ポケットモンスター 穹   作:よひらぁぁぁぁぁぁ

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バトル開始から決着…とまで考えていましたが予想以上に時間がかかったのでここで投稿です。遅くなりました!!!見て下さっている方、本当に申し訳ないです!!


プロローグ [2]

 

 

 

「あっつぅ.......」

 

初夏を舐めていた。割と寒冷なガラル地方なら半袖の上に薄いカーディガンが丁度いいかなと思っていたが…普通に暑い。カーディガン要らなかったなぁ…無駄だった…

 

「ふぃぃ…」

 

「モエギも暑そうだねぇ…」

 

僕はシンオウ出身、モエギもシンオウ出身+草タイプのポケモンということで、氷タイプ程ではないにせよ暑さには弱いのだ。モエの特性は“葉緑素”なので前は素早さは上がっても暑さにやられることはないんじゃないんだろうか?と考えていたが流石にこの前までシンオウのキッサキ神殿近くを探索していたからこその温度差が響いているのだろう。途中でパルデア地方を挟んだとはいえ、その時はボックスの中に居たからねぇ…

 

などと考えながら、シュートスタジアムへと向かう。少し早めのお昼はもう済ませた。あとはもう目の前にあるスタジアムに入るだけだ。その前に地獄の階段はあるけれど。

 

 

そんなこんなでシュートスタジアム。

係員の人に案内され、少し歩いたところにあった関係者用エレベーターに乗り込んで少し広めの控え室に出る。試合開始20分前までは自由にしていていいとの事。今のうちに正装…というかここぞという時に着る一張羅に着替えよう。そうだ、汗ふきシートで体も拭いて…みんなにお水あげて…僕もお水飲まないと!

 

少しドタバタしながら支度をしていると、もうそろそろ約束の20分前になっていた。手持ちの子達をボールに戻し、ベルトに付属しているボールホルダーに装着する。そして最後、服装確認。

 

謎模様の黒Tシャツに少し古めのジーンズ。Tシャツの上には、長年お世話になっている白を基調として緑の模様が入っている半袖のジップパーカーを羽織る。

 

 

「---さん!出番です!」

 

…準備は整った。誰を出すかも決めた。

 

「…っし!行くか!」

 

僕は勢いよく椅子から立ち上がった。

 

_________________________________

 

 

『お待たせ致しました!!パルデアリーグからの刺客VS我らが無敵のチャンピオン、ダンデ選手のエキシビションマッチを始めます!実況は私、ムツキがお送りします!!』

 

《ワアアアアアアアア!!!!》

 

『それでは両選手に入場してもらいましょう!まずはパルデアリーグの方からの入場です…』

 

 

 

心臓の音が煩い。通路の先から聴こえる歓声は僕に強いプレッシャーを与えてくる。…でもここで圧されてたら多分勝てない。

 

全力でやるために!足を進めろ!!

 

『13歳にしてパルデアリーグチャンピオンランク取得!シンオウ地方出身の刺客!パルデアリーグ代表、“ヨヒラ“選手!!!』

 

『対するは我らがチャンピオン、言わずと知れた最強の男!“無敵のダンデ“選手!!!』

 

『コノエキシビョンマッチのルールは1対1。最初に選出したポケモン以外のポケモンを選出する、またはトレーナーに直接攻撃を与えるなどの反則行為が見られた際、失格となります。御二方、準備はよろしいですか?』

 

「「勿論!」」

 

『それでは、両者ポケモンを!!』

 

「行くぜリザードン!チャンピオンタイムだ!!」

 

「ばぎゅあああ!!」

 

「頼むぜ相棒…!《モエギ》!!」

 

「ふぃぃぃっ!!」

 

『ダンデ選手はリザードン、ヨヒラ選手はリーフィアの選出です!それでは…

 

 

バトル、スタァァァァト!!!』

 

 

_________________________________

 

 

(ダンデの出してくるのが相棒のリザードンだということは分かっていた。おそらくフライゴンの、もしくはクロバットのテンソなら同等以上の空中戦を繰り広げられただろう。だが、僕が今回選出したのはモエギ…リーフィア。目には目を、歯には歯を、相棒ポケモンには相棒ポケモン…ってな!…僕はモエギと全力で勝ちに行く!!)

 

「先手必勝!“タネ爆弾“!!!」

 

「ふぃっ!!」

 

「燃やせ!“大文字“!!」

 

「ばぎゅ!!」

 

まずはお互い挨拶代わりの得意技。モエギは今回の為に習得した“タネ爆弾“を、リザードンは決め技である“大文字“を。挨拶代わりとあるように、お互い小手調べにしか過ぎない。が、その威力は凄まじく、技がぶつかりあった中心に凄まじい大きさのクレーターが生まれる程。そんなところで最初のぶつかり合いは幕を閉じる。

 

「威力は…」「互角か!?」

 

「次はこちらからだ!“エアスラッシュ“!!」

 

「“神速“で躱しながら接近しろ!」

 

(…“神速“、だと!?リーフィアは本来“神速“を習得しない…それはひとえにイーブイ系統にそれ程のスピードが出せないからだが…!)

