呪術廻戦とまどか⭐︎まぎかのクロスもの。メインは呪術 作:かりん2022
誤字報告もありがとうございます。
ラスト3話です(予定)!!
走り抜けていきたいと思います!
よろしくお願いします。
けたたましくなる電話に叩き起こされた五条は電話を取った。
消し忘れたテレビは伊地知より早く状況を伝える。
『五条悟を呼べ!!』
民衆が閉じ込められて、言わされている要求を叫ぶ。
『五条悟を呼べー! ぎゃあああああ!!!』
負の感情を持った人が密集する場所。
魔女が襲わないわけがなかった。
どこから隠れていたのか、あちこちの魔女が群がって呪霊も人々も喰らっていく。
軽く地獄の状況である。
そこに魔法少女が突っ込んでいって返り討ちにされたりしている。
「うええええ触りたくなーい」
「よしよし、悟。グリーフシードを多めに用意していこうか」
地獄の光景で、僕はせっせと準備した。
「傑」
「なんだい?」
「離れないでね」
「ああ、ずっと一緒だよ」
そうして、僕は準備を始めた。
といっても、着替えてグリーフシードを隠し持つだけだけど。
僕は出勤した。
すでに学校には呪術師も魔法少女も厳戒態勢で集まっていた。
「うーん、問題はどうやって突破して誘き寄せておる場所に行くかじゃな」
「こうなったらもう、五条さん1人で行かせる意味もないのでは?」
どう考えても地下に行くまでがもう一仕事である。
「せんせー。援護するね!」
「ふわわ、グリーフシードが狩り放題です〜」
幼女ーずもやる気十分である。
ニュースで放映され、多くの魔法少女が集結せんとしていた。
なお、この未曾有の大事件にあたって、大半は個人行動である。正気か。組織だっての行動はできてないからしょうがないね。正気か。
廃墟で稼働するテレビ。
魔法少女のニュース。ゆったりとソファへと寝そべった羂索は首を振った。
「うーん、うまく行かないものだね。でもこれはこれで楽しいかな。ねぇ? そこにいるんだろ」
研究ノートを破って燃やす。この程度なら、順平の方がよほど進んだ研究をしていた。というか、嫌になってお絵描きまでしている有様である。研究者でもある羂索としては、軽蔑するしかない。
視線の先には、上下真っ二つにされて転がる死体。
そしてそこから少し離れた場所に、不機嫌そうに睨む死体と同じ服装の男が立っていた。電波は通し、人間の出入りを禁ずる特殊な帳である。
転がる死体は認識阻害で見えない事を悟った羂索が、無差別攻撃した結果だ。
死体を持ち上げ、ソファーにどすんと腰を下ろして歯を立てる。
不快と言ったらないが、天与呪縛により、自分の行動は止められない。
むしゃくしゃしながら、むしゃむしゃする。ゲロ雑巾の方がまだマシだと思ってしまうのは、夏油を馬鹿にしているだろうか。
「面白いね。死体が齧られて消えていくように見えるよ。死体になれば認識阻害は働かないようだね。無限って天与呪縛は本当か。すごいね」
「用件を言え」
「ああ、君に願いを叶えて欲しいんだ。グリーフシードを使えば、君も願いを叶えられるんだろ? それも無尽蔵に!」
「断る。強制的にカニバリさせられてお願い事を聞くと思ってんのか」
「言う事を聞かないと六眼が大変な事になっちゃうよ?」
指し示されたニュース。
そう、ただ1人六眼だけが、このきゅーべぇに特別扱いされていた。
六眼の願いを叶えたのもそう。
六眼の餌をばら撒いたのもそう。
このきゅーべぇは、六眼の死んだ友達に会いたいなどという、バカみたいな願いの為に世界を捧げてみせた。
「術式を使わないとお前の術式をバラすって言われたんだよ」
羂索は目を見開く。
「は? まさかそんな稚拙な脅しで?」
「ばれたら遅かれ早かれだろ? 俺は死ねない。人は欲深い。どのような道筋を辿ろうと、結果は収束すると思わないか?」
「それにしたって、いくらでもやりようが……」
「それは頭のいい奴のセリフだな。それに願いを叶えると言っても、暴力を伴う形では願いは叶えられない。この惑星はもう、程なく滅ぶだろう」
テレビの中で、五条悟が大技を放つ。
グリーフシードがばら撒かれ、幼女達が群がった。
だが、魔女も一筋縄では行かない。
次から次へと敵は湧いてくるし、空間系の技を使う魔女も混じっている。
呪力を使うということは、負の感情を練り上げるということ。グリーフシードは魔法を使うよりも早く濁っていく。
『美々子ー!!』
どうやら、罠が炸裂したらしい。
傑が曇り、それによって悟が曇る。罠はまだまだあるが、想定よりグリーフシードの消費が早い。早めに戻らないと、極上のショーが特等席で見られない。
一番最悪なのは、自らソウルジェムを砕かれること。
自分が出演する前に六眼が死にましたなど、最悪以外の名のものでもない。
それに、きゅーべぇは想定外につまらなかった。
能力は使えるから、とりあえず捕らえて放置でいいだろう。
きゅーべぇを捕らえた状態で転移系の呪霊を使い、その場を去った夏油。
後には、脹相が残された。
「世界が滅んだら、弟達は生きてはいけない。方法はないのか」
「ないわけではない」
「あるのか!?」
「俺だって必死だったんだよ。そして、さいっこうのハッピーエンドにする術を見つけた。それには価値ある魂から作られたグリーフシード、加茂家、禪院家、五条家、そして宿儺とそれに近しい者、駄目押しで乙骨の魂が必要だ。1人はお前でいい。あとは伏黒、虎杖、乙骨が願ってくれればOK」
「なんだと……」
「消費する願いは一つでいい。こちらの用意するとおりに誰か1人が願ってさえくれれば。もちろん、他にもしてもらう事はいくらでもあるんだが、やってくれるか?」
「ここから巻き返せる方法が?」
「ああ。弟達はきっと助かるさ」
脹相は、覚悟を決めた。
見張りの呪霊達を倒し、きゅーべぇを解放して、走る脹相に、祈ヶ丘は呟く。
「俺、嘘はつけないけど、それが人を騙せないってわけじゃないんだぜ?」
さて、これを食べ終わったら準備である。
食べ終わらなきゃ駄目? そう……。
テレビの中では、五条がドッペルを使い始めていた。