呪術廻戦とまどか⭐︎まぎかのクロスもの。メインは呪術   作:かりん2022

10 / 16
お気に入り、評価、ここ好き、感想、ありがとうございます!!

ご期待に添えたかは分かりませんが、走り抜けられたのはみなさんのおかげです。
ありがとうございます。
今回最終話で次回、エピローグとなります。
エピローグ2話になるかも。
よろしくお願いします。

今回も反転術式の使い所あります。少しですが。


願い

「傑……!? 違う。傑は、傑はここにいる!」

 

 ぎゅっと夏油ぬいを抱きしめる五条。

 

「そうだね。私はそこにいる夏油傑の体を借りているに過ぎない。この体は本当に使い勝手が良かったよ」

「美々子を……菜々子を、利久を、皆をよくも……!」

「傑……ごめん。あの時も、あの時も、あの時も! 僕のせいで……!」

「それは違う、悟!」

 

 くすくすと羂索は笑う。

 

「可愛いじゃないか、五条悟。案外君の心は柔らかいんだ?」

「お前……!! 悟、いけない!」

 

 夏油ぬいが悲鳴を上げる。

 ドッペルが肥大化して五条を喰らう。

 青が、煌めいた。

 

 魔女の空間が広がっていく。

 真っ青な青。空一面に浮かび上がる瞳。

 

『はははははは』

『悟』

『悟ーっ こっちだよ』

 

 黒い呪霊玉のような使い魔が誘う。

 コンパスがクルクル回って、悪を示す。

 コンパスの顔。天秤のようなシルエット。

 天秤にぶら下げられたのは、二つの檻。

 一つのシルエットは傑。

 一つのシルエットは悟。

 

「悟ぅぅぅぅぅぅ!!! 君の感情重すぎなんだよ、背負いきれないよ!」

「あっはははははははは!!! うわキッショ! キッショキッショキッショ!!! これ以上ない見せ物だよ!!!」

 

 ゲラゲラ笑いながら写真を撮る羂索。

 

「えっと、どういう状況?」

 

 戸惑った口調で言いながら、夏油ぬいを拾い上げ頭の上に保護し、羂索の頭を鷲掴みする者がいた。

 魔女化したはずの五条悟である。

 

 時間は、少し前まで巻き戻る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「並行世界から、五条先生達を連れてくるぅ!?」

「無下限には無下限だよ。五条先生だけじゃなくて、時間限定でめぼしい呪術師を召喚する。そうだね、三日ぐらい呼び出して、同じ場所同じ時間に戻せばいいんじゃないかな。魔女さえ倒せれば、グリーフシードを落とすからね」

「そんなんアリなのか!?」

「あり。ちゃんと願えばね」

「ちょっと待ちなさいよ! 皆を魔法少女にして、魔女にして、並行世界の私達に倒させて、グリーフシードを落とさせて死ねって事!?」

「それを、魔法少女達に使わせて、使用済みにしてから渡してもらう。それだけの魔力を集めれば、僕が願いを叶えられる。契約する前に時間を戻す、とかね」

「記憶は?」

「魔法少女のみ記憶が残るはず。それと、魔女にする際には宿儺の指も取り込んでもらう。少しでもエネルギーを回収する為にね」

【は? ふざけるなよ小僧】

「俺はやる」

「伏黒!」

「要は魔法少女になれば記憶を持って逆行できるって事だろ、津美紀を助けられるなら俺はなんでもする」

「俺も叶えたい願いがある。弟達に人並みの生を与えたい」

「僕も里香ちゃんを助けてあげたい。逆行できるならそれ以上の事はないよ」

「なら、私もするわよ。どのみち、このままじゃ終わりだもの」

 

 そこで、硝子と夏油ぬいが会話に混じってきた。

 

「記憶の持ち越し条件がそうなら、私も願う」

「私も、いいかな? ちゃんと、記憶を持ち越して悟を殴りたいんだ」

 

 こうして、魔法少女達が爆誕したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 宿儺との最終決戦。勝ったと思ったその瞬間、五条の身を異変が襲った。

 地面に浮かんだ魔法陣が、五条を引き摺り込んだのだ。

 斬撃に毛先をカットされる程度で済んだ五条は、引き摺り込まれた先で慌てて周囲を見回した。

 

「せんせー助けて!!」

 

