夢見兄妹のヒーローアカデミア   作:月神サチ

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主人公がほとんどでてないので初投稿です()
3人しか投票してないのであとは白紙投票ってことで映画編第一作、やってきます。


第3章 〜I・アイランド編〜
第29話 二人の英雄と剣仙 その1


――Side 緑谷出久

 

夏休みに入ってまもなく。

 

僕は今――オールマイトと共に海外に浮かぶ巨大学術人工移動都市《I・アイランド》へ向かう飛行機の中にいた。

 

「ところで――オールマイト、マッスルフォーム(その姿)のままでいますけど、時間制限とか大丈夫なんですか?」

 

なぜかマッスルフォームになって、座席に合わせようと身体を縮こませてるオールマイトに僕は問いかける。

 

「夢見三兄妹のおかげで、マッスルフォーム維持するだけなら23時間まで大丈夫になったからね!戦闘すると半分くらいになるけど……。奏少女や朧少年が『内臓ほぼ全部再構築は大変だった』とか綾少女が『OFAとの縁を私の権能』とか言ってたけど細かくはよく覚えてない! よくわからないモノ手術前後に大量に食べさせられたインパクト強すぎて」

 

「すごい重要情報っぽいこと聞き流したんですか!? いや、ある意味知らないほうが幸せそうな情報なのかもしれませんが!!!」

 

合宿には再会するはずだから、問題はないはず……。

 

『当機は間もなく、I・アイランドへの着陸態勢に入ります。』

 

「!」

 

なんて思ってたらアナウンスが流れてきた。

 

「緑谷少年、ヒーローコスチュームに着替えようか。雄英高校から申請して持ってきてるだろう?」

 

「はいっ!」

 

「あっ、私後ろ向いてたりしたほうがいい?」

 

「いや、僕が離れた所に移動するので気にしなくて結構です!」

 

そういって急ぎ手持ちの荷物のケースからヒーローコスチュームを取り出して、空いてる席で着替え始めた。

 

 

 

 

 

 

『只今より、入国審査を行います』

 

動く歩道に乗った僕とオールマイトは、途中のスキャナーのスキャンを受けながら会話しながら進んでいた。

 

「緑谷少年、ここでクエッション! I・アイランドの特徴を挙げてみようか!」

 

「タルタロスに相当するセキュリティ……常に移動することによって研究者や研究成果を守る独立性……それらによって齎されている『敵による犯罪0』の実績を持つ治安最高の都市で――(ブツブツブツブツ)」

 

「模範解答以上!さすがだね!」

 

長ったらしかったのか、オールマイトが打ち切るようにそう告げた。

 

『入国審査が完了しました。ようこそ、I・アイランドへ。』

 

それと共に機械的なアナウンスが流れ、歩く歩道の出口の扉が開かれた。

 

「足元注意ね」

 

「おっと」

 

危うく転ぶところだった。

 

『現在、I・アイランドでは、研究者たちの様々な研究・開発の成果を発表する博覧会【I・エキスポ】のプレオープンが開催されています。招待状をお持ちであれば、ぜひお立ち寄りください』

 

 

 

 

 

空港を出て、オールマイトが途中何度かファンや記者にもみくちゃにされたり、ついでに僕がもみくちゃにされたり、踏み潰されたりしたがそれはさておき

 

 

 

 

「……公園みたいですけど、ここが待ち合わせ場所ですか?」

 

飛行機の雑談で「ホテルに荷物を置いたあと、古い友人に会いに行くんだ。その後は自由行動で構わないから、少し付き合ってほしい」と言われてたことを思い出しつつ、問いかける。

 

「ああ。時間より1分だが早くこれて良かった。遅れるのは申し訳ないからね。――あ、彼にはOFAや個性を君に譲ったことを話してないから、ココでも人には言わないように」

 

オールマイトの釘刺しに頷く。

 

「緑谷少年なら大丈夫だと信じてるよ。……なんか遠くて聞いたことある声がしたのは気の所為かな?」

 

たしかに途中で朧君の悲鳴?が聞こえた気がする。

 

