恐竜惑星とジーンダイバーのMOゲームを実況します   作:あーぷ

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バーチャル世界オンライン is 何

 

 

 視聴者の皆様、こんばんはー。

 

 また、初めましての方。これからよろしくお願い致します。

 

 只今より、本日ぶんのリアルタイム実況を開始致します。この放送枠がシリーズの初回となり、以後、一定時間に渡って連続放送の予定となっております。程々に長くなるかとは思いますが、よろしければ今しばらく、続けてご笑覧くださいませ。

 

 

 

 

 

 

 ――いやぁ、それにしても今日は暑かったよなあ。

 

 ざっと観るかぎり、北半球各地の測定値がこぞって高止まりしていたはず。21世紀も今や中盤戦に突入。地球温暖化くんも、いよいよ夏タケナワってなところだろうかね?

 

 二酸化炭素(C O 2)濃度に目をやってみると……現状、良く言う[ppm]比較で産業革命前、つまり18世紀半ばの八割増し近くにまで迫っておられる。またCH4、メタンの人為的排出なんかについても、今なお全世界で止め処無く続いているってな情勢下である。

 

 

 

 おかげさまで、近ごろのオフィシャルなヘッドラインには、自然災害関連ニュースが年間通して目白押しとなっているのであった。

 

 

 

 もっとも、ソレはソレだ。実は地質学的なスパンで捉えた場合、前世紀から今世紀にかけての環境激変程度であれば、意外とそこそこの頻度で起こっていたらしくはあるんだよな。

 

 例えば、前の氷期の終わりかけあたりを紐解いてみましょ。いわゆる最終氷期っていうやつだけれど。往時にはわずか数年、ないし十数年ほどの間に、全世界の平均気温が、数値にして7℃前後も急上昇した局面があったんだそうだ。

 

 

 

 [ヤンガー・ドリアス期]の終焉イベント。南極の氷床コア等から推察されるこの地史的事変、今からたかだか一万年くらい昔の出来事であるとされている。

 

 また、それ以外でも。最終氷期の世界気温――まぁ絶対値で見ると現代よりかは低いんだが――は、[ダンスガード・オシュガー・サイクル]として知られる、相当派手な乱高下を繰り返していた。そういったことが、同じく氷床コアからハッキリと示唆されるんだとか。

 

 

 

 斯様な破局的シチュエーションの数々を、命からがら潜り抜け、自らの系譜を後へと継がせたホモ・サピエンス。

 

 ひいてはこの地球に息づく、数多の有機生命体の皆々様は、どうも思った以上にシブトいっぽいことが見て取れるのだった。

 

したがって、このままぼちぼち対策を打っていけば。あんがい何とかなりそうな雰囲気がソコソコ出てきてるんじゃあなかろうか? とも思えるわけだ。

 

 

 

 

 

 

 かつて、時間の消費者にして空間の占領者。偉大なる[ダン・クエール]はこんなふうに言った。

 

 ―The future will be better tomorrow.― すなわち、明日は、昨日より、ずっとより良くなるだろう、と。

 

 おお、有機知性体とそれに連なる者どもの叡智、ばんざい! ……ってなところかねえ。

 

 

 

 そりゃ、まぁ。もちろん。「正常性バイアスに基づく根拠薄弱な楽観主義はそれはそれでアブナイ」ってな批判的意見にも、一面の真実ってやつが、バッチリ含まれちゃってはいるんだろうけどさ。

 

 

 

 

 

 

 ……なんでまた冒頭から、ミョーに堅苦しいネタを投げ込んだかって言うとだな。

 

 此の度実況予定のネットゲームのナカミに。この手のタイムリーな話題が、ちょっとばかし絡んでくるからなんだよねえ。

 

 

 

 といって、別段政治的(ポリティカル)なハナシをぶん回そうって腹積もりは一切ございませんので。そのへんご懸念される皆々様におかれましては、何卒ご安心いただきたく。

 

 古生物学、地質学に、天文学。それからサイエンス・フィクション。向かう方角としてはソッチ側。

 

 またついでに言っとくと。ゲーム自体の元ネタになってる前世紀終盤のアニメーション作品ふた揃いには、商業ラインに乗ったエンタメとしての重厚な骨組みってのが、ちゃぁんと備わってるんだから!

