幸せに満ちたキヴォトスを作り上げた転生先生と、取り零された1人の罪人 作:ムクロウ
俺も過去編早く書きたいけど展開的にまだ書いてない部分が多い…
私の号令と同時に戦車部隊が砲撃が、
ヘリと地上部隊から弾幕が飛ぶ。
「シッ!」
キトリの姿が掻き消え、弾丸達は空を切る。
「っやはり当たりませんか!」
振り返ればビルの側面に着地したキトリがいる。
キトリの戦い方は、以前と同じであれば
ワイヤーを駆使した高速三次元戦闘!
さらには爆発物を多用しており、
彼の武器達と合わさることで
非常に凶悪な戦法と化していた。
キトリがこちらに腕を向ける。
一体どんなものを仕込んで…
「Lock on…」
「は?」
キトリの義腕が大きく展開し、
数十発の小型ミサイルが現れる。
「っ全員散かi「fire!」」
連轟
ミサイルが荒れ狂う。
地上空中共に爆炎に包まれ、
戦車やヘリがいくつも失われる。
「くっ…!?」
まさか一撃でここまで被害を受けるなんて!
想定外の事態に少し思考が乱れる。
それでも!
「まだっ!」
「撃てぇ!」
ビル壁面のキトリに対して
地上部隊が攻撃を仕掛ける。
「Blade open」
キトリはそれらを壁面を走って回避しつつ
義腕を再び変形。
横の部分から湾曲した刃が飛び出す。
「っ各員近接戦準備!」
即座にキトリの考えを呼んで備える。
「そりゃ悪手だろ!」
キトリの姿が再び掻き消え
「ぐぁっ!?」
地上部隊の真ん中に出現し
隊員の1人に刃が振るわれる。
無論キヴォトスにおいて刃物は
それほどの殺傷能力を持たないが
「か、体が痺れて…」
キトリの刃には電気が流れているらしい。
スタンガンに近いのだろう。
「っお前!」
部隊のメンバーがキトリに挑むのを見ながら
私は戦略を組み立てるのだった。
………………
近場にいた1人に刃を振るう。
「グッ!?」
感電により倒れたのを見てから
「このっ!」
単純な軌道の殴打を受け止め
腹に一閃
「グェッ!?」
そのまま集団に吹き飛ばす。
「「うわぁぁぁぁ!?」」
何人かが同時に体勢を崩した場所に投擲
「ッマズ」
爆発
グレネードで爆破する。
「コイツっ!」
「待って!味方に当たる!」
バカが発砲した瞬間に身体を逸らして
流れ弾を後ろに当てつつ人差し指のワイヤーを
腰についたグレネードに絡めて
「「えっ!?」」
ピンを抜く
「「キャァァァア!?」」
急いでこちらに投げてきたそれを
「フッ!」
ヘリに蹴り飛ばす!
「なっ…!?」
一機撃墜
「ば、化け物!」
「そう呼ばれるのもいつぶりかね!」
そろそろ冷静になり始めたな。
やっぱ奇襲による動揺はそう長く続かない。
「喰らえっ!」
誤射を考えない射撃。
これが始まったなら接近戦は終わりだな。
引っ掛けておいた内の
中指のワイヤーを巻き取り離脱。
先程とは別のビルに着地する。
「Machine gun」
再び義腕を変形する。
今度は大型の銃口が腕に出現する。
「fire!」
キーワードを引き金に
重機関砲が分間1600発の嵐を放つ。
「ガッ!?」
「ギャアッ!?」
「ブェッ!?」
およそお嬢様の悲鳴としては
似つかわしくない音を立てながら
部隊を薙ぎ払っていく。
「…チッ、やっぱ弾幕力が少ないなこの銃。
威力はそこそこだがレートが足りない。
やっぱ相棒取りに行くべきか?」
…余談だが分間1600発という数字は
ガトリングガンに匹敵する。
それを足りないとかナニイッテンダコイツ。
「考え事とは余裕ですね!」
ナギサの声と共に複数の迫撃砲が放たれる。
「実際余裕なんだよ」
それを小指のワイヤーを巻き取って
離脱することで避ける。
今度は地面に着地し、走りながら弾をばら撒く。
「オラオラオラァ!
