取り合えず今回で三期は終わり、番外挟んでいよいよストーリが動き出します。
緋月律佳は困惑していた。
なぜなら普段から仲が良い筈のフランと葎佳の間にピリピリとした空気が流れていたからだ。
原因は分からないが、どうやら喧嘩をしたらしい。
これは気まずい。気まず過ぎる。何よりもこの二人と同じ空間にいるのが辛くなってくる。
そこで、咲夜に相談することにした。
「と、いう訳なんですけど…どうにかなりませんかね?」
「それくらいなら放っておいて問題ないわ。それよりも仕事に集中しなさいな。」
やけに冷たかった気がしたがそれよりも本当に放っておいて平気なのだろうか?
そんなことを思いながも仕方なく仕事へ戻ることにした。
***
大体仕事が一段落つき休憩に入ったときだった、珍しく部屋から出てきていたパチュリーが声をかけてきたのだ。
「あぁ、ちょうどよかったわ。少し聞きたいことがあるのだけど。」
「はい?何でしょうか?」
「あの二人喧嘩でもしたのかしら?やけに会話が少なかったみたいだったけど?」
「あぁ、はい。喧嘩したみたいですね。原因はわかりませんが、メイド長は放っておいて問題ないと言ってました。」
「そう。ってことは妹様が何かしら葎佳の怒るようなことをしたのね。きっと」
「そうなんですか?」
「えぇ、あの子が放っておくときは大体そういうときよ。」
「でも、あんな温厚な先輩が怒るようなことってなんですか?」
「さぁ。あの子が怒ったところなんて滅多に見ないから。」
「パチュリー様でもあまり見ないんですね。」
「えぇ。時々なに考えてるかさえ読めないことがあるわよ。まぁ、基本は子供の思考回路と大差ない筈だけれどね。」
それからパチュリーは じゃあ、といって図書館へ戻っていったのだった。
「様子でも見に行ってみますかねぇ。」
_地下室 フランの部屋。
緋月は、扉をノックした。
すると どうぞ とフランの声が聞こえたので入った。
中にはフランだけがいて葎佳の姿も気配も無かった。
「あの子なら咲夜の手伝いに行ったわよ。」
尋ねる前に答えられてしまって次に何を言おうかと緋月が迷っていると急にスカートの裾を引っ張られた。
「一人でいても暇だし、(館の中を)散歩する気分でもないから、ちょっと話し相手になってくれる?」
「はい。私で良ければ。」
というわけで二人ならんでベッドに腰かけた。
「緋月ちゃんは大切な人を怒らせちゃったことってある?」
「ありますよ。何回も。」
「あら、意外ね。」
「そりゃあ、私だって生きてますから過ちを犯すことだってありますよ。」
「そう。そんなときどうするの?」
「それは相手次第ですかね。先輩みたいに親しいなら普通に謝りますし、気まずいなら手紙を書いてみたりとか。」
「そっか…‥。あのね、実は葎佳と喧嘩しちゃって…私が悪いのは分かってるんだけど…」
「はい。知ってますよ。」
「えぇっ!?」
「流石にあそこまでピリピリしてたら分かりますよ。パチュリー様も気づいていたみたいですよ。」
「そっかぁ。」
「私だってまだまだ半人前ですが一応メイドですから。ちゃんと見ていますよ。まぁ、それくらいしかできないんですけどね。」
「そんなことないよ。」
そのとき突然、部屋にノックの音が響いた。
「どうぞ。」
「失礼します。」
「どうしたの葎佳。」
「ブランシェ様からお手紙が届きましたので。」
「そう、ありがとう。」
「それから…‥あの…。」
緋月は空気を読んで静かに部屋を出て行くことにした。
「あ、あのね葎佳。私からも言いたいことがあるの。…さっきは、なんなこといってごめんなさい。」
「お嬢様…そんな、悪いのは私です。ですから顔を上げてください。」
「だって、葎佳が怒るようなことしたの私だもん。」
「あ、あぁ。なるほど。…お嬢様確かに私はあのとき怒りました。正直許せないと思いましたけど、お嬢様に謝られたら許さないわけいかないじゃないですか。」
「葎佳?なんで泣いてるの。」
「ふぇ?あぁ…なんででしょう?」
「変なの。」
フランはそういって優しく葎佳の涙を拭ってやって、そして抱き締めた。
緋月はそんな様子を扉ごしに聞いて頷いていた。
「まったく、放っておいて問題ないって言ったのに。」
突然、声と共に呆れた様子で咲夜が現れた。
それを見て緋月はふふっと笑って見せるだけだった。
作者)はい。今回は待ち望んできた緋月ちゃんのお話でした。
紅月)まぁ、うん。そうね。
緋月)なんかキャラがぶれてます。
一同)ではでは、次回もよろしくです。
緋月)良かったら感想書いてくどさると嬉しいです。