ひろがるスカイ!プリキュア〜救けて勝つヒーロー〜 作:伽華 竜魅
ちびたXtreme様、誤字報告ありがとうございます!
コラボ相手『そらまめ24』様。
コラボ作品
『ひろがるスカイ!プリキュア〜無個性なヒーロー〜』
https://syosetu.org/novel/335973/
大変オススメする作品であります。
相手様のコラボの時系列は、第46話~第47話に当たります。
「プリキュアァァ”ア”ア”ア”ア”ッ!!!!」
ボトムの荒げる声と共に、覚醒したプリキュアは空を自由自在に駆け巡るかのように飛び出した。
それを見て僕たち3人も顔をお互い見てから頷き、僕は地を駆け出し、AMOと考美通さんは空を飛んでそれぞれ駆け出した。
「おのれェェエエ!!」
ボトムは巨体である自身の腕を振るい、さらには口からエネルギーを拡散するようにはなった。
それをプリキュアたちは光輝き空を飛びながら避けていく。同時にボトムをかく乱させようと全員がバラバラにボトムの周りを飛んでいた。
ボトムはそれによって苛立ちを露にし、動きを止めた。
「ならば、貴様の力を今度こそ…!!」
ボトムは狙いをプリキュアたちから僕へと変えて、腕を伸ばして来た。
「デク!」
「ッ!」
するとクラウディが飛んで来て、小さい雲を足先に出した。けどクラウディはそれを踏まずに僕のほうを見てきて僕は意図を察し、『黒鞭』を伸ばしてその雲を掴んだ。
そして僕は『黒鞭』を引き、自身が雲のほうへと引っ張られるように飛んで行き、それによってボトムの手から回避することができた。
「ありがとうクラウディ!」
「うん! でもやっぱり、デクを狙ってるね……」
その雲は残ったまま、僕はその上に乗せてもらった。AMOや考美通さんを狙わず僕だけを狙うとなると、やっぱり実際に狙ってるのは僕ではなく僕の中にある『OFA』なんだろう。
AMOも"複数個性"所持者だけど、僕の場合は、力を培い、その力を譲渡する"個性"でもある。
つまり、『OFA』の誕生から僕が継承してから今に至るまで培った力は、ボトムも欲するほどの物なのだろう。
『特異点はとうに過ぎている』
初代の言う通り、特異点は過ぎているんだ。
この世界での『OFA』は、AFO同様この世界の
だとしたらなおさら渡すわけにはいかない…!
「クラウディ、この雲はどのぐらい出せてどのぐらいの時間持つ?」
「えっ、基本踏んだ後離れたら勝手に消えて、僕が脚に意識すれば出せるけど……」
「わかった。雲をもう1つ出して」
「う、うん!」
クラウディは小さい雲をもう1つ出してくれた。
さっき『黒鞭』で掴んでもその場から動かなかったしすり抜けることもなかった。なら行けるはずだ。
雲から飛び降りると両手から『黒鞭』を出し、2つの雲をそれぞれ掴む。
「行ける……やれる!!」
「デク…?」
次はもう暴走しない!!
『黒鞭』の時の
『——私のは『浮遊』って名前さ。出久くん』
「——……ッ!?」
今…微かに女性の声が……ッ!
もしかして、あの夢で見た綺麗で精悍な顔つきの女性…。
『君のお母さん、どことなく私の先代にしてお師匠に似ているよ。髪型とか』
オールマイトの先代にしてお師匠の声なのか!?
スキンヘッド継承者や初代同様語りかけて来たのか?だけど、もう声は聞こえない……でも、みんなのために力を貸して下さるのなら…——
「——……七代目、あなたの"
"個性"の名を叫ぶように呼びながら発動させれば、身体が浮遊感に包まれた。
このまま『黒鞭』の弾性による遠心力+【エアフォース】+『浮遊』を同時に使用する!!