「たぶん朧君ですが……緊急性のある悲鳴じゃなかったので大丈夫かと」

 

「彼の悲鳴の聞き分けできるくらい、付き合いあるんだねぇ……おや?」

 

オールマイトの目線の先に目を向ける。

 

そこにはホッピングにのっている金髪碧眼のメガネを掛けた女性の姿があった。

 

「オールマイトおじ様!」

 

「オー、メリッサ!」

 

そしてオールマイトに抱きつき、オールマイトはソレを受け止めてみせた。

 

大胆すぎる行動に目を丸くするしかない僕。

 

メガネが変なところに飛んでないのにちょっと安心。

 

「すっかりオトナの女性だね」

 

「17になりましたから当然です。……おじ様はお変わり無いようで……」

 

この人が古くからの友人?と思ったけど、古くからというワードにちょっと引っかかりがある。

 

友人の関係者だろうか……。

 

「それで、デイブはどこに?」

 

「研究室に居るわ。長年の研究が一段落したらしくて。それでお祝いとサプライズを兼ねて、私がオールマイトおじ様をこの島に招待したの」

 

「ってことはデイブはまだ知らないのか!」

 

……話に入れないけど、どうやら『デイブ』って人がオールマイトの『古い友人』のようだ。

 

「……ああ、緑谷少年。彼女は私の親友の娘で――」

 

「メリッサ・シールドです! はじめまして!」

 

彼女が握手のために手を差し出してきたので、慌ててコスチュームの手袋を外す。

 

……デイブって人がオールマイトの親友で、このメリッサさんがその娘さんってことだね、勘違いしなくて良かった……。

 

内心ホッとしつつ、僕も自己紹介。

 

「こちらこそ、はじめまして。雄英高校ヒーロー科1年、緑谷出久といいます」

 

挨拶は大事、古事記にも書いてある(謎のミーム汚染)し。

 

「雄英高校……ということはマイトおじ様の……」

 

「はい! 生徒です」

 

そう言うとオールマイトが「フッフッフ……」と笑い

 

「未来のヒーロー候補さ!」

 

と言い出した。

 

「すごい。マイトおじ様の教え子なんて。将来有望なのね!」

 

「いや、僕はまだまだ未熟ですし……」

 

そう慌てて反応してる間にも彼女は僕の周りをぐるぐるしながらコスチュームを分析し始める。

 

距離感狂ってるとしか思えない近さに、独り言の間に差し込まれてくる質問で頭がパンクしそうだった。

 

「……? 右手……指先を中心に傷……? 肌と傷の色合いからして新しい……? もしかして、個性の反動とか……?」

 

その言葉に我に返って反射的に右手を隠した。

 

「いや、最近は抑え気味なら暴発しなくなったし、傷を治してくれる人がいるから、大丈夫かなって」

 

「……それだと十分力出せてないし、力使うたびに治してもらうのは効率よくないかな。負傷したままなのも良くないし。いっそ負傷しない方向のサポートアイテムが必要じゃないかな……この場合は」

 

「……あー、メリッサ? そろそろ」

 

オールマイトの言葉にハッとするメリッサさん。

 

「早くパパを喜ばせてあげなくちゃ! 二人共、こっちです!」

 

 

 

 

 

 

彼女がカードキーを翳したりして先導し、ある部屋の手前で合図あるまで待っててと言ってきた。

 

僕たちは合図を待つ。

 

「メリッサ、一体誰が来たのかな?」

 

「パパの大好きな人よ!」

 

その言葉と共に物陰から躍り出るオールマイト。

 

「私がぁ――再会の感動に震えながら、来たぁ!!!!!」

 

僕は邪魔しないように横で観賞植物の気配になりきる。

 

「トシ……オールマイト……!?」

 

「本物……!?」

 

赤みのある茶髪の男性がオールマイトの本名を言いかけ、その横にいた金髪の恰幅がいい男の人がオールマイトに目を丸くしていた。

 

親友同士の再会のやりとりをしたオールマイトと茶髪の男性――デイブさん――は一段落すると、こちらに親友を紹介してくれた。

 

「緑谷少年、彼はデビット・シールド、私の親友だ」

 

