ウルトラマンNewGenerationHero'sSaga   作:ichika

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戦乱の兆し

 

「ふむ……、確かに報告通り、星のエネルギーが弱まっている……」

 

それから、グレート、パワード、リブット、そしてXの四名は光の国から出立後、ワームホールを使って惑星ミカリトへ赴き、早急に調査を開始した。

 

姿を隠し、軽く地表を、そしてそこに棲む生態系を調べた。

結果として、ミカリトに棲む原生生物の内の半数が死滅、頂点となっていた生物もまた、このままでは絶滅も免れないほどだった。

 

無理もない、太陽の光と同じように、地熱などの自然エネルギーもまた、生物を繫栄させる重要なファクターなのだ。

それが消失すれば、その星に棲む生態系にとっては死活問題足り得るのだ。

 

更に深い原因を確かめるべく、彼等は星の中心へと向かっていた。

 

「えぇ、何かがおかしい……、何かが、エネルギーを吸収しているとしか……。」

 

パワードも同意しつつ、何かがいる事に気付いている様であった。

ここまで不自然に星が衰えるなど考えられないし、何かあるにしても、その後ろに何か原因があると睨んでいたのだ。

 

「しかし、惑星のエネルギーを吸い取ってしまう存在なんて、一体……。」

 

リブットの問いは、その存在に言及するものだった。

光の国のデータベースには、惑星エネルギーを吸い取る怪獣や、それを操る者の情報が保管されており、彼等もまたそれを利用する事で怪獣や異星人に対応することが出来ている。

 

故に、それに照らし合わせ、それを引き起こす存在を探り当てようとし……。

 

「まさか、モンスター銀河に生息する、あの大魔王獣……?」

 

「大魔王獣……?一体それは……?」

 

一つの可能性に行きついたか、一気に表情を険しいものにし、Xは聞きなれない名に戸惑いを見せていた。

 

「大魔王獣マガオロチは惑星を食らう恐ろしい怪物、大怪獣をも上回る災害の権化だ。」

 

「しかしマガオロチは幼体、星のエネルギーを食らいつくした時、マガタノオロチとなり、対処はほぼ不可能な化け物に進化する……。」

 

グレートとパワードの言葉に、Xとリブットは驚きのあまりに言葉を失い、緊張から固唾を吞んだ。

 

そんな力を持った怪物が、この星にいる可能性があると気付いたのだ。

 

「非常に良くない状況だな、リブット、宇宙警備隊へ報告を―――」

 

グレートが状況報告の指示を出そうとした瞬間、彼等4人は突如として開けた空間に出た。

そこは岩石や鍾乳洞で形成された洞穴と推察できるものの、ウルトラマンが数人いてもなお広い、戦闘機動すらも平然と行えてしまえるほどの空間だった。

 

「こんな空間がこの星に……?」

 

「そんなバカな、報告になかった筈だぞ……!」

 

警戒を解かないままに、一行は空間内に目を凝らす。

報告になかった空間の発生、それは何かが在るという証左に他ならない。

 

そして、彼等は遂に恐れていた事を目にする事となる。

 

「やはり、マガオロチの卵……!!」

 

空間の最奥、鳴動する球体を、厄災の種がそこにはあった。

最悪の展開であると、既に猶予がないと4人が理解するのに時間は必要なかった。

 

「既に孵化の寸前か……!?」

 

「すぐに止めるぞ!!」

 

「「はいっ!!」」

 

このままでは全宇宙が危機に晒されると、滅ぼされてなるモノかと。

実力行使に移ろうとした刹那、大地が揺れ、地中より二体の巨体がその姿を現した。

 

赤黒い体表を持った二足歩行の怪獣、バニラ。

青い体表の怪獣、アボラス。

 

二体は呼応するかの如く咆え、彼等に向かっていく。

 

「アボラスとバニラだと……!?」

 

「卵を護っているのか!?」

 

応戦すべく、グレートとパワードが構えを取り、それぞれ怪獣と取っ組み合い、押し留めんとする。

 

グレートはアボラスの攻撃を弾きながらも拳を的確に腹部へと叩き込み、パワードはバニラの横薙ぎを躱し、カウンター気味に掌底を首に、腹に連続で叩き込んだ。

 

そこに澱みは無く、歴戦のウルトラマンとしての洗練された技が光っていた。

 

「リブット!X!マガオロチの卵を破壊するんだ!!」

 

