緑谷出久の龍騎アカデミア   作:ジャック・オー・ワンタン

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第22話:敵(ヴィラン)の影

「うわぁぁぁぁぁっ!!」

 

静寂に包まれた雄英校舎内、ダメージを受けた僕は壁に激突すると地面に倒れて痛みに悶絶する。

 

「何?この程度なの?お前。」

 

ガイはそう言うと自身のストライクベントで召喚した手甲"メタルホーン"を右手に装着したままこちらへ詰め寄ってくる。

 

強いし硬い!見た目通り防御に優れているみたいだ。

 

どうする?あの時は秋山さん・・・ナイトも居たから隙を見て戦えた。でも今回は一人だ!

 

それでも・・・

 

「やるしか・・・ない!」

 

僕はそう呟くと手にしていたドラグソードを構えて振り上げて攻撃する。

 

「SMASH!」

「おっと!」

 

しかし、その攻撃は呆気なく回避されてしまいガイに反撃されてしまう。

 

「危ねぇだろって!」

「うわっ!」

 

再びガイに殴られ地面に倒れるもめげることなく立ち上がって身構える。

 

「お前、しぶといなぁ〜全ッ然強くもないのにみっともないよ?早く死んだらどう?」

「な、何?」

 

煽ってくるガイにカチンとなるも冷静さを失うことなく仮面越しに彼を睨みつける。

 

「まぁ、そろそろお前にはくたばって貰うけどね。」

 

ガイはそう言うとバックルからカードを1枚引いて自身の紋章が描かれたカードを左肩にあるバイザーへ装填した。

 

『ファイナルベント』

「オオオオオオオオッ!」

 

ファイナルベントを発動したガイに呼応するかのように何処からともなくサイを模した彼の契約モンスター・・・メタルゲラスが現れる。

 

「ッ!?」

「これで終わりだ・・・死ねよ!」

 

そしてガイはメタルゲラスの前で飛び上がるとそれに合わせてメタルゲラスは突進を始めてガイを支えるかのように突撃する・・・"ヘビープレッシャー"を繰り出す。

 

「くっ・・・」

 

アドベントカードを取り出す暇もなく高速で突進してくるガイのファイナルベントを受け流そうと身構え、次に来る衝撃を覚悟した

 

・・・その時だった。

 

『アクセルベント』

 

そんな音声が児玉した瞬間、ガイよりも素早い動きで乱入してきた人影が彼の攻撃を真っ先に跳ね返してしまった。

 

「うわっ!」

 

ヘビープレッシャーが失敗に終わったガイはそのまま地面に身体を倒してしまうと彼の目の前には黒を基調した見覚えのあるライダーが立っていた。

 

「か、香川先生!?」

「緑谷君、ご無事ですか?」

「は、はい!」

「セキュリティIIIが鳴っているにも関わらず自ら犠牲になるのは良い覚悟ですが貴方は生徒、無理に首を突っ込むことはしないで下さい。」

「す、すみません・・・」

 

オルタナティブ・ゼロに変身した香川先生はそう諭してくるとスラッシュダガーを片手にガイへ顔を向けてくる。

 

「んの野郎・・・」

 

悪態を吐きながら立ち上がったガイは標的をオルタナティブ・ゼロへ変えるとメタルホーンを振り上げながら彼に殴りかかってくる。

 

「ふっ!はっ!」

「ぐっ!うおっ!」

 

両者ほぼ互角・・・オルタナティブ・ゼロがやや上手の状態で戦いが行われ、洗練された格闘戦がくり広げられていく。

 

「はあっ!」

「うわっ!」

 

オルタナティブ・ゼロの猛攻を再び耐えることが出来なかったガイは再び地面に伏せると追撃のスラッシュダガーの斬撃を喰らって宙に浮きながら再度、倒れてしまう。

 

「がはっ・・・ぐおっ」

「侵入者はここで排除しましょうか」

「ぐっ・・・くそっ!」

 

悔しさを滲みだしだガイは咄嗟に引いていたカードを装填する。

 

『アドベント』

「オオオオオオッ!」

「何っ!?」

 

刹那、メタルゲラスがオルタナティブ・ゼロを取り押さえて彼を壁まで追い詰めて制止する。

 

「むぐっ!?ぐううっ!」

「お、覚えてろ!」

 

そんな捨て台詞を吐いたガイは撤退するとメタルゲラスもまたオルタナティブ・ゼロを地面に倒して去ってしまった。

 

