恐竜惑星とジーンダイバーのMOゲームを実況します 作:あーぷ
月面探検の前編。スネーカー基地内探索の中編。どっちもしっかりとした歯ごたえのあるステージだったな。
これまでにおいてもスネーカー・メカ各種は、その硬さと優れた機動力。そして何より機械体の無神経さを活かしたアーマーゴリ押し戦法でもって、要所要所でこっちを散々手こずらせてくれていた。
そんなやつらが、ここにきて本格的な数の暴力を仕掛けてくるんだからもう、厄介極みだ。
ペルム紀でのタワー・ディフェンス戦のときみたく、味方のエウロパ人がデコイや援護役になってくれたりもしないため、必然的に真っ向勝負できっちりカタを付けなくちゃならなかった。
個別のセクションごとに勝ち筋自体はキチンと用意されていたから、理不尽呼ばわりするレベルにまでは逝っちゃってないけど。それでも初見の平均的プレイヤーなら、間違いなく死闘の連続だったはずである。
ステージ通しの難易度水準は、万人向けのゲーム体験としてはほぼほぼ天井近くに位置していたと見ていいだろう。
終盤戦に見合うだけのものはあったってことだな。それはもう存分に。
……ただまぁ、例によってマップの造り自体は、『ジーンダイバー』本編での道中を丸ごと引き写してるだけではあったんだよねえ。
アレもコレも。どいつもこいつもが。ひどく見覚えがあったって方も多かろうと思う。
さながらデジャブの五月雨撃ちといった風情。とりわけ中編8-2の基地内ステージに関して言えば、そのへんが顕著に出ていたはずだ。
『案の定だ、雁首揃えてゾロゾロとやってきたぞ!!』
ステージも初っ端。月面の高台から、只今建設中って感じの基地敷地内へと一行が降り立った途端に、手厚い歓迎を受けるハメになった。
『白いクモみたいなユニットが背中から生やしている、三日月状のサーベルに注意しろ。あれを接近戦のみならず、タイミングを見計らって投擲武器として射出してくる。避けきれそうにない場合、遠距離でも、近距離でも、なんでもいいから攻撃を合わせて撃墜するんだ!』
『前と同じなら、数を減らしていくとそのうち一列に合体して、百足みたいになって襲ってくるはずだよ。みんな、気をつけて!』
虎哲とアキラの二重オペレーションを受けつつ。基地外縁部における、ムカデ型地上制圧ユニットとの正面衝突から攻略開始の運びとなる。
そこでの戦いが一段落したら、次は基地内部に足を踏み入れる。
遺伝子改造用ウイルス生命体の生産施設、戦闘実行体の製造工場など。敵方の品揃えが本編まんまの、エラー発症済みスネーカー・メカ集団との戦闘を、各フロアで順次消化していった。
最終的に、ペルム紀でも戦った強化戦闘実行体が待ち受けるボス部屋へと行き着く。
原作サブタイトルに肖ってステージ名が「地下迷宮の探索」と銘打たれているが、進行方向自体は完全にリニア、一本道だ。
ようは前もって原作さえ履修していれば。次に何が起こって、何が出てくるのかが、尽く予言可能なイージーさなのだった。
こうして道中を振り返ってみると……イマイチ垢抜けない造りだった。そんなふうな評価になっちゃうのかもしれないなあ。
いよいよラストってわりには、ちょっと。丸写しは流石に芸がなさすぎるっていうか? いやまぁ、一応、ボス戦周りの一部始終はそこそこヒネられてはいたんけれど。
原作では一機のみだった、強化戦闘実行体のおかわりが二機存在。
ペルム紀ステージで打倒済みの個体を仮に「強化A」だったとすると。本ステージのボス部屋に入ってすぐ「強化B」が出現、更にBとの戦闘中に損耗状態の「強化C」――前編8-1の月面探索ステージをクリアした後に、ティモシーⅡ内部でNPC各人から情報収集をすると、別働隊(遊撃チームの居残り組で構成される)がコイツと遭遇して応戦したがトドメは刺せなかった、というような話が聞けたりもする――が壁をブチ破って乱入してくる。
ここらについては、大凡このゲームオリジナルのシチュエーションではあったわけだ。
