緑谷出久の龍騎アカデミア   作:ジャック・オー・ワンタン

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続きです。

ヒロアカ原作では学級委員長が決まる回ですが
浅倉に続いてあの人をここで出したいので箸休めです。


第18話:占い師 手塚海之

オールマイトの戦闘訓練を行った翌日……雄英高校を入学して初めての休日を迎えた僕は1人、街を散歩していた。

 

「ん〜!いい天気だなぁー!」

 

背伸びをしながら足を進め、今日もお散歩日和の快晴の空が広がる。

 

『次のニュースです……』

 

すると街中の巨大モニターにオールマイトの活躍とミラーモンスターに纏わる話題が報道されていた。

 

「やっぱりまだミラーモンスターの事は世間から伏せられているんだ。」

 

ミラーモンスターが人を襲う話題に関しては未だに「敵の仕業」と噂されており、メディアもその様に捉えていた。まあ、鏡の中にあんな化け物がいました。……だなんで言っても誰も信じないだろうし何よりミラーモンスターは個性を持ったヒーローでも倒せない。仮面ライダーの力も未知数だからまだ世間に公表出来ないのかもしれない。

 

「今は戦闘訓練とかヒーローの基礎的な事を学んでそれをライダーの力に生かしていこう。」

 

ニュースが放映されているモニターを見て拳を握り締める。僕や秋山さん、あの蟹のライダーや最初に出会ったグレーのライダー……そしてこの間の緑のライダー……明確に戦ったのは前者2人だけど後者の1人は味方なのかまだ分からない。気を引き締めよう。

 

そう、自分に言い聞かせ散歩を続けようとした時だった……。

 

「えぇっ!?運気が最悪!?」

 

突然女性の声が聞こえ、後ろを振り向くとそこには椅子に座った紅色のジャケットを着た男の前に青ざめた表情を浮かべている狐の様な姿をした女性が立っていた。

 

「アンタはこれからとてつもない残酷な運命が待っている。」

「そ、そんな!……で、でも占いだからそんな酷い訳が……」

「俺の占いは当たる。」

 

真剣な表情で男はそう言うと彼女は更に不安げな表情を浮かべ始めた。

 

「だが、運命は寧ろ変えるものだ。これからどんな運命が待っていても決して折れない心を持っておくんだ。恐らく"その姿"で損をするかもしれないがそれでも手を差し伸べてくれる人がいる。その人達の縁をこれから大事にすればいい。」

「そうすれば……貴方の言う残酷な運命は変えられるの?」

「俺の占いを信じるかはアンタ次第だ。でも、運命を変えるかの選択をするのも自分だ。俺から言えるのは人の縁を大事にすれば最悪は免れる。」

「……そ、そうよね!落ち込んでたらダメよね!ありがとう手塚さん!私頑張ってみる!」

「ああ」

 

にこやかに微笑んだ男は手を振って立ち去る女性の背中を見送る。

 

「占い師か……そう言えばこの間、芦戸さんと耳郎さんが話してたのも占い師だったなぁ……。個性も使わずに占いを当てるなんてやっぱり凄いな……。」

 

彼の占いの一部始終を見て僕はふと、この間話題に上がっていた占い師の事を思い出す。

 

「……うん?どうした?」

 

すると先程の占い師の男が僕に気付いて視線を向けてくる。

 

「あぁ、いえ……なんかさっきの占い聞いてて凄いなって思って。」

「凄い……か。なら、お前も占ってやろうか?」

 

男はそう言うと真っ直ぐな目を僕に向けてくる。

 

「俺は"手塚海之"、巷で必ず当たる占い師と言われているがそう呼ばれる筋合いはない。確かに俺の占いは当たる。でも見えた運命に向き合い、変えることは出来る。それが一番大事だと思っている。」

「手塚さん……この人か、芦戸さんが話してた占い師って……。」

「知り合いから噂を聞いた感じか?まぁいい占ってやる。お前、名前は?」

「緑谷……出久です。」

「緑谷か……見たところまだ高校生だな。よし」

 

占い師……手塚さんは僕の名前を聞くと彼はコインを1枚弾くとそれは目の前にあるテーブルの上でコマのように回転するとこんな事を言い始める。

 

「……この間占いで重要な人物に出会うと出た。」

「重要な人物……ですか?それって……」

 

手塚はこちらを見るとポケットからエイの紋章が描かれた紅色のカードデッキを見せてくる。

 

「お前だと思うんだが?」

「……ッ!?」

 

彼の見せて来たカードデッキを見て僕は目を見開いた。

 

嘘!?手塚さんも……仮面ライダー!?

 

「俺の占いは当たる。」

 

そう豪語した彼の下で回転していたコインが表を向けて倒れ、僕はごくりと息を呑んだ。

 

「おい」

 

すると背後から声が聞こえ、振り返るとそこには秋山さんの姿があった。

 

「秋山さん!?」

「……秋山!」

「久しぶりだな。手塚」

「えっ!?」

 

秋山さんは手塚さんを見て、静かにそう言った。

 

……2人共知り合いだったのか!?

