『赤き月』が君臨しようとする事で吸血鬼の始祖たる『血の女王』が目覚めようとしていた。
そんな『血の女王』と眷属たる吸血鬼にグールの軍勢を滅ぼすべく、魔剣士協会の求めに応じた魔剣士に無法都市で『紅の塔』とは今まで拮抗状態であり、吸血鬼が暴れるのを抑えていた『黒の塔』の者達が協力して『紅の塔』を攻める。
そうして魔剣士達のリーダーとなっているシドとクレアに『黒の塔』の主であるジャガノートはそれぞれの仲間に後を任せながら、先行して『血の女王』を討伐しに行く。
そんな中で最古の時代から吸血鬼を狩っていたという最古のヴァンパイアハンターである女性、メアリーに出会った。
彼女はこういう時に備えて『紅の塔』に侵入路を掘っていたとの事だった。結果的にシド達はメアリーのための陽動になったようだ。
しかして、シドは『シャドウ・ガーディアン』の調査能力もあってメアリーの正体を知っていた。
彼女の正体は吸血鬼であり、『血の女王』であるエリザベートの配下だったのだ。しかもその実力においてもエリザベートの次に強かった。
そんなエリザベートとメアリーはなんと、吸血鬼でありながらも人の血を吸わなかった。長い間血を吸わない事で太陽に適応し、人間と共存する道を歩む事が出来るようになったのでそうしようとした。
だが、『赤き月』の日にメアリーに次ぐ実力であったエリザベートの配下であったクリムゾンがエリザベートに血を与える事で暴走させながら反旗を翻した。そんな中でもエリザベートは自殺したが、急所を僅かに外して仮死状態になってしまった。
それをメアリーは守っていたが、クリムゾンに奪われたのである。
そうして、クリムゾンはエリザベートを復活させる算段を立てながら、『紅の塔』の主になって吸血鬼を率いているのだ。
ともかく、シドはそんなメアリーを受け入れつつ、共に『紅の塔』の頂上のへと向かい……。
「ようこそ、『血の女王』の城へ……」
メアリーより短い赤髪で魔性の美を有する青年な姿の吸血鬼であるクリムゾンが告げる。
「その割には『血の女王』はいないようだ……悪いが、『赤き月』は俺が効果を封じている。贄も用意できないなら、復活も無理だ」
「いいや、出来るさ……ある人間が良い物を持っていたからなぁ」
クリムゾンはそうして、エリザベートの心臓を出しながらそれに『ディアボロスの雫』をかけるとエリザベートの心臓が鼓動し……。
「エリザベート様、我が身を持って復活してください。吸血鬼に栄光あれぇぇぇぇっ!!」
エリザベートの心臓を持ちながら、それを自分の胸にぶち込んだ。
「ウオオオオオオッ!!」
そして、クリムゾンの体内から大量の血液が飛び出てそれが、クリムゾンの身体を包み込みながら変異していき……。
「……」
異形の生体鎧を纏った鮮血の長髪に紅瞳、容姿端麗な少女の姿をした吸血鬼の始祖であるエリザベートが復活を遂げたのであった……。