強さを窮めたくて   作:自堕落無力

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九十五話

 

 シド・カゲノーは今年開催されたミドガル王国において、国内外の魔剣士を集めて行われる武闘大会である『ブシン祭』にて対戦相手であり、ミドガル王国の第一王女であるアイリス・ミドガルを倒して優勝した。

 

 するとシドの強さに闘争心を煽られた事で『ブシン祭』の初代優勝者であり、その事から『武神』の異名を有する剣豪のエルフであるベアトリクスがシドへと試合を求めた。

 

 シドは断る理由も無いので受け入れ、そうしてベアトリクスと戦った。

 

 剣で戦っても良かったが、敢えて自分の本領で戦う事にし、徒手空拳にて戦う事でベアトリクスとの戦いを制し、勝利した。

 

 これにより、今までの『ブシン祭』よりも白熱し、盛り上がりに盛り上がりまくったのであった。無論、シドの武勇とその名も更に広まる。

 

 この世界において『最強の武神』を超えた戦士として、『超越武神』という名を与えられたのである。

 

 更にシドが徒手空拳による格闘技を披露した事でそれを会得しようと格闘技の追求に励む者が増えたりした。

 

 シドが大いにこの世界において影響を及ぼした中で優勝者となったシドはベアトリクスやクレア、ローズと共に城で開催される宴に招待された。

 

 

 

「困った……ドレスなんて持ってない」

 

 ベアトリクスは城に招かれた者としての礼儀であるドレスを持っていない事に困っていた。

 

 そのままの服装で良いとは言われているが、流石に王族の城での宴なので普段着は礼儀を失すると考えているようだ。

 

「なら、『ミツゴシ商会』に頼んで用意させるよ。」

 

「っ、あ、ありがとうシド……重ね重ね世話になってごめん」

 

「ちゃんと借りは返してもらうからな」

 

 シドはベアトリクスを助けるため、声をかけると共に『ミツゴシ商会』へと向かう。

 

「動きやすいドレスを用意してやってくれ」

 

「かしこまりました。シド様」

 

「ふふ、モデルが良いから着せ甲斐がありんすなぁ」

 

 こうして、ベアトリクスのドレスの見立てを会長であるユキメにアイムがする事になり、ユキメは元々、美しいベアトリクスを着飾れると結構、ノリノリであった。

 

 

 

「し、シドはどう思う?」

 

 そうして少しの時間が経過すると動きやすさを重視したデザインのドレスを元に髪飾りなど、色々とお洒落をしたベアトリクスが恥ずかしがりながら、シドに質問をする。

 

「凄く似合っているぞ」

 

「……ありがとう」

 

 シドが笑みを浮かべながら、声をかけるとベアトリクスも笑みを返して礼を言う。

 

 こうして、シドもミツゴシ商会で宴用の衣装に着替えて共にミツゴシ商会による馬車に乗って、ミドガルの王城へと向かうのであった……。

 

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