ひろがるスカイ!プリキュア〜救けて勝つヒーロー〜 作:伽華 竜魅
ちびたXtreme様、誤字報告ありがとうございます!
虹ヶ丘家。
カバトンとの戦い、ツバサくんがプリキュアになったあの日から数日が経った。
今ではツバサくんもいるのが当たり前の日常となり、よくエルちゃんの遊び相手をしながら夢のために、鳥の姿で飛べるよう日々努力している。
ソラさんもたまに夜食の後に軽くランニングしに行ったりもあって、みんながみんな、当たり前の日常に戻っていた。そして僕は現在……——
「こう?」
「そう。それでこっちはこうやって……」
——ましろさんの頼みを聞いて、一緒に特訓をしていた。主な内容は、中遠距離をメインとするプリズムの弱点でもある近距離の改善。
プリズムの主な技も基本が光弾によるもの。
1人で対処する際に敵が距離を詰めてくるタイプなら相性はお互いに悪い。
基本的な体術でも体得すれば、その近距離も解消できる。ましろさんはソラさんにも頼もうとしたけど、ソラさんは基本近距離で遠距離系の技を使ってるところは、敵の技を返す【プリキュア返し】だけ。だけどそれは敵の技あってこそ成り立つ技。
ツバサくんは空中浮遊での近距離攻撃だから、結果的に【エアフォース】などの遠距離もできる僕に頼み込んできたのだ。
「その攻撃だけを繰り返せば、相手はそれでしか来ないって勝手に決めつける時がある。そういう時はそれを誘導にして別の攻撃をしたりすれば強いよ」
「攻撃にも色々なやり方があるんだね~……てことは出久くんやったことあるの?」
「うん。ちょっとね…」
かっちゃんとの喧嘩の時に【シュートスタイル】をしみ込ませて誘導にして腕で攻撃した時のことを思い出す。あの後のかっちゃんにはいろいろと【シュートスタイル】で言われたけど、それでも囮に使ったところは褒めてくれた。
「あと【プリズムショット】だよね。あれは巨大な弾から連射できる小さい弾までできるけど、他にもやり方はあると思う」
「えぇっと…?」
「プリズムは名前の通り『光』を意味している。てことは暗い空間でそれを攻撃じゃなく光源に使えば周囲を明るくできるし、それを使って敵の気を引いたりすることも可能だ。あとはスカイと一緒に戦った時には足場にもできることが分かったから、光弾そのものを自由に操れれば空中に固定して足場を作るって可能性も十分にある。それにそれができるようになればより強い【プリズムショット】もできるよ」
僕が説明すればプリズムは真剣に聞いているけど、途中途中難しそうな顔をしている。
後でノートにわかりやすく書いておこう。みんなの分析ノートも書いてあるし。
「でもそれらは近距離戦を解決した後にしよう。プリズムも今は近距離を解消したいでしょ?」
「う、うん! お願いしますデク先生!」
「僕は先生じゃなくて高校生だよ!?」
——◆——
「歓迎パーティ!?」
家に戻って来た僕とましろさんは、リビングで遊び相手をしていたソラさんと一緒に遊んでいるエルちゃんがいた。
ましろさんが「話があるの」といい、椅子に座らせて話したのはツバサくんの歓迎パーティをするという企画だった。
「うん、新たなプリキュアのツバサくんとこれからも一緒に頑張ってこうねって感じのパーティをしたいなぁって思ったの!」
「僕のですか?」
「わぁ〜!?」
するとソファの近くに設置されていた小さな木から声が聞こえ、振り向けばそこには鳥の姿で巣箱の中に入っているツバサくんがいた。
ましろさんはそんなツバサくんに驚いて、なぜか僕に抱き着いてきた。あ、あの…近いです…!!