「わ、分かりました!!」

 

「行きましょう、X!!」

 

グレートの指示が飛び、リブットとXがマガオロチの卵へと走る。

護っている怪獣達を引き付けてもらっている今が好機だった。

 

だが、卵の影より凄まじい勢いで何かが飛び出し、2人の行く手を阻んだ。

 

『おぉっと!そうは問屋が卸さねぇってもんだ、邪魔するぜぇ!』

 

「貴様はスラン星人……!?」

 

「邪魔をするなら帰って欲しいんだけどねッ!!」

 

不意打ち気味に振るわれた爪の一撃を、リブットは回避し、Xは受け止めて流す事でやり過ごす。

 

『悪いが、こっちにも引けない理由もある!まもなく復活する大魔王獣に、貴様らを養分として捧げようではないか!!』

 

「お前がマガオロチを……!!」

 

「なんだってこんな事を……!?」

 

回避しながらも反撃を試みるが、スラン星人も簡単にはヤラれるつもりなどない、リブットの回し蹴りを、Xの飛び蹴りを躱し距離を取る。

 

『そんなもの、今更説明するまでもないっ!それを知る前に、お前達は俺に殺されるんだからなぁぁっ!!』

 

わざわざ自分の計画を、手段を明かすほど愚かではないらしい、スラン星人は鼻で嗤いながらも、再び攻撃体勢に移っていた。

 

口封じのつもりなのだろう、一切の容赦もなく、その爪は振るわれるのだ。

 

「聞き出す事が出来なくても、状況証拠だけで充分!!」

 

「貴様は私達が止める!」

 

振るわれる爪を回避しながらも、リブットとXは即席ながらも連携を取り、スラン星人を攻め立てていく。

 

Xが攻撃を防ぐことで動きを止め、がら空きになった胴にリブットが回し蹴りを叩き込み、Xがすかさず腕を掴んで地に叩き付ける様に投げ倒す。

 

それぞれに異なった戦闘スタイルなれど、洗練された技が光っていたのだ。

 

『ちぃ……!強いなぁ貴様らぁ……!!』

 

受け身を取り、エネルギーを纏わせた爪の横薙ぎで反撃し、回避される事で距離を離し、反撃に転ずる。

高速移動を使いながらも、Xとリブットの死角に回り込みながらも攻撃を仕掛けていく。

伊達に大層なモノを復活させようとしている訳ではないのだろう、実力は確かなモノらしい。

 

「くっ……!近づけない……ッ!!」

 

「このままじゃ、マガオロチが……!」

 

攻めきれてない事に、リブットとXが焦りを感じ始めていた。

直感的に、マガオロチの脅威は感じ取れるほどだ。

今この瞬間にも、刻々と復活に近付いているのだから、焦る事もまた必然だった。

 

「リブットさん……!!」

 

「あぁ、少しまずいが、君と私ならばきっと突破できる……!!」

 

だが、焦りを感じていても、やるべきことは見失うことは無い。

互いに目配せしながらも、互いに背中合わせになりつつ、向かってきたスラン星人を迎え撃つ。

 

リブットの側から攻めてきたスラン星人に対し、リブットは回避しつつXと立ち位置を入れ替えて反撃する。

 

『なっ……!?』

 

予想していなかった転換、攻撃してくると思っていた相手とは違う相手からの攻撃に反応しきれず、スラン星人の攻撃は虚しく弾かれる。

 

しかし、その弾かれた体勢は明確な隙となる。

正面に向き合ったXの腕が光を放ち、手刀がスラン星人の胴に叩き込まれる。

 

「Xクロスチョップ!!」

 

『ぬぅぅぅ……!?』

 

あまりの威力にスラン星人は堪える事が出来ずに後退、更に追撃と言わんばかりにリブットがXの背後より飛び出す。

 

「せぇぇいッ!!」

 

上段からの叩き付ける様な拳がスラン星人の顔面を捉え、その巨躯を一気に吹っ飛ばした。

 

『ぐがぁぁぁ……!?』

 

「リブットさん!!」

 

「合わせてくれ!!」

 

そこで猛撃は止まる事など無い。

Xとリブットが同時にその場で飛び上がり、それぞれ右足に光のエネルギーを籠める。

 

「Xクロスキック!!」

 

「リブットキックG!!」

 

『ぐ、ぬっ……!おぉぁぁ……!?』

 

