魔王ヒース強い...強くない?
チーパオかわいい...かわいくない?
温度差で風邪ひきそう...ひかない?
稚拙な文章ですが、最後まで見てもらえたら嬉しいです。
よろしければ感想・評価お願いいたします!
ガタン、ガタン...
揺れる荷台の上で、少女が意識を取り戻す。
「う、うーん......へ?」
完全に目を覚まし、ガバッと起き上がる少女。
「こ、ここは!? 私、さらわれた!?」
「あ、うっ...頭が...」
しかし、まだ調子が戻っていないのか、起き上がった反動から頭痛が起きてしまう。
ガタン、ガタン...
「ここは......トラックの荷台...? ヘルメット団め...私をどこに連れて行く気なの......」
どこか抜け道が無いか、手探りで模索する。すると...
「暗い...けど、隙間から光が漏れてる...?」
荷台の隙間から木漏れ日が差しているのを見つける。
「外...見えるかな...」
その隙間から外の景色を見ようと、目を近づけた瞬間────
ドゴォォォン!!!!
「うわっ!?!?」
轟音がしたかと思えば、少女の体がふわりと宙に浮く感覚を感じる。
そして次の瞬間には、ドスンと大きな音を出して少女の体は荷台の床に押し付けられる。
その後、トラックは急ブレーキ音を出しながら停車した。
「ううっ......いたた......な、何が起こったの...?」
いち早く状況を理解するために体を起こし、辺りを見渡す。
自分と一緒に積まれていた木箱は全て崩れ、中身の弾薬やら補給物資が散らばっている。
しかも、衝撃のせいか荷台の鍵が壊れていて扉が半開きになっている。
......何故トラックが止まったのか?
もしヘルメット団の拠点に着いたのなら、急ブレーキをする必要がないし、あの宙を舞う感覚の説明が付かない。
砂嵐も違う。砂嵐特有の強い風の音がしなかったし、ヘルメット団も砂嵐の中を突っ切るなどというバカな行為はしない。
考えうる中で、1番有力なのはトラックが何かにぶつかり、急停車したということだ。
もしそうだとしたら、立ち往生している今のうちに脱出できるかもしれない。
そう考えた少女は、荷台の扉から荷台を出ようと立ち上がり、扉の方へ駆け寄る。
そして、扉から飛び出した瞬間────
「きゃっ!?」
「うおっ!?」
扉の目の前にいたロキを押し倒すような形で、そのまま着地した。
「ロ、ロキさん!?」
「ああ、セリカ...大丈夫だったか? 怪我は? どこかいじくられてないか?」
「い、いじくられるって何を!? 大丈夫よっ! 大丈夫! てかさっきの衝撃は何!?」
「ああ、ちょっとな。こいつで強引に止めさせてもらった。」
「え...ハンマー1個だけで!? いくらなんでも脳筋すぎない!?」
と言いつつも、内心ではとてもホッとしていた。もしかしたら誰も助けに来てくれないかも...そんな考えが一瞬頭の中でよぎっていたのだ。
安心感と疲労感からか、涙目になっているのをロキに宥められていると、後ろから声が聞こえた。
『セリカちゃんとロキさん発見! 生存確認しました!』
「アヤネちゃん!?」
「こちらも確認した。半泣きのセリカ発見!」
「!?」
そこにはシロコとホログラムに映し出されたアヤネが駆け付けていた。
そして、続けざまにノノミ、ホシノ、ユメ、先生の4人が駆け付けてきた。
「なにぃー!? 私のかわいい後輩ちゃんが泣いてただとー!」
「そんなに寂しかったの? ママが悪かったわ、ごめんね...!」
「う、うわぁぁ! う、うるさいっ! 泣いてなんか!!」
「泣かないでください、セリカちゃん! 私たちが、その涙を拭いて差し上げますから!」
「あーもうっ! うるさいってば! 違うったら違うのっ!」
「そこら辺にしといてやれ...とにかく、セリカが無事でよかった。」
''セリカっ! 大丈夫だった!?''
「な、なんで先生まで!? どうやってここまで来れたの!?」
「先生の権限を使ってここまで来れたんだよー。」
''ふふん、伊達にストーカーじゃないからね!''