「【 疑似70%!!】」
『黒鞭』の弾性で自分自身を雲のほうへ引っ張った瞬間に解除。そしてすぐに【エアフォース】を放ちそのまま『浮遊』で飛んで一気にボトムまで向かった。
「貴様の力を、寄越せェ!!!」
僕は直ぐに身体を回し足をボトムへ向けた。
「【 セントルイス スマッシュ 】ッ!!!!」
【疑似70%セントルイススマッシュ】による僕の足とボトムの捕まえようとする手がぶつかり合う。
それによって周囲には僕を中心に膨大な風圧が発生しだした。
「このまま捕まえてくれるわ!!」
ボトムは負けじとそのまま指を動かして掴もうとしてるが、その指は全て一瞬で斬り付けられて切断された。
「なに!?」
「俺らのこと忘れていたなんて……」
「言わせない…!」
腰にぶら下げていた鞘から剣を抜き、その剣を振るったAMOと片手をビームサーベルにしていた考美通さんだった。
それによって出来た隙を逃さず僕は一気に蹴り飛ばした。ボトムは腕が大きく後方に弾き飛ばされるも、すぐさま片方から片方の腕を振るってくる。
「プリキュアッ!!!」
僕がプリキュアと叫んだ瞬間、ボトムの振るってくる腕に色鮮やかな光たちが飛んで行き、押し返した。
「おのれェ!!! 全てを暗黒の世界に、変えてくれるわぁ!!!」
ボトムがそう宣言するように言いながら口を開き、エネルギーを溜めていった。
一方でプリキュアたちも一か所に全員が集まっていっていた。
「ッ! プリキュア全員のエネルギーが更に上昇…? これが、奇跡の力なの……?」
「今度こそ俺らの出番はないようだな……」
僕たち3人は少し離れた位置で宙に浮きながら見ていた。そしてプリキュアのみんなが放ち続ける光の輝きが弾けると、そこから20人のプリキュアが…翼を生やしただけでなく、
「「「溢れる希望に勇気を乗せて! 光輝く未来に届け!」」」
プリキュアたちが手をかざせば、一部のプリキュアは必殺技を放つのに必要なのであろうサポートアイテムのようなものを手に取った。
「【 プリキュア・レインボージュエル・ソリューション 】!!!」
みんなが揃えて必殺技を放った。それは黄金に光輝く光線だった。
だけどボトムも口に溜めていたエネルギーを放ち、互いの膨大な光線がぶつかり合い、押し合いになる形になった。
そしてその押し合いによる風圧で僕たちは飛ばされ、荒れ果てたパークに不時着と同時にこれ以上吹き飛ばされないよう、それぞれ"個性"やサポートアイテムを使って必死にもがいた。
「『レインボージュエル』の力を失った貴様らに、勝ち目などないぃッ!!!」
「『レインボージュエル』が、なくったって!!」
「私たち1人1人には光があるの!」
「この光は、絶対に消せやしない!」
「みんなの、希望の光なんだからッ!!」
「希望だと!? 希望は奪ったはずだ!!」
「私たちが諦めない限り、希望がなくなることは絶対ありませんッ!!!」
「みんな平等に希望も、奇跡も、光も宿っているんだッ!!!」
「希望は、ずっと私たちの中で…輝いているんだからァァアアアッ!!!」
スカイやクラウディ、ブロッサムたちの叫びと共にプリキュアたちに色鮮やかな光が無数に集まり、【レインボージュエル・ソリューション】は、黄金の光線から虹色へと変化し、勢いを増した。
「何…!?」
「「「はぁぁぁあああッ!!!」」」
そして更に膨大になり、ボトムを包み込んだ。
——◆——
プリキュア20人による、奇跡も乗せた今放てる最大の必殺技。
その虹色に輝く光に包み込まれたボトムは次々のその身体を崩壊していき、やがて魂だけになり始めた。
「なる……ものか………!」
だがその光の中、ボトムは最後まで足搔く。
その足搔きは、
同時に残りの亀裂からもドス黒く、禍々しい光が漏れ出す。
「終わって……なるものかァァ”ァ”ァ”ァ”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ッ!!!!!!!」
そして、ボトムのその叫びとともに深海の奥底から出て来た人に近い形の何かは、海を渦上に巻き上げながら、海から飛び出し、プリキュアたちの放つ【レインボージュエル・ソリューション】へと向かって行き、包み込まれているボトムへと向かっていった。
そしてその光の中で、ボトムの魂と人に近い形の何かは混ざり合った。
——ドォォォオオオンッ!!!
次の瞬間、光から禍々しすぎる膨大なエネルギーが現れ、卵のような球体状に形を変えた。
「プリキュアとみんなの応援のおかげで生まれた奇跡も効いていないナツ!!?」
「ど、どういうことや!?」
空中で飛んでいる妖精たちが驚く中、突然黒い曇り空から稲妻が降り注ぎ、それを必死に回避しだした。
「ど、どういうこと……倒したはずだよね!?」
「なんで、状況が悪くなっているの!?」
プリキュア及びデクたちも同様に驚きを隠せずにいた。巨大なボトムを包むほどの奇跡の光によるエネルギー……それをかき消したのだから。
『——対象ボトムカラ
「……は?」
そんな中ドクターは、フェイトが検知した反応の報告を聞き、その内容に思わず心からの声を漏らしてしまった。
ボトムから検知したその反応はデクやAMO、ドクターの身体に宿る
超常世界の身体の一部として知られており、人口の約八割が持つと言われる"個性"だったのだ。