輝く足技が全くの同時に叩き込まれ、何とか防ごうと両腕を翳すも威力を殺しきる事は叶わない。

スラン星人は合体技を受けて大きく吹っ飛ばされ、遂にはマガオロチの卵に激突するようにして叩き付けられた。

 

『ば、バカな……!?こんなはずでは……!?』

 

圧倒されている事実に、計画が音を立てて崩れていく様を受け入れられないのだろう、スラン星人はダメージに呻きながらも立ち上がり、憤怒の形相で叫ぶ。

 

こんなハズではなかったのにと、忌々しいウルトラマンに対しての怒りが克明に表れていた。

 

「お前の野望は私たちが阻止する!」

 

「大人しく降伏しろ!」

 

悪事を許すことはないが、それでも無駄に命を奪う事もないと投降を呼びかける。

たとえそれが星を滅ぼそうと暗躍していた者であっても、贖い方は他にもあると。

 

『世迷言を……!俺の野望を果たすためだ……!命乞いなどして堪るかぁぁっ!!』

 

だが、スラン星人もそれなり以上の覚悟を以てコトに臨んでいるのだろう、退く事も顧みる事もなく、まだマガオロチの復活を諦める素振りを見せなかった。

 

「だったら、マガオロチ諸共スパークドールズに!!」

 

その意気や良しと、Xは自身の必殺光線の体勢に移る。

右腕を掲げ、身体を捻ってエネルギーをチャージ、戻すと同時に両の腕をX字にクロスさせて放つその技は……。

 

「ザナディウム光線ッ!!」

 

命を奪う技ではなく、押し留め固定する光線が宙を奔り、一気にスラン星人とその背後に在る卵に向かっていく。

 

違う事無く、それは突き刺さり効果を発揮する、筈だった。

 

刹那、スラン星人の手前の空間が突如として輝き、黄金の光を放つワームホールの様な亜空間が発生、ザナディウム光線を呑み込み、掻き消してしまった。

 

「「なっ……!?」」

 

予想だにしなかった光景に、Xとリブットは驚愕に硬直する。

一体何が起きているか、理解が追い付いていない様だった。

 

「あれは……!?」

 

「あの空間は、一夏達の報告にあった……!!」

 

バニラとアボラスを相手をしながらも、その亜空間に覚えが在ったのだろうグレートとパワードが声を上げる。

それは、友から伝えられた新たな宇宙の脅威、その兆候だった。

 

『コイツがヤラレちゃ、我々が困るのでな、邪魔をさせてもらう。』

 

亜空間より、金色の甲冑を纏ったエイリアンタイプの巨人が三体、まるで品定めをするかのように彼等を見やりながらも姿を現した。

 

「金色の……!織斑先生の言ってた……!」

 

その姿に、Xに変身する彩加は少し前に師から伝えられた、新たな敵性を思い返していた。

金色の鎧に身を包み、数多の多次元宇宙に姿を現したという異星人。

 

推測するしかないが、彼の勘は、今目の前にいる相手がそうなのだという確信を告げていた。

 

『た、助かった……!お、俺にもっと力を貸せ……!』

 

助け船が来たと言わんばかりに、スラン星人は金色の巨人に助力を乞うた。

 

『あぁ、マガオロチを復活させ、マガタノオロチへと変貌させる、この宇宙を食い潰す計画だったな。』

 

「お前たちもこの計画に……!」

 

金色の巨人の言葉に、リブットは一気に警戒のレベルを引き上げる。

予想していなかった要素、マガタノオロチへの進化、その二つだけでも危険があると判断したのだ。

 

スラン星人とその巨人が同盟関係である事が分かり、どう動くか決めあぐねている様にも思われた。

 

『勿論、ウルトラマン達は排除する、我らの悲願のためにもな。』

 

『おぉ……!』

 

ウルトラマンを倒す事が目的であると分かり、スラン星人は形勢逆転と言わんばかりに構える。

これで貴様たちも終わりだと、勝利を確信している様だ。

 

『だが……。』

 

背を向けていたスラン星人の肩を掴み、自分の方へ向けながらも、金色の巨人は右腕に発生させた光の剣を、その腹に突き刺した。

 

『ぐぁぁぁぁぁ……!?な、なにをぉぉ……!?』

 

唐突な裏切りに思考が追い付かないか、痛みにのたうち回るスラン星人は抵抗する事すら出来ない様だ。

 

『せっかく御膳立てしてやったのに、この様な無様を晒すモノなど足手纏いなんだよ。』

 

