強さを窮めたくて   作:自堕落無力

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七十三話

 

 シドは『聖地リンドブルム』にて『ディアボロス教団』が『聖域』と呼ぶ実質的にはディアボロスの研究所より、ディアボロスの左腕の拘束を解き、そして強大な力を手に入れるために自分の体内に吸収した。

 

 そして勿論、アーティファクトとしても優れる聖剣もそのまま確保している。これこそ目的の重要な物だったのだ。

 

 そうして聖域からネルソンと共に外へと出ると待機していた『シャドウ・ガーディアン』の者に渡し、自分の体内に融合しているスライムの一部を切り離しながら出してそれをネルソンの姿に変化させる。

 

 

 

 

「さてと……起きろ」

 

 そうして、シドはスライムをネルソンとしたものと一緒に『女神の試練』の会場へと戻り、ネルソンとしたものを来賓席へと置いて激しい魔力の光粒を場内へと放ち、拡散させた。

 

 

 これにより、皆が起床し始める。シドも起床した振りをする。

 

 

 

「皆様、すみません。どうやら聖域が少々、荒れていたようです。今、鎮めたのでご安心ください」

 

 ネルソンだったものを操り、そう喋らせた。

 

 

 

「今回はシド・カゲノー公爵に対する試練でとんでもない数、記憶が召喚された影響のようです。流石は話題の魔剣士ですね」

 

 次にウィクトーリアがそう言葉をつづけた。

 

 ともかく、女神の試練は終わりであると皆を帰らせていき……。

 

 

 

「シド・カゲノー様……大変素晴らしい戦いをありがとうございました」

 

 そうして来賓席を訪れたシドに対しウィクトーリアが女神の試練をクリアしたメダルをネルソンから受け取ったという態で自らの手で渡した。

 

 

 

「こちらこそ、ありがとうございます聖女様……」

 

 ウィクトーリアとはそんな話をしつつ……。

 

 

 

「シド君、本当に貴方の強さは常に私達の予測を超えますね」

 

「とんでもなく強い英雄達を複数も出して、鮮やかに勝つなんて流石ね」

 

「予想していたのに驚かされちゃったわ。義兄様」

 

「今回も素晴らしい戦いでした、シド君」

 

 アイリスにクレア、アレクシアにローズ達もシドを賞賛していく。

 

 

 

「お気に召したなら、なによりだ……さて、ゆっくりしたいし宿に戻ろう」

 

 シドは微笑みながら言い、そうして会場から宿を取っている高級ホテルに戻るとアイリスにクレア、アレクシアにローズ達と寄り添い合って眠りについた。

 

 そして朝日が昇り、昼近い時間帯になると皆でミドガル王国へと帰還を始めるのであった。無論、『ブシン祭』に向けた準備をするためである。

 

 そんな中で……。

 

 

 

 

「お前達、良くやってくれた。そして更に俺達は強くなった。紹介しよう、アウロラだ」

 

「皆、よろしく」

 

 乗っ取った『聖地リンドブルム』の聖教会内でシドは目の前にいる『シャドウ・ガーディアン』の者達へと言いながら、体内に融合しているスライムを切り離すとそれには『ディアボロスの左腕』を通じてアウロラの意識が入っており、そうしてアウロラの姿に変化し、皆へと笑みを浮かべて挨拶するのであった……。

 

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