『ジーンダイバー』全56話。その中でも終盤の第52話で、強化実行体との戦いの場となった、黒味がかった濃い紫色の屋内スペースがボス部屋だ。
原作通り、広さ、高さともにかなり大きめに取られていた。しかし敵さんたる強化実行体×2の図体がデカいせいで、あちこちに生えている柱が邪魔くさくもあった。
おかげで暴れ回る巨体二つにもみくちゃにされる場面も少なからず。ちょっとした位置取りのミスで事故死しやすい、面倒な戦いを強いられた。
しかしその狭さを逆手に取って、乱入時点で(別働隊の奮戦のおかげで)既に頭部センサーがイカレている「強化C」の盲撃ちをうまく誘導。「強化B」との同士討ちを発生させ、大ダメージ&一時的な行動不能を取ることもできた。
このギミックのおかげで、実は「強化B」単体よりも、「強化C」とまとめて相手にする方がよっぽど楽に戦えるようになっていたりする。
二機を互いにぶっつけては行動不能中にタコ殴り。このエンドレスで半ばハメ殺せるのは、先ほどご覧になったとおりだな。
普通に戦っていてもそのうち勝手に両機の激突が起こるから、よっぽどボンヤリしていない限り、ギミックの存在を察することができるだろう。
一回見てしまえば利用は容易い。したがってこの強化実行体×2、スペック的には強敵だが、実はそう苦戦する相手でもないわけだった。
ちなみに、この同士討ちギミック自体もオマージュの一環なんだろうな。
『ジーンダイバー』本編において、虎哲が基地内製造プラントの動作プログラムをクラックした。プラントが戦闘実行体を生産するにあたり、「ユイたちの身の安全を守れ」という命令を行動AIの最優先事項に割り込ませることで、ノーマル戦闘実行体をボディーガード化する。
早速生産された実行体三機が一行のカバーリングにつく。そして後ほど交戦開始となった強化実行体の撃破にあたり、三機のうち最後まで生き残った一体が捨て身の貢献を果たした。そんな場面があったはずだ。
今回、強化実行体二機を激突させたときに見せるガッチョンガッチョン藻掻くモーションが、どことなく原作シーンを思わせる動きだった。
たぶんアレ、ノーマル実行体に頭部へと組み付かれ、振り払おうとして隙だらけになっていたシーンを再現してたんじゃないか。
とまー、そうしてボス二体ぶんをまとめて撃破した後。リックくんたちの全身がプリズム状のタイム・ホールに包まれたってなところで、8-2クリアだ。
ついにラスボスの『スネーカー本体』戦が控える最終ステージ。ワールド8-3がステージ選択画面に出現する。
VWOのメインストーリーも、いよいよ幕引きが見えてきたということになる。
それって、つまりは本実況も、残す処あとわずかってことでもあるわけだった。
元よりストーリー部分のエンディング時点で〆るつもりでいた。この点についてはしっかり当初の予定通りでやれそうだ。
……ただ、既に放映枠のコマ数が30を超えているって事実があったりもするんだが。
体感時間の換算でも、ずいぶんな長丁場になってしまっている。うーん。開始当初はもうちょっと、コンパクトにやれるだろうって皮算用してたんだけどねえ。
ほとんど寄り道はしていない。率先してメインシナリオだけを進めてきたにも関わらずコレである。見積もりが甘かったと言わざるを得まい。
でもまぁ、その一方で。この手の部分に関しては、大は小を兼ねるとしてしまっても構わないんじゃないかなんて、思ったりもするんだが。
昨今雨後の筍の如く量産されている自動生成ゲーム各種。その中においてもこのVWO、独立した一コンテンツとして、中の上くらいのボリュームがあった。それなりに重い方だ。
ボリュームとは異なる選択肢。つまりゲームのプレイ体験をぎゅっと濃縮することで、プレイヤーの満足度を高める手法を否定するつもりはない。
それでも、VWOというタイトルの訴求力につき。その多くを半世紀前へのノスタルジーに負っている以上、より長く、より多様な体感時間をこの場所で過ごせるってこと自体は、たいへん好ましいシチュエーションではあるはずなのだ。
