呪術廻戦とまどか⭐︎まぎかのクロスもの。メインは呪術 作:かりん2022
誤字報告もありがとうございます!
かぶってるシーンが多くて申し訳ありません。
次話からようやく先に進めます。次話はとても短いです。
今日の9時に更新予定。
つけていたのがバレちゃったみたいで、いいように撒かれてしまった。
手分けして探していると、張り上げた声が聞こえた。
『俺の天与呪縛は無限!
嘘をつけない。
暴力を振るう事はできない。
前の死体は食わねばならない。
以上の縛りを持って幾度も現界に現れる』
「術式開示だ! いくぞ!」
伏黒が言う。
いやな予感がした俺は、走った。
声が続ける。
『俺の術式は契約!
1、俺は契約者の願いを一個だけ叶える。
2、願いを叶える力は相手の呪力・世界への影響力・祈りと絶望の落差によって算定される。それ以下は可能だが、それ以上は不可である。
3、願いの代償として持ち主の魂からソウルジェムを生成する。
4、ソウルジェムを破壊される事は魂の破壊、死を意味する!
5、ソウルジェムは魂と感情のエネルギー、通称魔力を契約者に与える。
6、魔法の行使と絶望はソウルジェムを濁らせる。
7、ソウルジェムが濁り切った時、化け物、通称魔女になる。
8、ソウルジェムは、魔女を殺して手に入るグリーフシードによって清められる。
9、使用後のグリーフシードは放置すると魔女になる。
10、契約者は魔女を倒し、使用後のグリーフシードを俺に献上する義務を負う。
なお、グリーフシードに溜まった絶望エネルギーは俺の取り分とする』
「なんだ、なんなんだよ、この術式!」
「まどか☆マギカじゃん」
「うそでしょ、あのバカ!! 冗談って言ってよね!」
「まどか☆マギカってなんだよ!」
「マジで言ってる? え、そんな術式ありなの?」
公園を見つけて、走る。きっとあそこだ。
そんな術式が存在するわけ? マジかよ、だってあれはアニメの……。
『さあ、祈れ! 汝が魂を捧げるに足る願いを! 祈りを振り撒き、絶望をばら撒く存在となるに足る願いを!!!』
まさか、先生!!!!
「罠だ、ダメだ先生、願うな!!!!」
「バカ目隠し! 一旦止まって!!!!」
「僕は願う。傑の魂の捕獲を。傑が側にいてくれることを!!!」
駆けつけて、俺は見た。
異形の両手を持つお面姿にパーカーの少年が、五条先生の胸を貫く所を。
青い光が周囲を照らす。
海のような、青空のような、とても綺麗な青の光が、溢れて、五条先生の手に収まった。ソウルジェム!!!
「五条……先生」
先生の服装が光に包まれ変わっていく。
チョーカーに宝石が輝き、沢山の目の描かれた青のローブに白銀の細い鎖が装飾された物となる。いや、あの目は絵なのか? ローブに描かれたたくさんの目が、全てぬいぐるみを見つめている。
その腕の中の人型のぬいぐるみが、先生を撫でる。
「悟。ずっと一緒だよ」
先生は、こくりと頷いて、ぬいぐるみを抱いて、涙を溢した。
それを見ると、俺は何も言えなくなってしまった。
術式開示。アニメみたいに騙されたんじゃない。
先生は、望んで契約を交わしたんだ。先生にとって、魂を捧げる程に大事な願いだったんだ。
どちらにしろ、もう終わってしまったので、何を言っても無駄なのだ。
むしろ、先生を責めることは絶望を呼び起こし、魔女化を早めることとなる。
その間に、あいつは、異形の手をした少年は逃げていく。
代わりに伏黒が五条先生を問い詰める。
「どういうことなんですか、五条さん。さっき聞こえてた術式開示は本当ですか」
「ん、本当だよ。恥ずかしい所を見られちゃったね」
乙骨先輩も詰め寄る。