「逃げられましたか。」

 

ガイを見失ったオルタナティブ・ゼロは立ち上がりながら呟くと変身を解除してこちらへ顔を向けると僕も変身を解除して香川先生と相対する。

 

「取り敢えず無事で何よりです。ですが貴方のした事は無謀にも程があります。真のヒーローは己を犠牲にしてでも人を助ける器があるかですが貴方がやっていることは"無謀"です。今の所、この雄英でミラーモンスターに対応出来るのは私と貴方しか居ません。それを肝に銘じるのです。」

 

そう、厳しい評価を下した香川先生はオルタナティブ・ゼロのデッキをポケットに入れて立ち去っていく。

 

遠ざかっていくその背中を僕は黙って拳を握り締めながら見届けるしかなかったのだった。

 

◇◇◇

 

あの騒動から暫く経った後・・・僕は委員長には飯田君が相応しいと判断し、午後の授業にて彼を委員長として指名した。

 

「緑谷君・・・良いのかい!?」

「うん、委員長は飯田君。君が向いていると思うよ。」

「確かにな。コイツ、皆に侵入者がマスコミだって伝える時の迫力と行動力凄かったもんな!」

「あぁ!非常口みたいな格好してたよな!」

「ありがとう!緑谷君!」

 

飯田君はスッと立ち上がると手を挙げて宣言する。

 

「改めて委員長に就任した飯田天哉です!これからA組の皆を纏めていける存在になれるよう精進します!宜しく頼む!」

「よっ!委員長!」

「いいぜ!非常口飯田!」

「あの・・・副委員長になった私の立場は?」

 

副委員長の八百万さんの悪態を他所に新たに委員長として就任した飯田君はA組の皆(かっちゃん、轟君を除く)から拍手を送られる。そんな彼の姿を僕は微笑みながら見守る。

 

僕の憧れがオールマイトだった様に彼にはインゲニムという憧れがいるんだ・・・僕ももっと頑張らないと!

 

そう決意しながら密かに手にしていた龍騎のカードデッキを握り締めるのだった。

 

◇◇◇

 

「まさかマスコミが堅牢なバリアを破って入ってきたとはね。」

 

同じ頃、雄英の校門前では根津校長、ミッドナイト、リカバリーガールが破壊された雄英バリアを見つめていた。

 

「マスコミにこんな事が出来る人間は居ない。誰かが彼らを罵ってこれを壊した人間がいるね。」

「校長、その件でお伝えしたいことがあります。」

「香川先生!?」

 

すると香川が眼鏡を上げながら根津校長の前に現れる。

 

「今回、マスコミの他に彼らの侵入を協力したと思われる"仮面ライダー"と接触しました。」

「ええっ!?本当なんですか?香川先生」

「はい」

 

驚くミッドナイトに香川は刻りと頷くと作成した資料を根津校長達に手渡す。

 

「仮面ライダーガイ、またの名を"芝浦淳"。彼もまたミラーモンスターを使役できる仮面ライダーの1人であり、今回の騒動を起こした張本人です。」

「芝浦淳・・・聞いたことがない名前だね。でも、仮面ライダーの力を悪用する人間まで現れるとは・・・」

「今後、彼の様な敵側の仮面ライダーも現れる事でしょう。警戒を強めた方が良いかと思います。」

「幸いにもこちら側のライダーには生徒の緑谷君をはじめとして他に二人存在する。とはいえ・・・楽観的にはならないね。」

「校長、その緑谷君の件ですがお伝えしたい事が・・・」

「分かったよ。なら一度、会議室へ」

「はい」

 

根津校長は頷くと香川達を連れて現場となった校門を後にするのだった。

 

◇◇◇

 

翌日・・・

 

「えー、今日はお前達には救助訓練をやってもらう。主に救助や災害の救出活動を目的とした訓練だ。場所はここより遠い所にあるからバスに乗って移動する。尚、今日はコスチュームを着るかの判断はお前達に任せる。場所によっては適さないものもあるからな。」

「「はい!」」

「よし!先生の指示が出た!全員コスチュームに着替えて行動するぞ!」

 

相澤先生から指示を受けると委員長・・・飯田君が真っ先に僕らを纏めて声を挙げる。

 

かくしてA組一同は各々のコスチュームに袖を通し、救助訓練に臨むのだった。

龍騎アカデミア再編版を製作検討中!

  • いる。再編して欲しい。
  • いらない。このまま続き描いて。
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