だが、そもそも仲間とすら思っていなかったのだろう、金色の戦士はスラン星人をマガオロチの卵の方へ突き飛ばす。

 

その刹那、マガオロチの卵から無数の触手が伸び、スラン星人を捉え、内部へと引き摺り込もうと蠢いていた。

 

『や、やめろ……!た、助け――――』

 

哀れスラン星人は無残にも助けを乞う暇もなく、取り込まれてしまった。

 

「な、なんてひどい事を……!!」

 

あまりにも惨い行いに、リブットは憤りを隠す事無く呻く。

 

裏切りを赦すつもりなどないと、Xもまた構えを取る。

この非道を赦しておけないと、義憤に駆られての構えだった。

 

『おいおい、俺達の事を見ている暇があると言うのか?』

 

『お前たちの相手は、此奴なんだぞ?』

 

金色の戦士たちが言うが早いか、またしても触手が伸び、グレートとパワードの方へ、いや、正確には彼等と対峙するバニラとアボラスへ向かい、二体の怪獣を絡めとる。

 

「マガオロチか……!?」

 

「怪獣を捕食する気か……!?」

 

その意図に気付いたパワードとグレートがそうはさせんと動こうとするが、触手がそれを阻む。

捕まれば自分達とて捕食されかねないと判断し、追撃する事が出来ない様だった。

 

Xとリブットもまた、金色の戦士たちへの攻撃を仕掛けようとするも、マガオロチの触手がそれを遮る。

 

『おっと、俺達もここにいたら喰われそうだ。』

 

『大人しく退散するとしよう。』

 

自分達まで喰われたら堪ったものではないと、金色の戦士たちは嘲笑を浮かべながらも、金色の亜空間の中へ退散していった。

 

「ま、待てッ……!!」

 

追い縋ろうと動くXだったが、伸ばした手の一寸先で亜空間が閉じ、追跡は失敗に終わるのだ。

 

「しまった……!!」

 

「気を逸らすな!リブット!X!!」

 

リブット達の下に来たグレートが、今はあの巨人たちを追うよりもやるべき事があると叱咤する。

 

彼等の目の前では、大きく脈動する卵が在る。

バニラとアボラスは逃げようと藻掻くも、その抵抗も虚しく取り込まれ、中から断末魔の叫びが轟いた。

 

それが最後の栄養になったのだろう、脈動が更に激しさを増し、遂には弾けるようにして殻がはじけ飛ぶ。

 

中から姿を現すのは破滅の大魔王獣マガオロチ、宇宙を喰らう災厄の化身だった。

 

「あれが、マガオロチ……!!」

 

「なんて禍々しい……!!」

 

赤く刺々しい見た目と、そこから放たれる強烈な害意に顔を顰めながらも、4人のウルトラマンは構えを取る。

この災厄をこの星から出してはならないと、ここで倒さねばならないという使命感に燃えているのだ。

 

「来るぞ!!」

 

パワードの叫びと同時に、咆哮をあげながらもマガオロチが向かってくる。

 

4人もまた構えを取り、迎え撃つべく駆け出していく。

 

彼等の手に今、惑星ミカリトと宇宙の命運が委ねられたのだ……。

 

 

―――――――――

 

 

 

 

 

 

―――――――――

 

同刻、光の国コロセウム

 

 

「マガオロチだと……!?」

 

「なんでそんなやべぇ奴がミカリトに……!?」

 

リブットからのウルトラサインに、ネオスとセブン21は驚愕に声を上げる。

 

訓練もしばしの休憩に入り、ASTRAYの思い出話に花を咲かせていた時だったが、それどころでは無くなってした。

 

宇宙警備隊内でも、超危険級に分類されるマガオロチの復活は、本来ならば宇宙警備隊総出で当たるべき事態であると、ネオス達は知っていたのだ。

 

「マガオロチ……!?」

 

「聞いたこと無いけど、なんだかヤバそうな響きだね……!」

 

ネオス達の焦りを見たギンガとビクトリーは、余程の異常事態が起こっていると判断した様だ。

 

余程の事態ならば自分達も出動する事も視野に入れているのだろう、その表情は硬かった。

 

「星を喰らう大魔王獣、災厄の化身、一体で宇宙規模の脅威を齎す悪魔だ。」

 

「宇宙の悪魔……!そんなのに彩加は戦いを挑んで……!!」

 

