楽しく読んで頂ければ幸いです。
※漢字スキルがクソです。ご了承ください。
自分の部屋に戻り私は今日の準備をするため、まだ買ったばかりのランドセルに手を伸ばす。
買ったばかりというだけあってまだ汚れ一つなく形も真四角で硬い。
そんな新品のランドセルを目の前までもって来ると私は少しの間、準備のことを忘れてそれに見入ってしまった。
「………。」
不安なのか、ただボーッとして何も考えていなかっただけなのか私はピカピカのランドセルに微かに写った私自身の顔を凝視した後、準備を始めた。
準備といっても今日持って行くものは略何も無いようだ。
持ち物が書いてあるプリントは『入学楽しみに待ってます!!』やら『友達100人できるかな?』などといったコメントが書いてあるスペースで7割、8割が埋められていた。
「友達100人って…。」
バカにしているとしか思えない…第一、学年全体の人数が30そこらだというのに100人何て…学校中の人達と仲良くなれということだろうか?
心の中でツッコミながら手短に準備を終えると私は丁度私の胴体と同じ大きさ位のほとんど何も入っていないランドセルを両手いっぱいに抱えた。
「忘れ物は…入学式だし許してくれるかな。」
そう呟きながらあの黒っぽくてゴワゴワした服がある一階に行くためこの部屋から出た。
あればかりは誰かに手伝って貰わないと、一人では着れない。
今日三度目の階段をゆっくりと下る。
前に抱えたランドセルが邪魔でよく足下が見えないためだ。
苦労して階段を下りきると私はそのままリビングへと入った。
「できたよー。」
ランドセルを置きする事を終えてテレビを見ているお母さんに向かって言う。
「あ、できた?じゃあ、こっち来て。」
お母さんに言われるままあの服がある所まで行きそのまま腕などをとうしていく。
…やはりゴワゴワしていて動きずらい。
私は両手を上下左右に大きく動かす。
「まぁ、しょうがないか。」
そう、こんな服これから始まる式が終わってしまえばもう着ることは無いのだ。考えて方によっては人生で一回しか着ない服を着れるのだからラッキーなのかもしれない。
「一回しか着ない何て…もったいないな…。」
鏡に写った少し冴えない顔の私を見ていると無意識の内に口からそんな言葉が盛れてきた。
「早くー!!もう行くよー?」
玄関の方からまた、あの頭の中に大きく響く高々とした声が聞こえてきた。
「はーい!!」
遂に小学生への第一歩目…。
私は大きく深呼吸をした…分けでもなく、何時も通りゆっくりと玄関へと向かった。
学校内は手を繋いだ親子やら写真をとる親子やらでかなり混んでいた。
キャーキャーと騒ぐガキの声が朝からもう既に弱りきっている私の頭の中に更なるダメージをあたえていく。
「うっさい…なぁ…。」
思わず耳を塞ぎながらそう呟いてしまう。
それだけガチで煩いのだ。
「ちょっと行ってくるから、個々で待っててね。」
お母さんはそれだけ言うと受付のような所に歩いていった。
ああ、もう早く帰りたい…。
今一番叶えて欲しい願い事は何かと聞かれれば迷いなくこれを選ぶだろう。それだけ嫌なのだ。
私は耳を塞いだまま辺りを見回した。
何故かと聞かれれば…何故だろう?気を紛らわすためかな。
そんな何の考えもなくした行動だった。
周りのほとんどの親子が笑顔で楽しそうに、手を繋いでいる中、一人だけ…。
一人だけ…下を向き、何も考えていないような、まるで死んでいるような目で、その少女は立っていた。
ここまで読んで頂きありがとうございます。
今回で一端過去の話は一区切りということになります。
次回からも楽しく書いていくのでよろしくお願いいたします。