最近は気温が日々、高くなってきている上に日が昇る時間帯は早くなり、逆に火が沈む時間帯は遅くなっているという変化が起きてきた。
つまり、『夏』の季節が近づいてきている。シド・カゲノーとなっている人物にとってはこの世界は『異世界』だが季節の概念はあるし、何なら自分が生きていた世界と四季も年月も戸惑うような変化は無く、なんなら同じであった。
そうして、もうそろそろこのミドガル王国王都にて『夏』の季節、二年に一度、開催される『ブシン祭』に向けての選抜大会が行われようとしている。
それに伴ってとある学生のとある行事が終わろうとしていた。
「姉さん、騎士団の体験入団お疲れ様……」
「ありがとう、シド……それとこんな良いところで祝ってくれるなんて私は幸せ者だわ」
ミドガル王国王都にある『ミツゴシ商会』提携の高級レストランにドレスコードに合った服装のシドとクレアがいた。
クレア・カゲノーによる王国の騎士団としての体験入団が終わったのである。
アイリスからは早く、自分の騎士団に配属される日を楽しみにしているというありがたい言葉まで贈られている。
そんなクレアにシドは弟として労うため、高級レストランでの食事に誘った。
勿論、代金はシド持ちである。
そして、シドがクレアにワインを入れたグラスを差し出せば、クレアもそれに応じ乾杯をした。
ワインを口にした後、労いの言葉をかけたシドに対し、幸せそうにクレアは言う。
「姉さんは栄誉ある事をやり遂げたんだから、それに報いるのは当たり前だろ。弟として誇りに思うし、カゲノー家にとっても誇りだよ」
「私だって姉としてシドの事をいつも誇りに思っているわよ。それに貴方もカゲノー家にとっても誇りよ」
シドの言葉にクレアは苦笑を浮かべながら、返答した。
「じゃあ、互いに誇らしいカゲノー家の姉弟って事で……これからも励んでいこう」
「ふふ、そうね」
そうして、美味しい料理に飲み物を味わいながら姉弟としての何気なくも楽しい時間を二人は過ごし……。
「んちゅ、ふ……シド……今日はいっぱい、して……」
「勿論、最初からそのつもりだ……俺の愛で姉さんを満たすよ」
「ええ、そうしてちょうだい……それが私の一番の幸せなんだから……シド、愛してるわ」
「俺もだ、姉さん」
食事を終えて高級レストランから出た二人は学生寮ではなく、シドが王都に用意している別荘へ行き、シドとクレアは互いに相手に対しての愛を、心身の繋がりを求め合うため、交流をしていく事で互いを満たし合うのであった……。