ストーリーを書くときは見栄えが良さそうな書きやすい題材にして、後はラストをどうするかを先に考えて間を埋める事をよくやります。つまり行き当たりばったり…。
波紋の呼吸とは、チベットを発祥として伝えられている秘術、仙道とも言われている。
特殊な呼吸法によって体に流れる血液に、太陽光のエネルギーと同じ波の波長の生命エネルギーを作り出す。故に波紋。
そんな波紋の呼吸は常に膨大な生命エネルギーを体に生み出していることから、体の老化が極端に遅くなる。強い波紋を作れる人であれば、五十歳であっても二十代後半程度の見た目を維持できる。現代のアンチエイジングもビックリだろう。
そんな波紋の呼吸だが、習得にはかなりの難易度を誇る。まず素質のある人が五分間息を吸い続け、五分間息を吐き続けるなどの鍛錬を積んでようやくスタートラインに立てる。特殊な呼吸法が本当に特殊過ぎて、肺活量を先に鍛える必要があるのは鬼滅の刃の呼吸法と似ている部分もある。*1
「コォォォォォ…」
「それが條景が鬼に対して使ったと言う波紋の呼吸か…改めて見ると強い生命の力を感じるな」
槇寿郎さんの館で、柱であるが故に付きっきりではなかったが柱稽古(仮)をなんだかんだと続け、ある程度基礎体力が付いた。
いやほんと自主練とか課せられたメニューをサボらず、槇寿郎さんのしごきがなかった時は余分に鍛錬をしたり、よくやったよ…でも日に日にこなしていくメニューが、早く終わる達成感が癖になって行くんだよな…。
最低限の基礎体力が付き初めてからは、メニュー終わりに波紋の呼吸をやりながら走り込みをやり続け、体に生み出す波紋を強いものにしていった。
最初は山を一周もできないほどの疲労を感じたが、今では夕陽が落ちる頃に槇寿郎さんの奥さんの
「見た所槇寿郎さんも波紋の呼吸が使える素質があると思うので、習得自体は可能だと思うのですが、習得してみます?俺だけずっとタダ飯ご馳走になって悪い気がしてきちゃって」
「そうだな…せっかくだしやってみるか、まさか俺が教わる側になるとはな」
そういう槇寿郎さんだけど、結構まんざらでもなさそう見える。よーし、いっちょ頑張っちゃいますかー。
「じょ…
知らん…何それ、こわ…。
分かんないけど、これ炎の呼吸に波紋呼吸法が合わさって擬似的な"日の呼吸"になっちゃってるのでは?…。
あくまで類似とかモドキだと思うけど、その力自体は多分日の呼吸と遜色なさそうに見えるし、生命エネルギーがとんでもない…どうしてゴンさんのオーラみたいな日のうねりが槇寿郎さんの背後から見えるのやら………。
最初から波紋の呼吸自体を行うのは無理だろうと判断して、ツェペリさんやシーザーがジョジョに波紋を託したように見よう見まねで受け渡してみるとこうなった…。
「はぁはぁ…確かにこの力は凄まじいが…一定時間経過すると、呼吸そのものが乱される…。それに習得自体は出来るだろうが、お前のように戦闘に活用するのは短時間が精一杯だな」
柱でもこの評価なら、やはり一般隊士には無理そう…でも一時的にでも爆発的に攻撃力が上がるなら、鬼殺隊にとってこれ以上ないアドバンテージになるのでは?
「條景…この術は全柱に伝えておく必要がある!俺はこれからお館様に柱合会議を開いてもらうように進言する!…ところでこの術はなんて言うんだ?」
決まってません…思いつきでやったら成功しちゃったから…。
「波紋…
「おーばーろーど…外国の言葉か!」
なんだか俺、鬼殺隊のバフ要員とかになりそう…。あ、でも今度隊士試験があるから、それに加えて普通の隊士としての任務もあるのか…え、この世界に来て早一年弱なんだが…。
◆◆◆
「結局、お前には炎の呼吸…そもそも波紋の呼吸以外の呼吸に対しての適性がまるでなかったな…刀の才能もなくて、波紋の呼吸以外の才能もないお前を隊士試験に向かわせるのは、普通なら反対する所だが…お前には"アレ"があるからな…きっと大丈夫だろう」
「お世話になりました、行ってきます!…と言うか槇寿郎さん、俺が受かること前提でお館様に話通してましたよね?俺が死んだらどうするんですか…」
「あ?大丈夫だろう、お前が死ぬなら今の隊士の半分は受かってねーよ」
いや、本当に大丈夫か?
あ、本当に大丈夫だったわ…この流れで本当に大丈夫なことあるんだ…。片っ端から鬼を狩って行ったけど、"手鬼"らしき鬼が見当たらなかったな…俺の後にここに来るのか、それとも隠れていたのか…。
「ワシは水柱の鱗滝左近次だ、今日はよろしく頼むぞ」
「はい!よろしくお願いします!」
…どうして初っ端から水柱と同じ任務なんですかね?偶然?まっさかー。まぁでも生の鱗滝さん見られてよかった。
「煉獄から聞いている。刀が不得意らしいが、あまり無理はするなよ」
「ええ、まぁ、使えない訳ではないんですが、どうも才能が無くて…」
「ふむ…煉獄からは危なくなるまで手を出すなとも聞いていたが、本当に大丈夫なのだな?」
そんなことも言ってたのかよ…あの人スパルタ過ぎんだろ…。
「大丈夫です!」
よっしゃ、やったるからなー。
◆◆◆
どうして下弦落ちの鬼が初任務なんだよ!攻撃が激しい、避けるのが精一杯だッ!…と言うか、この任務斡旋したの絶対槇寿郎さんだろ!
「ほれほれ、鬼狩り〜そんな程度か〜?俺を殺すのだろ?ほら、頑張れ頑張れ」
このやろう…メスガキみたいに煽りやがって…。しかしこちらも手が出しづらいのは本当だ
あの鬼の血鬼術、手術に使うメスのような刃物を手から無数に投擲してくるものらしい、場所が躱しやすい林でなければ危なかった。
うおっ!足元の木の根に足を取られて体勢を崩してしまった………。
「お前は稀血だからなぁ〜、お前を喰らえばまた下弦に返り咲けるはずだぁ〜、死ねよや〜」
ヤバい…やられる!…と言うことはないんだよね!相手の鬼が大振りで刃物を投げようとしているこの瞬間を待ってたんだよ!
腰につけていた竹の入れ物の水筒を取り出し、水筒ごと両手を合わせ鬼に狙いを定める。
「コォォォォ…波紋の呼吸、
植物は波紋を通しやすく、水に至っては水中でなければ霧散することもなく、波紋の通りもいい。そしてその波紋エネルギーを使い、水筒の中の水を加圧する。
俺が姿勢を崩していると思っている鬼の攻撃は、大振り故に速度はあるがコースは予想ができるので、頭を少し横に逸らせば簡単に直撃コースから外れ、頬を掠めて攻撃は通り過ぎる。
「穿血…」
加圧した水は竹の水筒を突き破り一直線で鬼に向かい、首をはねる。
その水の切れ味はダイヤモンドの加工にも使われ、人為的に作り出した水のレーザーであり、例え鬼であろうと普通の生物が知覚し…避けられるような速度ではない…。
お疲れ様でした。
赤血操術モドキなので、後はできたとしても赤鱗躍動みたいな体内操作ですかね…。まぁスライムみたいな物が大正時代にあれば、多分刀みたいなものも作れそうではあるけど…多分時代的にないんじゃないかな………。