 

「ふぃぃっ!!!」

 

「ばぎゅぅぅ…!!」

 

風の刃が嵐のように飛び交う中、縦横無尽に駆け抜けるモエギ。やはり“神速“の速度は凄まじく、ダンデのリザードンはモエギの接近を許してしまう結果となる。

 

「何…!?こんなに早く…!?」

 

「ばぎゅう!!!」

 

驚異的な素早さに舌を巻きながらも超スピードで“エアスラッシュ“を飛ばすリザードン。チャンピオンの相棒を10年近くやっていることもあり、“神速“状態のモエギに幾つかのダメージを与えることに成功する。しかし、次の瞬間…

 

「構うな!そのまま突っ込めぇぇっ!!」

 

「ふぃぃぃぃっ!!!」

 

----一閃。

 

このエキシビションマッチ初のクリーンヒットは、チャレンジャーがもぎ取った。

 

しかし、かすり傷とはいえ抜群技を何ヶ所かに受けているモエギと“神速“のクリーンヒットが直撃したリザードンの体力はイーブン。

試合開始時と違うところはお互いが戦闘体勢に入っている位置だろうか。

現在、モエギはバトルコート中央手前、リザードンはコートの端、自らのトレーナーであるダンデの近くに佇んでいる。

 

モエギとヨヒラからすれば下手に接近すると“エアスラッシュ“の餌食、接近しなくとも“大文字“による一方的な虐殺と、中々に終わっている状況ではあるが、何も勝ち筋がない訳では無い。ヨヒラの勝ち筋となるのは、13年前、パルデア地方で技術が一般化した「後から人工的にタイプを変える」システムである《テラスタル》がこの地方で使えるかどうかだ。最近の研究の論文から大して良くないヨヒラの頭脳が弾き出した想定では、ダイマックスエネルギーとテラスタルエネルギーは似て非なる物という考えに至っている。だが、違っていたとしても似ている部分はある。そこを上手く利用できないかと考えた訳だ。似ているは似ているので、そのエネルギーを大量に集めたら代わりにならねぇーかなぁー(クソデカ大声)という訳である。問題はダイマックスエネルギーをどう集めるか。ヨヒラはダイマックスバンドを所持していない為、ダイマックスをさせることは出来ない。だが、エネルギー過多を引き起こせればいい訳で、何もこちらがダイマックスをしないといけないという決まりは無いのだ。つまり…

 

ダンデのリザードンの切り札、《キョダイマックス》を引き出す。

 

それが残されている勝ち筋、というわけだ。

 

勿論それを軽々はさせてくれないだろう。何故ならヨヒラ側がダイマックス出来ないことをダンデは勿論知っているからだ。引き出す為には、それ程までに追い込む必要がある…はずだ。

 

(ここからは完全に賭けも入る…!!まだ倒れないでくれ!モエギさん!!!)

 

「モエ!“神速“で移動しながら“種爆弾“を巻き散らせ!!!」

 

「…!重心を右に傾けつつ“エアスラッシュ“!!!」

 

モエギが正に《剣舞》のように舞いながら“種爆弾“を撒き散らすのに対し、リザードンは重心をモエギの進行方向とは逆側に傾けながら“エアスラッシュ“を放つ。“種爆弾“の弾幕とは違う方向に弾幕を貼ったことにより相手の弾幕をいなし、こちらの弾幕による追撃をするまでに至る。

 

効果はバツグン。モエギに飛行タイプのエネルギーを有した刃が襲いかかる。

 

「…モエギっ!!!」

 

「ふぃ…ぃぃぃっ…」

 

体力は1割を切りかけているが、それでもなお立ち向かおうとするその強い意志、相性最悪の相手に立ち向かう胆力にダンデは魅せられていた。

 

(…彼のリーフィアと彼自身の眼は死んでいない

それは彼が特別な能力があるとか、『主人公』だからでもなく…

『ヨヒラ』という1人の人間の強い輝きが己を成り立たせ、苦楽を共にした相棒に伝播しているんだ…!!この思いに答えないわけにはいかないだろう!?チャンピオンダンデ!)

 

ガラルチャンピオン、人呼んで『無敵のダンデ』。彼は今、魅せられていた。己や世界の強者に並ぶ程の強い輝きを秘めた男に。

 

「…リザードン」

 

(…!腕のバンドが光ってる…!?あれがダイマックスの基か!!)

 

「チャンピオンタイムだ!!!〈キョダイマックス〉!!」

 

「…ばぎゅあああああああっ!!!!!!」

 

今までにないほどの咆哮を見せたリザードンはダンデが構えるボールに戻っていく。そしてダイマックスバンドから溢れる光がリザードンのボールを包み、巨大化していく!

 

次の瞬間、ヨヒラとモエギの前に姿を現したのは獄炎だった。




キョダイリザードンの『キョダイゴクエン』、オシャレで好きです。

最後に、ここまでお読み頂きありがとうございました。ぜひよろしければ感想や誤字脱字等の報告などをしていただけると「読んでもらえてる!」という気になってとても嬉しいので宜しくお願いします。

それではまた次回でお会いしましょう!‪*˙︶˙*)ノ"マタネー
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