 

 

 

 

 

 

 本日プレイするゲームの題名は、バーチャル・ワールド・オンライン(以下VWO)。

 

 今からもう50年くらい前に放映された二つのレトロアニメを題材とする、3D形式のアクションRPGにあたる。

 

 ゲーム自体を細かく分類するなら……クライアントダウンロード式のフリー・マルチプレイヤー・オンラインゲーム、カッコ利用料無し、てとこか。

 

 要するに無料MOゲームとなっていて、必要スペック的には2030年代中盤――だいたい1.5世代前ってあたりだな――におけるミドルクラス程度のデバイスに、光学式か神経直つなぎのVR環境一式。そんでもって9Gシステム対応の無線通信環境が、実プレイにあたっての必須要件となっている。

 

 

 

 お聞きになった通り、全体的に要求項目はそこそこ重めだ。そのわりに、あんがいグラフィックはショボいんだけども……ま、それに関しちゃあ中身っていうか? 本ゲームの実態を順次見ていってもらえれば、裏方事情の具体的なところについては、すぐさま詳らかとなるでしょうさ。

 

 

 

 

 

 

 百聞は一見に如かず。さぁて、プログラムの起動と共に、どこかで見た憶えのあるロゴマークがゾロゾロとおいでなすった。

 

 一つずつ、適当に確認しつつ、ちゃっちゃとスキップすると致しましょう。

 

 

 

 まず初っ端が、ここ三、四年くらいで世間でもすっかりお馴染みとなった、汎用多機能アセットのフリー・ライブラリだな。

 

 次に、某社がサブスク販売中の3Dゲーム構築AIの製品名がお出でなすってー。それでもって最後に、ブレインデータの抽出、並びにクリエイティブ活動用の模擬人格(ゴースト)生成アプリのメーカーロゴへと続いていく。

 

 

 

 素材に? プログラマーに。ディレクター兼、デザイナーと。

 

 役割分担、四方良しってな感じかねえ。

 

 出てきた顔ぶれからも察しが付くかと思います。結局、このゲームって。どれもこれもがまるっと既製品なんだよな。

 

 匿名の製作者さんが、他所から持ってきた出来合い具材の山をブラックボックス的に掛け合わせる。その手の実働プロセスによって、自動出力メインで創作されたファンメイド。いわば一種のパッチワーク品にあたるってわけであるよ。

 

 

 

 ま、なんつーか、アレだ。……流行りのブツっていうやつだよなあ!

 

 

 

 近ごろ巷でも本当に、本当に良く聞くことだけれど。人力が主戦力だった一昔前に比べて、諸々の自動化が定着しきった昨今。表面上、『完成されている』ということそれそのものには、もはや大した市場価値ってやつがない。

 

 誰だって気軽に手を出せるし? また、誰だって簡単にやり果せてしまう。

 

 愚直な努力の介在余地は、カバー可能な範囲がいよいよ狭苦しくなってしまった。悲しいかな、それがリアルタイムの現実である。

 

 

 

 その一方で、未だかつて無い勢いで数を増し続けている受け手(ユーザー)のうちのひとりとしては……平均的な質の向上と、多様な選択肢とが曲がりなりにも共存している現代エンタメ事情は、史上この上なく恵まれている状況にある。ってのもまた、言わずとも知れたことではあるんだろうけどもねえ。

 

 

 

 

 

 

 さておき、目の前。仮想空間上に投影されたゲームのイントロ画面だけれど、視聴者さんの側にも、ばっちり同じものが表示されちゃっているだろうか?

 

 周囲に鋼材の骨組みが目立つ、さながら機械工場を思わせる薄暗い一室である。

 

 中央に張り出している床上に立って、正面を見上げると。そこには巨大でレトロなブラウン管式ディスプレイ――見覚えのある方もいくらか居られるんじゃないかと思う。というのも、コレってそのまんま『ジーンダイバー』の現実世界側。いわゆるメディア・ステーションのスタジオ風景だからね――っつー、イマイチ味気のない絵面に現状なってる、はずなんだが。

 

 

 

 もし視覚情報の同期がちゃんと出来てないって視聴者さんがいたら。いちいち面倒かもしれないけれど、ハードウェアレベルでのリコネクトを何度か試してみておくれ。

 

 ここらへんについては、相変わらずセキュリティ関係のフィルタリングなんかが、バックグラウンドで密かに悪さをしがちな部分かと思うので。

 

 

 

 皆さんだいたい大丈夫そうかな? ……よーし。じゃ、ご覧のとおりだ。

 

