呪術廻戦とまどか⭐︎まぎかのクロスもの。メインは呪術   作:かりん2022

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お気に入りが800越え、総合評価が1000突破、雲の上の話になってきました。
評価もこんなに、本当に感謝です。

ありがとうございます。

今回、思わせぶりに終わりますが、もうちょっとだけ日常回が続きます。



とうときもの

 美々子と菜々子と利久は、3人で五条の所に突撃する予定だった。

 ラルゥも来るはずだったのだが、連絡が取れない。

 五条は目立つ上に、今は活動を限定している。会うのは難しいことではない。だが、それに立ちはだかるものがいた。

 夏油傑(人間)、いや羂索である。

 

「揃ってどこへ行くんだい? 子供達」

「やめろ、ゾワゾワする。五条悟に夏油様を解放しろって直談判しに行く」

「邪魔するな、偽物」

 

 美々子と菜々子は憎しみたっぷりに言い捨てる。

 

「それは困るなぁ。まだ私の事は知られたくないしね」

「俺達には関係ない。体だけならともかく、魂を縛るのまでは許容できない」

「「体も許容できねーよ」」

 

 利久が言うと、美々子と菜々子が利久をこづく。

 なんにせよ、今、3人の心は一致しているのです。

 あと夏油様に会いたい。写真撮りたい。ぎゅーしたい。

 だが、それは些か考えなしで無謀な行動だった。

 目の前にいるのは、特級呪詛師の肉体を持つ、二番目に最悪の呪術師なのだから(一位は五条が更新)。

 

 ニコリと笑って、夏油は呪霊を出した。

 特級の凶悪な呪霊がいくつも出てくる。それと、捕獲用の呪霊も。

 弱い利久はもちろん、どんなに甘く見積もっても一級の美々子と菜々子に対処できる数では絶対にない。

 更に、夏油の支配下ではないが、真人も現れた。

 

「夏油。こいつらを弄ればいいの?」

「「「!!!」」」

「ちょっと待ってね。真人。この子達はメインディッシュだから。やれやれ、これで全員か。全く数だけは多いから、大変だったよ。大人しくしてもらおうかな。君達の出番はもう用意してあるんだ。ああ、抵抗したら、この体の尊厳をめちゃくちゃにしちゃおうかな?」

 

 更にダメ押しして仕舞えば、3人はもう逆らえない。

 

「将を射んとすればとすれば先ず馬を射よ。外堀から埋めていくのは基本だよね♪」

 

「五条を狙う為に夏油(魂)を狙う為に美々子と菜々子と利久を狙う為に夏油(体)を利用する……なんだか、わらしべ長者みたいで面白いじゃん。なんか夏油率高いけど」

 

 真人が笑って指をおる。

 

「そうだね。そろそろ準備もできてきたし、計画を始めようか」

 

 楽しげに笑う悪魔達がそこにいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 精神が疲れてきたので今日はハッピーホリデー!

 社畜で人間であった呪術師の時には想像すらできぬ暴挙である。

 魔法少女は絶望しないことがお仕事の一つでもあるので、これも仕事のうちなのだ。なんて素晴らしい、魔法少女の特別待遇(腫れ物扱い)

 

 掃除の行き届いたマンションの中。

 五条は買ってきたファンシーな箱に可愛らしいお菓子を詰めていた。

 そこで夏油ぬいがバイブレーションする。

 

「わわっ ゾワっとする」

「大丈夫? 傑」

「ああ、誰かに噂でもされたのかな。私の事はいいんだ。君は大丈夫かい?」

「ん。代金がグリーフシードだからね。全然問題ないよ」

 

 そうして、五条は箱に敷いたお菓子の上にガラガラガラ、と使用済みのグリーフシードを入れる。お菓子はきゅーべぇへの差し入れである。逃亡資金の方が困っているだろうから現金で支援してやれ。

 

 五条は甚爾ぬいの一件以来、頻繁にだいまほーの行使をお願いされているので、大量にグリーフシードを消費しているのである。

 天下の最強呪詛師が呪霊退治の際にうっかり負の感情を練ってしまったりとか、こんな地獄を引き起こして落ち込んでしまったりとか、そういうのはない。ないったらない。これはあくまでだいまほーの為。夏油ぬいの手前、そういう事になってる。

 まあ、夏油ぬいは見抜いててヨシヨシしてくれるし、そんな時は遠慮なく甘えるのだけれど。

 

