ミドガル王国王都において今の夏の時期は二年に一度、国外の魔剣士たちを集めて行う武闘大会にして『ブシン祭』が開催される。
そして今年はその『ブシン祭』の開催年であり、来週から予選が開始されるために闘技場の受付へと腕に自信がある魔剣士たちが集まっていた。
無論、この『ブシン祭』にはシドも参加するが、彼は魔剣士学園の選抜大会に優勝していて学園枠での参加権を手にしている。
これにより、予選を行う事無く本戦に参加できるのだ。よって、現在は本戦に向けて時間を鍛錬に捧げていた。
今の鍛錬中のシドはマイが開発した複数の訓練用のアーティファクトをつけていた。
身体に重量と動きの制限をするギブスのようなそれをつけ、魔力を常に吸収する腕輪や足輪、呼吸の制限をするマスクなどかなりきつい制限をシドは自分に課していた。
そして、手に持っているは木剣で今いる場所はミツゴシ商会の地下に設けられたトレーニング用施設で手合わせをするための部屋にいる。
「はあっ!!」
そんなシドへと容赦なく、スライムソードにスライムスーツを装備した『シャドウ・ガーディアン』の者達が向かっていく。筆頭はレイであり、彼女はアウロラによって伝授された『霧化』を瞬間的に使う事で間合いの攪乱をも行っていた。
「ふっ!!」
そして、同じくアウロラから伝授された『霧化』を使って瞬間移動の如く、間合いをフミカは詰める。
「いきますよっ!!」
そして、エレナは霧化を使いながら消えると周囲に刃を展開して待機させてみせた。
「私もっ!!」
リリムも霧化で姿を消しながら、周囲に刃を展開していく。
「がううっ!!」
サラは霧化は苦手でその分、血のコントロールを本能的に駆使して身体能力を上げながら、魔力を溜めていく。
「本当、皆強すぎよね。だから、鍛えがいがあるんだけど」
普段より表の顔としてベガルタ帝国を出た後、自らを鍛えている修行の騎士を装っているアンネローゼはシドの命もあって、『ブシン祭』に参加する事となっており、当然、登録も済ませていた。
そして今はスライムスーツとスライムソードを装備しつつ、シドの対戦相手を務める皆と協力するために備える。
「それはそうだな」
「ええ、まったく」
「私達は本当に良い主に出会う事が出来た」
元はアンネローゼと同じベガルタ七武剣の一人であったカレンにベガルタの教導官であったオリガ、同じくベガルタの教導官であったジナイーダも連携するべく備えている。
「来い」
『はああっ!!』
そうしてシドの誘いにより、レイ達は連携しながら超絶的な戦舞を繰り出し、シドはそれに対しやはり超絶的な戦舞を披露する事で力と技による激しい応酬を繰り広げていく。
数秒に数百、数千、数万と止まる事なく剣閃は激突していく。
数分の時間が経過すると……。
「はぁはぁはぁ……皆、ますます強くなっているな」
シドはレイ達を制圧しながら賞賛の言葉を贈ったのであった……。