 無機質な屋内スタジオ映像をバックに。目の前の中央やや下、スタートメニューが表示されている。

 

 リストを上から順にニューゲーム、コンティニュー、オプション、ゲーム終了が選択可能だ。

 

 ニューゲームの項目をジェスチャーでポイントしてクリックする。事前作成済みのアカウント名とパスワードを引っ張ってきて、初回のレジストレーションを終えれば、そのまま直にキャラ作成画面へと入れるようになっている。

 

 

 

 

 

 

 ただ、ゲームそのものに関しては一旦脇に置かせてもらう。

 

 実プレイを開始するその前に。本ゲームの題材となった原作アニメの詳細について、ある程度喋らせてもらう腹積もりなのだ。

 

 ま、ウンチク語りってやつだな。ちょっと、いやかなり、長くなるかもしれないが。

 

 それでも、ここんトコをおざなりにしてしまうと。片手落ちどころか、両手両足丸ごと取り落としてるみたいな、致命的な事態に陥りかねないからねえ。

 

 

 

 今回の実況企画自体、ある種のノスタルジーなしにはそもそも始まりすらしなかった。本件創りあげし原初の火花。それこそがノスタルジーだったというのが、コトの次第でありますからして。

 

 

 

 

 

 

 ◆

 

 

 

 

 

 

 時は、二十世紀も終盤のこと。昔日においてはメディア媒体として一時代を築いた地上波放送がひとつ。NHK教育の午後6時枠に、『天才てれびくん』という子ども用番組が存在した。

 

 25分枠を日によって二つか三つに分割。その中に、子ども向けコンテンツ各種をみっしり詰め込んだ、一種のパーティ・セットのようなつくりの番組だ。

 

 月曜日から金曜日にかけて、平日は連日、同じ時間枠で長らく放映されていた。

 

 

 

 そして、そのなかの一コンテンツとして。実写とセルアニメとを組み合わせた、風変わりな映像作品シリーズがスケジュールに組み入れられていたんだな。

 

 番組のレギュラー子役たちが、アニメーション世界の中に入って冒険をする。というのが、そのシリーズにおける基本的なコンセプトである。

 

 

 

 該当するタイトルは三作。それぞれ、『恐竜惑星』、『ジーンダイバー』、『ナノセイバー』だ。

 

 後にバーチャル三部作とまとめ呼びされることにもなるこれら三作品。初っ端の『恐竜惑星』がお子様の耳目を集める恐竜がテーマということで、パッと見、いかにもな子供向けアニメだと思わせておきながら。実のところ、その中身についてはかなりのハードSFっぷりだったんであるよ。

 

 

 

 本日プレイ予定のこのゲームだと、三部作のうち、前二つの『恐竜惑星』と『ジーンダイバー』が背景にある。

 

 というのも、この二つはもともと物語の世界設定を裏で密かに共有していたんだな。

 

 架空の量子コンピュータ――特殊先端機器に普段遣いされている昨今と異なり、概ね机上の存在だった20世紀末では、前世代型半導体素子のスペックを超越的に拡張できる夢のガジェットとして見られがちだった――から得られる莫大な演算能力によって、シミュレーション上に再現された過去の地球、バーチャル世界。

 

 子どもたちは自らをデータに変換し、仮想世界で再出力された一個のアニメーション・キャラクターとして、バーチャル世界内部における独自の活動を行う。

 

 

 

 『恐竜惑星』では6600万年前~2億5000万年前の中生代。『ジーンダイバー』では数万年前の新生代から、40億年以上前の冥王代にかけて。

 

 地球史の渦中に飛び込んだ主人公が、タイムワープを駆使して遠大なる時を駆け。その過程で、数々の出会いと選択を行っていく。

 

 そしてその流れの行き着く先とは、果たして?

 

 

 

 壮大なドラマと、自然科学のお勉強との両立を、見事な筆致で成し遂げた。さしずめ、NHK教育の面目躍如とでも言うべき作品群だったってわけである。

 

 

 

 

 

 

 ただまぁ、こうして内容を概観するだけでも見るからにって感じがするだろうけど。そもそもハードSFなんてものは、子供向けのジャンルとは言い難い。

 

 実際、当時の小さいお友達の中には、場面場面で「何言ってんだかわかんねえ」的な感想を抱いた人も、少なくなかったんじゃないかと思う。

 

 多次元宇宙理論だとか。人間原理宇宙論だとか。

 