 

「やはり秋山もこの世界に来ていたんだな。」

「お前の事を捜していた。悪いが協力して貰うぞ。」

「秋山……お前らしくないな。何を考えている?」

「この世界のミラーモンスターを共に止めて欲しい。それだけだ。」

「……」

 

秋山さんの頼みに手塚さんは何かを考える素振りをみせる。

 

「この世界の人間にミラーワールドやミラーモンスターの理は通じない。そしてこの世界にはヒーローや敵の争いも続いている。嘗てライダー同士の戦いを止めたいとお前は言っていたな?それならお前の願いをここで叶えろ。」

「…だが、危険が多すぎる。」

「だからこそ今は協力者が必要だ。その中にお前も入れていた。城戸も入れるつもりだったが……奴はこの世界には居ない。龍騎のデッキもコイツが持っているからな。」

「何?お前が城戸のデッキを?」

「えっ?……あ、はい。」

鋭い目で見つめてくる手塚さんに戸惑いながら頷くと彼は僕を見て何かを感じ取る。

 

「成程……お前、いい目をしているな。」

「コイツ、似ているだろう?城戸(やつ)の目に。」

「秋山、お前の言う協力者に緑谷は含まれているのか?」

「奴はまだ学生だぞ?入れている訳がない。」

「ええっ!?」

 

秋山さんの言葉に僕は少しショックを受ける。

 

それ、僕の前で言わなくても……。

 

「……事情は分かった。だが……」

 

手塚さんは僕を見ると再度ライアのカードデッキを取り出す。

 

「緑谷、秋山と同じように俺も試させてもらう。お前がそのカードデッキを手にするに足る人物なのか……そして、彼が何故、君にデッキを預けたのか俺自身も確かめさせて貰う。」

 

その眼差しは本気であり、緊張が走るも僕は恐る恐る頷く。

 

「わ、分かりました……。」

「お前がそのデッキを手にした運命、果たしてそれが最良の選択だったのか……この目で見させて貰うぞ。」

 

こうして僕は噂の占い師……手塚海之とライダーバトルをする事になるのであった。

 

◇◇◇

 

「ほらほらー!耳郎、麗日こっちこっち!」

「おい!走るなよ芦戸!」

「ま、待って……私、もう走れへん……。」

 

喧騒が交わる街……その中をA組の女子、麗日、芦戸、耳郎の3人がとある人物を一目見ようと駆け出していた。

 

「確か……この辺りで占いをしてるって言ってたんだけどな……」

「でも、本当に個性無しで占いを当てられる人がいるのか?」

「だよね……私もすっごい気になる!」

「麗日は何を占って貰うの?恋占い?」

「ぎょ!?そ、そ、そ、そ、そんな占いせえへんよ!!」

 

芦戸の言葉に麗日は急に顔を赤くして否定する。

 

「……んで、その場所に来たけど。居ないよ?その占い師」

「あれっ!?ここなんだけどなぁ……」

 

占い師が居るはずの場所を指した耳郎に芦戸は頭を抱える。

 

「営業終了したんじゃない?」

「それか……休みとか?」

「えぇ……じゃあ別の日にまた来ようかな……うん?」

 

諦めかけた表情で芦戸がふと向かい側の通路を見た時だった……。

 

「居たあぁぁぁぁぁぁあっ!!!」

「うわっ!?ビックリした!!」

「ちょ!芦戸!急にデカい声出すなよ!!」

「ご、ごめん!それよりも!あれ!あれ!!」

「何だよもう……」

 

耳郎が自身の個性であるイヤホンジャックを外側に動かしながら彼女の指差す方へ目を向ける。

 

「あの人が……手塚海之さん?」

 

向かい側の通路で誰かと一緒に歩く占い師……手塚を見て麗日は首を傾げる。

 

「誰かと一緒に歩いているぞ?」

「うわぁ!隣で歩いているコートの人、カッコいい!」

「イケメンとイケメンが並んどる!……ってあれ!?」

「どうした?麗日」

「ねえ……2人共……あれ……」

 

今度は麗日が誰かを見つけると手塚とコートを羽織る男に加えてもう1人並んで歩く人物を指差した。

 

「み、緑谷!?」

「えっ!?緑谷ってあの手塚さんと知り合いなの!?」

「うっそだろ!?」

「でも……なんで手塚さんと歩いとるんやろ?」

「ね、ねえ……」

 

芦戸は2人を見て恐る恐る声を掛ける。

 

「こんな事するのもアレだけど後……追ってみない?」

「はぁ!?正気か芦戸!?」

「でも……デク君が一緒にいるの気になるよね?」

「はぁ……バレても知らないぞ。」

「よーし、流石耳郎!行こ行こ!」

「バカッ!早速気付かれたらどうすんだ!!」

「ちょ、ちょっと2人共待ってよ〜!!」

 

手塚と共に歩く緑谷の姿を見て女子3人組は興味を示すとこっそりその後を追うのであった……

 




来ました!!龍騎本編では城戸、蓮の味方だった占い師 手塚の登場です。因みに今回彼の占いを受けていたのはヒロアカ原作の終盤に登場したあのモブ女性です。果たして彼女を占った手塚にはどんな運命が見えていたのか?そして彼は再び運命を変えることが出来るのか?活躍をご期待下さい。

本作における手塚海之

手塚海之/仮面ライダーライア
ICV:高野八誠

原作同様、仮面ライダーライアの変身者として登場。芝浦と同じくライダータイム時の記憶は無いためユナイトベント♂の発動は無し。彗星の如く現れた必ず当たる占い師として名を轟かせており顔の良さもあって雄英生の女子組から噂の対象になっている。巷では無個性でありながら占いが当たる確率が殆ど100%であると有名になっているものの本人自身は原作世界と同じく「運命は寧ろ変えるもの」だと思っている。

デッキ構成
アドベント
スイングベント
コピーベント
ファイナルベント

龍騎アカデミア再編版を製作検討中!

  • いる。再編して欲しい。
  • いらない。このまま続き描いて。
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