恐竜惑星とジーンダイバーのMOゲームを実況します 作:あーぷ
そんじゃあ早速、ファーストステージの始まりだ。Let's get started!
……つってもまー、このステージに限って言えば。たとえ目隠しをしてコンソールをチンパンジーみたくブッ叩いていようと、そのうち勝てちゃうような難易度設計になってるんだけどな。
操作可能エリア自体がとっても狭い。またステージ進行に伴っての、隣接するフロアへの中途移動も無しだ。
敵の出現ポイントにしたって完全に固定かつ素直な湧き方をするから、一切迷いようのない「ど」ストレートな造りである。
そして何より。画面左上に位置する自キャラリックくんの赤いライフゲージ、こいつに施された仕込みが極めつけだろう。
敵の攻撃を繰り返し受けることでこのゲージが半分を割り込むと、その時点で突如として減少がストップ。
以降はどれだけボコられても一切プレイヤー側の体力が減らなくなる。本ステージに限り、そんなあからさまなズルがまかり通っているのだった。
システム側からの補助輪が山ほど。また仮にそれら補助輪がなかろうとも。多少アクションゲームに憶えのあるユーザーであれば、ほとんど被弾なしでクリアできるイージー設計になってもいる。
しょせんはチュートリアル・マップである。このステージの難易度の緩さは、当ゲーム内においても群を抜いているっていうことだ。
いかにもなチュートリアルっぽさは、他所の部分からもしっかり窺い知ることができる。
試しに、リックくんをちょっと前に歩かせてみると……ああ、コレだコレ。今のね。
画面中央、右下あたりの草っぱらの上。黄色いフォントで、何やら説明書きくさい文字列がPOPしたのが見えたかと思う。
WASDキーで上下左右に移動しましょう、とか。Spaceキーでその場でのジャンプができます、とか。
その他にも、敵からの攻撃を食らった最初の一発目だったり、ディロング数匹の小規模WAVEを初めて全滅させたりするたび。今みたいなメッセージが、あれだのこれだのちょいちょい表示されては消えてゆくのだった。
いわゆるTipsってやつだな。お役立ちの心付けである。
たいへんリニアな造りのステージを進めながら、黄色い説明文を前から順に踏んでいく。そうしたフローのなかで、このゲームの基本操作を段階的に学習していけるって取り計らいなのだ。
ちなみにこのゲーム。キャラクターを動かすための入力方式として、アナログ・コントローラ準拠、キーボード&マウス準拠、
あと、一応キャラクターの行動とプレイヤーの身体的な動きをフルに連動させる体感式入力――ただし現状まだ最適化が今ひとつで、人体だと馬鹿みたいに酔うらしいって評判だ。よっぽど三半規管が強くないなら
今回の実況並びに解説においては、キーボ&マウスの仮想インターフェース準拠で進めていく予定でいる。ゲーム自体の基礎フォーマットがTPS類似ってことで、説明が直観的になって色々と融通がきくのがその理由だ。
一応、プレイヤーが実プレイに慣れていけばいくほど、選択肢3つ目。仮想インターフェースを途中に噛ませない「シグナル直入れ」がベストの操作法ではあるかと思う。
コマンド入力を「思う」ことによってキャラクターを操る。動かしやすい。ラグ少ない。他の多くのソフトとも共通規格の安定感と、まさしくグローバル・スタンダードである。
現に公式発表の使用率グラフ上でも二位以下に大差を付けてトップに立っているし、中の人としても、普段のプレイにおいてはそっちメインのユーザーだったりする。
ただ、アレだとどうしても口頭での説明がいちいち圧縮式になってしまうから。自然言語ベースの実況である本件だと、どうしても差し障りが出てしまうんでね。致し方なしだ。
……そんなわけで、目の前の練習用サンドバッグ。もとい、ディロングどもをぶちのめしながらゲームを進行させていこう。
ムービー中の積極性とは打って変わって、先ほどからひたすら声を上げて威嚇を繰り返すだけとなっているディロングA。接待プレイ全開のソイツに向かって、リックくんを操作しまっすぐに距離を詰めていく。
はい、左クリックで自キャラが通常攻撃。続いて連続クリックでドリルぶんぶん四連撃が派生。
右クリック押しっぱなしで、両手のドリルを額のあたりで前に突き出して全身を縮めるガード・モーションが取れる。
Shift押しながら移動でダッシュ。またダッシュ中に右クリックで、勢いをつけた両手ドリルの前方突き、てなところか。
ドロップアイテム取得、他に会話送りなどにも使える便利ボタンがEキー。今は手持ちのアイテムがHP回復用のポーション(首筋から投与するアンプル式の鎮痛剤が3つ)しかないから動かそうとしても動きがないが、本来Tabキーかマウスホイールで画面右下のアイテム選択欄を左回りに変更でき、Rキーで選択中のアイテムを使用可能だ。
またQwerty配列の1~4キーにはそれぞれ、スキルセット用のフリー・スロットが割り当てられている。
初期レベルのリックくんが扱えるスキルの数は、そう多くない。
