番のライバルは一年前の自分自身のタイムとかになりかねないな。

 

 

しかし、何事にも目標を持つのはいいことで、急にトレーニングに身が入りだした。

秋の天皇賞に向けてスピードをメインに、根性や賢さのトレーニングもして行くつもりだ。

スピードトレーニングに関しては、毎日手を変え品を変えてやれば概ね順調にこなしてくれる。まあ、ウィーの好みだけに合わせると、反射神経を鍛えるタイプのトレーニングばかりになるので少し注意が必要だ。

 

ただ、根性トレーニングに関しては、根性がなくても身体能力でなんとかしてしまうので根性以外のものばかりが鍛えられてしまう。これ以上強度を上げるわけにもいかないしどうしたものか。

先輩トレーナーたちから伝授された巨大タイヤ引きをやらせてみたものの、まさかトランクを引っ張るような感覚で引きずり回すとは思わなかった。

 

賢さ、つまりレースの駆け引きや位置取りなんかの戦略面についてはちょっと試したものの、ストレスが多そうだったのでやめておいた。まさか活字の本にあそこまで拒否反応を示すとは。そういうゲームソフトをやらせてみたものの、ただただつまらないゲームという評価をしてやらなくなってしまった。

 

ただ、鍛えたら鍛えただけどんどんと能力が伸びていくのは本当にトレーナー冥利に尽きる。しっかりトレーニングを積ませることが出来なかったこれまでの自分が情けなく感じるほどだ。

 

 

これだけトレーニングに協力的になってくれるとは、ウィーに本当に必要だったのは遠くにある大きな目標だったのかもしれない。

 

うーん、そうなると春以降の目標が難しくなってくるなぁ。

ウィーが遠征OKだったら宝塚記念や天皇賞春、もしくは凱旋門賞やキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスなんかのヨーロッパの大レースを目標に出来るんだけどなぁ。

気まぐれなウィーのことだし、そのうち突然出たいレースが出来たりするかもしれない。

一応、調べておくだけ調べておくか.....

 

 

 

 




感想、高評価、お気に入りよろしくお願いいたします。











※ウィーちゃんの戯言は真に受けないでください。
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