ルビー家滞在記【オリジナル】完結   作:苺のタルトですが

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20ルビー団、参上

私達は母のウォーミングアップが終わるまでゲームすることにした。

 

エマの言葉を聞き、携帯獣の裏モードなるものを知り、やりたくてやりたくて、ウズウズしている。

彼女によれば裏モードで遊べる設定が最高に面白そうでね。

普通にプレイする分には、主人公。

裏モードでは〇〇団の団員になって主人公を邪魔したり、そこに住む人達を困らせたり出来るようになるとか。

 

「団の名前決められるんだ?すごっ」

 

「ルビー団で良い?」

 

「ルビー団!良いね」

 

安直ストレートネームだが、私達を表す名としては、これ以上ないんだよねえ。

ルビー団改め、私達は悪党プレイ目指して、主人公達の前に立ち塞がる。

先ずは二つ目の街にキャツらが来る前に街で迷惑行為をしていく。

二つ目の街にはショップが登場するのだが、そのショップで買い占めを行う。

 

「ちょちょちょ、エマさん?エマさんや?」

 

「どうしたの、ナターシャさんや」

 

「私達の財布のお金が2万しかないんだけど、これだけしかないならさ、買い占めとか無理だし、やったら空っぽになるんだけど?給料次いつになる!?」

 

「月末」

 

「悪の組織の癖にっっ!つらっ!」

 

「悪の組織なりに、月末なんだろう」

 

エマが訳知り顔でいうが、特に理由はないと思う。

 

「買い占めるのやめよ。本末転倒だし、主人公にダメージ与える前に、私達の明日の食費が捻出出来ないよ」

 

パン一つでさえ買えなくなる。

 

「他の迷惑行為をやろうか」

 

「この街は初期の町だから、施設がない」

 

「うん。携帯獣センター、携帯獣ショップ。あとは、民家だけだ」

 

「二つ目だからマップも小さい」

 

「やれることなんてないよ。携帯獣を奪うとか?」

 

「あまり居ない。あっちの家に家事タイプ携帯獣が居た」

 

「盗る?ついでに盗む?」

 

「姉よ。盗みは足の速度が求められる」

 

「携帯獣に足の速度、いる!?」

 

「虫除けのスプレー」

 

「アッ、確かにー!」

 

虫除けスプレーって、買い込むと財布に響くんだよ。

それと、携帯獣の反抗にあう前に袋に入れれば、捕獲しやすくなる。

というわけで、街の人たちと携帯獣を盗む。

 

〈レジストされました〉

 

「あの、何故か、失敗したんだけど」

 

「生身の生物を起きてる状態で捕まえるのは非常に難しい。犬とか猫も然り」

 

いや、然りて。

 

「袋型の携帯獣を捕まえて使役すれば捕まえやすくなる」

 

「少なくとも始まりの街から暫くはそういったタイプは出ないと思うな。お姉ちゃんは今直ぐ悪巧みしたいなあ?」

 

「悪堕ち。ワクワク」

 

「姉の悪堕ちを心待ちにする妹って、闇を感じる設定が出来上がりそう」

 

「こういうゲームにはキャラクターの設定を細かくすると、面白みが増す。姉妹でルビー団をするのは深いストーリーが良い」

 

「早く捕まえたいよ」

 

「急げば事を仕損じる。急がば回れ」

 

「うっ。でもなあ。これってゲームだから、せめてゲームだけは設定を現実よりじゃなくても良いと思うなぁって」

 

「分かった。開発モードにする」

 

というわけで、開発者特権のモードで携帯獣をやっと捕まえられた。

もっとこう、素直に遊ばせて欲しかったかな。

裏モードだからなのかな?

エマが凝り性なだけだな、これは。

 

「よし、このまま勢いで主人公達の携帯獣も奪っちゃお」

 

エマとそのまま、主人公達に挑み、綺麗に返り討ちにされた。

そりゃそうだ。

私の手持ちは組織から配られたもの。

懐いてもない、レベル上げもしてない。

負け確定。

 

『ルビー団、次に悪さをしても私達は止めてみせる』

 

「悪役って心に刺さるね」

 

「悪役の宿命。ナムナム」

 

ボッコボコにされちゃった後は、コツコツレベル上げしながら、ご飯を食べる。

このご飯は現実から持ってきた。

持ってきたというが、単に買ったやつを手元に置いておけば、手を動かせばそこに買ったやつが置いてあるという理由。

それを口に入れれば現実のお腹が満たされるだけだ。

 

「携帯獣、いつのまにかシリーズしてたんだね」

 

AIコンシェルジュにレベル上げさせ、シナリオなどはエマ本人がするという方法で、かなりのシリーズをこなしたとのこと。

地球にきてまだそんなに時間が経ってないのに、ゲームを作れたのはそれかあ。

 

携帯獣のシリーズはそれこそ数多くあるから、一年はシリーズをしなければ網羅出来なさそう。

エマは天才。

しかも、制作に没入しており、作る方に熱を注いでいる。

そのおかげで私が新しいゲームが出来るってもんだ。

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