ていうか、実質二つだけだな。デフォルトのキー・バインドだと、1キーに『ドリル先端部レーザー発射』。
2~4のスロットは現時点ではカラになっており、別途コマンド・アクションとして、
現状、ドリル・レーザーはいいとこ牽制用の豆鉄砲である。鴨撃ちには向かない。プグラシュティク操作の基本として、とっとと接敵して通常攻撃を振るか、もしくはドリルアタックで一気に突っ込んでいくのがダメージ効率に優れるだろう。
短距離ドリアタのモーションは、『ジーンダイバー』前期OPのフラウ・ニーの動きそのまんまになっており、映像上のリスペクト先があるぶん、性能面でも優れるという分かりやすい調整を受けている。
将来的に特定レベルまでレベルアップして、スキルポイントを振り込むことで新たなスキルが習得できる。
となると、スロットやコマンドの組み合わせ枠の関係で、そのうち好みか性能順で下から首切りせざるを得なくなるわけだが。今回のドリアタに関しては、最後まで現役を張れる基礎スペックがある――初期状態でコマンド・アクションにバインドされているスキルは、どの種族のものも基本的に使い勝手は良好だ――から、気兼ねなく使い倒して、バッチリ指に馴染ませてしまってほしい。
また、レベルアップごとに得られるスキルポイントの使い道はスキルの習得だけに限らない。
余ったポイントを追加で振り込んでいくことで、HPや攻撃力、移動速度などのステータスを強化したり、あるいは特定スキルのダメージを更に伸ばす。つまりキャラクターごとの独自のカスタマイズもゆくゆくは可能となってゆく。
こんなところかな。……うん、細かいメニュー操作部分を除くと、今のうちはこれだけ話しとけばまぁ、十分か。
あとはせいぜい種族次第の固有アクション(例えば空中コンボがウリのギラグールだと、蹴り上げ攻撃時に前キー押しっぱなしで、蹴り飛ばした頭上の相手に向かってチェイス・ジャンプが出来たりするだとか?)があるのと。
確か5レベルあたりで、
……あ、そうだそうだ。左右に移動しながら左クリックで、現時点でもスウェー攻撃ができるんだった。
プグラシュティクだと、左右にステップしながらドリルを大きく横に振るモーションになる。
たぶんコレは『ジーンダイバー』劇中のティルが、水中でラディオドンタ類[アノマロカリス]を切り払ったときの動きが元になっているんじゃないかと思うんだけど。フラウ姉さんまんまのドリアタと比べると見た目の相似性が今一つだから、そこまでハッキリとはしないかな。
比較的強めの攻撃判定。ダメージもそこそこ稼げる。
加えてヒットする瞬間にちょっとだけ無敵が付いているから、ボスの
とはいえ、ダメージ・エフェクトがラグってて直撃を貰い、そのままワンミスっていうのも、ゲーム後半戦になるにつれ嫌になるほど見る場面だ。
いざヤバそうだと思ったら。大人しくダッシュで距離を離したほうがいいケースも多いんだけどねえ。
……ああ、うん。早速実例をお見せしてしまえた。ディロングCの噛みつきを、スウェーで避けようとして引っ掛けられた。痛い痛い。
普段遣いのキャラクターじゃないから、やっぱりイマイチタイミングを合わせるのが難しいんだよなあ。着慣れぬ服で大立ち廻りはたいへんだ。まぁ、そういうコトにしておいてほしい。
◆
ディロングばかりの3WAVE。トータルで十数匹を仕留め終え、途中でレベルも2に上がった。
レベルアップ時のちょっと安っぽいエフェクトと謎演出は、今後もずっとお定まりだな。
レベル2だとまだ新スキルは取れないし、既存スキルの強化にも不足している。得られたスキルポイントは行動速度増加のパッシブ・スキルに全振りしておこう。ディレイと硬直の長さはいつだってアクションゲームの大敵であるよ。
そんでもって、ようやく敵が枯れました。といったところで、またもやパックから通信が飛んでくるのだった。
『おい、オマエ! 次、今までのよりでっかいのが来るみたいだ!』
続いてすぐさまムービーシーンがスタートだ。
画面のフォーカスが一時的に森の内部側に移り……影落とす巨体が、ガサガサと草木を掻き分けながら。今リックくんの居る開けた広場へと、森の奥からぬっとその顔を覗かせる。
機敏な動作で飛び込んできたディロングどもとは異なり、薄茶色の土壌を、ノシノシと力強く両足で踏みしめつつ。全身像を顕にしたのは、赤茶けた鱗肌の、これぞ恐竜といった感じの一頭である。
頭と尻尾とで天秤のように釣り合いを取る二足歩行。その基本姿勢の割を食う形で、正面向いて垂らされている三本指の前足は、かなり小さく退化してしまっている。
ワニの顔を縦向きに膨らませたような巨大な頭部。そこにはサイズ相応の大口が備わっており、またその内側には肉切りナイフを思わせる鋭い牙が、ビッシリずらりと並んでいるはず。
大型の[獣脚類]。中生代では非常にメジャーな
大凡のサイズとしては、体長7メートルから8メートルくらい。体高換算でだいたいインドゾウに毛が生えた程度、ってなところだろうか?
