ルビー家滞在記【オリジナル】完結   作:苺のタルトですが

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35こうして販売決定した

やり込み要素とは理解しているけれど、辞めらんない。

 

ナターシャは食べ物を調理してバフを得られたり、贈り物にしたり、仮面の悪魔達の交渉に使ったり、売ったりも出来るのでやって損はない。

 

グッズをエマが作ってくれ、キーチェーンを見る。

 

カメレオンとか、キャラをデフォルメしたものをプリントしたもの。

 

それを横目に私はゲームを進めコミュニティを進める。

 

次回作の匂わせがある。

 

それに気づいたのはエマがふん、と鼻息荒くくらげのキーホルダーを主人公が学校鞄に付けているのを指摘した事。

 

指摘されて、よく見るとクラゲはとても巧妙に作られており、横を見るとドヤ顔のエマ。

 

ふーむ、となってピンとひらめき、次回作だなと当てた。

 

妹は大正解だと意気揚々と続編についてちょっとだけ教えてくれた。

 

それは仮面のシリーズで、やはり構想は既に練っていると以前教えてくれた。

 

いつ出来るのかと聞くと、三ヶ月後に出来ると凄いと褒める。

 

今回の本家の会社とやりとりして、更にデザイン性をブラッシュアップしているのだと、笑みを見せる。

 

「そのコミュニティ、知りませんが、私達のデータとは違うのですか?」

 

「ん?あ、あー、はい。家族用のゲームには所謂制限がないんです」

 

「ない!?具体的には何が違うと」

 

と、社員の人が声を出すと気付いた他の人がメモを手にこちらへ来る。

 

「エマは、妹は家族内のゲームと他者のゲームに区別を敷いています。理由は情報が多いとやる人が混乱しますし、エマが手を加えられなくなるので、管理出来なくなるのを嫌がるんです。手を加えられる家族用はエマが頻繁にシステムを変えるのでランダムに依頼やシナリオを変更していったり、色々手を加えるので」

 

「我らのデータには途中からでも手を加えられなくなりますね」

 

「シナリオが変更になったりするのって、ユーザーは嫌がりますよね?それに、全員が好むか好まないかという反応もあるかもしれない。というわけで、他の人たちの手にゲームが渡るのを嫌がるんです」

 

その他大勢の意見に流される妹ではないが、煩わしいのも嫌だし、ネタバレされるのは嫌だから余計にイベントをランダムにして攻略情報を意味のないものにしたくて堪らないだろう。

 

やりそうで危うい。

 

エマ制作アプリゲーム、私の贈り物も家族で出来る完全版を考えれば、地球ゲームアプリのアプリストアに配布されている内容は50分の1、もっとシンプルに言うと全体の2割あるかないか。

 

「ここで販売したとしても、家族間でやる方のゲームは常に増えていきます。多分地球の方では仕切れない程の量になります。あなた達に渡すのは必要最低限、ギリギリプレイ時間が許される限りはぎゅうぎゅうに入れます」

 

それくらい内容を厳選して削っている。

 

しかも、日々生成AIで作られ続けているので、増えている。

 

「エマは妥協しない子で、社員さん達のプレイ時間が廃人仕様になりそうです。健康に気をつけて下さいね」

 

その比較でいえば、地球版アプリの追加速度はそんなに速くなく、他のアプリと同じくらいに抑えている。

 

早いとついて来れなくなるし、他の生活を考慮して平均的にしていると聞いていた。

 

ナターシャは説明して、社員の人達を見ると全員ポカーンとしている。

 

それもそうなるってもんだ。

 

何を言われているのか理解出来ない。

 

理解したくとも、地球では考えられない程の生成速度。

 

仮面劇ゲームのプレイ時間が、既に200時間しても余りある余裕のある情報量。

 

「それは、本当ですか?……まだ増えるってことですよね」

 

「はい。増えますね。宇宙科学の謎の圧縮技術を使ってますから、普通の入れられる量を超えた量が入れられますし」

 

「こ、これは、大変になるぞ……!」

 

スタッフらは驚き、畏怖しているのかと思いきや、嬉しさとこれからの楽しみで笑っていた。

 

彼らは本当に愛を持って作品を作っているのがひしひし伝わってくる。

 

エマは……今はデザイナーの人にアドバイスしている。

 

母らは……ゲーム内に出てくるモンスターを見ている。

 

このタイプはこうすれば倒せるかもしれん、とか言っているのが聞こえる。

 

相変わらずな両親。

 

父は母と共に悪魔を見ているが、あまり真剣に見てない。

 

ほとんどボーっとしている。

 

目を開けているようで開けてない。

 

ナターシャは続けて質問してくるスタッフ達に答える。

 

エマ達では、満足できる答えを彼らに渡せるというビジョンが湧いて来ないんだよ。

 

「今やっているのは家族間の方ですよね」

 

「その時点で進行度と全体度が違います」

 

「ええ、凄いっ」

 

「私は皆さんに、エマの作品のクオリティの高さを知って遊んでもらいたいです」

 

「二次創作にしておくには規模が大きいですよね。私達もプレイさせていただいた時から、これがAI?の力かと戦慄してました」

 

「AIとゲームプログラムの混合なので、AIだけじゃこうなりませんけどね」

 

「エマさんは本当にすごいのですね。地球に来てもらえて私達も力が入ります」

 

次回作を楽しみにしているので、ぜひエマのゲームで英気を養って欲しい。

 

ナターシャはエマのゲームで二次創作を味わっているが、本家からしか得られない栄養、潤いがある。

 

妹だってネタバレが嫌いなだけで作ったゲームのファンだ。

 

ファンじゃなかったら作らないもん。

 

愛ある二次創作なのである。

 

ナターシャもだからこそ妹に勧め、気に入ったから気合いの入ったアンソロを制作しているのだ。

 

母のジュスティヌは遠目に武器レプリカを見て、色々推察している。

 

その武器はあくまで架空だから本番使いは出来ないよ。

 

「あの、他の作品の2次創作とか、あったりしますか?」

 

仮面のゲームの出来を知り、期待に喉を鳴らして聞いてくるスタッフの1人。

 

「動画の登録、よろしくお願いします」

 

笑顔で言い切ることで、語らなかった。

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