夢見兄妹のヒーローアカデミア   作:月神サチ

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第11話 雄英高校体育祭(なお夢見三兄妹は出禁)その3

――Side 夢見朧

 

時間は飛んで昼休み。

 

オレたちはA組のいる生徒用観客席にいた。

 

ちなみに騎馬戦については大体?記憶にあった通り。

 

4チームが得点を集め、最終種目進出確定。

 

しかし心操人使の個性で動いていた3名のうち2名(尾白、連撃)が棄権して5位のチームから2人繰り上げという形で決着した。

 

「出番飛ばされた気がするんだけど気のせいかなぁ……!」

 

A組の応援席の一角でオレの膝に顔埋めてるのは、ヤオモモに負けず劣らずのスタイルしてる青髪赤目の美女。

 

「……朧さん。先程の競技にいましたので名前は存じ上げていますが……。夏目さんとは、どういう関係で……?」

 

ヤオモモの背後に修羅が見える。

 

認めたくないが、綾と奏もブチギレ状態だ。

 

おまけで上鳴と峰田が血涙流してる。

 

とってもカオス(知能低下)

 

「『4つの合言葉』通りなら……主にオレと奏の幼馴染だ。最後に会ったのは5年前だし、雄英高校に入ってるのに気が付かなかった。……そもそも最後に出会った時、無個性で男、名前も「神奈葉月」だったはずなんだが……」

 

「聞くも涙、語るも涙で長くなるんだけど」

 

「ダイジェストで」

 

幼馴染の言葉を躊躇いなくぶった切る。

 

「辛辣ぅ! ……頑張って要約する」

 

曰く4年前に大事故で自分以外一家全滅&身寄りがなくて困り果てていたところ、養子縁組を申し出た人の養子になる。

 

そこで吐き気を催す邪悪な研究の被験者にされた。

 

去年ヒーローと警察による強制捜査で主犯格の片割れである養子縁組組んだ人と研究者の過半は投獄され、生きていた被験者は保護された。

 

が、最後の犯人に逃げられた。

 

現在はアメリカから輸入された証人保護プログラム制度が適応され、名前から姿、性別まで変えて此処にいる。

 

とのこと。

 

「大変だったんだね……!」

 

みんな涙もろいのか、涙を流し、同情の表情を真衣に向けている。

 

「……すまない、必要なときに居なくて」

 

「欧米に居た人間に日本の、凄く田舎にこっそり建てられた研究所にいた私に気がついて助けろなんて、流石に理不尽なのわかってたから……」

 

どこか儚い笑みを見せる。

 

「でもそのおかげで病弱気味じゃなくなったし、肉体改造って個性やベクトル操作の個性も手に入れて無個性じゃなくなったんだ。後者は全然使えてないけど」

 

「強い心を持っている……!」

 

飯田君が号泣してる。

 

「あと実験の余波なのか、男に戻っても不能だから男として生きるのを諦めました。女の子の身体ならちゃんと生殖機能が問題ないのは確認済み」

 

その言葉に男子勢が顔を青褪めさせた。

 

「……なんて言えばいいか分からないんだが???」

 

今のオレには困惑しかなかった。

 

「笑うか、慰める振りして送り狼すればいいんじゃないかな? ほら、昔性癖語った時に朧が言ってたどストライクの姿に改造したんだよ? 朧の性癖に刺さるように」

 

「もっとリアクションにこまるんだが!?」

 

「朧」

 

いつの間にか峰田君がオレの隣の席の上にいて、オレの方を叩いた。

 

「――いい趣味してるじゃねぇの。きらいじゃないぜ、お前の欲ほげふっ!」

 

「あっ、やべ」

 

反射的にサムズアップする峰田をぶん殴ってしまった。

 

しかし床に大の字になろうとサムズアップしてるあたり峰田は筋金入りだ。

 

「「「……」」」

 

「えっと、マイシスターズとヤオモモさん? 目が怖いデスヨ?」

 

こちらを……いや、どっちかというと真衣を見てる3名。

 

「……そういうのが好きなんですね……」

 

「まさにボン・キュッ・ボンってやつだねぇ」

 

「スタイル、私も負けてないと思うのですが……?」

 

「ドヤァ……」

 

3人の目線の相手にドヤ顔するバカ1名。

 

「……空蝉!」

 

耐えきれずその場を離脱し、逃走するオレ。

 

「あ、逃げた!」

 

「プロヒーロー経験者も修羅場には勝てないってこと……!?」

 

「誰か一人選んでも地獄で、全員選んでも彼の胃が死ぬ未来が見えるわ。……無自覚たらしって怖いわね……ケロ」

 

色々言われているが、逃げるしかオレに選ぶことはできなかった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

人気のない廊下で燃え盛る炎を纏う男――日本のナンバー2ヒーロー、エンデヴァー――と遭遇した。

 

通り抜けようと横に避けると、ソレに合わせてディフェンスされた。

 

「……なんですか?」

 

オレの言葉に彼は普段の無愛想で通っているヒーローとは思えないほど心の底から喜んだ顔をした。

 

「いつも焦凍に手取り足取り訓練をしてくれている夢見朧君だね?娘が世話になっている」

 

「……どうも……」

 

塩対応でいくことを決める。

 

「娘が異性の話をするのは滅多にない。それなのに君の話となるとやたらと饒舌になる」

 

「彼女は喋る時はとても饒舌ですがね」

 

何故かうんうんと頷くエンデヴァー。

 

「どこぞの馬の骨に焦凍はやれぬが、君なら問題ない。養子とはいえ夢見一族に名を連ね、個性も優秀でヒーロー実績もあり、剣仙という実力者。申し分ない。孫が楽しみだ」

 

「……オレが相手を選ぶ自由があるように、あの子にも生き方哉伴侶を選ぶ自由がある。……娘の人生を自分の人生のやり直し(強くてニューゲーム)扱いするの、辞めたほうがいいかと」

 

隙間からすり抜け、横道に逸れながら飛雷神の術でその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

その後昼休憩、レクリエーションときて、一悶着あったがそれはさておき。

 

最終種目、トーナメント式ガチンコ勝負ルールがミッドナイトから説明された――。

 

 




夢見ヒソヒソ小話
夏目真衣
元ネタはBLAZBLUEの「マイ=ナツメ」。
個性は後付けで「肉体改造」と「ベクトル操作」。
肉体改造はワンピースのイワンコフのできることがだいたいできる代わりに改造の副作用として劇痛が走り、人によっては数日意識不明になることも……?
ベクトル操作は演算により任意の事象のベクトルを変更する。なお演算能力はその人の脳に依存する。

時系列的に夏休み→映画(I・アイランド)→合宿だけど、映画編ほしい?

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