ガラスの脚系TSナマケモノ娘   作:ヤキブタアゴニスト

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有馬記念回顧】能力だけなのか?──ウィトルムペデス圧勝の中身を分解する

 

モフモフバナナ: プロフィール

 

テーマ: トゥインクルシリーズ分析、レース回顧

 

目次▼

はじめに

レース結果について

失速は意図的か

レースの支配とはどういうことか

今後のレース予想

 

■はじめに

 

どうもレース分析おじさんことモフモフバナナです。

いつも見ている人には遅くなってすみません。初めての人はよろしくお願いします。ウィトルムペデス分析シリーズも今年はこれで終わりですね。いや、長かった。

クリスタルカップから皐月賞あたりが一番大変でしたけど、それも今年はこれで最後、有馬記念ですね。

 

終わってみれば順当とも言える結果ですが、レース内容はなかなか興味深いものがありました。 もう皆さんご存知かもしれないですけど、途中の大失速からのってやつですね。今回はいつものラップタイムみたいな数値をこねくり回してやる分析は置いておいて、あれがレース全体に与えた影響について分析してみようと思います。

 

■レース結果について

まずは、レースの結果ですね。

 

1着 ウィトルムペデス  2:31.3

2着 グラスワンダー    6バ身

3着 ステイゴールド    3バ身

 

ということで、あっさりとウィーちゃんが勝ちました。かなり調子が良かったグラスワンダーを6バ身、それも相当の余力を持ってということでまあ何の文句もないわけです。タイムもレコードタイムでこれで秋のG1三戦三勝三レコードってことで、化け物ですね。最近では秋天・JC・有馬で秋三冠なんて言われ始めてましたけど、ついにマスコミまで使い始めるところをみるとウィーちゃんのこれはそれを一気に定着させましたね。こんなもの挑戦するのも大変だと言っていましたけど、ふたを開けたら三レコードですからね。

 二着にはグラスワンダー、これは去年の朝日杯と同じですね。あの時よりも差が小さくなっているのかな。春はケガだったのであんまり話題にならないですけど、注目してたウマ娘なんでこうやって活躍してくれると嬉しいですね。三着はステイゴールド、ウィーちゃんとはかなり仲がいいので有名ですけど、こう毎回掲示板に取りついてくるのは流石です。前残りというか、前目のウマ娘以外が厳しかったレースでしっかり三着というのは偉いですね。

 

というのだけでみると言い方悪いですけど、すごく順当にみえますよね。でもまあ、結構不思議なレースでもあるんですよ。次にそれについて取り上げます。

 

 

■不可解な有馬記念

 

今年の有馬記念が不可解だってのは皆さん見ていたら分かると思います。なんですけど、本題のウィーちゃんの走りの前に、今回は結果の不可解さに現れているところから逆算していこうと思います。

 

まず、前残りっていうお話ですね。有馬記念っていうのは意外とレースが長いだけあって、直線は短くても後ろからの差しも結構決まるんですよ。最近だと逃げ有利っていうのは確かで、マヤノトップガンとかのイメージもある方がおおいかと思いますけど、特にハイペースになった場合はちゃんと後ろ有利になります。記憶に新しいものでいえば、前レコードのイナリワンの有馬記念ですね。スーパークリークとの競り合いで後ろから追い上げたイナリワンに軍配が上がりました。

そう、ましてや今回のようなハイペースだと、後ろのウマ娘がもっときてもいい筈なんですよ。それが四五着を見ても、逃げ粘ったセイウンスカイと早めに位置を上げていたエアグルーヴって感じで、前が有利でした。早めに上がって外にでていたステイゴールド以外、後ろのウマ娘は全滅ですね。メジロブライトなんかもスパートに入れませんでした。

 

これが最初の不可解、レース結果からみる不可解です。

じゃあ、それを引き起こしたのは何か、そう、4コーナー出口での失速です。特に前のウマ娘たちがスパートに入ると見せかけて全員で失速、少なくとも加速しなかった。だから、後ろのウマ娘たちは加速しようと思ったところで前が詰まってつんのめって失速した。要するに蓋になっちゃったって訳です。唯一ステイゴールドは早めに外に出てたので、これを回避出来ました。

そして、直線に入ってワンテンポ置いてから、ウィーちゃんから順番にスパートに入っていくという流れ。これが二つ目の不可解。

 

■ウィトルムペデス大失速?は意図的か

 

じゃあ、なんでこれが起こったのか。一言で言えばウィーちゃんがスパートを遅らせたからです。そう、おそらくですがグラスワンダーもセイウンスカイも、先にスパートすることが出来なかったわけです。それをやると、外から来たウィーちゃんを感じ取れない状態になるんです。これがやばい、というか、二人ともウィーちゃんが前にいる想定だったから、ペース管理の甘さをついて後ろから不意打ち的に抜くプランだったはずです。それだけに、仕掛けどころで待ちに回ってしまうんですね。だから、最適な四角出口で綺麗にスパート出来なかったのかなと。

