強さを窮めたくて   作:自堕落無力

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三十話

 

 ベガルタ帝国は『七武剣』を務めたカレンがいなくなった事でその後任にアンネローゼを選んだ。

 

 そしてあくまでも形式として与えられたカレンに関する調査をアンネローゼは性格もあって真面目にこなしていた。真相を知られれば拙い事になるのでセルゲイは最初、警告程度に刺客を放ったりして最初はアンネローゼを牽制した。

 

 だが、アンネローゼは迎撃しつつ、任務に励んでいく。アンネローゼの立場的にも重要で『七武剣』になったばかりであるため、注目度も高い事からセルゲイは表立って本格的に動けないのでいたずらに私兵を失うばかりだったがとうとう、完全に抹殺しようと秘密裏に動かせる戦力の最大限を使った。

 

 しかし、それは介入したシドによって返り討ちとされそのまま、シドはアンネローゼを自分たちの元へと連れていき……。

 

「以上が真実だ」

 

 『悪魔憑き』の真相や『ディアボロス教団』の暗躍にカレンに関する真実等々、全てをシドはアンネローゼに教えた。無論、カレン本人にも会わせている。

 

 彼女が『正義』を持って動ける魔剣士であるからだ。無論、実力にも期待できるからというのもある。シドは彼女を仲間にする事に決めたのだ。

 

 

 

 

「……そんな事になっていたなんて」

 

 アンネローゼはシドやカレンから話を聞くと驚きに満ちた表情を浮かべ、そうして考える。

 

「どうか、俺達の仲間になって欲しい。アンネローゼ」

 

「私からもよろしく頼む」

 

「……ええ、この世界に巨悪が存在しているという事を知った以上、戦わない理由なんて無いわ。仲間として戦わせて」

 

「ありがとう、アンネローゼ」

 

 シドとカレン二人との握手にアンネローゼは応じ、彼女はこうして『シャドウガーディアン』の仲間になったのであった。

 

 そうして、セルゲイ討伐にシドも加わり動き出している『シャドウガーディアン』はベガルタ帝都郊外において教団のアジトだろう施設を見つけた。

 

 アーティファクトの輸送に使われる中身の魔力を保持する特別製な箱を各地から結集してアジトに運んでいるのを見つけ、泳がせる事で施設に案内させた形だ。

 

 必要とあれば運んでいる物資を確保するため、なにより『ディアボロス教団』の戦力を徹底的に削るためである。

 

 そうして、シドはアンネローゼにカレンとオリガ、フミカにエレナ達と共にベガルタ帝都郊外のアジトに夜中、襲撃を仕掛け……。

 

 

 

 

「まさか、スライムがこんなに便利だったなんてね」

 

「だろう、気に入ってもらえたなら何よりだ」

 

 施設内の教団の構成員に対しスライムを変化させた剣による剣舞を繰り出し、切り伏せていくアンネローゼは纏っているスライム性のボディースーツの性能も含めて満足げに言い、シドも同じく構成員を切り伏せつつアンネローゼへ言葉をかけた。

 

「ん、この反応は……」

 

 魔力感知をしているシドは妙な魔力を感知した事で急いでその場へと向かい……。

 

 

 

「ふざけやがって」

 

「こ、これが『ディアボロス教団』の……」

 

「こ、こんな……」

 

「なんて事を……」

 

「ゆ、許せない……」

 

「どこまで外道なの……」

 

 『ディアボロス教団』が管理していた六つの箱の元に辿り着いたシドは中身を確認すると〈悪魔憑き〉としての症状が出始めている赤子だった。

 

 実験体として利用しようとしていた『ディアボロス教団』のに対し、シドは怒りを抱き、アンネローゼやカレンにオリガは絶句、フミカにエレナも怒りを抱いていく。

 

 ともかく、シドは治療しつつ自分たちで保護する事にしつつ……。

 

 

 

「死ねよ、外道ども」

 

『うぎゃああああっ!?』

 

 シドはスライムの特性を最大限に発揮し、幾多もの刃上の触手に変化させたうえで操り、この施設内の『ディアボロス教団』の全員を死体すら残らない程に斬閃の嵐を繰り出し、葬ったのであった。

 

 

 

 

「シド、改めて誓うわ。私は『ディアボロス教団』と戦う。外道を許す事は出来ないもの……」

 

「ああ、よろしく頼む」

 

『ディアボロス教団』の悪行を初めて知ったアンネローゼはシドに改めて『ディアボロス教団』と戦い、倒す事を誓ったのであった……。

 

 

 

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