百話
ミドガル王国で二年に一度、夏に開催される国内外の魔剣士を集めての武闘大会である『ブシン祭』でシドは優勝し、更にはブシン祭初代優勝者であるベアトリクスにも勝利した事でシドは『超越武神』の異名を与えられた。
また、ベアトリクスを徒手空拳による格闘術で倒した事で『格闘術』を追求し始める者、流派が生まれたりした。
色々とミドガル王国に影響を与えながらも魔剣士学園の夏休みが終わるまでシドは愛するクレアにローズとアイリスにアレクシア達、更には学術都市ラワガスに留学しているシェリーの元を訪れて逢瀬をし、愛と快楽を交わして満たし合ったのだった。
こうして二学期の始業式前日にシドにクレアとローズ、アレクシアは魔剣士学園の敷地内にある寮の部屋にそれぞれ移動し、二学期に向けた準備をした。
二学期の始業式――シドは自分の部屋で起きると身支度を整え、支給された剣を納めた剣を佩く。
「シド、おはよう」
ノックと共にクレアが挨拶をしてきた。
「ああ、おはよう姉さん。ローズ、アレクシア」
シドは扉を開けて部屋の前にいたクレアにローズ、アレクシアへ挨拶をする。
「じゃあ、食堂へ行きましょう」
「ああ」
こうしてシド達は朝食を食べるために食堂へと向かった。
すると……。
『女神の試練突破とブシン祭の優勝おめでとう、シド・カゲノーさん』
食堂にいた生徒に料理を作った者達、皆がシドが聖地リンドブルムで行われた『女神の試練』を突破したという功績に『ブシン祭』で優勝した事を讃えたのであった。
「皆、ありがとう」
シドは笑みを浮かべて皆からの言葉に礼を言う。
「改めて『ブシン祭』優勝おめでとうございますシドさん……数々の勝負は拝見させてもらいましたが、絶技の数々には驚かされましたわ。それに『武神』ベアトリクス様に徒手空拳で勝った事にも」
シドのクラスメイトであるクリスティーナがシド達に近づいて直接、賞賛の言葉を送った。
「ありがとう、クリスティーナ。思う存分、日々の鍛錬の成果を発揮できて『ブシン祭』には俺も満足している」
「本当に良かったです……よろしければパーティに招きたいのですが、どうですか? 色々とシドさんの技について詳しく聞いたりしたいですし」
「喜んで行かせてもらいますよ」
貴族としての付き合いとして先に公爵家であるクリスティーナからパーティにシドは誘われ、礼儀として応じたのであった。
こうして、朝食を済ませて始業式が行われる魔剣士学園に向かったのだが……。
「はははは、シド様のお陰で賭けで大もうけしたぜぇぇっ!!」
「やりましたね、ヒョロ君」
凄くご機嫌なヒョロとジャガがいた。ヒョロは『ブシン祭』における賭博でシドに全部賭けていた。そうして、大儲けを果たしたのである。
「(今はご機嫌にさせてやるか)」
シドはヒョロとジャガを今は調子に乗らせつつ、後で制裁をする事で地獄に落とす事に決めたのであった……。