あの首輪は誰のため?   作:ARCHANGE

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Ep.3

後日しっかり前線に復帰した指揮官こと俺は基地で一人ポツンと過ごしていた。

 

「しっかし参ったな…まさか丁度タイミングが被るなんて…」

 

この基地にいる人形の役9割がアップデートでIOPに送り返された。VectorまでもIOPに送り返されてしまい現在残った人形だけで運営している。

 

「それなのに一丁前に任務だけ送って来やがって…グリフィンめ。」

 

任務だけは無駄に送りつけられた。

今この基地にいる人形を連れて離れると基地は運営ができないから残して置く必要がある。

 

「…はぁ…詰んでるねえこれ。」

 

無駄に喋る時間があるなら行けって言われそうだし行きますか…

 

「とりあえず準備だけはしていかないとな。」

 

近接用ブレードにいつものK10。それにスモークとフラグ。

 

マガジン2本。

 

「さてと…行きますか。」

 

そうしてヘリに乗り込んだ。

 


 

低空飛行するヘリから飛び降り五点着地で衝撃を逃がす。

 

「作戦開始だ。」

 

遠くから着地したのでヘリに注目が行った事は目に見えた。

 

ブースター吹かせて基地周辺まで一直線。

 

やっぱりここまで高速で近づかれると何も対策していなくてもスピードで基地には入れるようだ。

 

制圧だから頭を潰しに行かないと行けないな。

 

「ちと骨が折れるな…」

 

そうして壁をよじ登って最上階。

 

少なくともボスがいる部屋は中心部だろうし気にせずガンガン進行していくか。

 

「EMP持って来といて良かった…」

 

EMPグレネードが1個あるので鉄血のハイエンドに使ってそのまま誘拐していけば実質的な無力化になるのではないか?

 

「さーて…中心部は…ここか。」

 

中心部にたどり着いた。

 

ドアを少しだけ開けてEMPグレネードを投げこむ。

 

「なっ?!」

 

中でEMPが発動して火器統括システムがショートする。

 

「お前!?一体どこから!?」

 

「すまんな壁登って上から侵入したわ。」

 

「なっ?上から?それに壁登っ…」

 

「ゴリ押しして登りました。楽勝だったわ。」

 

「っ!!この!!」

 

ああこらやめなさい殴ろうったって普通に体術あるからさばけるんだって。

 

「ぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙っ!!」

 

「んなポカポカしても何も変わらんて。」

 

「ッ!?伏せろ!!」

「ひゃっ!?」

 

強い衝撃に揺れるライト。明らかにグリフィンの連中や鉄血が持ってる威力じゃない。

 

「被害状況を確認しろ!」

 

「お前に命令される筋合いは無い!!」

 

「考えるな!動け!!」

 

「あーもう!どうなっても知らないから!」

 

鉄血のハイエンドが基地の設備を確認する。

 

「嘘…何撃たれたの…これ…」

 

「被害状況は?」

 

「基地の7割が機能停止…」

 

「なるほど。やべえな。」

 

「んで!どうすん……

「ちょっ!?大丈夫か!?」

 

いきなり黙って力が抜けたみたいにペタっと座り込んじゃった。

 

「とりあえず…寝かせといて外に出てみないとわからん…」

 

移動時間短縮にブースターを吹かせた瞬間…

 

「あっぶね!?」

 

バカみたいな速度で壁にぶつかりかけた。

 

「とりあえず…普通に走るか。」

 

この狭い空間じゃ普通に不便だ。速すぎる。

 

「それにしても一体どこの組織だ?」

 

こんな威力がある砲撃は正規軍……そうか、そう言うことか。

 

「奴ら遂にグリフィンに対して宣戦布告して来たか。」

 

屋上から砲撃された方を見ると案の定。

 

「正規軍…」

 

やはり正規軍がこっちに向けて進行中だった。

中には巨大な質量の化け物までいた。デカくね?あいつ。

 

「アレスだったかな…まぁとりあえず…」

 

ロケランでもぶっ放すか。

 

速攻で持ってきたRPG-7を組み上げて弾頭を装填する。

 

「FIRE IN THE HOLE!」

 

ロケット弾がアレスに向かって飛んでいく。

アレスは避けることなくまっすぐこっちに来てる。

 

「…何かがおかしい。」

 

ロケット弾はアレスに届く前に爆発した。

やっぱり例の壁か。

 

「偏向障壁、噂には聞いていたが…たしかに厄介だな。」

 

まぁ持たない的には有効打だが。

 

「あっぶね!!」

 

だが持ってるアレスにはほぼ役に立たないな。撃たれながらもこっちに砲撃してきてるわ。

 

「ッチ…やっぱ接近戦か?」

 

ロケット弾の最後の一発は温存しておきたい。残弾が少なくなってきた。

 

「そうだこの基地の弾薬庫…てかハイエンドの持ってる銃使えるか?」

 

急いで屋上からさっきのハイエンドの持ってた銃をパクって戻って来る。

 

「行けるか?」

 

トリガーを引くが…引く…引き…

 

「トリガー反応しねえぞこの銃!!」

 

クソ!!トリガーロック掛かってやがる!!