「ツバサくん…そこにいたんだ……まだちょっと慣れないなぁ…」
「あの、ましろさん…そろそろ……」
「へ? あ、ご、ごめんね!」
ましろさんが離れてくれてちょっとホッとした。
やっぱり女性に密着されるのは慣れないな……。
「あの…そんなに気を遣ってもらわなくても……」
「気を遣ってません。やりたいです! 歓迎パーティ!」
「える!」
ツバサくんは遠慮してるけど、エルちゃんもやりたいとばかりにツバサくんに手を伸ばしていた。
「ツバサくん、ダメかな?」
「…ダメって訳では…嬉しいです!」
嬉しいのもあるんだろうけど、きっとエルちゃんのことも考えて遠慮を取り除いたんだろうな。
「では、開催決定ですね!」
「うん! そうと決まれば早速準備に取り掛かろう!」
ソラさんとましろさんは気合が入ったのか立ち上がると、ツバサくんも「手伝う」と言いだした。
「ツバサくんの歓迎パーティなんですから、ドーンと構えててください!」
「でも、なんだかジッとしてられないって言うか、申し訳なくて……」
「ですが…」
「サプライズは本来バレないようにするものだけど……ツバサくん本人の要望に応えてやった方がもっといい感じになるんじゃない?」
僕がやっと会話に入って提案すれば、ましろさんが「それだ!」って言った。
「じゃあ4人で準備しよう!」
「「はい!」」
「エルちゃんも、エルちゃんがやれることをお願いするからね」
「える~!」
4人ってところにエルちゃんが不思議がっていたから、僕がすぐに言って納得させた。
——◆——
それから僕たちは歓迎パーティをするための、部屋の飾りつけなどの会議を行っていた。
ツバサくんの要望の飾りつけをメインにするべく、スケッチブックにどういう風にするかを描いてもらっていた。
「こんなのとか、どうでしょうか?」
「飛行機ですね! 確かにツバサくんらしくてとってもいいと思います!」
「あと鳥とかも追加したらより良くなるかも!」
確か飛行機はツバサくんの部屋に模型があったはずだけど、鳥や羽根はないからそれらは自分で作るか…あ、でも羽根単体ならワンチャン売っていてもおかしくないかも。
「よし、飾りつけはこれでやるとして…」
「後は料理ですね!」
「ツバサくん。何か食べたいものある?」
「えっと…『ヤーキターイ』ですね」
ヤーキターイか……ん?
「「ヤーキターイ……?」」
思わず僕とましろさんは目を点にしてリピートしてしまった。
ヤーキターイ…近いやつだと焼き鯛…金目鯛か?
「外はふわふわ! 中はしっとり甘くて、すごく美味しいんですよ! 最後に食べたのは、ここに来る少し前だったなぁ…」
「外はふわふわの中はしっとりで甘い……となると菓子系か? パン類でもそれ系の料理はあるし、でも僕もそこまで詳しくないから目星はないけど…サンドイッチ系に当たるのか? カリカリじゃないのは確かだとしても絞るには難しいし。あ、でも料理が得意な砂藤くんにエリちゃんのリンゴアメを教えてもらう際に色々と聞いたはずだからそれで……ブツブツ」
「い、出久くん!? 戻って来て~!!」
「な、なんかまずいこと言っちゃいました?」
「いえ、これが出久さんみたいな感じですので…」
ましろさんに肩を掴まれてそのまま揺らされて僕はハッと我に帰った。
「ご、ごめん…!」
「大丈夫です。えっと、私も詳しいことは分かりませんが、プニバード族が食べるお祝い料理だったと思います」
「そうです。父さんと母さんがお祝いで出してくれましたから、あの時みんなで食べたヤーキターイはとっても美味しかったなぁ……」
なるほど、思い出の味でもあるってことか……。
「…作ってみようよ! ヤーキターイ!」
「えっ、でもどうやって? 僕も作り方わからないし……」
「それは~……」
「ヨヨさんに聞いたらいいんじゃない? いろいろと詳しいし」
「それだ!」
ヨヨさんはいろいろと詳しい。
スカイランドのものの時は聞いた方が早い。
それに、どう考えてもヤーキターイが分からないし……そう考えながらヨヨさんのいる自室に行けば、そこにはヨヨさんと眠っているエルちゃんがいた。というかもう『ミラーパッド』でなんか調べてる…まさかね……。
「丁度良かったわ。今ヤーキターイの作り方を調べてたの」
「えぇ!?」
「おばあちゃん準備良すぎない!? ていうか『ミラーパッド』ってそんなことまでわかるの?」
「こんなあっさりレシピがわかるなんて…」
何となくわかってた……ヨヨさんに聞いたらそうなるだろうなぁって……ほんとこの人ナイトアイみたいな予知系の"個性"持ってるんじゃないか?