有名なティラノサウルスよりもふた回りくらいは小さめだけど、さっきのディロングと比べれば、やはりその体格からくる威圧感には雲泥の差があるだろう。
『うげええ……このあたりじゃ最悪、ってほどじゃないけど。やっぱしデカイな』
と、パック。
『噛みつきは当然ヤバいし、正面からタックル食らったり、後ろに居るときに尻尾ぶん回されてもヤバいからな。オマエ、気をつけろよ!!』
ハイハイ。バカ正直に前に立つと死ぬのと、あと、あんまり背後に居座りすぎるのも良くないぞ、ってことだな。
別に本ステージに限った話でなく。今のパックからの助言は、このゲームの大型の敵相手に遍く通じる基礎の基礎と言える。
早めにモノにしておくと、概ね快適なゲームプレイが約束される。
特に尻尾っていうか、
ハマりこんだが最後、脳みそがカンカンに温まることになるだろう。かつての経験者は語る。
ムービー終了とともに、視界がキャラクター背面見下ろしTPS式へと元通り。
中ボス戦ってことで、BGMも緊迫したものに差し替わった。といったタイミングで、もう一度ポーズ。
この中ボスは[シャオキロン]。学名:シャオキロン・マオルトゥエンシスと言いまして、前半部たる属名の意味は中国語で「サメの歯を持つ龍」である。
続く種小名に反して、毛が生えてたり沢の東に居たりはしないが。ともあれ、ディロングと同じく白亜紀前期の中国に生息していた、カルカロドントサウルス科の大型肉食恐竜だ。
カルカロドントサウルス科。その系譜につき、語弊を気にせずにわかりやすく言ってしまえば、あの有名な[アロサウルス]の後裔にあたる。
この二方の共通分類は上科レベルまでだな。したがって、種差としてはサーベルタイガーこと[スミロドン]と、現生のライオンよりもうちょっと離れている、ってくらいの形態学上の隔たりを持つ間柄なのである。
ジュラ紀の代表的プレデターたるアロサウルス。その親戚筋にあたる種が、我が物顔で伸し歩いている。
白亜紀も、始めのうちはまだまだジュラ紀後半のパワー・バランスが継続していたってことが分かる。
しかしそれでいて、初期ティラノサウルス科のディロングの存在を見れば明らかな通り。次代の萌芽ってやつが、水面下で力強く芽吹き始めている時期でもあったのだった。
未来への布石と、洗練された過去との交錯。生態系のダイナミズム。
巨大竜脚類全盛のジュラ紀や、ティラノやトリケラで突出した知名度を誇る後期白亜紀に比べると、相対的に地味な印象があるかもしれない。
だが、白亜紀前期の東部ローラシア。ここはここで、非常に興味深い地質層であることはまったく疑いのないことだ。
はい、ポーズ解除。パックの指示どおり、正面と後方をなるべく避け。斜め前斜め前に抜けるポジション取りを心がけながら、デカブツをしっかり翻弄していくとしましょう。
首から上を縦に振りかぶり、大きく開いた上顎を手斧のように振り下ろす一撃。正面に突進しながら頑丈な頭部を広範囲に振り回す移動系アクション。
一旦立ち止まってからの、巨大な後足で繰り出される重量感のある前蹴り。そして、くだんの後方尻尾振り嫌がらせループ・アタック。
シャオキロンの用いる主な攻撃モーションはこの四つである。
どれもこれも、ヒトサイズにしてみると重大交通事故もかくやって感じだけれど、引き続き本ステージの難易度はチュートリアル基準。見た目からするとたいへん不自然なことに、一発一発がリックくんに直撃しようが、大したダメージは飛んでこない。
言ってしまえば、ディロングのサイズをでかくして、なっがいHPゲージ付けただけ、と。そういう見方をしても構わない相手ではあるんだな。
ディロングどもと同じようにチクチク殴っていれば、じきに片付く。
ただ、のんべんだらりと削り切ってしまうと勿体なくもあるだろう。
例によって、戦闘中にポコポコ出てくるTipsの黄文字をしっかり確認しつつ。今後も山ほど想定されるボス戦を見据えて、リアル経験値を積み上げる。それこそが、この場面における真っ当な立ち回りではないでしょうかね。
さっきもちょろっと話題に出たが……このシャオキロン。AoEを避ける練習には、もってこいの相手となっているので。
この二つのアクションは、事前の予備動作を経てダメージ判定が出る少し前。『薄い赤色の範囲指定』がフィールドの地面に表示されるようになっている。