「五条さん……どうして話してくれなかったんですか。どうして五条家を任せるなんて言ったんですか」
「は? どういうことだ、乙骨。五条家を任せる? 何言ってんだ」
そうして、乙骨先輩は続ける。
「僕だって
「せん、ぱい? あんた何言ってんだ」
伏黒の呆然とした声。
乙骨先輩のその言葉に、俺の顔からざっと血の気が引く。
ああ、これは大変な事になる。バカな俺だってわかる。俺は始まる言い争いを呆然と見守るしかできなかった。足元が崩れ落ちるような感覚。これはやばい。やばいって。
だって、願い事を持たないやつなんて、この世に存在しないだろ。
「願いを叶えた僕が言えたことじゃないけど。さっきの術式開示を聞いたでしょ。魂を捧げるんだよ。自己責任とはいえ、僕は契約しない事をお勧めするなぁ。ま、もう先生じゃないから、強くは言わないよ」
「先生じゃない? どういう事ですか、五条さん!!」
他人事のように放たれた言葉に、伏黒はパニクったように言う。
「先生じゃないというか、生者じゃない。死者が生者にぐだぐだいうのはルール違反でしょ?」
「あんた生きてるだろ!!」
「おかか!」
五条先生に掴み掛かる真希先輩を狗巻先輩が止める。
違う。違うんだよ真希先輩。契約した時点で、手遅れなんだ。
「死んでるよ。まどか☆マギカの通りなら、だけど」
俺の言葉に視線が集まる。
「お前、さっきから何か知ってんのか」
真希先輩に詰め寄られ、俺は答える。
「ちょっと長くなるけど、アニメ見た方がいいと思う。多分、状況酷似してると思うから。……先生、あとで連絡していい? 術師やめんだろ」
「はぁ!? 何言ってんだ、虎杖!」
「あー、まあ、そうね。流石にすぐ魔女になる事は無いと思うし。多分1ヶ月くらいは?」
「もうちょっと頑張ってよ」
「はいはい」
「虎杖、さっきから何言ってんだ。なんで急にアニメが出てくんだよ。1ヶ月ってなんだよ。全然分かんねぇよ」
苛立ったように真希先輩がいう。
「確か、動画配信してたと思う。部屋で見よ。シリーズ化してて長いけど、全部見るべきだと思う」
そうして、俺達は寮に帰って、動画を三倍速で見た。
何も知らなかった組はかなり動揺してた。
野薔薇は知ってたみたいで、あのバカって言ったまま、無言で俯いてしまっている。
「うそだろ? なんでアニメキャラの能力をあいつが術式として持ってるんだよ」
「ってことで、あいつがアニメの通りなら、五条先生はもう終わりかな」
「おかか!!」
俺の言葉に狗巻先輩は怒る。
「だってもう、魂売っちゃったじゃねーか! あとはせいぜい、魔法を乱用しないように、絶望しないようにするしかねーし! それだっていつまで持つか……! 魂売った時点で、全部全部手遅れなんだよ!」
【軟弱なことだな。欲しいものなら自分の手で手に入れればいいのだ。だが、術式自体は興味深い】
「宿儺は黙ってて!」
「わかっててやったってのか。五条先生、洗脳されてんじゃねーのか」
「違うよ、伏黒くん。五条先生には、魂を捧げるに足る望みがあった。それだけだよ」
「あんたも願いがあるっていうんですか」
「そうだよ。里香ちゃんを人間に戻してあげたい」
「それは五条先生に頼んでみたら? 人形の力に封じるぐらいなら五条先生の魔法の力でどうにかなるかも。要は死者復活だろ? 五条先生もそのままの死者復活は出来なかったんだし、準備だってしてたみたいだし」
「そう、だね。ひとまず、グリーフシードは集めないとね」
朝になると、五条先生が戻ってこない上に置き手紙があったという事で大騒ぎになっていた。
俺達は、夜蛾学長に呼び出されたのだった。