緑谷出久の龍騎アカデミア   作:ジャック・オー・ワンタン

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続きです。お待ちかねデク君VSかっちゃんの回です。


第16話:猛れ!ライダー、ヒーロー、クソナード!!

グラウンドβの一角……かっちゃん、飯田君ペアのDチームの準備が完了し、僕と麗日さんは彼等の立て篭もるビルの前までやってきた。

 

「これがこの建物の見取り図やね。」

 

ビルの見取り図を手に麗日さんと作戦を練っていく。

 

「建物の中に核があるのは間違いないから後は飯田君とかっちゃんがどう出てくるかだね。」

「うん、でも……どうしよっか?何か考えはあるん?」

「一応、思い付いているのは……」

 

ビルを見上げながら僕は起こるであろう展開を予測して自身の作戦を明かす。

 

「恐らくかっちゃんは先行して僕らへ向かってくると思う。もし現れたら僕が相手をするよ。」

「爆豪君……デク君の事凄く嫌ってるもんね……」

「ま、まぁ……それは良いんだけど。」

「取り敢えず、出くわすまで一緒に行動して爆豪君が出てきたら私はそのまま飯田君の所か核がある部屋に行けばいいんやね?」

「うん、相手はかっちゃんだ……油断は出来ない!」

 

僕はそう呟き、一歩前に出てて龍騎のカードデッキを目の前に翳すと腰にベルトが装着される。

 

「おお!!」

 

その様子を麗日さんは興味気に見つめるも気にすること無く変身ポーズをとってカードデッキをバックルへ装填する。

 

「変身!」

「す、凄い!!一瞬でコスチュームが!!」

 

あっという間に龍騎へ変身した僕を見て麗日さんは目をキラキラさせてくる。

 

「ねえねえ!今のどうやったん!?凄い!私もそれにすれば良かった!!」

「わぁぁ……ぼ、僕のコスチュームの事はいいから今は訓練に集中しよ?」

 

慌てて麗日さんを宥めると準備が出来た僕らはいよいよDチームの居るビルの中へ侵入するのだった。

 

◇◇◇

 

薄暗い室中……比較的狭い廊下が広がるフロアを僕は先に進みながら麗日さんを誘導していく。道中、かっちゃんが出てくることを想定して曲がり角の辺りでアドベントカードをいつでも引けるよう身構えたが現段階で彼が奇襲を掛けてくることも飯田君が出てくることも無かった。

 

「3階までは良し……か、最上階は5階だけどもしかしたらここから2人が仕掛けてくる可能性もあるし気を付けよう。」

「うん」

 

何事も起こる事が無く3階のフロアまで上がり、気を引き締めていく。

 

でも……かっちゃんも飯田君も今の所仕掛けて来ないなんて……何か作戦を立てたのかな?

 

そう、思った瞬間……

 

ドゴオオオン

 

「うわっ!!」

「きゃっ!」

 

突然、目の前の壁が爆破されるとかっちゃんが現れて僕に襲いかかってくるも麗日さんを庇いながらなんとかその攻撃を回避する。

 

「避けてんじゃねーよ!クソナードが!!」

 

ギロッと睨み付けてきたかっちゃんは不敵な笑みを浮かべて目の前に立ちはだかる。

 

「麗日さん!大丈夫?」

「うん!そ、それより……後は……」

「僕に任せて!」

「わ、分かった!」

 

作戦通り、麗日さんを先に行かせ殿を務めようとしたが……

 

「行かせるかよォ!」

「ッ!?」

 

先に向かう麗日さんにかっちゃんは右手を振り上げて爆撃しようとしてくる。

 

……まずい!

咄嗟にカードを1枚引き、ドラグバイザーへ装填する。

 

『ガードベント』

「何っ!?」

 

間一髪、麗日さんの前に出ると両手にドラグシールドを構えてかっちゃんの攻撃を防ぐ。

 

「俺の攻撃が……防がれただと!?」

「うおおおおっ!」

 

そして勢いよく彼の懐に飛び込むと右腕を掴み、背負い投げる。

 

「ぐはっ!?」

 

背中を地面に叩きつけられ、反吐を吐いたかっちゃんは直ぐに体制を立て直すと僕に顔を向けて怒り出す。

 

「ふざけんなァァ……!!なんで俺の攻撃を!?」

「君は昔から……右手を挙げて攻撃してくる。何年見てきたと思っているんだ!」

「ッ!?」

「かっちゃん、僕はデクだけど……あの時の弱虫で無個性のクソ野郎じゃない!僕は……」

 

