緑谷出久の龍騎アカデミア   作:ジャック・オー・ワンタン

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続きです!戦闘訓練の前にデク君とゾルダの顔合わせ回(と言ってもデク君のみ)となります。


第14話:仮面ライダーゾルダ

キィィィン……キィィィン……キィィィン

 

真夜中の街中……人気も無く、静寂が支配していたに思われた街に突如、金切り音がけたたましく鳴り響く。しかし、その音は路地を歩く1人の影にしか聞こえていなかった。

 

人影は音を頼りにゆっくり歩を進めると点滅しながらも懸命に街を照らす街灯の下でその姿を顕にした。

 

「ふぅ………」

 

一息吐いた人影……北岡秀一は仮面越しから鋭い瞳を光らせて目の前にいる人型のモンスターと相対する。

 

「ブルルルル……」

 

彼の視線の先にいたモンスターはシマウマの様な姿をしており彼に気付くとまるで身体をバネの様に伸ばして襲いかかろうとした……その時だった。

 

北岡はゾルダに変身すると手馴れた足取りでマグナバイザーから銃弾を発砲し、シマウマ型のモンスター……ゼブラスカル アイアンを返り討ちにする。

 

「ブルルルル!!」

『シュートベント』

「ふん!」

 

そしてキガランチャーを手にし、にトドメを刺そうと狙いを定める。

 

「ブルルルル!?ブルルルル!!!」

「なっ!?しまっ…」

 

しかし、ゼブラスカル アイアンは軽い身のこなしで逃げ出すとそのまま鏡の中に入って姿を消してしまった。

 

「……はぁ」

 

溜息を吐いたゾルダは追撃を諦めるとそのまま背を向け、暗い街中へと歩いて行くのだった。

 

 

◇◇◇

 

 

雄英高校に入学してから僅か二日余りが経ったとある昼休みのこと。昼食を食べ終えた僕はすっかり打ち解けた麗日さん、飯田君、障子君と教室で会話をしていた。

 

「にしても緑谷君も結局、あの後個性把握テスト受けたんやね。」

「うん、なんか抜け駆けしたみたいで嫌だったからさ……」

「でもテストは何とか合格したんだろ?」

「う、うん。何とかね。」

 

僕は障子君にこくりと頷く。

 

「それにしても相澤先生の除籍処分にするって話ビックリしたぁ〜でも、嘘で良かったよ!」

「あれは俺達にヒーローを目指す志があるのかを見極める為の方便だったのかもしれないな。嘘を使ってヒーローのあり方を誇示するとは……流石はプロヒーロー……イレイザーヘッドだ。」

 

個性把握テストで除籍処分をチラつかせた相澤先生ことイレイザーヘッドの考えに飯田君は納得する。でも、あの感じは本当に除籍にしようとしていた顔だったけど……。

 

「まあ、良いじゃないか。緑谷も結果的にクラスの皆とも馴染めたみたいだしな。」

「凄いやん!デク君。」

「えっ?そ、そうかなぁ?」

 

顔を近付けてくる麗日さんに赤面する。か、顔近い!!!

 

「ねぇねぇ!耳郎、知ってる?」

「なんだ?芦戸」

 

すると近くで話をしていたピンク肌の人……芦戸さんとイヤホンジャックの人……耳郎さんの会話が聞こえてきた。

 

「最近、凄い占い師さんが居るって話題なんだって!」

「あーそれウチも知ってる!個性も使ってないのに占いがほぼ100%当たる占い師だよね?」

「そうそう!"手塚海之"って人なんだけどすっごくイケメンなんだって!」

「お前が気にしてんのはそこかよ……。」

 

目をキラキラさせる芦戸さんに耳郎さんは呆れた表情を浮かべる。

 

「なになに?何の話?」

「あっ!麗日も気になる?絶対に当たる占い師の話!」

「何?凄く気になるやん!」

 

麗日さんも興味を示したのか2人の間に入っていく。

 

「個性も使わずに他人の占いを的中させるか……凄いな。」

「確か最近、有名になっているそうだな。」

「俺も見たことがある。最近、朝のニュースの占いを監修をしているも彼らしいな。」

 

障子君は僕と飯田君に占い師についてそう説明する。へぇ〜個性も使わないで占いを的中させるって凄いや。一体どうやって……

 

キィィィン……キィィィン……キィィィン

 

「はっ!?」

 

突然、ミラーモンスターの出現を知らせる金切り音が聞こえ、僕は顔色を変えて教室中を見渡す。

 

「緑谷?」

「どうしたんだ?」

「デク君、どうしたん?」

「……ッ!」

 

首を傾げる皆の声を無視してガタンと立ち上がると慌ただしい様子で教室を出る。

 

「あっ!ちょっと!緑谷君!何処に行くんだ!?」

 

去っていく僕に飯田君はカクカク腕を上下に動かしながら声を上げるもそれに答える暇も無く、ミラーモンスターが現れた場所へ急行する。

 

「確か……この校舎の何処かに。」

 

金切り音を頼りに辺りの鏡を詮索しながらミラーモンスター捜索にあたっていた時だった。

 

「ブルルル!!」

「あれは!!」

 

すると人気の無い廊下にシマウマ型のモンスターが佇んでおり、僕に気付くと鏡の中へ入り、逃げてしまった。

 

「くそっ!逃がすか!」

 

このまま見過ごすと校内の誰かを餌にして捕食するかもしれない!そうなる前に倒さないと!!