 

「義足は壊れるし拾った銃は撃てないと来た!!ああ最高だぜクソがっ!!」

 

こうなりゃ基地ごと吹き飛ばしてやるよ!!

 

「だが…まずはそのレールガンぶっ壊さないとなぁ!!」

 

グレネード片手にブースターを最大推力で回避行動をしながら近づく。

 

ほら当たらないなぁ!!

 

音を置き去りにして動くってこう言うことを言うんだなぁ…息できねえから止まって息吸ってを繰り返してるけど。

 

「ほらビンゴ!!」

 

このデカブツ相手をしていてわかった事がある。

偏向障壁は必ず本体との隙間が生まれる。

 

「つまり肉薄すれば無効化できる!」

 

巨体の背後に乗っかかる。

 

「プレゼントだ受け取れ!!」

 

砲口にグレネードを突っ込んで高速離脱する。

 

「特注品のサーモバリック手榴弾を喰らいな!!」

 

レールガンの上部が吹き飛ぶ。

 

「いっちょ上がり!!」

 

これで遠距離を封じた。

 

後は基地の仕掛けに嵌めるだけ。

 

…速度が出ない。

俺の義足から大量の熱波が出てる。

 

「クソッ!オーバーヒートかよ!!」

 

吹かせすぎでブースターが真っ赤になってた。

 

「とりあえず逃げ込むか。」

 

だが足は動く。止まった訳じゃない。

 

「ほらこっちだデカブツ!」

 

IR妨害スモークで射線を切る。

 

3次元的な動きをすれば弾は当たらない。

 

予測通りに動いてくれて助かる。当たらないなら面で制圧するしか無いから

な。

 

基地が近い。あと少しだ。

 

「オーブンにぶち込んでやるよ!!」

 

基地に入った!!

 

「んじゃあの鉄血を回収したらじっくり調理してやるよ!」

 

基地の中をドッタンバッタンぶっ壊しながら走ってくるアレス。

 

金属に引っかかって動きが止まった。

 

「行って来い自爆兵!」

 

ジャガーに爆弾くくりつけて特攻させる。

 

障壁で無効化された。

 

「ですよね〜!!」

 

まぁ時間稼ぎにはなったけど。

 

「意外と軽くて助かったぜ!」

 

背中に背負って基地の屋上から飛んだ。

 

「じゃ、こんがり焼かれな!!」

 

即席C4を起爆して基地に溜め込んであった爆発物を全て誘爆させる。

 

「おわっ!?」

 

一瞬光って爆音と風圧で背中が押される。耳がイカレそうな音圧に耐えて振り返った。

 

「派手な爆発だ。何も残っちゃいねえや。」

 

更地だけが目に映った。

 

「はー…疲れた…帰ったらひとっ風呂浴びて寝るか…」

「おーい起きてる?…いや…流石に正規軍のEMP食らってるからそうそうには起きないか。」

 

基地に向けて足取りをする。

 

「にしても軽いな…ちゃんと食べてるのか?」

「食べてるよ。」

 

背中が押される感覚と共に地面が急激に近づいてくる。いや、俺が近づいてるんだ。

 

「ぐっ!?」

 

なんとか背中で受けることには成功したが強く打ち付けてしまった。痛い。

 

「ちょっと挨拶にしては刺激が強すぎるんじゃないか?」

 

「グリフィンの指揮官?意外と強いね。」

 

「最前線で戦場に立ってるのは少ないんじゃないかな?」

 

「そうなの?まぁ別にそんなことは良いんだけども…」

 

馬乗りで両手を抑えられてる。てか力強くね?これが鉄血の人形かぁ…グリフィンの人形よりも強い気がする…

 

「人間にしては異常なくらい力強いね。機械には完敗してるけども。」

 

「生物じゃ無理な話だ。あの…退いて貰える?」

 

「あれぇ?軽いんでしょ?退けてみたら?」

 

「確かに。」

「え?ちょっ!?」

 

普通に持ち上げれるわ。あのいつまで手を握ったままでいるんですか?

 

「ダンスのお誘い?」

 

「ここじゃデコボコで踊るにしても無理かな?」

 

「そりゃ残念。」

 

駄目だ離す気ねえわ。というかなんか様子が変だぞ!?

 

「それに左腕…鉄血製品だね。しかもハイエンドモデル。よく手に入れたね?」

 

「そりゃどうも。んで…」

 

「あの…早く基地に帰って風呂入りたいんだけど…」

 

「混浴でもするの?」

「んなことしたら俺が失血死するわ!!」

 

ええいこうなりゃ体術じゃ。

 

「失礼お嬢さん!」

 

上に投げてキャッチした。

お姫様抱っこってこうしてするもんだったか!?

 

「とりあえず基地に帰ってからやろうじゃ無いか。ここじゃ話すにも話せないよ。」

 

「えー…しょうがないなぁ…。」

 

「まぁ歩けるなら歩いてくれる?」

 

「EMPで足が動かなーい♪」

 

「都合のよいお嬢さんだこと…」

 

結局このまま基地に運ぶ事になりました。

 

その後どうなったか知りたい?

 

「おい。どういうことか説明しろ。」

 

上級指揮官様(笑)に呼び出し食らった。

 

 




次話ひたすらVectorといちゃつく予定。
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