時間内にその範囲内から出ていくか、無敵の付いたスキルでスカすかしないと、かなりの大ダメージをもらってしまうというわけ。ま、アクションゲームだと至ってありがちなギミックではあるかな。
ゲームも中盤戦に差し掛かると、この手の範囲攻撃が一発直撃するだけで、自キャラのHPが全部消し飛んでワンミス扱いというのもそれほど珍しくなくなってゆく。
ワンミスで落とされた場合は、ジーン・ダイブによる復帰待ちとなり、だいたい20秒くらい待ちぼうけを喰らうハメになる。とりわけ自身の時空間転送にあたってタイム・ホールを使わざるを得ないエウロパ人だと、この待機期間が一分近くまで伸びて、心底ゲンナリさせられる。
著しくゲームテンポが削がれる。それにタイムロスが積み重なって制限時間をオーバーするとミッション失敗、ステージのアタマからのやり直しを余儀なくされてしまう。
そこまで行かなくても。落とされた回数が評価項目に入っているせいで、ステージクリア時に得られる報酬が、ガッツリ減額されるってことになりかねない。
結局、総じてロクなことにはならないってわけだな。単純に時間を無駄にしないためにも。或いは、肉入りパーティメンバーから白い目で見られて、居心地の悪い思いをしないためにも。
AoE避けの動作は、このゲームのプレイにあたって、修得必須の基本テクニックだと言えるだろう。
なおプグラシュティクには、周囲の磁場を三次元的に感じ取れる優れた知覚能力を持つという設定がある。そのためこのAoEの表示タイミングが、他種族と比べてかなり早くなっているという特徴を持つ。
確か乗算倍率で1.5倍ちょいだったはず。なので基本の表示開始時間が3秒前のやつだったら、だいたい5秒弱くらいに延びるんだったかな。
回避行動の初期動作が早まるおかげで、キャラクターの生存性を大きく高めることができる。
パーティにプグラシュティクが一人いれば、この早期範囲表示は他のメンバーにも共有される。なのでプグラシュティク入りのパーティ編成は、なかなか優れたチョイスではあるかと思う。このゲーム自体に慣れていない序盤のうちなら、特に。
……ただその。プグラシュティクって、ぶっちゃけて言うと弱キャラなんだよなあ。
何より致命的なのが、継続火力が低いことだ。有志の調査による各ステージのクリアスピード・ランキングだと、全種族比較で、下から二番目に陣取ってるステージがほとんどだったような?
ついでに対人戦スコアのアベレージもわりとヒドい。どうにも勝ちきれないって場面が実に多いと聞いている。
AoE避けが修得必須テクってことは、慣れれば誰でも避けられるように作られてるってこと。だったら注視すべきは地味なフォロー能力よりも火力である。
そして、ボス戦で秒間ダメージ稼ぎたいってだけなら、素直にヒトかエウロパ人あたりを使ったほうがよっぽどいいので。
特にヒトは、タイム・ブースターによる地上突進技各種に、ゼロ距離バンパイアーのマヒ状態付与を絡めた基礎コンボが、バ火力なくせにやたらと安全に立ち回れるようになっている。
いわゆるお手柄強キャラに該当。恥も外聞もない場合には、非常にお勧めできる選択肢と言える。言えてしまうのだ。
このゲームの開発に用いられたAI各種にしたって、結局、
ベース部分はともかく。表面上は、かなり分厚くヒトってものを模している。そのせいでヒト有利な調整になりがちなんだって、もっぱらのウワサ。
いやあ……これってある種の、差別的表現ってやつじゃあないのかねえ?
異種族を相対的に貶めている。AIが勝手にやったんだっていう免罪符のあるぶん。一層タチが悪いとすら言えるのでは?
プグラシュティクやホモ・ギガンテウス――投げキャラの宿痾というか、こっちも弱キャラの代表格としてしょっちゅう名前が挙がってくる――の権利向上を目指す、異種族人権団体の設立が、切に望まれるところかと思う。
ユーザーレベルでの草の根活動、バンザイだ。クレーマーだなんて言うもんじゃない。しっかりとロビイングしていくべき。そうすべき。
……そしたら、自分のメインキャラだって。ちょっとくらいなら対戦勝率を底上げできると思うんだけどねえ。
何でもいいからテコ入れ希望です。最近ホント辛いんで、切実に。