強さを窮めたくて   作:自堕落無力

85 / 91
八十四話

 

 この世界を裏から支配しているディアボロス教団の幹部である『ナイツ・オブ・ラウンズ』の第九席、モードレッドの意に従って『オリアナ王国』が隠している『黒キ薔薇』を手に入れようとしていた者がいた。

 

 オリアナ王国の侯爵家次男で宰相を務めるドエム・ケツハットだ。

 

 彼は密かに不倫していたオリアナ王国の国王であるラファエロの妻であるレイナに協力させて飲んだ物を傀儡にする薬をラファエロに摂取させ、傀儡としたのだ。

 

 そして更にローズと彼女の婚約者でこの大陸においても超絶的な魔剣士と評判であるシド・カゲノーを我が物にしようとした。

 

 

 

 しかし、そうした目論見全てをシドは討ち破り、ラファエロにローズ達と協力しながら『オリアナ王国』を『ディアボロス教団』の魔の手から守る事を決めたのである。

 

 『オリアナ王国』での問題の一端をシドが解決した後、時間は過ぎていき、そうしてこのミドガル王国王都にていよいよ、『ブシン祭』が開催された。

 

 だが、まだ本番では無いので盛り上がっては無い。

 

 ブシン祭の予選である一回戦と二回戦は闘技場ではなく、王都の外の草原で行われる。

 

 なので観客もいない。三回戦からようやく、闘技場で行われるのだから……。

 

 もっと言えば本番は本戦であるので、観客もそれに備えているのだ。

 

 そして、シドも『ブシン祭』に参加するのは本戦からなのでそれに備えて鍛錬を再開していた。

 

 

 

『はああああっ!!』

 

 

『――――!!』

 

 

 『シャドウ・ガーディアン』の本拠地である『古都 アレクサンドリア』にある闘技場でアウロラにユキメとレイ、フミカとアイムにエレナ、サラとリリムにマイと更には度々、シドが自分の魔力を与えて強化しているサウルヴァと激戦を繰り広げている。

 

 ひたすらに魔力による身体能力強化と剣技に限定して、『シャドウ・ガーディアン』の主力陣に伝説的な存在と戦っていく。

 

 アウロラ達は幾多もの手段を使用し、シドを倒すべく技と駆け引きを応酬していた。

 

 刹那の間に数十、数百、数千、数万……幾多もの人影が地も空も関係なく、縦横無尽に駆けては飛び回り、空間という空間に剣閃による軌跡が刻まれ続け、乱舞していく。

 

 その激突の余波による衝撃波だけで闘技場の床が砕け、地面が、空気が震え続けていった。

 

「っ、はあああっ!!」

 

 そうして、シドが流麗にして華麗とすら呼べる剣閃の舞を繰り出す事で皆との手合わせに勝利をする。

 

「皆、協力ありがとうな……今回も良い修行になったよ」

 

 

『役に立ててなにより』

 

 シドの言葉に彼の役に立てたからこそ、皆は喜び、サウルヴァも喜びの咆哮を上げたのであった……。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。