テメェの覚悟はんなもんかよ!
ナギサァ!」
戦車を優先的に狙い、
その装甲をボッコボコに変形させる。
「もちろん…」
「そんなわけないじゃんね⭐︎」
「っミカァ!」
背後から来たミカの銃撃を受け止める。
「グゥゥウッ!?」
高すぎる神秘によるブーストで、
体が浮き上がり吹き飛ぶ。
「キトリの為に…祈るね⭐︎」
間髪入れずに隕石をぶち込まれる。
「悪いが自分の祈りで充分だ!panzer!」
それを義脚のギミックを解放して蹴り上げる。
爆発
脚に仕込んだ爆発反応装甲により
隕石を残らず打ち砕く。
「流石私の王子様!」
「ああそうかい俺のお姫様!
ちったぁ加減してくれてもいいんだぜ!」
戯言を交わして撃ち合う。
と言っても正面からは部が悪いので
俺は複数本のワイヤーで
空中で軌道を制御して躱しつつ
機関砲をぶっ放している。
向こうにガンガン弾は当たっているが、
ビクともしてねぇ!
硬すぎるんだよミカァ!
こちとら当たったらヤバいから
ワイヤー駆使して逃げ回ってんだぞ!
「さっさと負けて一緒に暮らそうよキトリ!」
「欲望全開過ぎるだろミカァ!?」
この2人の戦いに
割り込める者はこの場におらず、
戦局は硬直し始めていた。
………………
「キトリ…」
ナギサは思考を続けていた。
やはりキトリは本来の実力を取り戻していない。
本来の彼であれば今のミカさんであろうと
10秒と掛からず無力化するだろう。
彼の神秘について分かっていることは
一つ、
右手の糸は神秘無きものを問答無用で両断し
左手の糸は相手の神秘の高さによって強度を増す。
二つ、
この権能はあくまで一部である。
三つ、
彼の神秘の出力は肉体の状態に比例する。
この三つだ。
今回問題なのは一つ目と三つ目。
これらが示すのは彼が本来の力を取り戻すのは
限りなく不可能に近いということだ。
義肢ではワイヤーを出せないことは確認済。
さらには体の欠損がある為
神秘の出力が戻ることも決してないだろう。
実際昔の彼であれば常時視認不可能な速度で
三次元機動を行う為、
市街地戦で彼に勝つのは
実質的に不可能と言われていた。
それが今はどうだ?
たった千人程度の部隊相手に時間を取られ
挙げ句の果てにはミカに苦戦する始末。
「キトリさん…貴方はどこまで苦しんで…」
「おいおい」
「!?」
「流石に舐めすぎだろ」
………………
ミカに空中機動戦を仕掛けながら考える。
別に俺は勝つことが目的じゃ無い。
さらに言えば個人ならともかく今の俺に
集団を相手しながらミカを倒すのは無理だ。
つまりは逃げる方法を考えるべきだろう。
「そろそろやられてくれても
いいんじゃなーい?」
「ヤダ」
そう言いながら軌道をとある方向に変え、
空中にワイヤーを張り足場として着地する。
「…そうくるか〜」
ミカが引き金を引く直前で止める。
俺の背後にはナギサの乗るヘリ。
いつでも離脱できる以上、
ミカは俺を撃つわけにはいかなくなった。
その間にヘリに飛び移る。
「キトリさん…貴方はどこまで苦しんで…」
「おいおい」
「!?」
「流石に舐めすぎだろ」
ミカくらいなら完封する方法はいくらでもある。
戦闘力が低くなった?愛銃が無い?
