ルビー家滞在記【オリジナル】完結   作:苺のタルトですが

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06たこやき

真っ赤なルビー色の一家が叫んで、4人の注文を作り終えた店主に美味しかったと伝えた。

一家が去って直ぐに近くに居た人達が我先にとたこ焼き屋へ並ぶ。

 

「なんだ!?」

 

と、男は驚愕したが、考える暇も余裕もなくなった。

ひたすらくるくるし続ける日になるのだ。

 

ファーストコンタクト、たこ焼き。

 

「たこ焼き、美味しかった」

 

「うん」

 

4人で和気あいあいと食後の感想を伝え合う。

口の中は幸せだ。

 

「地球食、確かに美味しいな。ステーションを降りてすぐの高級店とやらも行こう」

 

「そうだね。一度グルメ探索したい」

 

母も言うので満場一致。

 

地球を楽しむという我が家のコンセプトは、ホテルも楽しむという意味もあり、宇宙船に戻ることは出来るが、ホテルを体感したいと予約した。

予約はエマがしてくれていた。

私はそこら辺気づかない。

スーパー妹である。

 

「予約してます」

 

「伺っております」

 

ホテルは高級な方なので対応は変わらず、大変助かる。

内心ドキドキなのだろう。

 

美麗イラストから飛び出てきたような見た目。

こんな外見は2次元にしか居ない。

 

「見て、あの方達」

 

しかし、一般人は居るので見られることは避けられない。

外よりは少ないから、これくらいなら平気。

 

部屋へ案内されていくと中は広くて、空間も優美。

外は最上階なので街を一望出来る。

エマははしゃがないのかと、はしゃぐように促す。

 

「私はそこまで子供じゃな──」

 

言い終える前に私達の隙間を通る疾風。

赤い髪が目に覆い被さる。

 

「ナターシャ、エマっ。こんなに広いと動きやすいなあ!」

 

部屋を走り回ったのは母でした。

銭湯でもバシャバシャ泳ぐ人だから、この人。

5歳の子供だってもう少し落ち着いているかもしれない。

 

父は外のデッキチェアに、マイペースに座っていた。

どうやら眺めを堪能するみたい。

我が家は皆、元気です。

 

ホテルマンの人がまだ部屋から帰ってなくて、言葉を失いかけていたので、夕食はどうしたら良いか聞いた。

宇宙人家族は私達以外も見たことがあると思うんだけど、破天荒とか奇天烈過ぎたよう。

興味を変えねば。

下の階で、バイキング形式というので了承を伝える。

お寛ぎ下さいと言われた。

この上なく寛いでいる私達の前で言い切れたホテルマンは、プロだ。

 

 

 

 

 

 

夕食の時間になるまで、私達はそれぞれのやりたいことをして過ごす。

母はデッキで父とお酒を飲む。

 

私達は種族値が高めなのでアルコールは意味がない。

今から飲んでも、飲みすぎても、状態異常無効のようなもの。

勿論、毒やダメージも同上。

 

エマはなにかプログラムを作っているようで、ホログラムを片手に集中。

ナターシャは地球のゲームをしていた。

今世で存在するゲームが楽しすぎる。

やはり、地球を見つけられて幸運だった。

エマ達には感謝しかない。

 

「ナターシャ姉、そのゲーム面白い?」

 

「うん。生まれてよかったと思うくらい面白い」

 

エマはその後、横でずっと見ていた。

バイキングの時間になり、一家は会場へ向かう。

入るとやはり一気に視線が集まる。

美しいルビー色の髪が凄く目立つ。

気にしないようにとバイキングで食べられるだけ食べた。

我らの種族はいくらでも食べられるので、食べまくった。

バイキング後、のんびりしてからシャワーを浴びて就寝。

 

翌日、さて外へ行こうかと話し合いながら太陽の下へ躍り出る。

先ずは母の道場の手続きだなと思っていると、パパラッチみたいな人達がこちらへ押し寄せてきた。

 

「出てきたぞ」

 

「ルビー色だ」

 

「4人共、撮れ高高いぞ!」

 

興奮止まぬ声。

 

「むう、家族の旅行を邪魔する不届き者か」

 

母はこれから楽しみにしている観光を邪魔されて、少しムッとしている。

 

「退けい!」

 

邪魔故に一喝した。

その迫力にパパラッチ達がへなへなと腰を抜かしていた。

ジュスティヌは軍人専属の傭兵だったので気迫は玄人だ。

そこら辺の怖い人に慣れている人達であっても、押し負ける。

現に這って逃げようとする人も居る。

泣きべそをかいている人も居て、現場はざわめきと強者に見つからないように息をひそめる二手に別れた。

別に追い討ちなんて掛けないのに。

 

母の道場を宇宙の専門窓口で登録し、2日後に開けるようになることを説明された。

こんなに簡単に出来たのは、宇宙人を長く待たせると他の星にさっさと言ってしまうため、引き止める為にも迅速に出来るよう簡素にしたのだ。

他の星でもこんなもの。

 

地球にはダンジョンがないから引き留めるのも大変なんだろう。

ダンジョンは娯楽だ。

うちの母もダンジョンに入り浸ることは珍しくない。

私はダンジョンよりも街歩きとかの方が好き。

 

道場の準備のために、始める場所へ向かい土地へ建物を建てる。

技術に関しては父が得意だし、エマも出来るから、実質タダ。

エマが四角いものを土地の真ん中に置くと、それはみるみるうちに大きくなり、ドーム型のゲルを彷彿とさせる建物が出来上がる。

 

建物には既に道場と書かれており、説明もある。

完璧にいつでも生徒を入れられる内装。

道着はピチピチしている服。

 

これだけで生徒がたくさん来そうなビジュアル。

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