 縋るのは、何かアニメのコスプレをした虎杖悠仁だった。ただし、呪力がおかしなことになっている。ディープなコスプレも、五条にはよくわからない。それより、呪力が宝石から虎杖に出力されていて、体に呪力がないのが気にかかる。

 

「悠仁? いや、なんか違う。中身空じゃん」

「俺、並行世界の虎杖悠仁! あれ! 並行世界の五条せんせーと夏油傑の体を乗っ取った敵!! おまけに夏油傑の魂を込めたぬいぐるみ!」

 

 ビシビシっと指さされた先に、今まさに化け物として羽化する五条悟がいた。

 

「え、ええ!?」

「とにかくせんせー、もうせんせーが頼りなの。助けて!!! じゃあ、俺はもうちょい助っ人呼ぶから!!!」

 

 押し出されるようにして、戸惑いながらも夏油ぬいを救出して、夏油の偽物を倒す。そこで、無限で攻撃されて、なんとか防いで、撤退した。

 

「うーん、呪霊化でもないね。何なのあれ」

 

 戻って来ると、ちょうど虎杖が得体の知れない術を使うところだった。

 

「一番強い時点の本物の夏油傑、三日間だけ助けて! 同じ場所、同じ時間に返すから!」

 

 虎杖が願うと、地面に光魔法陣が描かれ、触手に拘束されて夏油が出現する。

 

「はっ え!? 悟!? なんだこれ!?」

「や。傑も召喚されたんだ?」

「召喚?」

「ここ。なんか並行世界みたい。僕も良く知らないけど」

 

 しばらくして、教祖姿の夏油傑(宣戦布告時)と、白い制服の乙骨(夏油との決戦時)と、ボロボロの脹相(宿儺戦時)と、見慣れた虎杖悠仁(宿儺を取り込んだ状態。死滅回遊中)と、ボロボロの伏黒(死滅回遊中)と、野薔薇(真人戦中)が落ちてくる。

 混乱する一同を落ち着かせ、事情を説明する。

 

「これが悟が魂を引き換えに願ったもの……!?」

 

 夏油ぬいに身を震わせながら驚愕する夏油傑。

 

「そうだよ、未来の君の姿だ」

「未来じゃないし!? ないよね、悟!!!」

「ええっと、きゅーべぇの事を僕たちは知らないんだけど」

「きゅーべぇがいる世界線だと、五条先生魔法少女になってるかもじゃん」

「確かに。マジで? いやーあれ僕? 冗談きついんだけど」

 

 暴れる魔女を呆然と見守る五条悟。

 ここぞとばかりにスマホでひたすら撮りまくる伏黒。

 

「とりあえず、世界を救う為、協力してください」

「そうね。でもその前に、せっかくそれぞれ違う時間軸から来てるんだから、情報交換させてもらっていいかな」

「同感だ」

 

 そうして、情報交換に勤しむのだった。一番精神的にダメージを喰らったのはこの人である。

 

「悟、私にはそんな価値はないよ!? 重いんだよ、私の為に世界を滅ぼしちゃいましたとか!!」

「うるさいな、こっちの僕に言ってよ!」

 

「じゃあ、僕達も魔女にならないとなので」

「えっ」

 

 呪術師一同は、こちらの世界の乙骨達を見て戸惑う。

 

「そういう話でしたよね? 説明しましたし」

「それは……信じるのかい? そもそもの元凶を」

「信じるしかないんですよ。このままでも世界は滅ぶだけですし」

 

 そうして、乙骨は、伏黒は、夏油は、野薔薇は、脹相は、願う。

 

 夏油は、魔力の石化能力。つまり、魔法の石化。

 乙骨は、防御の魔法。(ありったけ魔法を石にして配布)

 伏黒は、受肉してしまった呪霊の浄化の魔法(全員に魔法を石にして贈呈)。

 脹相は、人化の魔法。(呪術師乙骨に魔法を石にして贈呈)。

 野薔薇は、魂の一部を眷属にする魔法(呪詛師夏油、呪術師乙骨にぬいとともに配布)。

 

 撮影会をやった後、それぞれ、魔力を使い切って魔女になり、当人の呪術師に倒されていく。

 メインディッシュは、もちろん五条悟。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、呪術師達の尽力により、魔女達は無事倒された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「五条先生。なんとか、被害が出ないように頑張ってみます」

