強さを窮めたくて   作:自堕落無力

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七話

 

 

 シド・カゲノーは日々、魔力によって戦闘に適した肉体改造を続けており、更には圧縮した魔力の解放は爆発的な勢いを有する特性を活かし、常に体内で魔力の圧縮と解放をし、爆発的な勢いの魔力を身体に巡らせ、馴染ませる事で高出力の魔力の生成とその魔力に身体を馴染ませている。

 

 当然、そうした魔力で肉体強化を行なえば超絶的な身体能力を手に出来る。普段の改造も含めて彼の魔力強化含めた疾走は音速を超えているのだ。

 

 無論、走行中は風圧が襲い掛かるが、それは体をスライムで覆い、液状にしておけば風圧を受け流す事が出来るので幾らでも速度を上げる事が出来る。

 

 また、自分の魔力を放出し留める事で周囲の魔力を自分の魔力へと染め上げ、支配をする事で気流を生み出す。操る事が出来る。そうして飛行する事が出来、同じように纏うスライムを液状にして風圧を防ぎ、あるいは背中にスライムの翼を作る事で滑空も可能。

 

 つまり高速飛行も可能である。

 

 そんなシドの超高等魔力制御術とスライム操作が戦闘において発揮されればどうなるか……。

 

 

 

『うぐああああああっ!!』

 

 

 戦乱が起こっている獣人の国においてシドは争っている獣人の部族のそれに介入してもろとも制圧や攻め滅ぼされようとしている部族の救助や庇護をする事で着実に戦乱の世を終わらせにかかっている。

 

 そして、戦う際には格闘技や剣技など実戦経験を積んでの強さの探求をしているが今回、魔力制御とスライム操作による経験を積んでいた。

 

 獅子の兜に全身鎧の形態に擬態させているスライムより、各所から触手状に伸ばしつつ、先端は刃や槍状、あるいは塊にしてさらに操作して獣人たちを切り裂き、貫き、殴りつける。

 

 更に棘状や鏃にした一部を切り離しながらの射出、砲塔状にしてそこに魔力を凝縮し、放出する事による砲撃などもする。

 

「(……思ったより、スライムは便利すぎるな)」

 

 改めてスライムを武器や防具として使う事の万能性にシドは驚愕したりしつつ、性能には満足していた。

 

『う、うぁぁぁ……こ、降参だ』

 

 獣人たちからすれば魔法のような事をするシドに獣人たちは戦意を失い、降伏する。

 

 着々と獣人たちによる戦乱を終わらせにかかっていくのである。

 

 

「本当、こうしていると鬼神の如く暴れ回っている人と同じとは思えないですね」

 

「ふおぅ……」

 

 そして、ユキメ達の元へ戻れば夜、ユキメに膝枕されつつ彼女の美しももふもふな尻尾に包まれて睡眠に入る。それが寝るときの日課になっていた。

 

 それにユキメは幸福を感じながら、シドの少年としての可愛らしい顔を弄りつつ愛でていくのであった……。

 

 

 

 

 

 

 

 当然、シドの武勇と快進撃は獣人の部族へ広まり続けており、シドは『戦獅子』と呼ばれるようになっていた……。

 

「お前が『戦獅子』か?」

 

 そして、着々と部族を統合しているシド達の元へ大部族の一つで犬族が押し寄せ、屈強な肉体で黒い毛並みの犬族の男であり、長が単身、現れたシドに問いかける。

 

「そうだ、やるのか?」

 

「ああ、お前は強い……だからこそお前を倒す」

 

「良いだろう、来い」

 

 シドは挑戦を叩きつけた者へ手招きをし……。

 

「ぐるああああっ!!」

 

 全力で疾走する犬族の長。

 

「ふっ!!」

 

「ぐぅぉぉぉ……」

 

 しかし、カウンターとして放ったシドの拳撃が突き刺さった事で長は血反吐を吐きながら倒れ伏す。

 

 

「まだやるか?」

 

『……いや、こ、降伏する』

 

 そうして犬の獣人による大部族をシドは従えるようになった。

 

 

 

「君は俺と同い年だね、僕の名前はシド・カゲノー。君は?」

 

 犬族の長は百人ほど子供を産んでおり、戦力として引き連れてきた者の中に一人、シドと同い年くらいの見た目の少女がいた。

 

「サラの名前はサラなのです。よろしくなのです、ボス」

 

「俺の事はシドで良いよ。よろしく、サラ」

 

「えへへ、よろしくなのです。シド」

 

 シドはサラと名乗った少女の頭を撫でると心地良さそうにサラはそれを受け入れる。

 

「ん、ちょっとじっとしてろ……」

 

「し、シド?」

 

 シドはサラの魔力に淀みがあるのを感知しながら、首元に黒い痣が浮かんでいるのを発見した事でそこに触れる

 

 サラより酷い痣が浮かんでいて魔力が乱れている者にもシドは自分の領地での修行などで出会った事があり、それに対する治癒も経験していた。

 

 触れた個所から魔力を流し、淀みであり乱れを整え正常なものへと修復にかかる。そして……。

 

「これで良し、病気になりそうだったから治したぞ」

 

「はわっ。そうだったのです!?」

 

「ああ、でももうこれで大丈夫だ」

 

「ありがとうなのです、シド!!」

 

「ああ、どういたしまして」

 

 サラはシドに感謝のあまり、勢い良く抱き着きシドはそれを受け入れてやるのだった……。

 

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