 

鏡の前まで駆け付けた僕はポケットからカードデッキを取り出し、目の前に翳すと銀色のベルトが腰へ装着される。

 

秋山さんから聞いた事がある……一部のモンスターは現実世界だと制約で行動時間が短く、直ぐに"ミラーワールド"と呼ばれる場所へ戻ってしまうと。恐らくあのシマウマのモンスターもその類になるだろう。ミラーワールドはカードデッキが破損すると二度と出られなくなり、身体も消滅する危険な場所、入るのは始めてだけど……

 

「そんな事、今は言ってられない!……変身!」

 

それでも入る事を決め、変身ポーズを取りながらバックルにデッキを装填すると瞬く間に龍騎に変身する。

 

「……ふぅ……よしっ!」

 

一度、深呼吸し、気合いを入れると鏡の中へと入ってミラーワールドへ侵入する。

 

「よっと!!」

 

ミラーワールドへ入った僕は無人と化した雄英の校舎内を走り回ると遂に逃げていたシマウマ型のモンスター……ゼブラスカル アイアンを見つける。

 

「いた!」

「ブルルル!?」

 

ゼブラスカル アイアンは僕に気付くと焦った様子で更に逃走しようとする。

 

「逃がすかッ!!!」

 

それを追いかけながらカードを1枚取り出し、ドラグバイザーへ装填する。

 

『ストライクベント』

「はっ!」

 

右手にドラグクローを装備した僕はそのままゼブラスカル アイアン目掛けて灼熱の火炎弾を放った。

 

「当たれーッ!!!SMASH!!!」

 

ドラグクローの口から火炎弾が放たれるとそれはゼブラスカル アイアンの背中を見事に捉え、爆発すると奴はそのまま窓ガラスを突き破って1階の中庭まで落下する。

 

「よし!このまま……」

 

よろめきながら立ち上がるゼブラスカル アイアンへ更に追撃を仕掛けようとした瞬間、何処からともなく無数の銃弾が放たれると奴に命中して再び地面へ伏せさせてしまう。

 

「なんだ!?」

 

突然、モンスターを襲った銃撃を見て僕はそちらに顔を向けるとそこには秋山さんでもグレーのライダーでも香川先生でも蟹のライダーでもない緑色のライダーが自身のバイザーらしき銃を片手に現れた。

 

『シュートベント』

「ふん!」

 

カードを1枚、バイザーに装填した緑のライダーは大砲の様に大きな砲台を手にすると再び立ち上がったゼブラスカル アイアンへ狙いを定める。

 

「ブルルル!!!」

「はぁぁっ!!!」

 

そして大砲から強烈な一撃を誇る砲弾を放ち、身体を伸ばして回避しようとしたゼブラスカル アイアンへ見事、直撃する。

 

「ヒヒーン!!」

 

砲弾が腹部に命中したゼブラスカル アイアンはそのまま身体を縮めると断末魔の鳴き声を上げながら爆散して消滅してしまった。

 

「……」

 

モンスターを撃破した緑のライダーは無言で背を向けると僕へ振り向くどころか気付くこともすら無くその場から颯爽と去っていく。

 

「5人目の……仮面ライダー……誰なんだ一体。」

 

立ち去った緑のライダーを見て、その正体が誰なのかを推測するも答えが出ることは無かった。

 

「もう、この世界に入れる時間が来るし……早く帰ろう。」

 

今は考える余地も追いかける必要も無いと判断した僕は緑のライダーを気にしつつも背を向けて現実世界へと帰還するのだった。

 




今回は龍騎原作のゾルダ初登場回を踏襲するような形にしてみました。
相変わらずゾルダがかっこいい!

尚、忘れがちですが終盤でデク君の言った5人目のライダーとはオルタナティブ・ゼロを除いた人数です。

今回登場のミラーモンスター

ゼブラスカル アイアン
シマウマ型のモンスターで体を伸縮出来る能力を持つが現実世界では動きが鈍くなるため、ミラーワールド内で行動していた。(オリジナル設定)
雄英校舎内のミラーワールドを徘徊中にゾルダによって撃破された。

龍騎アカデミア再編版を製作検討中!

  • いる。再編して欲しい。
  • いらない。このまま続き描いて。
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