バカめ。俺が弱くなったところで
「お前達とは潜り抜けて来た
修羅場の数が違うんだよ!」
「っ!」
『ヴィヴァーチェ』を撃つ。
それは恐怖で目を瞑ったナギサの横を通り過ぎて
ヘリの制御盤をぶち抜いた。
「落ちる!?」
「ちょっと失礼」
「きゃっ!?」
制御を失ったヘリからナギサを抱えて脱出する。
操縦士は知らん。自分でどうにかしろ。
「key!ぶち撒けろ!」
『了解、全兵装掃射』
「「ワァァァア!?」」
「ちょっ…!?うわわっ!?」
軽機関銃、小型ミサイルの暴風。
雑兵を丸ごと薙ぎ倒しつつ、
ミカへの牽制にもなっている。
「じゃあそろそろ行くわ!」
そう言いつつナギサにワイヤーを巻きつけ
「えっ?」
ミカに向かって投げ飛ばす。
「キャァァァア!?」
「ナギちゃ…わぷっ!?」
2人揃って倒れ込んだ後ワイヤーで拘束し、
ブースターを再起動して飛ぶ。
「じゃあなナギサ、ミカ」
keyのドローンも既に
高速移動モードに切り替えている。
「待っt」
静止の声を無視して飛び立とうt
『っ!狙われています!』
「っとぉ!?」
間一髪で頭を狙った狙撃を躱わす。
「…そこか!」
弾痕の角度から位置を逆算して
『ヴィヴァーチェ』で撃ち抜く。
「くぅっ!?」
ゴロゴロと物陰から出てきたのは
銀髪のツインテールの少女
確か…
「風紀委員会のイオリ…だったか?」
「アンタおかしいだろ!
なんで狙撃を避けて即座に撃ち返すんだよ!」
「昔ならわざと当たって位置特定からの反撃で
即座に仕留められたんだがな…」
「…ヒナ委員長が言ってた意味が分かった。
確かにアンタはヒナ委員長と同格だよ。
瑠璃唐キトリ先輩」
さてさて、コイツがいるってことは…
「キトリ…」
「…よぉ、ヒナ。久しぶりだな」
風紀委員長であるお前も来るよな。
「…"ブリキ人形"は貴方だったのね」
「そうだな」
「…その腕と脚、どうしたのか聞いてもいい?」
「ん?…まぁ一つ言うなら、
お前のせいじゃないよ」
これだけで何かはわかるだろう。
「…そういうことでいいのよね?」
「あぁ、そういうことだ」
「っ…!なら私が…!」
「違うっての」
俺が約束に呼ばれたのは事実だが、
この方法を取ると決めたのは俺自身なんだから。
「…どっちにしても貴方は私が保護する。
貴方自身の為…私の贖罪の為にも」
「重いねぇ…丁重に断っておくよ」
「…そう。やっぱりキトリはキトリね。
でも…」
『終幕:デストロイヤー』を構えるヒナ。
「私もこれは譲れない」
「だろうな」
…マズイな。
義肢のギミックはあらかた使い切ってる。
無論使ってないやつもあるが…
ヒナに通じるか?と聞かれればNOだ。
かと言って逃げられる隙がある相手でもない。
「…ごめんなさい。
でも貴方にこれ以上辛い思いをさせない為に
今から私は貴方を傷つける。
どうか、許さないで」
「…神が許さなくても俺が許すさ。
罪深いのは俺1人で充分だ」
「…戦闘突入!」
瞬間、放たれた弾幕を親指のワイヤーを巻き取り
全力で離脱することで避ける。
「っぶねぇ…!」
ヒナは流石に強すぎる。
どう勝てばいいのかの形が思い浮かばん。
「Rail gun!」
腕を変形させ、
所々リアクターが剥き出しになった
大型の砲塔へと変える。
「…
轟音とともに超音速の弾丸を射出し
「ッ!」
ヒナに直撃させる!
「……痛い」
…直撃でまだ普通に動けるのは笑えねぇって!