 

ここは実はそれだけではすまない程度には不可解な点もありますけど、基本的にはウィーちゃんに連動して加速するタイミングをずらされて崩されたということでしょう。でも、この状態は後ろのウマ娘には伝わっていない。だから、後ろのウマ娘ほど加速するだろうと思って脚を回したら前が減速してということになりやすい。

 

じゃあ、その状況を作ったのはといえば、皆さんご存知の通りのウィトルムペデスの大失速な訳です。大失速っていうと最終直線での話に見えますけど、これがホームストレッチでの話なんですよね。でも、これは明らかに不自然です。ウィーちゃんっていえば逃げのイメージが強いですけど、別にそれだけじゃないんですよね。例えば毎日王冠では記事にも書きましたけど、サイレンススズカを終始マークして抜け出して勝っています。能力水準が高いので普通にやっていれば逃げ気味になるというのはあると思いますし、前が詰まったときは豪快に外から追い込んでくる脚も持っています。けれど、本質的には王道の先行抜け出しができるウマ娘なんですね。

 

だから、今回でいえばセイウンスカイやグラスワンダーよりちょっと後ろにつけて、4コーナーで抜くというのもできたはずです。そう、それをしなかったということは、やっぱり理由がある。これまでのウィーちゃんのレース分析でもそうでしたけど、一見不可解に見えて実は結構理論的な走りをするのがウィーちゃんなんですよ。さっきの毎日王冠みたいに、強敵一人の時の走りと、ダービーのように長い直線で先頭付近にいるので十分なレース。それぞれ勝ち方は変わってくる。まあ、そうじゃないといくら実力があってもここまで勝てません。

 

間違いなくレース開始前から考えていたはずというのは良いとして、まず何より意表がつけるという点。これが大きい。もう、他のウマ娘は全員ウィトルムペデスに勝ちにいかないと勝負にならない。ぶっちぎられて終わりなんで、ある意味15人がマークに回る訳です。そういう15の作戦はほぼすべてウィーちゃんが前方にいることを前提として組み立てられてます。そこを全部ひっくり返した。これはやられる方はたまったもんではないですよ。

 

それから、中山が久々というのもあるかもしれません。まあ、ウィーちゃんは東京中山に集中させてレース場経験で長じるという戦略でも有名ですけど、その中山では夏以来走ってない。ここ三戦、毎日王冠・天皇賞秋・ジャパンカップは東京なわけです。ウィーちゃんって仕掛けどころの判断、スパートに入るところは実はあんまり得意じゃないので、短い中山だと万が一があるわけです。東京の感覚で走ったら、加速する前にゴールってことになりかねない。

 

■卓越したレースコントロール

 

でも、私の本命は全体のペースです。皆さんも薄々感じてるかもですけど私はペース分析が大好きです。細かいラップは省きますけど、このレースはウィーちゃんによってペースをコントロールされています。まず、前半から2コーナーまで、ここはウィーちゃんがぐんぐん位置を下げたせいで前が困惑して脚を緩めてます。そうなんです、あの菊花賞での逃げでも名をはせたセイウンスカイが完全にペースを崩されちゃってます。どのくらい意識的かは分かりませんけど、ついて下がるかどうかってのを迷ったんでしょう。

そして、レースが加速するのはバックストレッチでの坂付近、ウィーちゃんが加速を始めたところですね。ここから一気にレースのテンポが速くなりました。前半の緩さを取り返すように、レコードペースにまでぐんぐん加速しています。これも明らかですよね。あからさまに外から抜いていっている警戒対象がいるので。

要するに、この前半スロー気味、後半ハイペースというのが成立するんですよね。後半ペースってマイル戦みたいなペースなんで、要するにウィーちゃんが得意とするマイル戦をやらされてたってのが真実なんだと思います。ロングスパートっていう見方もありますけど、あくまでマイル戦の速度で走ったという感じでしょう。

 

 

纏めると、長距離走りに来たウマ娘のペースを乱して、体力が減ったところからの無意識的に全員をマイル戦に持ち込んでかなり余計にスタミナを消費させるという作戦だったというのが私の結論です。

 

■今後のレース予想

私的には見ごたえのあった有馬記念なんですけど、やっぱり連戦の疲れはあったのかなと。ダービーの記事でも言いましたけど、そもそも2400以上っていうのは結構本人のレーススタイルからいっても得意というわけでもないですし、それを2連戦というのはやっぱり負荷がかかっていると思います。

ダービー後と同じように2-3ヶ月は休んでほしいですね。

とはいっても春のレースはどうするのか、そのうち発表があると思いますけど、これまでのルートをあくまで貫くなら中山記念あたりかなと考えています。その先には安田記念もありますしね。でも、これを機に阪神京都ってのもありなんじゃないかと、例えばマイラーズカップあたりから始動して、宝塚記念を目標にみたいな。

個人的には海外挑戦してみてほしいですけど、どうですかね。

 

それではまた〜!

 

 

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