ミレニアム ???/特異現象捜査部部室
「それで、万策尽き途方に暮れた先生は清水に煌めく白魚のごとき清楚系美少女ハッカーの救いの手を求めて来た、と」
”万策は尽きてないけど、ヒマリ達の手を貸してほしいな”
謎の応募が届いた翌日。得られた手掛かりを元にセミナーやヴェリタスの生徒といくつか確認を済ませた先生は、最後の確証を得るため特異現象捜査部を訪れた。
今回の現象、そして手掛かりが示す目的地が正しいならば、ここ特異現象捜査部の力を借りるべきと判断したからだ。
「ヒマリ部長は先生がいつ来てくれるかと、私たちに待機を命じてずっとそわそわしていました」
「ヴェリタスにセミナー、ゲーム開発部にあと一か所寄り道されていたら部長の合図で一斉にモモトーク送らされる所だった」
”先に連絡しておけば良かったかな。トキとエイミも待たせちゃったみたいでごめんね”
…事前連絡をしていなかったのになぜ来ることを知っていたかは、ミレニアムにおいて気にするだけ無駄な事だろう。知っていてあえて連絡しないパターンは珍しいか。
ヴェリタスにシャーレへのアクセス履歴を解析してもらったからそのラインで連絡が行った可能性もある。
「こほん。随分と焦らされた埋め合わせは今度頂くとして、さっそく先生の事情を、私達特異現象捜査部を頼ってまで”廃墟”へ向かう理由をお聞かせください」
”そうだね。まず昨日ある生徒からシャーレに応募があって…”
………
「シッテムの箱に対する、所属不明の存在によるアクセスと不正なデータの設置。ほとんど痕跡は残っていないものの発信源だけは特定できていると」
「デカグラマトンでもハッキング失敗したのに。セキュリティは反応しなかったの?」
”全く気付かなかったみたい。心霊現象みたいだって”
「ミレニアムの集大成すら歯牙にかけない超AIが一方的に敗北するオーパーツを、更に凌ぐハッキング能力ですか…先生、本当に助ける必要がありますか?その”エア”さんは」
”うん。不器用にだけれど、エアは生徒として、シャーレの先生である私に助けを求めているから”
「「「……」」」
凄く息の合ったジト目で3人に見つめられる。なかなかの圧迫感だ。
だとしてもこれは譲らない。これまでもそうしてきたし、これからもそうする。
「はぁ。先生はそう言う方だとは知っていますがこうも想像通りだと『全知』の名乗り甲斐がありません」
「そしてそんな先生に朗報です。先生が目指すべき場所について、私達特異現象捜査部は既に見当を付けています」
呆れ混じりのヒマリが端末を操作し、廃墟のマップと何らかの波形を示すグラフをディスプレイに表示する。地図上に指し示す地点は、アロナ達が逆探知した発信元と一致した。
「昨日、これまで観測した事のない信号が廃墟のある地点で観測されました。信号、というよりも特徴的な波形を示すエネルギーの揺らぎと呼んだ方が正しいかもしれません」
「発生したタイミングは恐らく、シッテムの箱がハッキングを受けた時刻と一致する筈です」
「つまり信号の発信源、通称
聞きなれない名前だ。一方、廃墟の中はこれまで「〇〇地区」のように広い呼び方をすることが多い事を顧みるとかなり具体的な点が気になる。事前調査済みなのだろうか?
「ここはあの日、C&C先輩方と一緒に色彩の勢力と戦ったエリアになります。そのため虚妄のサンクトゥムの地点として選ばれた理由の調査を行いました。呼称はその際に判明したものです」
「地下に広大な空間と何らかの巨大な設備がある事は確認されましたが、その機能を含めた詳細は不明、何らかの監視設備のようなのですが…」
”もしかしたら「施設」の時みたいに他の場所から転移してきちゃったのかも”
「少なくともあの学園都市からまた来た線は無いよ。「施設」との技術的な繋がりもほぼ無いエリアだし、それに観測した信号が違うのも、
…少し、残念に思った。
どちらにしても場所が分かっているならば向かわない理由は無い。
「話はまとまりましたね。それでは特殊作戦「ウォッチポイント襲撃」、開始です」
”襲撃はしないよ!”
「一部防衛設備を破壊する必要があります。襲撃です」
”……救助!救助が主目的だからね!”
ちゃんと彼女たちを表現できているでしょうか…不安だ…
次こそはエアちゃんにたどり着きたいです
呼び方について修正