強さを窮めたくて   作:自堕落無力

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二十二話

 

 『シャドウ・ガーディアン』の一番の敵はこの世界の裏側で暗躍しており、その権威に力も強大な『ディアボロス教団』である。

 

 そんな『ディアボロス教団』の末端の活動拠点から〈悪魔憑き〉として処分されようとしていた者を救出し、その結果、『シャドウ・ガーディアン』に頼りになる新人が加入した。

 

 元は『剣の国』と呼ばれている程に強大な魔剣士を多数有していて、ミドガル王国にも匹敵する戦力を有している『ベガルタ帝国』の高位軍人であったダークエルフの女性だ。

 

 本名はジナイーダであり、『シャドウ・ガーディアン』内でのコードネームとしてはラムダ。

 

 彼女は〈悪魔憑き〉としての異変を来たしてしまった事で『ディアボロス教団』に実験材料にされようとするところだったのだ。

 

 そうして……。

 

「さあ、来い」

 

 シドはラムダに対して彼女の状態――魔力の暴走が抑えられた事で今までより、激しく強い魔力を練られるようになったそれを彼女に実感させながら、慣れさすための調整を担当する。

 

「はっ!!」

 

 ラムダはそう言うとシドへと魔力を練り上げながら超速の速さで向かって行った。

 

 そうして凄絶にして荒々しい剣嵐がシドを襲った。

 

「これがベガルタの剣技か」

 

 シドは言いながら、十分に標的を肉片が残らぬほどに切り刻む威力を有するラムダの剣嵐を手に持つ剣を軽く動かすだけで受け流し弾き逸らし、あるいは微細に体を動かす事で回避する。

 

 

 

「っ……やはり、凄い」

 

 ラムダは最初こそあった魔力を練り上げた際のムラを抑えながら、剣嵐を制御し流麗なものへと整えていく。軍人であるがゆえに彼女には幾多もの実戦経験と勘があるため、戦闘に対する適応力が高いのである。

 

 そうして、自身の今の戦闘能力と技術に適応していき、自身の状態を最適化するラムダの剣技を全てシドは軽く捌いてしまっていた。

 

「はああっ!!」

 

「しっ!!」

 

 ラムダは全力の剣撃を放ったがシドが剣閃を振るえば、ラムダの剣撃は切断され、彼女が持っていた剣も切断されたのであった。

 

 

 

「お見事です、シド様……参りました」

 

「だがラムダも中々だったぞ。慣れるのも早かったしな」

 

「光栄です」

 

 そうしてラムダの調整が終わると彼女にスライムによる武装を与える。彼女はスライムに対する扱いも早々と習得し、使いこなせるようになっていた。

 

 そして、ラムダは戦闘に関する能力だけでなく……。

 

 

 

 

「シド様、此処は……」

 

 ラムダは高位軍人であるがゆえに諜報員としても任務に励んでおり、その経験から国々の内情に詳しく、教官としても優秀、軍事における顧問として具体的な意見が出せるなど大いにシドの助けになったのである。

 

「お前が仲間になってくれて良かったよ、ジナイーダ」

 

「ん、ふ……こ、光栄です……シド様……ふぁ……」

 

「これからもよろしくな」

 

「っ、はい」

 

 ラムダは仕事に対する褒美としてシドの寵愛を受ける事を望んだのでシドは彼女の本名を愛おしく呼びながら、愛と快楽で満たせるよう交流したのであった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 シドは近々、ミドガル王国の領土内のとある場所で開催される大規模な大会に出るため、激しい鍛錬を積もうとし、毒の霧が漂っている危険な場所、『深淵の森』という場所へと向かった。

 

「へぇ……はああっ!!」

 

 『深淵の森』内に踏み入れば強大な存在の気配を僅かだが感じた。なので誘うべく、魔力を噴出する事で空間を振動させながら霧を吹っ飛ばし……。

 

 

 

 

 

「まさか、これ程までに強大な力を持つ人間が現れようとは……」

 

 上半身は白い鱗で覆われた龍であり、背には四枚の大きな翼、下半身は蛇のようになっている荘厳にして神秘的、強大な存在力を有する龍がシドの前に姿を現した。

 

「龍がこの世界にいたのか、最高だな」

 

 シドは強大な存在がいた事で好戦的な笑みを浮かべたのであった……。

 

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