「...それ、誇れることか?」
「ふ、ふざけないでよ! この変態教師!」
「うへ、元気そうじゃーん? 無事確保完了ー。」
『よかった......セリカちゃん......私、セリカちゃんに何かあったんじゃないかって......』
「アヤネちゃん...」
「そうだよぉー! 心配したんだからぁー!!」
「ユメ先ぱ────うわっ!?」
ユメはセリカに飛びつき、セリカの顔を胸に沈める形でそのまま抱きしめる。
息がしにくいのか、じたばたと暴れるセリカ。それに呆れたのか、ロキがストップストップと言いながら止める。
「一応ここは敵陣ど真ん中だ、まだ気を抜くな。おそらく、この騒ぎに駆けつけてくるぞ。」
「ん、人質を乗せた車両が破壊されたって知ったら、アイツらも怒り狂うはず。」
『みなさん、気を付けてください! 前方にカタカタヘルメット団の兵力、多数確認! さらに巨大な銃火器も確認しました! 徐々に包囲網を構築しています!』
''分かった。みんな準備して! セリカは無理はしないようにね。''
「......気を付けて。奴ら、改造した重戦車を持ってるわよ。」
「知ってる、Flak41改良型...」
「それじゃ......」
「行こうか!」
''ホシノ、ユメ、ロキの3人は、ホシノとユメが注意を引きつつロキが横から突くような感じで前線を上げて。''
「「「了解!」」」
''シロコとセリカはそのまま前線のカバー。右斜め前のタイヤの陰に隠れてる子がいるからそこに気を付けて。''
「「分かった(わ)!」」
''そろそろ敵の増援が大量に来るから、その時はノノミが広範囲に弾をばらまいて。あと、アヤネは5秒後にユメに支援品を!''
「分かりました~☆」「はい!」
圧倒的な戦力と巧みな指揮によって、どんどんヘルメット団を倒していくアビドス一行。
隠れては撃ち、避けては撃ち、絶妙なタイミングで支援物資を渡す。その完璧な采配は、数分で多くのヘルメット団を制圧するには事欠かなかった。
『前方に重戦車1両確認! みなさん、気を付けてください!』
アヤネがそう伝えると、前方から迷彩柄の重戦車が顔を出す。
「おでましか...先生! ちょっと指揮から外れさせてもらうぞ!」
''ちょっと!? ロキ!?''
そう言うと、ロキはホルスターからハンドガンを取り出し、コートのポケットから出した弾丸を込める。
そして、そのまま戦車の方へと突っ込んでいく。
「ロキさん!?」
「突っ込んでいっちゃいましたよ!?」
「うへ、まさかまた
突っ込んでくるロキに気付いた戦車は、急いで主砲の照準をロキに合わせ、砲撃する。
しかし、ロキは飛んでくる砲弾を前にして走るのを止めず────
「っぶない...」
あろうことか紙一重で避けながら進んでいく。
それを見て焦ったのか、戦車側は照準を合わせつつ急いで後退する。
それをチャンスと捉えたのか、砲撃される頻度が少なくなった瞬間を見計らい、ロキがキャタピラ部分に先ほど込めた弾丸を撃ち込む。
すると、戦車のキャタピラがたちまち震えだし、後退しようとしている戦車があらぬ方向へと進んでいく。
それを確認したロキは一気に距離を詰め、さらに戦車の側面部分にも同じように弾丸を数発撃ち込む。すると、明確に戦車の後退するスピードが遅くなっていく。
そしてその隙を逃すまいと、ロキはハンドガンからハンマーに持ち替える。そして、戦車の側面に目掛けて力いっぱいに────
「振動爆発!!」
振りかざした。
次の瞬間、戦車は轟音を立てて動きを止めたかと思えば、ハンマーを叩き付けた部分の装甲がパラパラと崩れ落ちていく。
''な、何あの威力...''
「...え? 何今の...」
「ん...すごい威力だった...」
先生とアビドスの1,2年組は呆然と立ち尽くしていた。まあ、一撃で戦車を破壊したのだから、驚くのも無理はない。
「うへ...久しぶりに見たけど、すごい威力だねー...」
「そうだね...」
その場にいたほとんどが呆然と立ち尽くしている中、ロキはと言うと...
