ルビー家滞在記【オリジナル】完結   作:苺のタルトですが

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46散歩番組飛び入り参加

妹も父も母も、宇宙人とテレビで、言われようが動画で言われようが何とも思ってない。

 

ただの呼び名だ。

 

花を花と呼ぶようなもの。

 

本当の名前があるから、違う呼ばれ方をしたとしても意味を感じていない。

 

明らかに悪口だというものは感じ取れるが、相手の呼称についてはただ呼ばれているだけ、というのを理解しているので何も言うことは無い。

 

「そうですか?それはよかった」

 

周りの空気も緩む。

 

すると、おずおずとこちらへ来て取引を持ちかけてくる。

 

「よろしければ、参加していきませんか。ゲストという形で」

 

「え!」

 

「ねーね、どういう意味?」

 

「あのね、今テレビに放映するものを撮ってるんだけど、それに映りますかってこと。動画で撮影するのと同じだよ」

 

「ゲストで参加って何?」

 

「私たちを番組に呼んでくれるって意味」

 

「あの人、ジローという人と一緒にいれる?」

 

「うん」

 

「じゃあ、やりたい。近くで観察」

 

参加したいと言い出す妹にどうしたものかと悩む。

 

こういう時は、親へ電話するのが一番だ。

 

早速母に連絡して事の末を伝える。

 

『いいではないか!楽しそうだ。母も参加したいくらいだぞ』

 

母まで来たら、混乱の極みだからやめてほしい。

 

連絡を終えて、スタッフたちに話しかける。

 

彼らは終始ニコニコと上機嫌だ。

 

「母から出てもいいと許可を得ました」

 

伝えるとワッと歓声が上がる。

 

「やった!」

 

「よし!よし!ルビー家姉妹が同時にテレビに出るなんて初だろ!?」

 

「ああっ。彼女達は芸能界に露出したことはない」

 

「CMだけだし、あれは自費の撮影だから、他番組じゃ初出しだ」

 

彼らはとにかく、撮れ高に期待を込めてキラキラと瞳を輝かせている。

 

「すごい、すごいぞっ」

 

気持ちはわかる。

 

ナターシャとて、同じ立場ならば宇宙人が出る番組に齧り付いて、見た日には世界史が変化したと察する。

 

それくらい、不思議なこと。

 

しかし、宇宙人自体は地球に来ているのは普通のことになっているこの星。

 

今更自分らがいても、別に珍しくもなんともないような気がする。

 

他にも美人な宇宙人はたくさん地球に来ていたはずだし。

 

首を捻り、腕を組む。

 

「ナターシャさん、エマさん、こちらへ来てください」

 

「はい。エマ」

 

「うん。あの人に聞きたいことある」

 

あとでね、とエマに言い聞かせる。

 

「むう。今聞きたいことある」

 

撮影が始まるのだけど。

 

また旅番組が始まり、俳優が今日はスペシャルなゲストですよと間を作る。

 

そして、エマとナターシャ達にカメラが向く。

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