緑谷出久の龍騎アカデミア   作:ジャック・オー・ワンタン

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遂にUSJ編に突入。

いよいよあの男の牙が雄英陣に迫ります。


第4章:USJ編
第23話:ウソの災害や事故ルーム


「そうか・・・分かった。」

 

賑やかな街の中、いつものように占いの仕事をしていた手塚の前で秋山は何者かと連絡を取ると電話を切ってスマホをポケットにしまった。

 

「誰と話していたんだ?」

 

手塚は占いをしながら秋山にそう尋ねる。

 

「昨日、緑谷の通う学校に芝浦が現れたらしい。」

「・・・何?」

 

それを聞いて手塚は驚いた様子で顔を上げる。

 

「お前も知っているだろう?この世界で活躍しているオールマイトの事は。」

「ああ、彼は確か雄英高校・・・緑谷の通う学校の先生だったな?」

「その情報が流れてきたマスコミを学校に入れたのも奴じゃないか?と話を聞いた事がある。」

「・・・芝浦のやつ何を考えているんだ?」

「俺にも分からん。あと、北岡から聞いたが浅倉もこの世界で暴れているらしい。」

「奴もか!?」

 

続け様に浅倉の話を聞き、手塚は再び驚きの表情を見せる。

 

「俺達は今の所、ヒーローに手を貸してはいるが浅倉や芝浦が動くとなるといよいよだ。」

 

秋山がそう言うと手塚は咄嗟にコインを1枚取り出して跳ねるとそれをキャッチして占いの結果を見る。

 

「奴らにはやはり破滅の道が見える。緑谷の幸先も悪くない。今後、ライダーの誰かが死んでもおかしくないな。」

「俺は浅倉も芝浦も止める。この世界で暴れてもらっては困るからな。」

「秋山!」

「分かっている。お前の力を貸して貰うぞ。」

 

秋山はそう言うと手塚に顔を向ける。

 

そんな彼を手塚もまたじっと見つめるのであった。

 

◇◇◇

 

救助訓練の施設へ向かうべくバスに乗った僕らは移動の間、暫くの談笑を楽しんだ。

 

「こういうタイプだったか・・・」

「二列に並ぶ必要無かったな。」

 

バスの座席を見て落胆する飯田君にレスラーの様なコスチュームをした佐藤君が励ますかの様に彼の肩を叩く。

 

「私、思ったことは何でも口にするタイプなの。」

「えっ?」

 

突然、僕の隣に座る蛙の様なコスチュームを見に纏った蛙水さんがこちらに顔を向ける。

 

「ケロ、緑谷ちゃんの能力本当に不思議ね。」

「えっ!?そ、そんなこもはないよ!蛙吹さん!」

「梅雨ちゃんと呼んで。」

「は、はい!」

 

蛙水さんにライダーの力を探られそうになると同時にこちらを見られ思わず顔を赤くする。

 

「にしても緑谷の個性は良いよな。俺なんか硬化の個性でいかんせん地味なんだよな。」

 

すると赤髪の人・・・切島君が腕を硬化させながら自身の個性について呟く。

 

「切島君の個性も凄いと思うよ。硬化の個性は汎用性が高そうだし。」

「そ、そうか?」

「でもよ!切島の個性もすげーけど一番強いのは爆豪だよな!」

「あぁ!?あたりめぇだろ!殺すぞ!」

 

金髪の人・・・上鳴君の言葉にかっちゃんが反応する。

 

「でも爆豪は性格が荒いよな。」

「ケロ、確かにヒーロー向きじゃない性格ね。」

「そうそう!まるでクソを下水で煮込んだ様な性格だもんな!」

「どういう例えだ!?あぁん!?」

(かっちゃんが弄られてる!?これが・・・雄英!?)