仮面越しに笑みを浮かべ、震えながら訴える。

 

「頑張れって感じのデクだ!!」

「デク君……。」

「テメェ……!!」

 

僕の言葉にかっちゃんはよろめきながら立ち上がり、不敵な笑みを浮かべてくる。

 

「麗日さん!今のうちだ!」

「あ、うん!!」

 

隙が出来た内に麗日さんに声を掛けると彼女は無事、次の階へと足を進めて行った。

 

「テメェが囮になんのかよ?クソナード!!」

「だったら何なの?」

「上出来だ!!!ここでぶっ殺してやるよ!!!」

 

両掌を爆破させながら身構えるかっちゃんに僕はバックルから1枚カードを引く。

 

「させるかよォ!!!」

「ッ!?」

 

刹那、バイザーへ装填しようとしてくる僕にかっちゃんが襲いかかってくる。

 

「ッ!?」

「オラオラオラァッ!!」

 

連続で放たれる爆撃に追い詰められるも何とか回避してかっちゃんと距離をとる。

 

「逃げてんじゃねーぞ!ゴラァ!!」

 

彼は激昂しながら爆破でスピードを付けてこちらへ迫って来ると僕はその隙にカードをバイザーへ装填した。

 

『ストライクベント』

「はあっ!」

 

ドラグクローを右手に装備し、目の前にやって来たかっちゃんが右手を挙げたタイミングを見計らって炎を纏ったドラグクローで殴りかかる。

 

「SMASH!!!」

「なっ!?」

 

かっちゃんの爆撃はドラグクローの炎によって相殺されると彼の方へ爆風が逆行して右腕を焼き付けた。

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

爆発した右腕を抑えながらかっちゃんは仰け反ると悲痛な叫び声を上げて地面に倒れながら痛みに悶絶する。

 

「かっちゃんは爆発の個性……でも、今の僕はその爆発さえも焼き尽くす炎……知ってる?火薬はよく燃えるんだよ?」

「……黙れェ!道端の石っころだったテメェ……が!!」

 

悔しさを滲ませた目で睨み付け、右腕にダメージを受けたかっちゃんはそれでも立ち上がり、左掌で爆破を起こす。

 

「クソナードがぁぁ……調子に乗るな!!」

「ッ!!」

 

かっちゃんはそう言うと装着している篭手をこちらに向けて線を引き抜く。

 

「これでも喰らえよ!"閃光弾"」

「うわっ!!」

 

刹那、仮面越しからも伝わってくる眩い光が辺りを包むと僕は目を背けて隙を作ってしまう……その結果

 

「しまった!?」

「これで終いだァァ!!死ねぇぇ!!」

 

視界にかっちゃんの顔が映り、僕は顔面に彼の左腕から放たれた爆撃をまともに喰らってしまう。

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっ!!!」

 

悲鳴を上げながら爆発の衝撃で吹き飛ばされ、仮面の左部分が破損し素顔が半分剥き出しになる。

 

「ぐわっ!がはっ!」

 

その後、壁に背中を強く打ち付け爆発の衝撃で身体が動かなくなる。

 

「へッ!何が爆発さえも焼き尽くす炎だ!!笑わせんなザコが!!」

「はぁ……はぁ……はぁ……」

 

勝ち誇った笑みを浮かべ、歩み寄ってくるかっちゃんを見つめるも次第に意識が朦朧としてくる。

 

まずい……顔に爆破をまともに喰らったせいで意識が……このままだと本当に殺される!!!

 

「トドメだ!死ねよ……!!」

 

立ち上がる気力も無くなり、挙げられた爆破を纏う左手をじっと見つめ、次にくる衝撃と痛みを覚悟した……

 

……その時だった。

 

ドゴゴゴゴゴン

 

「グオオオオオオッ!!」

「なっ!?」

 

突然、目の前の壁が破壊されると僕の危機を察知して駆け付けたドラグレッダーが飛び込んでくる。

 

「キュイーン!!」

「うわっ!!」

 

怒りの彷徨を上げたドラグレッダーはかっちゃんに噛み付くとそのまま壁に突っ込み、彼を壁に何回もぶつけながら通り過ぎていく。

 

「待って!ドラグレッダー!!」

「ぐわっ!!あがっ!!」

 