 そういうのが、ストーリー上のさりげないギミックとして、平気の平左でポンポン飛び出してくるんだからなあ。なんともはや、ムチャな話ではあったわけだよ。

 

 

 

 中の人(・・・)的にも、当時チンプンカンプンだったって箇所があっちこっちにあったようだし。彼が今なおまるっと理解できているのかというと、かなぁーり怪しいところがないではない。残念ながら。

 

 

 

 とはいえ『恐竜惑星』も、また『ジーンダイバー』も、どちらもフツーに名作だったのだと太鼓判が押せる。

 

 理屈っぽいところとか、あと、現代式の通説からすると、少々「古い」と感じられてしまう部分が少なからずあることは認めよう。何しろもう半世紀近くも前の作品なんだから。その点については致し方ない。

 

 

 

 でも、仮にアナクロニズムぶんを点数的に差し引いて観ようと。十分楽しめるだけの懐の深さってやつがあることも、疑いはないのだ。

 

 未視聴の皆さんも、ちょっとでも興味が湧いたなら、是非この機会に両作品を通しでご視聴いただきたいと思う。そんでもってお前らも自然科学の底なし沼に落ちろ……ゴホン。

 

 

 

 

 

 

 ちょぉっと軌道修正しとこうか。このゲームの具体的な内容についても、この場でしっかり触れておかなきゃなるまいて。

 

 冒頭でもある程度話してあるが。本作は、いわゆる三人称視点のMOアクションRPGになっている。

 

 

 

 ロビーで最大四人のパーティを組んでステージへ入場。すると、万年、億年単位で過去へと遡った各時代における、地質学的自然環境を一昔前のクオリティで描画した3Dマップが目の前に広がる。

 

 そうしたステージを雑魚敵を倒しつつ進んでいき、マップ最奥に控えるボス敵を倒すことで面クリアとなる。

 

 

 

 このルーチンを6~11回くらい繰り返し。最終ステージでワールド・ボスを討伐できたら、1ワールドの全ステージをコンプリートだ。

 

 ステージ中、並びにステージの合間にはシナリオの進展が適宜挟まる。アクション部分と並走する形で、矢継ぎ早に繰り出されるゲーム内ストーリーを順次先へと進めてゆく。

 

 

 

 

 

 

 ま、古典的な構成だ。安心感があるって言える。

 

 もちろんパーティを組まずにソロでもプレイ可能。自分的には、単にゲームをクリアするだけならソロのほうがやりやすいんじゃないかって思っているが……とはいえ、そのへんについてはプレイヤーごとのスタンスや、自キャラの種族選択。あるいはキャラビルドなんかでガラッと変わってくる部分でもあるだろう。

 

 既製品寄せ集めとはいえ。ていうか、既製品まみれであるからこそか。最低限、色んな楽しみ方ができるよう、間口を広げた上で全体像が調えられている。

 

 

 

 何らか(・・・)のお友達と一緒にやるのもよし。ランダム・マッチングの一期一会を楽しむもよし。各種味方NPC頼りもよし、一人でじっくり進めていくのもよしである。

 

 

 

 もし、後ほど。本ゲームを実際にプレイされるって方がいらしたら、この動画コンテンツはあくまで参考程度に留めてもらって、可能な限り自分自身のお好み優先。つまりある意味場当たり的なやり方で進めていただくのが良いんじゃないかな?

 

 なにぶん、実況者の偏ったプレイに引きずられてしまうと……本来あるべきゲームデザインからの逸脱ってやつが、大なり小なり起こってしまいかねないもんだからねえ。

 

 

 

 

 

 

 それじゃ、目の前の画面上でも、手順をしっかり実践していくと致しましょう。

 

 初期メニューの中から、ジェスチャーでポイントしてニューゲームを選択する。事前に公式Webサイトで作成済みの新規IDとパスを放り込んでログインボタンを押す。

 

 一般商業品と比べて、全体的に反応がすっとろいのはご愛嬌だ。

 

 相互通信データの最適化がイマイチで、9G、ないし10Gの極太通信環境を背景に、クラウド上のプログラム出力を無理やりユーザーへお届けしているってのが明らかだよなあ。……はい、接続成功。まずはキャラクリから。

 

 

 

 キャラクターの性別はー……んー、ここは中の人に合わせて、男性キャラの見た目を選択しておくか。

 

 そういうことすると、これから数十時間、野郎のケツばかり眺めるハメになるんだぞ。そういった意見も大いに傾聴に値するだろうけども、しかしながらその一方で、直つなぎのVR環境だと、身体性の延長をシックリさせておくっていうのはわりかし大事なこととも言える。

