※原作沿いですが展開はかなり変わっています。苦手な方はブラウザバックしてください。
セァラはその日も、いつもと同じようにコナンの護衛をしていた。アニマルショーを見るコナンたちを追って、少し離れた場所を歩く。ショーが終わり、コナンたちがジェイムズと名乗る外国人に出会う。そこで彼女は足を止めた。
(……今、誰か居たような……)
周囲を見る。怪しげな男たちが、路地裏で何かしている。
(まさか、ジェイムズさんを誘拐するつもりなんでしょうか。人違いで? ……馬鹿なことを)
彼女はジェイムズの顔を知っていた。彼はFBIの人間だ。直接会ったことも、無いことは無い。もっともその度に顔を変えていたから、向こうは「
(FBIといえば、ライ……赤井秀一がいるところですね。彼もここに来ているんでしょうか)
セァラの前で、ジェイムズが男たちに連れて行かれる。彼女はそれを見てため息をついた。
(FBIの前で、大立ち回りはしたくないですね。赤井さんがいるなら尚更に。ここは静観するとしましょう)
コナンが血の付いたストラップを見て、ジェイムズを探し始める。セァラは彼を守れる位置をキープしながら、その様子を見ていた。1台の車が、コナンたちの横を通る。彼女はその車を運転していた人物の姿を確認して、目を細めた。
(……居ましたね。髪は短くなっていますが、間違いないでしょう。あの人は赤井秀一。FBIの、優秀な捜査官です。)
コナンがP&Aの謎を解く。そしてジェイムズを取り戻す作戦を立てている。その様子を見ながら、セァラは考え込んだ。
(……ベルモットが居て、赤井さんも来ているということは……組織は絶対に絡んできますね。何とかして、コナン君と灰原さんを守りたいところではありますが……。組織が2人を人質にして私に何かしらの要求をしてくるかもしれません。そうなれば元も子もありませんから……。今まで以上に気をつけなければなりませんね。……全く、厄介なことになったものです)
コナンの作戦は成功した。救出されたジェイムズは、事情聴取の前に姿を消した。セァラは事情聴取を受けに行くコナンたちを見送って、ゆっくりと歩き出した。その側を、黒い車が通り過ぎていく。車に乗っている男が、横目でセァラの方を見た。赤井秀一。彼はセァラを
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彼女の前を通り過ぎた、黒い車。その中で人知れず行われていた会話。
「赤井君。彼女がMr.sarahだというのは、本当の話かね?」
「おそらくは。ですが、あくまでもその可能性があるというだけです。だからあなたに確認して頂いたんですが……その様子だと、確信は持てなかったようですね」
「確かに、何度か仕事を頼んだことはあるが……顔も体型も、その度に変わっていた。そして今の彼女も。……君は本物だと思うかね?」
「確率は半々です。当てにはしない方がいい。ですが今回の標的に対しては、文字通りの切り札となる。……もしも本物であれば、味方につけたいところですが」
「それは難しいだろう。彼女は誰の味方にもならない。Mr.sarahなのだからね」
「方法はありますよ。いくらでも」
2人の会話はそれで終わった。黒い車が走り去る。その日はそうして過ぎていった。