ともあれ、当初からお付き合いいただけている皆様。また途中からのお客様も、ここまでたいへんお疲れさまでした。
後もう少し、といったところですので。今しばらくご視聴のほど、よろしくお願い致します。
◆
さぁて。最終ステージのラスボス戦にNPC込みのメンバーで挑戦する場合、ひとつ事前に忠告しておきたいことがあったりする。何かっていうと。
萌さんを使え。以上。
……いや、ホント。悪いこと言わないから、メンツの片方には、彼女を突っ込んでおくことを強く、強くオススメしておきたい。
対スネーカー戦で何が一番辛いって。向こうさんが定期的にぶっ放してくる、『広域磁場壊乱』というAoEである。
『ジーンダイバー』本編内でもバカスカ撃ってきて、その都度ドライさんやパックが、必死こいて中和して堪えていたアレだな。
耳障りな怪音をそこら中に響かせながら。スネーカー本体が、激しい手ブレでも起こしたかのように多重に見え、それとともに、ターゲットに対して問答無用の物理的損害を発生させる。
スネーカーのブレっぷりが加速し、攻撃出力を一定以上に上げられると、中和しきれずに諸共吹っ飛ばされるってのが毎度毎度のお約束。
VWOにおいてはコイツが、ほとんどマップ全域が対象の超火力ダメージというヤケクソみたいなAoEとして実装されているのだった。
銅板めいた色合いの金属が剥き出しになった大広間。殺風景ながらも、どこか荘厳さのある一室にて。
プリズム状のタイム・ホールから、排出される形でステージに入場。その後オート移動で幾らか先へと進んだところで、PTメンバーが、一同揃って仰ぎ見る。
見あげた先。広間中央に備わったサークル状の円形構造から。
不気味な駆動音とともに、真っ黒なコマ状の金属塊が、DNAめいた螺旋を描いて伸び上がってくる。
星屑めいた回転体を周囲にいくつも侍らせている。上下、左右へと、緩慢に伸び縮みする脈動を繰り返す。
まさしくアレこそが、進化への介入者、スネーカー本体ユニットの形貌である。
……もっとも、コイツもここに来るまでの各種スネーカー・メカと同様に。細部をあちこちジャギらせた、なんとも不安定さに満ち溢れた見た目と化しているんだが。
虎哲なんかが言うところの、「実体のある現象」。即ち現時点でのバーチャル世界に偏在する、局所性フラクタライズ・エラーを発症した一存在に過ぎない。とも言えるわけなのだった。
金属塊の下部にくっついた、赤い瞳の無機質な目玉が一定のリズムで揺らいでいる。
『――
スネーカー本体の眼光が。まずはプレイヤー・キャラクターたるリックくんのことを見下ろしながら、低く響く合成音を操って、淡々と言葉を投げかける。
『
先行きを妨げる障害は、眼前から除かれねばならない。それは、どちらにとっても同じこと。
この期に及び、もはや問答は無用だろう。アイ・スーツのヘルメット奥でリックくんの目が、鋭く細まる。そして両腕のドリルを構える彼の全身が、いつも通りの堂に入った前傾姿勢を取るのだった。
いざ決戦……と、いった感じの戦闘前オープニングを見ておいてから。例によって例のごとく、一旦画面をポーズしておくか。
まず、この場の景観をぐるりと見渡してみることにしましょ。
ラスボス戦まで原作再現。概ね『ジーンダイバー』本編で、ユイたちがスネーカーと遭遇した場所そのまんまってことが一目瞭然かと思う。
フロアの中心にせり出している足場は、さしずめ不格好なスプーンを思わせる。
先ほどリックくんたちが歩んできた、広めの通路がスプーンの柄部分。そしてその先にくっついている「すくい」相当の上に、全員が固まっているのが現状である。
ダイヤ型のスプーン匙の凹みの中心に、さっきも話した鈍色のサークルが立体的に立っている。そこの中央部から伸び上がって威圧感を振りまいているのが、ご存知スネーカー本体ユニットってな具合だな。
このあとプレイヤー&NPCが活動予定のダイヤ型の足場だが、スネーカー本体にただ殴り掛かるってだけなら十分な広さを持っている。
ただ、アクションゲーム的な挙動で大立ち回りをするには少々心もとなさが否めない。
