こーらる☆あーかいぶ!   作:蓮太郎

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強奪ですかレイヴン

 

 歩く、歩く、トコトコ歩く。

 

 若干の時間を持て余した散歩といえば、霧に包まれたザイレムでエアがゆっくりしていこうと言っていたのを思い出す。

 

 特に意味もないが、休憩という意味ならとブースターをふかさず珍しく徒歩で進んだものだ。

 

 その後にオールマインドからの直接的な接触とドルマヤンの襲撃が重なりてんやわんやになったが。

 

 階段らしい所を上がり、とりあえず上に進んで外を目指す。

 

 『C-4 621』がこんなに歩けるのは強化人間になってからは初めてだ。それ以前の記憶を失ってるので実は元々歩けなかったのかもしれないが気にすることはない。

 

 10分、それとも20分ほど歩いて、ようやく外に出た。

 

 日の光を浴びて少し眩しいと感じたが、こうして直接浴びるのは初めてのことだ。

 

 何故なら改造された際に免疫力も一時的とはいえ著しく低下していたので外をまともに歩けなかったからである。

 

 それに加えて暗い所から明るい所へ出たため、目が慣れなかったのも原因である。

 

 少しして目が慣れた『C-4 621』の視界に入り込んできたものは廃墟だった。

 

 そしてなるほどと納得した。先程いた施設は既に廃棄されたもの、『技研』のように機能は残っていても人がいない場所ということを理解した。

 

 それでも謎は余計に深まっていく。では、何故自分はこの身体に意識があるのか?何故、この身体も放棄されていたのか?

 

 考えても分からないし、それを解析する知能は『C-4 621』に無い。

 

 せめて外で協力者を得られたらいいのだが、ハンドラーのような太い伝手もないので地道に探すしかない。

 

 では何をして探すのか?

 

 傭兵稼業、といってもこの身体がどこまで使えるのか分からない。ACのような挙動ができる訳でもないし、それに準ずる武器を持つわけでもない。

 

 もしかしたら施設に戻れば他に何か見つかるかもしれない。

 

 ここはあえて戻ろう。そう思った矢先だった。

 

「……………………」

 

「……………………」

 

「…………◾️◾️◾️◾️!?」

 

 人型の機械兵が徘徊していたことを知らず鉢合わせになってしまった。

 

 機械兵の手に銃が握られている。そしてそれを向けられた時点で『C-4 621』の運命が決まったと思われた。

 

 無駄な抵抗かもしれないが、『C-4 621』は機械兵に向けて駆け出した。

 

 銃弾に当たる前に、撃たれる前に体勢を崩せば生存する可能性があるかもしれないと考えたからだ。

 

 人の身と考えると異常なほどの力を発揮していることに『C-4 621』は気づいていない。

 

 だが相手は機械、人よりも精密な射撃は『C-4 621』の身体を正確に当てた。

 

 弾が当たっただけである(・・・・・・・・・・・)

 

「!!??」

 

 ACならともかく人の身体は銃で撃たれたら穴が開く。強化人間でもそれは当然の事であり、全身を義体にしなければ身体に当たった弾丸が傷すら付かず弾く筈がない。

 

 だから驚愕した。今、この身体に5発の弾丸を受けたのだが僅かな痛みのみで戦闘不能になるほどではなかった。

 

 そのまま弾薬費を抑える為に多用していた蹴りを、そのままの通りに放つことで機械兵を横薙ぎに吹き飛ばし、瓦礫の中に埋もれさせた。

 

 そこから動かなくなったので駆動に重要な部分が破損したのだろう。

 

 白く傷ひとつない蹴りを放った後の生足を固まるように見つめ、未だに思考が追いついていない、気がする。

 

「…………武器」

 

 それでも『C-4 621』は傭兵である。命の危機がそこら辺にあると分かった以上、武器は入手しなければならない。

 

 蹴り飛ばした機械兵に近寄り、その手に持っていた銃を強奪する。

 

 アサルトライフルらしいが妙にゴツい。ベイラムの重ショットガンよりは小さい形ではあるが、丈夫なことに越したことはない。

 

 ついでに弾薬もないのか機械兵を弄ってみるが、予備の弾薬はなさそうだった。

 

「◾️◾️◾️!」

 

「◾️◾️、◾️◾️◾️!」

 

 戦闘の音を聞きつけたのか、同じ見た目の機械兵が集まってきた。

 

 敵はまだ集まりきっていない。同じ見た目だから集団戦が得意そうではある量産機と思われる。

 

 関係ない、猟犬の前では数は大した問題でない。

 

 それに、蹴り一つで倒せる敵が銃を弾倉付きで持って来てくれたのだ。

 

 この身体がどれほど銃弾を受けられるかは分からない。それでも我慢すれば相当な耐久を見せるはずなので戦えるだろう。

 

 今手持ちの銃、恐らく弾倉内には20発あるかないか。大人数相手には心許ない。

 

 ならば狩り尽くすのみ。OSチューニング無しのジャンク機体で戦えというよりは遥かにマシな状況なのだ。

 

 全てを成し遂げた『C-4 621』の敵ではない。

 

「メインシステム、戦闘モード…………もない」

 

 戦闘時に聞き慣れた音声もない事を思い出した『C-4 621』は別の寂しさを感じつつ、集まりつつある機械兵の殲滅を行った。

 

 手に入れた弾倉は100を超えた、という結果は残しておく。

 





『大量の廃材を得ました。少しは売れそうですね。運ぶのが大変?それは、想定していませんでした…………』

アルティメット全裸戦闘でした。この義体は重量級、つまりどすこいエアちゃん号と一sy(文字がここで途切れている)
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