星を喰らう魔物と、親友が交戦しているという事実に、ギンガは表情を強張らせた。

一刻も早く救援に駆け付けたいと、焦燥に駆られていたのだ。

 

「セブン21、ギンガ、ビクトリー!俺達も加勢しに行くぞ!」

 

「あぁ、4人より8人ならば確実だ、一夏がよくやってた集団戦だ。」

 

それはネオスもセブン21も同じ思いだったようだ、すぐさま救援に出向こうとしていた。

 

彼等2人を頭数に入れている辺り、戦力として信頼しているだろう事が窺えた。

 

確実性を重視した戦法に、自分達を力を信じて加えてくれていると、2人は互いに顔を見合わせながらも笑みを浮かべる。

 

「「はいっ!!」」

 

ギンガとビクトリーは勇んで応じ、すぐさま出動せんと動く。

やるべき事があるならば、護るべきモノがあるのならば戦うだけだと。

 

だがしかし、その刹那、コロセウム内に耳を劈くアラートが鳴り響く。

 

「こんな時になんだっ!?」

 

苛立ちを隠す事無く、セブン21が声を張り上げる。

今まさに一大事が起こっている最中だ、他にもなにか事件が起きたとなると穏やかではいられまい。

 

『緊急時事態発生!!惑星カワイアに原因不明の闇が発生、星が侵食され始めています!』

 

「星が侵食を受けているだって……!?」

 

「侵食する闇、まさか……!?」

 

報告の中に在るキーワードに思い当たる節が在ったか、ネオスとセブン21の表情が青褪めていく。

 

想像したくもない相手が出てきたと、言外にそう物語っていた。

嘗て、別の惑星を襲い、破滅寸前まで追い遣り、伝説となった者が対処した、あの闇を思い出したのだ。

 

その脅威、今猛威を振るうマガオロチにも比肩し、それこそ宇宙規模へと発展する可能性さえあった。

 

「惑星規模の災害、いや放置したらそれ以上の脅威が二つ同時に……?」

 

「奇妙なことこの上ないが、こちらも放置は出来ない……!」

 

一体どうしたと不安げに見やるギンガとビクトリーの目の前で、ネオスとセブン21はX達の救援に出向くべきか、惑星カワイアの異変に対処すべきか思案する。

 

グレートとパワードが同行しているとはいえ、マガオロチはそれこそ相当な危険分子である事は明白だ。

しかし、惑星カワイアの異変を引き起こした存在が、彼等の想像する通りのモノだとしたら……。

 

今動ける戦力を分散すべきか否か……。

 

「惑星カワイアへ行きましょう、侵略を受けているのなら放ってはおけません。」

 

決めあぐねている2人に、ギンガがきっぱりと行先を告げた。

 

2人は驚いた様子で彼の顔を見るが、ギンガの表情には決然たる意志が見て取れた。

それはビクトリーも同じようだ、迷いのない目でしっかりとネオスとセブン21を見据えていた。

 

「彩加なら、Xなら大丈夫です、きっと乗り越えます。」

 

そこにあるのは信頼と、やり切っていかねばならないという使命感。

師を超えるためにも、こんなところで躓いている場合ではないという、自分達に課した目標だった。

 

「俺達は先生を超えるために戦います、だから俺達は、どんな相手にもぶつかって行かなきゃなんです。」

 

それに、彼等が目指すのは宇宙最強の者達、そこに追い付くならば宇宙の脅威程度で臆している暇などないと。

 

「流石は一夏達の弟子なだけある、すげぇトコ見てやがるぜ。」

 

その強い意志に折れたか、ネオスは苦笑しながらも嘗ての友の面影を見た。

仲間を信じ、己の為すべき事を見据えて戦い続けた、誰よりも強かった者達の、その姿勢を。

 

「あぁ、だが決心がついた、行こう、惑星カワイアへ。」

 

それを受けて、セブン21は自身達が向かうべき場所を定めた。

 

惑星カワイアへ、その原因を調査すると。

 

「行くぜ、俺達4人でパパっと解決だ。」

 

「「はいっ!!」」

 

4人はその脚でコロセウムから飛び出し、目的の星へと急ぐ。

自分達の使命を果たすために……。

 

 




次回予告
同時多発する脅威に、ウルトラマン達は己が命を賭して戦いに挑む。

次回ウルトラマンNewGenerationHero'sSaga
第8話 厄災は2度踊る

お楽しみに
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