※原作沿いですが展開はかなり変わっています。苦手な方はブラウザバックしてください。
爆弾という凶器は、非常に殺傷能力が高い。正しい知識と技術がなければ、対処できない厄介な物。
(流石に私も、爆弾解体までは出来ません。設置場所を割り出して、後は本職の方に任せるしかありませんね)
問題の11月7日。実況見分をしているコナンたちの護衛をしながら、セァラは調査を続けていた。まだ爆弾は見つけられていない。そのことに歯噛みする。
(……やはり、東京中を調べるとなると……一朝一夕では、終わりませんか)
佐藤が実況見分を終えて、高木や白鳥と合流する。そこで彼女は、偽の爆破予告の事を聞いた。コナンと同時に、例の爆弾犯が動き出したかもしれないと考えて振り返る。その目の前で、白鳥の車が爆発した。慌てて駆け出す。コナンたちの方が位置が近い。セァラの方が速度が早い。故に、その場に着いたのは同時だった。コナンとセァラの目が合う。彼女は真顔になって、足を止めた。コナンは彼女のことなど気にせず、佐藤たちと共に白鳥の様子を見ている。
(この場は彼らに任せるべきです)
セァラはゆっくりと後ずさりして、人混みに紛れた。白鳥は生きている。部外者が無理やり割り込むのは、良いことではない。
(……白鳥警部も、高木刑事も。佐藤刑事のために、この事件を解決しようとしています。そんな所に部外者が割り込んで、余計な手間を取らせるわけにはいきません)
佐藤が白鳥から、暗号が書かれた紙を受け取る。彼女は暗号を読み上げて、その紙を握り潰した。セァラはその様子を、黙って見ていた。
(一刻も早く、2つの爆弾を見つけなければ)
暗号のことは考えない。考えても無駄だから。
(……本当は私自身が動いて、爆弾を探すべきなのですが。彼は放っておくと、何をするか分かりませんから……)
距離を取ったまま、セァラはコナンの方を見ている。彼は携帯電話を操作していた。彼女の元に、メールが届く。
『分かってるんでしょ。協力して』
セァラはため息をついた。
『お断りします』
ここで頷く事は出来ない。光彦が迷子になった時とは、状況が違う。彼に危険が迫っていることが明白な状況では、護衛を止めることは出来なかった。
『じゃあせめて、蘭姉ちゃんの近くにいて。それならいいでしょ』
そんなメールが返ってくる。彼女は目を細めた。
『……分かりました。でも、無茶だけはしないでくださいね』
そう返信して、彼女は動いた。コナンはそれを確認して、携帯をしまう。
(これで蘭の方は心配しなくていい。……と、思いてえけど……)
心配事は尽きない。一刻も早く暗号を解いて、爆弾を見つけなければならないと。コナンはそう思った。