 

 原作に敬意を表するんであれば、主人公に女性キャラを据えるのが正統と言えるのかもしれないが。でもまぁ、このへんに限ってはノスタルジーよりも、利便性の方を重視する形にしておこうと思う。

 

 

 

 ――ああ、うん。そうなんだよ。『恐竜惑星』も、『ジーンダイバー』も、どっちも主役は女の子だったんだ。

 

 往時のNHK教育って、結構そーいうところがあったらしいんだな。

 

 『恐竜惑星』が結城萌、活動的な女の子。『ジーンダイバー』が芳賀唯、こっちはわりとおっとりした感じだろうか?

 

 二人ともゲーム中のNPCとしてしっかり出てくるようになってるから、原作ファンの方には、乞うご期待って言っとこう。

 

 

 

 

 

 

 ところで……前者の萌ちゃんが「~~萌え」の語源となったという説は、実際問題どうなんだろうねえ?

 

 オンライン文化黎明期に流行した、偏った愛情表現の一形態。Web上の総合データベースを適当にクロールする限り、イマイチ根拠薄弱だけど、あんがい、年代的には符合する部分がないでもない。

 

 

 

 隔世の感と言うべきか。今や古臭さすら感じられる基礎インフラと成り果てたインターネットが、1990年代半ばにおいては、まだまだ発展途上の段階だった。アナログベースのやり取りこそが当時のメインストリームだった。

 

 そのせいもあって、単に過去ログを掻き集めて情報処理に掛けるだけだと、なかなか事実関係を探り当てられないのは困ったもんである。

 

 長足の進歩を遂げた現代のデータ・サルベージ能力にも、限界はある。

 

 

 

 ……なんだか考古学めいた話ではあるよなあ、これはこれで。

 

 様々な発掘物の姿かたちから、過去の有り様を推し量ってゆくわけだけれど。それは弛まぬ努力にも関わらずどこまでも憶測であり近似値であって、予断は許されず、事実そのものからの距離感は、どうしようもなくかけ離れてしまっている。

 

 

 

 そのうち、現代Webにも、原作三部作におけるバーチャル世界みたいなものが出てきてくれないものか、なぁんて思わないでもないな。

 

 現在から遡って創られる、再演された過去。もし仮に実現したとしたら、使い道は幾らだって引っ張り出せるんじゃないだろうか。

 

 

 

 大昔のフィクションに出てくる夢のアイテムやシステムも、モノによっては実現済み。それどころか、性能が大幅に飛び越えてしまっているケースすらそこそこ見られる昨今である。

 

 現時点ではまだ無理筋だろうけれど、将来的には分からない。今後のさらなる技術発展に、大いに期待をかけたいところだ。

 

 

 

 

 

 

 おっと、閑話休題。引き続きポイント・ジェスチャーでキャラクリ画面を進めていき、次に種族の選択へと移ろう。

 

 今作においては、ここが一番の特徴、かつ、注意するべき点だと言えるかもしれない。

 

 というのも、このゲーム。選択した種族によって見た目がまったく異なるのはもちろんのこと。キャラクターの固有アクションや使用可能装備、細かいステータスまでもが、ガラッと変わってしまうんだな。

 

 

 

 VWOにおける種族選択っていうのは、一般的なゲームにおける、クラスないしジョブの決定にあたると言って良いだろう。

 

 

 

 どの種族にもそれぞれ強みと弱みがあるし、何よりプレイフィールが違ってくる。それはもうガッツリとだ。

 

 なんで、この点に限っては些か前言を翻しまして。種族選びの際には、公式サイトの固有種族ガイダンスや、ネット上に焼き込みデータ式で転がってる『~~の使い方』みたいな手引き書をきっちり参照(インストール)して、大いにご検討の上で選択されることを、強く、強くお勧めしておきたい。

 

 

 

 そんでは、早速一つずつ見ていくとしよう。

 

 ご覧の通り、選べる種族は合計6種類だな。ヒト、夕闇の民ギラグール、フォロル族、ホモ・ギガンテウス、プグラシュティク、エウロパ人。

 

 これらのサンプルキャラクターが横向きのリール状になって、ズラリと並び立つ形で目の前に表示されている。

 

 

 

 まずはヒト。学名で言うところのホモ・サピエンス・サピエンスから――

 

 

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