 そうして、きゅーべぇのキャラクターシールをぺたんと貼ると箱は消えた。グリーフシードの献上である。

 これがきゅーべぇの取り分になるのだ。

 絶望エネルギーを何に使うかは五条の知ったことではない。五条も呪詛師になったものである。

 

「にしても、灰原がまだ転生してなかったのは意外だったな」

 

 そう、今日は七海の頼みで灰原の魂をぬいに封じ込めたのだ。

 五条の魔法は転生したら対象外である。

 灰原はずっと七海を見守っていたようで、灰原ぬいも無事、備品として復帰したのである。七海の血を吐くような謝罪が印象的だった。

 

 魔法少女に、ぬいぐるみ。使えるものなら、なんでも使えというヤケクソな呪術界の方針で、秘匿死刑も随分と減った。悪いニュースの中で唯一のいいニュースである。あと、見せかけだけ明るくポップな感じになった。会話も内装も。魔法少女の絶望対策で、死亡も卒業に言い換えられてたりするし、カップや食器、メニューも可愛いものやオシャレなものが増えて少女と野薔薇を喜ばせている。お菓子も完備でこれは五条が喜んだ。尚、本来の大多数である男どもはちょっぴり居心地悪そうにしている。

 

 備品達は買い物という概念をあまり理解してなかったり、ぬいでそもそも買い物できなかったり、小さすぎて怪しまれるので、維持費の大部分は物資支給である。

 

 灰原は最初、何も食べれない事を悲しんでいたが、今度は着道楽に洗脳させられそうである。というかたいていのぬいがそう。戦闘と着替えと少女達のスーパーチヤホヤタイムしか楽しみがないともいう。七海の用意した着替えの多い事多い事。夜蛾学長もぬいの作成だけでなく、服まで頼まれて大忙しである。仕方ないね。魂を込める呪具だから、服ひとつにも気を使いたいからね。今は、夜蛾学長はパンダのように食事ができるぬいを開発中である。五条の魔法で体の乗り換えは普通にできるので、その完成が待たれる。

 時折行われるぬい達のコスプレ大会は割と少女達にも好評だ。着道楽ってこんなんだっけ?

 

 五条の元には魔法少女も来る。大切そうにグリーフシードを抱えた年端もいかず、更にソウルジェムを濁らせたボロボロの魔法少女は言う。お友達の魔法少女のぬいもありますか? 魔法少女の場合、死んだって事はソウルジェム、魂が砕けたって事なので、ぬいはないですね。そういう時に大活躍なのが、お友達は転生しましたである。これだと角が立たずに喜ばれる。なんの憂いもなく、魔法少女の濁ったソウルジェムにグリーフシードを使わせられる。ちょっと五条のソウルジェムが曇るだけ。いや、五条のソウルジェムが曇るのはだいまほーのせいである。そこは間違えてはならない。

 

 

 

 

 話がそれた。

 

 

 

 

 一仕事終えた五条がソファーに座り、何かを察してテレビをつけると、ちょうど魔法少女の歌番組をやっていた。

 

 きゅーべぇ許すまじ。きゅーべぇは大悪党。でも被害者まで責めてはダメだよね。それはそうと魔法少女は可愛い。可愛いのは正義。それが世間一般の表向きの評価とテレビの意向である。

 

 そういうわけで、魔法少女は普通にテレビに出てアイドルをしたりしている。

 魔法少女の変身や服は普通の人にも余裕で見えるからね。構築術式の一種だから仕方ないね。呪術規定? あれは魔法だから……。あとアイドルになりたいって魔法少女がいたから……願いは絶対だから……。

 

『きゃるんきゃるん♪ キラキラはっぴぃ♪ すーてーきーなーわーたがしー。甘いー甘い甘い甘いー♪』

 

 皆に歌を聞いてほしいという願いによる、若干洗脳効果のある脳死な歌を聞き流しながら、外に出る気が微塵もない事がデザインから伺える着心地の良くて可愛い部屋着に、魔法少女にプレゼントされた可愛いカップに入れたココアを飲み、夏油ぬいを抱きしめてうとうとする。

 交友関係に年端もいかない少女がめちゃくちゃ増えたので、生活圏の小物やなんやかやがものすごく可愛いに侵食されている五条である。

 

 平穏でささやかで幸せですぐ踏み潰されることとなる儚い休日だ。

 

 五条の携帯が小さな幸福を踏み潰すべく、爆音を鳴らした。

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