これ1発だけなんだからな!
「今度は…私の番!」
「ガァッ…!?」
撃ち込まれた弾丸をレールガンを撃った硬直で
避けることが出来ずに直撃され、
バカみたいな威力に呻きが漏れる。
「このっ…key!撃て!」
『了解』
薬指のワイヤーを巻き取って
ヒナの死角である真上に逃げつつ、
あらかじめヒナの後ろに行かせていたkeyに
軽機関銃とミサイルを撃たせる。
「…邪魔ッ!」
ヒナはトリガーを引いたまま銃をぶん回し
ミサイルを迎撃しながら
俺とkeyを同時に攻撃する。
『…警告、これ以上は機体が耐えられません』
「チッ…」
もう少し長持ちする予定だったんだが、
流石にこの連戦は想定外だ。
…仕方ない。
「key!パスは繋いだ!こっちに来い!」
『了解 Divi:Sion起動』
ドローンからピンクの光が失われ落ちる。
代わりに俺の義肢の
青いリアクターがピンクに変わる。
「…しばらくすると義肢がショートするから
なるべくならやりたくないんだけどな」
『仕方がないかと』
「ハァ…分かってるよ」
話しながらも動きは止めず、
絶えず放たれる弾丸を紙一重で躱し続ける。
keyの演算により動きの精度が格段に上がる為
可能となった芸当である。
さてどうするか、
逃げようにも今の俺がワイヤーを伸ばすのには
少しのタイムラグがある。
先程までは事前に仕掛けていたものを
巻き取って移動していたがそれも尽きた、
弾幕を躱しながら的確な場所に
ワイヤーを伸ばす余裕は無いぞ…
「…まだ切り札があったんですね」
ゲッ…ミカとナギサが戻ってきたか
「ヒャヒヒヒヒハハハハハァッ!
瑠璃唐キトリィィィィィィイイイ!」
「ハァッ!?ちょっ…のわぁぁぁあっ!?」
横合いから撃たれたショットガンを
受け止めるも吹き飛び、
空中にワイヤーを張って着地する。
「正実まで来たのかよ…!」
おいおい段々追い込まれてないか…?
「せめて順番で来いよ…!
なんでゲヘナとトリニティが一緒にいて
紛争になってねぇんだよ!」
仲良くなっているなら
大人しく保護されるのも視野に入れたいが…
「「「まずはキトリ、コイツらは後」」」
ですよね!俺が終わったら
また争うことになるだろうよ畜生!
「Shield open!」
義腕を変形させて、
今度は大きめの六角形の盾とする。
「…無駄よ」
「…祈るね⭐︎」
「キャヒヒヒヒヒヒャヒャヒャハハァッ!」
化け物共の攻撃を受けてどんどん削れているが
時間稼ぎが目的だから問題はない。
「来い。無名の守護者共…!」
…物陰から、地面の亀裂から、空中から
突如として不気味な機械の軍勢が出現する。
「っこれは…!?」
「うわぁ…キモッ」
「…ロボット?」
「ワラワラワラワラ雑魚が湧いてやがるぜェ…!」
残念ながらアリスと違い無限とはいかないが、
keyの力を借りれば俺の義肢もこれが出来る。
俺の神秘が関係してる部分もあるが…
別にそれは今はいいだろう。
「key、チャージ開始」
『了解、リアクターフル稼働
System : Sodom's Flame 起動準備」
全てのリアクターが唸りを上げる。
「見つけました委員長!加勢いたします!」
「これは…!?このロボット達は一体…!?」
風紀委員会と正義実現委員会の本隊が到着したか
無名の守護者共で足止めしているが、
間に合わなかったその時は…
(…視野に入れなきゃか)
再び『崇高』を使う可能性を
今のキトリは強さこそ落ちてますが、
戦闘経験が他と段違いなのと義肢とkeyがオーバーテクノロジーなお陰で戦えています。