遂には全ての壁をかっちゃんにぶつけて破壊するとドラグレッダーは外へ飛び出して彼を地面に優しく放り投げてしまう。

 

「グオオオオオオッ!!!」

「クソが……邪魔してんじゃねーぞ!クソドラゴンが!!」

 

とぐろを巻きながら飛行するドラグレッダーに怒り出すとかっちゃんは痛みが治まった右腕も駆使して爆破で空を飛び、ドラグレッダーに爆破攻撃を仕掛けた。

 

「ダメだかっちゃん!!ドラグレッダーに個性は……」

 

警告して攻撃を止めさせようとするもその声は届かず、遂にかっちゃんはドラグレッダーに攻撃してしまう。

 

「キュイーン?」

「何っ!?効いてねぇだと!?」

「グオオオオオオッ!!!」

 

爆破攻撃はドラグレッダーの堅牢なボディに傷一つ付けることはなくかっちゃんは逆に尻尾で叩きつけられるとビルの中まで吹き飛ばされて地面に落下する。

 

「ぎゃぁぁぁぁっ!!」

「グオオオオオオッ!!!」

「もう……やり過ぎだって。」

 

ビルのほぼ半分近くを破壊した挙句、かっちゃんをボコボコにしたドラグレッダーに頭を抱える。

 

助けに来てくれるのは助かるけど……あくまで訓練だから加減して欲しいな。

 

ピキ……

 

「えっ?」

 

すると天井に亀裂が入り、嫌な音がする……まさか……。

 

ゴゴゴゴゴゴ

 

「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

先程、ドラグレッダーが暴れ回ったせいで耐久を失ったビルが崩壊し、地面が無くなると僕とかっちゃんは瞬く間に落下してしまう。

 

「きゃぁぁぁぁぁっ!!」

「うわぁぁっ!?な、何が起こったんだ!!」

「飯田君……麗日さん……そうだった!!!」

 

上から落ちてくる2人を見て僕は申し訳ない表情を浮かべる。

 

「ふ、2人共ゴメーン!!!うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

「きゃぁぁぁぁぁっ!!どうしよ!個性が使えないよ〜」

 

咄嗟の事に無重力の個性が使えない麗日さんがあたふたし始めた時だった。

 

「グオオオオオオッ!!」

 

ドラグレッダーが目の前に現れると背中に僕と麗日さん、飯田君とかっちゃんを乗せて僕らを救出する。

 

「これは……緑谷君の?」

「ドラグレッダーだよ。」

「この子、ドラグレッダーって言うんやね。ありがとう!ドラグレッダーくん。」

「キュイーン!!」

 

麗日さんに頭を撫でられたドラグレッダーは何処か嬉しそうな表情を浮かべるととぐろを巻いて旋回しながら僕らを地上に降ろす。

 

「緑谷少年!!!それに……皆!」

「オールマイト!?」

 

するとモニターで建物の崩壊を見ていたのかオールマイトが慌てた様子でこちらまで駆け付けてくる。

 

「皆、怪我は無いか!?」

「は、はい……」

「それは良かった……爆豪少年は傷だらけだがこれくらいならリカバリーガールの治癒で済みそうだな。皆は教室に戻りなさい。それと……緑谷少年。」

「……あ、あうぅ……」

 

こちらに顔を向けてくるオールマイトに僕はがっくり俯く。派手にやらかしたんだし……こうなることは薄々分かっていた。

 

「後で私の所に来なさい。」

「は、はい……」

 

そう言われた僕は素直に頷き、戦闘訓練を終えるのだった。




ドラグレッターなんかデレデレし過ぎじゃないか?と思いますがデク君に懐いている設定なのでまぁ・・・いいでしょう。(どこかのポケットなモンスターではありませんが。)

そして、龍騎には無かった仮面割れの展開も描いてみました。直近の他ライダーで仮面割れがあったのはアギトのG3や剣のギャレンなどでしょうか??

( 0M0)「この距離ならバリアは貼れないな!」

ミラーワールドの世界で戦う設定があるのか龍騎シリーズで仮面が割れたシーンはあまりなかった印象です。

そして予めお知らせですが次回の最後辺りにて龍騎ファン待望、仮面ライダー史上最も最凶である"アイツ"が満を持しての登場予定です。ご期待ください。

龍騎アカデミア再編版を製作検討中!

  • いる。再編して欲しい。
  • いらない。このまま続き描いて。
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