柵や手すり、出っ張りなんかが一切見当たらない危険建築。また実プレイにおいても、都合よく見えない壁が遮ってくれて落下防止、みたいな安全確保措置は皆無なのだった。
したがって左右にかっ飛びすぎると、当然崖下ダイブで漏れなく落下死してしまう。
ステージ8以降、死亡ペナルティは緩和されているが、それでも限度を超えて累積させるとミッション自体が失敗扱いになる。注意不足で死亡事故発生は可能な限り避けたいはずだ。
回避系、突進系を問わず。使用に伴ってキャラクターの位置座標が大きく移動するタイプのスキルを、ウカツに振り回すのは厳禁と言えよう。
そんな感じのレギュレーションにおいて、『広域磁場壊乱』が定期的にぶっ放される。
このゲームのお約束たるAoE大縄跳び。その極めつけの部類を、必死にこなさなくちゃあならないのだった。
にわかにスネーカー周辺回転体の発光が強まる。そんなAoE発動の予備動作を受けて、ダイヤ型足場のあちこちに、ほんの僅かだけ残されたセーフゾーンが明らかになる。
いつも通りその安全地帯に逃げ込めればノーダメージでやり過ごせるんだが。とはいえ、毎回キレイに避難できるかっていうとそうもいかない。
どうしても次善の策として、全身無敵、あるいは飛び道具無効属性が付いたスキルで「スカす」手法を採らざるを得ない場面が出てくる。
プレイヤー・キャラクターだろうと。NPCだろうと。この条件は変わらない。
なんだが……『壊乱』の、ラスボスに見合った超スペックが立ちはだかる。
単純にダメージ判定の持続時間が長い。さっき話した予備動作もイマイチ分かりづらく、そのくせ発動までの時間的余裕もさほどない。
ついでに言うと火力自体も、自己バフを掛けた高守備力のギガントでもない限り、ガードの上から一発即死の超威力である。
当然、無敵避けのタイミングはなかなかにシビアだ。肉入りでもそれなりに難しいこのミッションを、本ゲームの微妙性能なNPCたちがやり過ごせるかというとまぁ、無理無理。むりむりむり。
そりゃもー、毎回毎回。笑えるくらいに直撃を食らってくださるんでございますですよ。
ポートレート脇のHPゲージが紙のように消し飛んだり、無敵付き回避スキルで飛び退こうとして奈落落ちしたりで、我先にとジーン・ダイブ待ちのリストに名前が載る。
復帰してもしばらくしたらAoEおかわり。どーん。回避失敗。以下繰り返し。
だんだんペナルティが嵩んでいって、最終的にMission Failed。……というのがまぁ、NPC込みでのスネーカー本体戦における、ヒッジョーに良くある負けパターンなのである。
そして、このタチの悪いスパイラルから唯一逃れられているのが萌さんだ。
もともと、ヒト種の持つタイムブースター関連スキルの全身無敵が異様に長いこと。回避の際のルーチンが、無敵付き突進で敵(つまり落下死防止だけを考えるなら一等安全なスネーカー本体のいるステージ中央付近)に向かって突っ込んでいくように組まれているため隅っこに動いて池ポチャしづらいこと。
何より単純に積んでるAIの質が、北欧神話のアセット流用の影響で他より優れていることから。『壊乱』ぶっぱ三回のうち二回くらいは、バッチリAoE避けをキメてくれる。
その上で、常時スネーカー本体に張り付いてガンガンダメージを取ってくれるため。彼女の居る居ないで、NPC込みラスボス戦の難易度には、雲泥の差が出てくるというわけなのだ。
ぶっちゃけ、ソロで倒せないから已む無くNPCの助けを借りるってケースであっても、二名を選んでPTに詰め込むのではなく、萌さんのみ起用が最適解かと思われる。
他のキャラはNPC参戦時の敵の増加HPぶん(確か、一人足すごとに3~4割増くらいだっけ?)に見合っておらず……あんまり言いたかないが、足手まといに近い。
AoE以外も、鬼畜アクションがズラっと揃ってますからねえ。スネーカー。
