――Side 夢見朧
オレのコスチュームは実のところデザイン的にはEUやUSA時代のとほとんど変わらない。
強いて言えば服のサイズが少し違うくらいだろう。
そのコスチューム……と言っても外見は紺色の縁取りがされた白の服にウエストポーチを付け、ロングコートと目線を隠すためのサングラス。
違和感あるが少し浮ついた色の服着た一般人に見えなくもない。
まあ、コートの左に愛用の刀、コートの右側には狭所などで使う2本の小太刀を下げてるのでそのあたりで気がつくとは思うが。
コートの内側には蘇生包丁系の技に使うためのナイフを予備含めて3本、閃光玉や音爆弾などの小物をいくつか。
あと基本異空間に仕舞っている容量無限のウエストポーチには応急薬や携帯食料、兵糧丸などが入っている。
「コスチューム、EUやUSAで活動してたときと同じまま……?」
着替え終えてグラウンドに向かう途中で緑谷君から話しかけてきた。
「服自体は新調したがデザインはそのままだな。この服装をあわせてケンセンって認識なのもある」
と言いつつ緑谷のコスチュームを見る。
「……ファンとしてオールマイトを意識するのは分かるが、マスクの口模様と跳ねてる髪の毛部分まで模倣は色々と言われるかとしれない。そのあたり心構え持っておくといいかもな」
「え、そんなにオールマイト意識してるように……」
「見える。というか本人が見たら笑いを堪らえてるだろうなぁと容易に想像できる」
オレの言葉に白目になる緑谷君。
でもちゃんとよろけず歩いてるあたり、精神的底力とかの潜在能力系は高いと思われる。
オールマイトの見る目はあったことに少し安堵。
「いいじゃないかぁ。――カッコいいぜ、皆!」
集合したA組一同の前に現れ、コスチュームに身を包んだ有精卵たちを見て、オールマイトがニッと笑いながらそう告げた。
トップヒーローにそう言われ、大なり小なり喜びの表情をにじませる面々。
「さぁ、始めようじゃないか。有精卵共!」
飯田君はその言葉にいち早くキッとした顔(ヘルムつけてるからおそらく)に戻り、挙手した。
「先生! 入試で使われたグラウンドβということは、また市街地演習を行うのでしょうか!」
「いいや、今回はその2歩進んだ内容――
敵は屋外で目撃され、ヒーローと戦うイメージがあるが、統計をみれば屋内にて行われる犯罪行為のほうが圧倒的に多い。
窃盗、監禁、拷問、闇取引。
パッと思いつくことだけでもこれだけあるのだ。
「真の賢しい敵は闇に潜む。これより君たちにはヒーロー側と敵側にわかれ、2対2の屋内戦を行ってもらう」
「基礎訓練無しに?」
梅雨ちゃんの言葉にオールマイトは頷く。
「その基礎を知るための実戦さ。――但し、相手は壊せばいいロボじゃないのがミソだ」
「勝敗の条件は」
「ぶっ潰していいのか?」
「また、相澤先生みたいな除籍とかあるんじゃないんですか?」
「分かれるとはどのような分け方を?」
「このマントすごくない?」
「というか夢見さんら海外でのヒーロー活動経験者3人の扱いとかハンデとかは……」
生徒たちが勝手気ままに質問を投げていく。
「んんん~〜!!! 聖徳太子〜!」
そう言ったあと、カンペを取り出して説明を始める。
その姿に生徒たちの印象が下がった気がするが放置する。
ルールは簡単。
制限時間は十五分。
敵のアジトにある核兵器を処理するため、ヒーローが突入するというのがシチュエーションとのこと。
敵側の勝利条件は十五分経過するまで敵側がビルのどこかに設置した核兵器(という設定の爆弾のハリボテ)を全滅することなくヒーロー側から守りきるか、ヒーロー側を全滅させること。
ヒーロー側は制限時間内に核兵器を処理(今回はふれる)するか、ヴィラン側を全滅させること。
両者共通ルールとして、捕縛テープを巻かれたら倒されたことになり、巻かれたあとは戦闘に参加できない。
またそれぞれにインカムが渡され、ヒーロー同士、ヴィラン同士の通信ができるようになっている。
「室内に核兵器とは……アメリカンな設定だな……」
「本物の戦術核だったこと1回だけあるけど、あとは基本核廃棄物使ったダーティーボムで核を使った兵器ではあるけどちょっと違うんだよねぇ」
飯田君の言葉にぶっちゃける綾。
「濃度次第だけど十分危険物じゃない??」
「ウイルス系バイオ兵器の方が感染拡大のリスク及び感染の判別、対処方法考えるとそっちのほうが爆発したら厄介なんですよね……」
遠い目をする奏。
「んっん〜! さて、組み合わせについてだが、夢見三兄妹を抜いた18人分の番号が書かれたボールがこの箱に入っている。この中からランダムに敵、ヒーローを私が2人ずつ選ぶ。夢見少女たち2人には途中でそれぞれにボールを選んでもらいその組み合わせで戦闘訓練をして貰う」
「朧さんは?」
ヤオモモの問いかけにいい質問だ、と言いながら告げる。
「敵側に朧少年と朧少年がランダムに……あるいは指名で選ぶ、夢見少女たち以外の1名。ヒーロー側は4人ほど私が指名、あるいはランダムに選ばれた者で行ってもらうつもりだ。……彼にはコレでもハンデになるかちょっと微妙なんだよね」
「即席でチームを組めるとは思えません!」
飯田の言葉に首を横にふるオールマイト。
「ヒーロー側は後手に回ることがおおい。自分にとって最良の状況にならないこともよくあることだ。――初めて会うヒーローと即席でチームアップすることだって珍しい話でもないぞ?」
「現実に限りなく即した訓練とは……さすがです!」
「他に質問は……なさそうだね。では、早速やっていこうか!」
時系列的に夏休み→映画(I・アイランド)→合宿だけど、映画編ほしい?
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ほしい!
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いらね