「よろしく頼むよ。乙骨の時点でどうにかできれば、助かる人も多いからね」

 

「五条悟。勝ってくれ」

「わかってる。脹相。傑にも応援してもらっちゃったしね」

 

「先生!!」「五条さん」「バカ目隠し!!」「「「絶対勝って」!!!」」

「まっかせっなさーい!」

 

「悟!!! 勝てよ!!! 私のせいで負けたなんてことだけはやめてくれ」

「……うん。僕の親友の傑ではないけれど、最後に共闘できてよかったよ」

「悟……」

 

 そして、別れを惜しみながら呪術師達も消えていく。

 魔法幼女たちは大量にいたため、グリーフシードもすぐに満タンにできた。

 

 そうして、全ての準備は整った。

 

「あはは……」

「あーはっはっはっはっはっはっはっは!!」

「本当にこんなに上手くいくとは、夢にも思わなかった!!」

 

 まさか、こんなにあっさりと騙されてくれるとはなぁ!!!

 

 

 

 実は!!!! なんとかする魔法は、とっくに準備出来ていたのだ!!

 ヒントはまどマギ原作にあった。

 そう、ほむらは逆行は確かに出来なかった。

 しかし!!!! まどかは、過去への干渉を可能にしていた!!!!

 

 逆行NO!!!

 過去への攻撃YES!!!

 

 このことに気づいてしまってからは気が抜けてしまい、研究ノートに落書きまでしてしまう日々!!

 

 ぶっちゃけすぐにでも魔法を使う事は可能だった。

 でも、魔力を貯めに貯めておきたかった理由があるのだ。

 

 さあ、最後の馬鹿騒ぎを始めようか……。

 

 俺は、グリーフシードを握り締め、願いを唱えた。

 

 

 

 男、祈ヶ丘 九兵衛、最後の願いを叶えるぞ!!!

 

 

 怖い。怖いよ。

 

 

 でも、全部俺が生まれたせいだから。

 

 俺が生まれてきたのが悪いから。

 

 仕方ないんだ。

 

「俺の今世の母さんを!! 俺が生まれた年の3年ぐらい前に男にしてくれ!!!

 そして、全ての魔法少女達に、願いを叶える力を配布する!」

 

 

 これで、病気の子達、願いがないと死んでしまう子達はどうにかなるはず。

 

 元から俺は異物だった。

 

 皆、幸せにね。

 

 

「これが!!! 完全無欠の!!!! ハッピーエンドだ!!!!」

 

 

 

 そうして、俺は光に溶けていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歴史は再構築される。きゅーべぇが生まれなかった世界に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 五条家の扉をガンガン叩く者がいた。

 何事かと厳戒態勢に入ろうとする家の者を止め、五条悟は走って扉を開ける。

 

「悟ぅぅぅぅぅ!!!」

「傑!!!」

 

 初対面のはずの少年が殴りかかってくるのを、悟は受け入れた。

 最初家の者は戸惑ったが、納得する。

 急に性格が変わり、術式により逆行したのだという説明は受けていた。

 根っこの部分は変わらなかったし、大人びていたので信じたのだ。

 これで裏付けが取れた事になる。

 

「君が!!! 謝るまで!!! 殴るのをやめない!!!!」

「悪かった。悪かったよ傑。ごめんね」

「悟!!! 喧嘩したかったんだ。なんでって言いたかったんだ。謝りたかったんだ。でも、君が絶望するからって私、何も言えなくて」

「わかってる。ごめんな、傑。いっぱい喧嘩しような」

「わああああああああああ!!!」

 

 泣きたかった分。泣けなかった分。泣きじゃくる傑に、涙を滲ませて。

 親友達は、互いの痛みを語り合った。

 

 

「今度は呪詛師になるなよ、傑!」

「君こそ、悪魔に魂なんて売っちゃダメだからね、悟!!」

「「今度は側にいるからさ」」

 

 

「ってことで、羂索殺しに行こうぜ♪」

「私はまだ強い呪霊を持ってないんだよ」

「じゃその前に狩りだな。面白い術式の呪霊のいる場所知ってるんだ」

 

 

 

 五条は知らない。

 この後、時が経ち、突撃してきたさんちゃいの幼児達(元生徒達)にめっっっっっっちゃ説教される事を。

 




エピローグを上げましたら、匿名解除いたしますです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。