原作でティルを射殺した『アイ・レーザー』が常時バンバカ飛んでくる。また捏造技の金属製触手ブンブンとか、あと接触判定付きのシャボン玉みたいなのを周囲にばらまいて、当たった相手を眠らせて行動不能にする『強制催眠』なんかもバカにならない。
その他諸々。あれやこれや。モリモリ食らって味方HPがガンガン溶けてく。そりゃもう、見ていて笑えてくるほどにだ。
一応、辛うじてフィラはアリなのかなあ。常に距離を取って撃ちっぱなしてくれる彼の定番ムーブは、この局面においても有効に働く。
それと比べると、行動パターンの加減で『強制催眠』を食らいやすい位置取りをしがちなナオーは、ステータス的にはコンパチキャラのわりに思いの外シンドかったりもする。
システム的に復帰が遅い上。『汎用変形』各種に付いているのが全身アーマー判定とか一部無敵とかばかりで、掴み投げとバックステップ以外に全身無敵がないドライさんも、AoEが即死確定に近いため超キツい。
『アイ・レーザー』と『強制催眠』のふたつを『ハイディング・アサルト』の遠距離無効でやり過ごせる――原作だとどっちも直撃食らってて、『レーザー』に至っては死因にすらなってたわりにはちゃっかりしてるよなあ――ティルは、あんがい立ち回りでは強みが活かせるけれど……相変わらずの火力不足が足を引っ張る。
AoEの早期表示特性にしたって、そもそも逃げる場所が限られており、無敵避けが前提になっている時点でイマイチメリットにはならないだろう。
やっぱり彼女もシンドそうだな。……あ、ユキちゃんについてはコメントを差し控えさせていただきます。
てなわけで、萌さんとペアを組んで一気に削り切る。或いは萌さんに前衛を任せつつ、フィラと一緒になって後ろからジリジリやるかの二択ってのが、NPC込みでスネーカー戦をやる場合の定石だろうと思われる。
出典が『ジーンダイバー』のラスボスなくせに。ほとんど『恐竜惑星』じゃないかコレ、といった絵面にどうしてもなりがちなのだった。
それでいいのか。うーん。良くない気がする。
もっとも、これらはあくまでシナリオ初見の方を前提とした話だ。プレイヤーの習熟度次第で、状況はガラリと変わってくるはず。
本実況におきましては、すでに他種族の別キャラで本編クリア済み。それどころか素材稼ぎのためにラスボス戦を延々周回した経験すらあるプレイヤーが、リックくんを操縦しているわけで。
最適解とは異なる、原作再現重視のPTメンバーであっても。たぶん、何とかなるんじゃあなかろうか?
「過去に
……おっとと。キャラクターごとに事前会話があるのを忘れてた。
画面のポーズを解いた途端、スネーカー本体に向かってティルが言い放つ。ただ、その声色は意外とそこまで刺々しくはないのだった。
「コンピュータの化け物であるお前にとって、そんなものはプログラムのバグみたいなものなのかもしれないが……その感情が、わたしを
「私たちは、受け継ぐことの価値を、過大評価も、過小評価もするつもりはありません」
こちらはドライさんだな。ペルム紀のあの場面だと取り乱すこともあったけれど、今の彼は普段の怜悧さをもって、『現在』をフラットに受け入れている。
「去りゆく過去。不確かな未来。そのすべてを等しなみに見つめながら、私たちは、自分自身の存在を確かめながら生きてゆくのです。そうした不確実性こそが、我々有機生命体の活力の源泉であるのならば。付きまとう曖昧さを排除するのではなく、むしろ、それを飼い慣らすことを志すべきなのでしょう」
とまぁ、ご覧のとおり。このたびは『ジーンダイバー』原作に肖って、ティル、ドライ6の両名を、PTメンバーに起用させて貰っているわけである。
NPC二名追加で、スネーカー本体のHPはソロ時比較で1.8倍弱ってところだったか。キツいかもしれないが、まぁ、何とかなる。きっと。
立ち回りを工夫してリックくんにターゲットを集中させた状態で、スネーカーの背面に張り付き続ける。そうすればNPCへの被害は(AoE以外)かなり減らせる、はず。
やってやれなくはない、はず。おそらく。たぶん。
◆
――えーっとぉ。すみません。メンバーチェンジ、いいすか。