強さを窮めたくて   作:自堕落無力

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四十六話

 

 ミドガル王国王都には他の商会と圧倒的な差をつけて繁盛している大規模な商会が存在する。

 

 その名こそ『ミツゴシ商会』だ。

 

 扱う商品は様々でチョコやココア、珈琲に化粧品に石鹸、服やアクセサリーや靴に下着など多くの日用品や嗜好品を扱っているが他の商業においても多方面で手を出しており、マグロをパンズで挟んだ『まぐろなるど』もあれば、牛肉や肉をパンズで挟んだ『まぐろなるど』の兄弟店である『バーガーピア』と言ったファストフード店、ホテルやレストランに不動産と本当に多方面に商業に手を出しているのだ。

 

 

 

 更には他の『商会』が築いている『商会連合』にも加わっていて技術提供などもしており、それもあって商会においてはトップの座に上りつつあるのである。

 

 そんな『ミツゴシ商会』の内部、従業員用の扉を抜けて廊下を進んだ先には豪華な階段があり、それを上るとレッドカーペットの広く明るい廊下が続き、突き当りには優美な彫刻の施された光り輝く巨大な扉があった。

 

 

 

「お待ちしておりんした、シド様」

 

「どうぞ、こちらへ主様」

 

 その扉の前には成長した事で言葉使いを変えたユキメとアイムがおり、シドへと話しかける。

 

 今日は『シャドウ・ガーディアン』としてユキメ達と話が出来るようにした特別な部屋が出来たと魔剣士学園、学園寮に潜入している連絡員から話があったので訪れたのである。

 

 そうして、部屋の中に入ると……。

 

 

 

 

「……随分と金かけたな」

 

「当然でありんす、シドはんのための部屋でありんすゆえ」

 

「主様のための部屋ですから……」

 

 シドは巨大なホールのような空間、ギリシャ神殿のような円柱が並び、大理席の床、奥へと続くレッドカーペット、その際奥には巨大な玉座があった。

 

 そして……。

 

 

 

 

「うわぁぁい、ボスなのですー!!」

 

「あ、こらバカ犬ー!!」

 

 シドの元へとサラが凄い勢いで飛び出し、抱き着いていき、リリムが止めるのが間に合わなかった事を恥じながらもサラを叱った。

 

「よう、久しぶりだなサラ……任務は終えて帰ってきたところだったか」

 

「えへへ、そうなのです。デルタは狩りを済ませてきたのです」

 

「そうか、流石だな」

 

 シドはサラを受け止め、抱き上げるようにしながら頭を後ろから撫でていく。

 

「すみません、主……急にバカ犬が帰ってきて……」

 

「うー、サラは馬鹿じゃないのですー」

 

「ああ、そうだな。サラは馬鹿じゃ無く偉い子だ……顔出してなかったから、寂しかったんだろ。悪かったな」

 

「こうして会えたから良いのですー」

 

 苦笑しながら、サラを甘やかし満足気な様子を見せたので降ろしてやり……。

 

 

 

「リリムも久しぶりだな」

 

「はい、主……会えて嬉しいです」

 

 リリムに近づき、頭を撫でれば嬉し気な様子を見せる。

 

「シドに会えて嬉しいのは私達もよ」

 

「毎日、学生生活に婚約者である王女様たちとの生活お疲れ様です、主様」

 

「お疲れ様、マスター」

 

 そうして、レイにフミカ、マイも現れた。エレナは演奏の仕事があるので残念ながら今日はいなかったが……。

 

「俺も皆に会えて嬉しいよ……さて、それじゃあ話をするとしようか……世界を救うための話をな」

 

『はい、シャドウ様』

 

 玉座に王者の如く座ればユキメ達幹部や団員にいたるまでシドの前に跪いてそう言うのであった……。

 

 

 

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