「ヨヨさんも『ミラーパッド』も優秀過ぎない…?」
「うん、私も最近そう思う…」
思わずボソッと言ってしまったらましろさんも同感だったようだ。
「完成すると、こんな料理みたいよ」
ヨヨさんはそう言いながら『ミラーパッド』に映る物を見せてくれた。
「「…えぇ!?」」
「そう!これがヤーキターイです!」
「へぇ、魚の形をしてるんですね! こんな料理、初めて見ました!」
「まぁスカイランドでも、プニバード族だけに伝わる特別な料理ですから!」
ソラさんとツバサくんは普通に話してるけど、これって……僕とましろさんは思わず互いの目を見てから再度『ミラーパッド』に映っているヤーキターイを見た。
「出久くん、これってそうだよね?」
「うん、たい焼き…だね」
「「え?」」
苦笑いしながら言うと、ソラさんとツバサくんは目を点にした。
「そうねぇ。確かに、ヤーキターイはたい焼きと見た目が似ているけど、材料はスカイランドの物を使うから、たい焼きとは味が少し違うと思うわ。生地にはプニ麦粉、餡にはプニの実を使うみたいよ」
「そうなんだぁ…じゃ、試しにこっちの材料でたい焼きを作ってみるから、ツバサくん食べてみて!」
「はい!」
そしてましろさんたちはキッチンに移動したけど、僕はヨヨさんに話があって1人残った。
「どうしたの?」
「その…たい焼きを多めに作るので、こっちの世界と向こうの世界を行き来している人に、ある人へ届けてもらえるか頼んでもらえますか?」
「あら、たい焼きが好きな人でもいるの?」
「はい…その、朝昼晩とほぼたい焼きを食ってるような人で、ちょっと食生活が心配ですけど、それでもお世話になった恩人でもあるのでせっかくならと」
グラントリノ……【フルカウル】を習得する際、レンジでたい焼きを一部ではなく全体に熱を通して温めるという結果を見出してくれた人。
オールマイトの先生でもあるし、職場体験でもお世話になったから、たい焼きを作るならせっかくで渡せるなら渡したい。
「わかったわ。持ち運びできる冷凍庫があったはずだから、用意して出しておくわね。作ったたい焼きはそこにしまってちょうだい。連絡はしておくから」
「ありがとうございます!」
その後、ソラさんに呼ばれて僕は3人の元へ向かった。
同時進行で更新している別作品の調子が良く、そっちを優先して遅れておりましたすんません!!
それと新しいプリキュアのタイトル発表されましたね。
最初は「あ、カタカナに戻ってる」ってなったけど、全部読んで目がカッ!ってなりましたよ。
アイドルですよアイドル!……え?アイ〇ツ的なのが来るのか?ってなりますよ。
っと、ここまでにしておいて、今回はデクがプリズムに戦いを教えるのとツバサくんの歓迎会の準備会でしたね。
たい焼き……やっぱりヒロアカ勢からするとグラントリノと【フルカウル】習得を思い出すんですよねぇ~あと投稿主である私は甘いの苦手なのでたい焼きも食べられません。ケーキも一口でもういいってなる人間なので。
次回も不定期更新ですが更新はします。
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