天才少女と天才青年   作:カサシチ

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 最近は無職転生にハマってます。
 ルーデウスとシルフィのコンビが一番好きです。


坂柳派、めっちゃ強くなる。

 

 私は何を悩んでいたんでしょうかね。

 ふふ、吹っ切れてしまうとこうなるんですか。

 覚えておきましょう。

 ゆっくりしたいですか。

 それならば有栖の元でのんびりする方が

 良いじゃないですか。

 

 何故気づかなかったのでしょうね。

 

 

 「あ、向音君………。」

 

 「有栖。」

 

 「どうしたんですか……?」

 

 「私は有栖の派閥に入ることにしました。」

 

 その瞬間、教室全体がザワついた。

 あの、前影向音が遂に坂柳についた!なのか

 それとも絶望の声なのか。

 それは人それぞれだ。ただこの瞬間

 坂柳派が確固たる力を手にしたことは間違いない。

 

 

 「え?何故………ですか?」

 

 「よくよく考えたら、有栖の元で

  のんびりしていた方が楽しいと思いまして。」

 

 それは紛うことなき本音ではある。

 ただ向音は友達、親友として

 坂柳は異性として捉えた。

 

 「………………わかりました。」

 

 「ようこそ、坂柳派へ。」

 

 「え、そんな堅苦しいの?」

 

 「いえ、そんなことはありませんよ。」

 

 教室に盛大に笑いが起こった、

 ポカーンとしている向音をよそ目に

 何人かは絶望に浸っていたことも

 また事実であった。

 そんなことは気にせず

 ただ嬉しくて笑っている坂柳有栖。

 未だポカーンとしている前影向音。

 なんだこの、リア充どもが!

 

 

 

 

 

 今の時間はご飯の時間。昼休み。

 私は有栖に誘われて小洒落たカフェに

 連れてこられました。なんで?

 他には橋本、神室、鬼頭などなどの

 坂柳派の主要面々がいます。なんで?

 そんな中で正座をして

 かなりソワソワしている私。なんで?

 実はこういう場所が苦手なんです。なんで?

 

 

 「さて、向音君には色々聞きたいことがあります。」

 

 「え、私これから説教される流れですか?」

 

 「いえ、そんなことはありませんよ。

  ただ、何故いきなり参加を決めてくれたのか

  とても気になりましてね。」

 

 若干の声の上ずりを抑えつつ聞く有栖。

 その質問にしばらくの逡巡をした。

 そして向音が会話し始める時のお約束の

 そうですね、が始まった。

 

 

 「そうですね、私はのんびりしたかった。

  それが理由で入らなかった。

  ですが、神室さんから言われた通りに

  改めて考えてみたんです。」

 

 「………そうしたら、私は有栖の元で

  のんびりするのが一番良い気がしましてね。」

 

 「なるほど、それは嬉しいです。」

 

 ニコニコの表情の有栖。可愛いけどさ

 なんか絶対に逃さないみたいな雰囲気が

 ものすごく出ているぞ〜〜〜。

 

 

 尚、坂柳有栖はこのことに対して自覚はない。

 さらには向音のことをこれから

 確実にこちら側に止めるために交渉するのだから

 とんでもない女であることは間違いない。

 

 

 「さて、私はまだ向音君を信じられてません。」

 

 冷や汗が垂れでてくるのを感じた向音。

 そんなことは知らない坂柳は

 目線を向音に固定。

 そのまま語り続ける。

 

 

 「ですから、確信が欲しいんです。」

 

 「ねぇ、有栖。私はここいらで……

 『逃げない。』……はい。」

 

 

 向音は知っているこの状態の彼女を

 そして向音は自覚した。

 私ってめちゃくちゃ縛られかけてない?と。

 

 

 「そうですね、ではどうしましょうか。」

 

 そして考える坂柳。

 痺れる膝を抱えながら

  死 刑 宣 告

 坂柳有栖からの言葉を待つ向音。

 外野から見れば、本当に"どういう状況?"である。

 そしてしばらくして、坂柳は何かを思いついた。

 この時の向音の汗はナイアガラの滝であった。

 

 「では、私のご飯を作って下さい!」

 

 「………………えっ?」

 