そして次の瞬間、卵のような形をしたエネルギーの球体から亀裂が入りだした。
それに気づいた全員がすぐに振り向き身構える。亀裂は次々と入っていき、大きくなっていった。
「…ッ! (この、感覚は……!?)」
そんな中、デクは覚えのある感覚に襲われた。
それは、拉致された幼馴染である爆豪を救けるために神野まで行ったとき、味わったものだ。
「な、なに…この感じ……!?」
「身体中が、震えて……!」
「ハッ、ハァ…ぁ…!」
「う”っ…お”ぇ”……!!」
プリキュアたちも同じくその感覚が襲い始め、中には呼吸も出来なくなってしまい、さらには嗚咽までしかけてる者もいた。
それをよそに卵のような球体は亀裂から、黒く長太い腕が飛び出した。
そしてその腕には歪ながらヒレも生えている。その腕は自身を包むエネルギーに手を置くと、自力で抜け出すかのように力みだす。
すると亀裂がさらに大きくなり、頭部が割れ、そこから中にいたボトムが黒い上半身を出した。
「ウソ…だろ…ッ!!?」
それを見た瞬間、デクだけが別の意味も含めて驚愕と、絶望の表情へと染まっていた。
その理由は彼だけが知ること。なぜならそこから出て来たボトムは……——
「ぢがら…! ぢがらァァアアアッ!!!!」
「——『脳無』!?」
——……超常世界にて
その名も『脳無』…それも『ハイエンド』へと変異していたのだ。
変異したボトムの上半身はフードを被ったような顔に長い首の背面にヒレが何本も生えており、側面がボロボロで筋繊維が剥き出されている。
そしてフードのような皮膚の奥には歪な赤い目と細長い歯が何本も生えていた。
まるでハイエンドにボトムの身体が一部加わったような姿。
デクは九州の事件をテレビで見ていたのと、その後オールマイト経由でこれまでの脳無とは違い、喋ること、知性があることは知っていた。
だがそれを相手したことはない。九州でのハイエンドさえNo.1ヒーロー『エンデヴァー』とNo.2ヒーロー『ホークス』のチームアップにより、大きな被害と重傷をしてやっと倒した脳無なのだ。
「なんで、ボトムが脳無に…!!?」
デクは混乱と同時に1つだけ理解した。
なぜあの日AFOから感じた死の感覚が今来ているのかを……それは"複数個性"を扱い、オールマイト級かそれ以上の怪力と速度を持つ存在である脳無。さらにそこに知性が加わったことでのことで自立型へと進化したハイエンドが原因だった。
言い換えれば、オールマイト級の怪力と速度にAFOの"複数個性"が合わさった存在だからだ。
料理で例えるならそのままでもとてもおいしい料理に、余計にひと手間加えてさらに絶品にする。
それに当てはまるかのように、ハイエンドにボトムの強い
プリキュアが諦めない思いという意思で引き起こしたものが【奇跡】であり、その具現化した姿が今のプリキュアたちの姿、『キュアレインボー』だ。
ならばボトムは、絶対的意思で【絶望】を引き起こし、それ当てはまりまさに相応しい姿がハイエンドなのだ。
奇跡だけがキセキを起こすのではない。
炎のように燃え上がる思いで起こるキセキ。
水のように冷たく、それでも綺麗な思い出で起こるキセキ。
どんなものにも必ずキセキは起きるもの。
だが、その奇跡に相反する絶望はどうだ?
絶望した先は闇か?否、その絶望から見い出せる可能性も、道もある。
絶望もまたキセキを起こすことがあるのだ。
まさに今この瞬間がそうなのだ。
プリキュアの力によって完全に消滅される寸前まで、ボトムは諦めず、足搔いた。
それは奇跡を失ったプリキュアと同じように。その結果、ボトムも奇跡を起こしたのだ。
一度味わえば忘れることができない感覚。
だが一度味わったことがあるデクはすぐに呼吸を整えて身体を動かすことができた。
だがプリキュアたちは全員が動けない状況。ドクターとAMOも呼吸も整っており身体も動けはするが、険しい顔になっていた。
「(脳無を知ってるのは僕だけだ…! それに、みんなは動けない状況…このままアイツを放っておいたら街や街の人たちへの被害が大きくなり続けるだけだ…!!)」
デクの頬に汗が一滴垂れる中、デクは【フルカウル】を再び纏い構える。
それに気づいた
「ぢから………ぢがら”ァァアアアッ!!!」
「ぐぅ…ッ!!!!」
デクは避けようとするも、間に合わないとすぐに悟り防御へと切り替え腕をクロスし防いだ。
だが
「「出久さんッ!!!」」
スカイとブロッサムが思わず声を上げるも、デクは遠く離れた位置まで吹き飛んで行き、次に土煙が爆発したかのような勢いで立ち昇った。
「ぢがら”を…づよ”さを”ォ”ォ”ォ”オ”オ”オ”ッ!!!!!」
という訳で本来の映画ならここで終わるところを、私はボトムという絶望にハイエンドという別の絶望を加えちゃいました☆
例えとして料理の追加の食材的な、もうひと手間加えてより最高にするという物ですね!
でもですね、正義や光だけが奇跡を起こすことはないんですよ。
悪も、最悪も起こすんですよ奇跡は。
他ので例えると、パンドラが箱を開けたら、たくさんの邪悪なものが飛び出してきますけど、その後に残るのは希望。みたいな?
まぁ絶望から生まれる奇跡と希望だってあるってことですね。はい。
さぁさぁ次回はどうなってしまうんでしょうか?
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