「......ふぅ.........」
(...いっっっっっっってぇぇ.........)
久しぶりの強い衝撃だったからか、痺れた右腕を抑えてみんなの元へと戻っていた。
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「み、みなさん、お疲れ様です。セリカちゃん、怪我はない?」
「うん、私は大丈夫。見てよ、ピンピンして────」
''おっと...気を失っちゃった...''
大丈夫だと言った瞬間にセリカは気を失って倒れてしまいそうになる。
その体を近くにいた先生が急いで受け止める。
「セリカちゃん!」
「私が保健室に連れて行く。」
そう言い、シロコがセリカを背負って保健室まで走って行く。
「Flak41の対空砲を食らったんだもん、歩ける方がおかしいって。」
「うん、今はゆっくり休ませてあげないとね。」
「大変なことになるところでした。先生がいなかったら...」
「うんうん。先生のおかげでセリカちゃんの居場所を逃さず追跡できました。やっぱりすごいです☆」
「確かに、ただのストーカーじゃなかったってことだね。」
「先生、そこドヤ顔するところじゃないぞ。」
ロキは
「それで、アヤネ。さっきの戦車について何か分かったか?」
「はい。みなさん、これを見てください。」
「戦闘中に回収した、散らばった戦車の部品を確認したところ、キヴォトスでは使用が禁止されている違法機種と判明しました。」
「もう少し調べる必要はありますが...ヘルメット団は、自分たちでは入手できない武器まで保有しているそうです。」
''つまり、裏で誰かと手を組んでるってこと...?''
「はい。そういうことになります。」
「この部品の流通ルートを分析すれば、ヘルメット団の裏にいる存在を探し出せますね!」
「それに、なんであの子たちがここを襲うのかも分かるかもしれないね。」
「それじゃ、じっくり調べてみよっかー。」
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薄暗いオフィスの中、とある1機のスーツを着たロボットが呆れたような顔をしている。いや、正確には顔に変化は無いが、そういう雰囲気を出している。
「......格下のチンピラごときでは、あの程度が限界か。主力戦車まで送り出したというのに、このザマとは。」
「ふむ......となると、目には目を、生徒には生徒を......か。専門家に依頼するとしよう。」
そのロボットはおもむろに受話器に手をかけ、とあるダイヤルを打ち込む。
プルルル...プルルル......
ガチャリ
『はい、どんなことでも解決します。』
『便利屋68です。』
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「はぁ...はぁ......」
カタカタヘルメット団のアジトで、1人の少女が息を切らして逃げていた。
「ぐっ......くそっ...なんでだ...うわああっ!!」
ダダダダダダダッ!
「ぐうっ...!」
現在、ヘルメット団は何者かから襲撃を受けていた。
もちろん迎撃しようとした。が、相手は少人数なのに、倍近くいたはずの仲間が次々と殲滅されていく。
『あーあー、こっちは終わったよー。』
『こっちも制圧完了だよ、社長。』
「う、うぅ...何者だ、貴様らは...!」
「...ふふふ。」
ついに1人だけ残ったヘルメット団の前に立つ、朱色のマントと髪の毛を纏う少女。
「ま、まさか、アビドスの!? よくも我々を......」
「はあ...こんな不潔で変な匂いのする場所がアジトだなんて。あなたたちも冴えないわね。」
「いいわ、あなたたちを労働から解放させてあげる。」
「なっ...!? それはどういう......」
「要するにクビってこと。現時刻を持って、アビドスは私たちが引き受けるわ。」
「ふ、ふざけた真似を! 貴様らは一体────」
ガツッ!
瞬間、銃床で殴られ、意識を失った。
「私たちは便利屋68...」
「金さえもらえば何でもする...」
「なんでも屋よ。」
目立つコートをなびかせ、少女はその場を去ってしまった。
Q.なんでこんなに期間が開いたんですか?
A.すんません、ワートリにハマってました。許してください何でも許してください。
Q.ユメ先輩生存ルートなのにホシノがうへってるのは?
A.ユメ先輩の卒業と事務所入社により出会える頻度が前より少なくなったため。
Q.評価と感想は?
A.非常に嬉しいです、泣いて喜びます。