 向音は目を見開いて口をポカーンと開けた。

 一方で心からのニコニコで向音を見る坂柳。

 他の坂柳派の面々は呆れている。

 

 「あの…………、えっ?それで良いの?」

 

 「えぇ!むしろ作って欲しいです。」

 

 「それなら言ってくれれば作りますけど…。」

 

 「まぁまぁ、良いじゃないですか!」

 

 「ま、まぁ?」

 

 「もう良いかしら?」

 

 口を挟んだのは神室真澄。

 もう見ていられなくなったのだろう。

 坂柳ははっとして顔つきが変わった。

 

 「そ、そうでしたね。とりあえず向音君。

  貴方はもう坂柳派なんですから!

  貢献してくださいよ?」

 

 「まかしてくださいよ!」

 

 「あんた、あんまり関わらない的なこと言ってなかった?」

 

 「まぁ、頼まれればやりますよ。

  自主的にはぜっぇたいにやりませんけど。」

 

 「そ、そう。」

 

 そして一旦の会話の間が生まれた。

 それは一旦この話が完結したことを意味していた。

 向音はしばらくしてここがカフェであったことに気がついた。

 

 「と、とりあえず何か頼みませんか?」

 

 坂柳は話に集中していて全く気づいていなかった。

 まぁこれは向音も同じなので何も言えないが。

 因みに他の面々はさらに呆れていた。

 

 「あ、そうですね。

  じゃあ何か頼みましょっか。」

 

 やはり爽やかな方が有栖には似合います。

 それに有栖爽やかな笑顔は可愛く感じますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「……はぁ、で私の奢りになるんですか。」

 

 「当たり前です。」

 

 「あの、有栖の分ならまだ良いんですけど

  何故貴方達の分も奢らないといけないんですか?」

 

 あの後向音は他の三人の分も奢らされた。

 彼も必死に抵抗したが結局は有栖に"三人の分も奢ってください"と言われたので折れた形となっていた。

 

 

 「カフェなので、結構持ってかれましたよ。」

 

 「大きな臨時収入を得ているんですから。

  別に構わないじゃないですか。」

 

 「はぁ、で他の三人は何も言わないんですか?」

 

 「サンキュー」

 

 「…………ありがとう。」

 

 「感謝する。」

 

 上から橋本、神室、鬼頭の順に向音に話す。

 向音は心がこもっていない話し方に怒りを通り越して呆れつつ、有栖の方に目を向ける。

 

 

 「それで、有栖。私はこれからどうすれば?」

 

 一段落ついた向音が思ったのは

 結局、何をするんだろうか?…であった。

 

 「貴方は私の言うことに

  従っていれば大丈夫です。

  そっちの方が向音君も

  良いんじゃないですか?」

 

 この提案は向音からすればありがたい物であった。

 向音からすればリーダーは面倒臭い物だ。

 そう考えると有栖の背後にいた方が

 かなり楽だったことを思った。

 

 「そうですね、そっちの方が楽です。

  有栖にリーダーは任せますよ。」

 

 「いや、坂柳派なんだからリーダーは坂柳でしょ。」

 

 「いきなり正論はやめてください。」

 

 「ま、まぁ向音がこっちに来てくれたのは

  ありがてぇことだからな。」

 

 「なぜ、そこまで買われているのか……。」

 

 「そりゃ、あのお嬢が褒めちぎってるからな。」

 

 「ちょっと!橋本君!それは言わない約束ですよ!」

 

 「へぇ、有栖がそんなことを…………。」

 

 「向音君もそんなニヤニヤしないでください!」

 

 向音は弱み握ったったぁ!ぐらいに思っている。

 一方で坂柳はこれを機に近づくことを考えている。

 ゲスなことをお互いに考えている。

 実にお似合いな二人である。

 

 

 「んじゃ、私はしばらく

  のんびりしておきます。」

 

 「そうですね、向音君は

  自由にしててもらって大丈夫です。」

 

 

 最終的には向音は坂柳派に入ることになった。

 そして向音は有栖とわだかまりが解ける。

 が、この時の経験が後々のすれ違いの

 火種になることをまだ知らない。

 

 

 

 

 

 

 





 向音は女版坂柳の感じで作ってます。
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