その言葉で頭の中にあるワードがヒットして、口から決壊したダムの水のように言葉が流れ出す。

 

「知ってます! デビット・シールド博士! ノーベル個性賞を受賞した個性研究のトップランナー! オールマイトのアメリカ時代の親友で、オールマイトのコスチュームであるヤングエイジ、ブロンズエイジ、シルバーエイジ、そしてゴールデンエイジの全てを作成した天才発明家!まさか本当に会えるなんて!感激です!!!」

 

「自己紹介するまでもなかったようだね」

 

ちょっと苦笑い気味の博士とオールマイトにハッとする。

 

慌てているとオールマイトの小さな咳払いに博士が気がつく。

 

「……済まないが、オールマイトと久しぶりに会うからね、積もる話もある。時間かかるだろうし……メリッサ、緑谷君をエキスポに案内してあげなさい」

 

「はいっ! 行きましょ」

 

僕はちょっと強引に研究室をメリッサさんと後にした。

 

 

 

 

「君のこと、なんて呼んだらいい? 緑谷君? 出久君?」

 

移動中、問いかけられたので

 

「僕のことは――デクと呼んでください」

 

「変わったニックネームね……私のことはメリッサでいいから」

 

「はい、メリッサさん!」

 

 

 

 

 

――Side オールマイト

 

サムというデイブの助手が去ったあと、マッスルフォームを解除する。

 

「君のその姿を人には見せられないから、間に合ってよかったよ」

 

「いや……数日前に受けた医療で、マッスルフォームになるだけなら連続23時間、戦闘も全力でなれけば12時間程度、本気なら連続6時間ほどできるようになってるんだ」

 

「なんだって!? 2年程前に6年前受けた傷をある程度マシにしてくれた人がいたとは聞いていたけど、今はそんなに回復したのか!?」

 

デイブが驚き目を見開いている。

 

「ああ。君も名前聞いたことあるはずだ。八葉一刀流9代目『剣仙』と『アーヤ』、『ディーヴァ』の『夢見三兄妹』の名前を」

 

「! 剣仙はアメリカでもチャンバラする子がクラスに一定数いるくらい知名度ある剣士だし、アーヤとディーヴァは歌手でもあったからね、ヒーローとしての実績もしられてるが、別側面の方が知名度ある変わった最年少ヒーローたちだが……まさか……」

 

そういってコスチューム越しに脇腹を触るデイブ。

 

傷跡こそあるが、医者に見せても『BMI値が低いことが問題だけど、それ以外は健康そのもの』と言われる程になっているからね、くすぐったい!

 

「奥のラボで私も確認しても?」

 

「もちろん!」

 

 

 

トゥルーフォームでの検査結果は(BMI以外)良好と出て、デイブは私が健康になったことに、マッスルフォームが半日くらいまで大丈夫になったことを大いに喜んでくれた。

 

 




夢見コソコソ小話
その1
なんで朧が悲鳴を上げたかは……知り合いとの再会のときに事故と修羅場が不運(ハードラック)とダンスしたから……とだけ。
おそらく彼らと緑谷君は次話中に合流するでしょう(どんぶり勘定)。

その2
篠ノ之束は物質と量子学の研究者で、夢見三兄妹の着てるコスチュームの素材で夢幻回廊から持ち込まれた『黒ゼムリアストーン』を単独で分析し、コスチュームにした天才。(コスチュームの依頼が来るたびにしっかり直したり新調したりしてる)
生まれ育ちは日本で、当時は若き天才としてロボット系の研究したりしたが、権力者に実績奪われた挙げ句、粗悪品が暴走したときの罪をなすりつけられた事がある。その際家族に勘当され、人間(一般人)不信も相まって、1人でI・アイランドに移り住んだ。(それらの罪は間もなく朧たちが真実を白日にさらしたため、日本での名誉は一応回復している)
また妹たちが使う四次元ポーチも彼女が作ったモノである。
なお夢見姉妹からは朧に関する確執(巨乳への嫉妬)があるせいで『姉を名乗る不審者』と呼ばれている。
個性はないとされてるが……?
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