「低俗な会話ですこと。」

「でも、なんか好きだ私!」

「おい!そろそろ着くぞ。私語は慎め。」

「「はーい」」

 

いよいよ施設に到着する間際となり、相澤先生に皆は返事を返す。

 

やがて施設に到着すると入口にて宇宙服を着たヒーローが僕達を出迎えていた。

 

「あ、あの人は!」

「スペースヒーロー13号!!」

「皆さん初めましてこの施設を管理する災害救助訓練担当の13号です。宜しくお願いします。」

「わぁぁ!私の好きなヒーローだ!」

 

宇宙服を着たヒーロー・・・13号の登場に麗日さんは歓喜する。

 

「えー、まず訓練をする前に小言を1つ、2つ、3つ・・・」

「「ふ、増える・・・」」

「ご存知、私の個性は"ブラックホール"。吸い込んだものはなんでも塵にしてしまう個性です。」

「その個性で人を救い上げるんですよね?」

「はい、ですが私の個性は一歩間違えれば人も塵にしてしまう危険な個性です。皆さんの中にもそんな個性を持っている人がいるでしょう。」

 

その言葉に皆が黙り込むと彼女は人差し指を上げながら更に続ける。

 

「この個性社会は個性行使を資格制にすることで成り立っています。相澤先生の授業で個性の使い方をオールマイト先生の授業で個性を人に向ける危うさを知ったと思います。この授業では人名の為、個性をどう使うか考えていきましょう。皆さんの個性は人を傷付ける為では無く、救う為にあるのだと心得て帰って下さいな。以上、ご清聴ありがとうございました。」

「「わぁぁぁ!!」」

 

13号のスピーチに僕らは拍手喝采を送ると改めて施設の中へ入った。

 

「うおー!すげぇまるでUSJみたいだ!」

「ここは僕の作った施設。水害、火災、土砂災害、etc・・・に対応した施設!その名も"ウソの災害や事故ルーム"!略して"USJ"!」

「「本当にUSJだった・・・」」

 

施設名を聞いて僕らは唖然とする。

 

名前、一緒だ・・・

 

「13号、オールマイトは?」

 

すると相澤先生が僕らに聞こえないよう13号にヒソヒソと何かを話す。

 

「それが・・・個性を使い過ぎたらしく暫く出れないそうです。」

「非合理的だな・・・あの人。」

「先生、どうしましたか?」

「いや、今回の授業にオールマイトも来る予定だったが急遽来れなくなったそうだ。よって監督は俺と13号の二人で行う。」

 

オールマイトが急遽来れなくなったと聞いて僕は少し気にかかる。バスに乗った時にオールマイトも来るって聞いたけど・・・何かあったのかな?

 

「取り敢えず先ずは・・・」

 

相澤先生が僕らを見ながら早速、指示を出そうとした・・・その時だった。

 

バチバチバチバチ

 

突然、施設内の照明が消え、辺りに不穏な空気が流れ始める。

 

「な、何だ!?」

 

僕らは驚いて辺りを見渡した途端、中心部の噴水から黒い穴の様なものが展開すると中から全身手だらけの青年やガラの悪そうな連中が続々と現れる。

 

「お、おい!何だアイツら。」

「もしかしてまたもう始まっているパターンか?」

「動くな!」

「えっ!?」

 

戸惑う僕らに相澤先生は現れた集団を睨みつけると首に掛けていたゴーグルを装着し始める。

 

「奴らは・・・敵(ヴィラン)だ!」

「・・・えっ?」

 

相澤先生の言葉を聞いて僕らに緊張が走る。

 

本物の・・・敵!?

 

「何処に居るんだよ?平和の象徴・・・」

 

手だらけの青年は辺りを見渡しながらそう悪態を吐く。

 

「おかしいですね。本日ここにはオールマイトが来る予定だとカリキュラムにはあったのですが?」

続けて黒い穴を操作しているであろう頭が黒い霧に覆われた男が現れる。

 

「お前達!下がれ!奴らは本物の敵だ!13号!」

「分かっています!」

「おっと、貴方達は我々をそう簡単には止められませんよ?」

「何?」

 

黒い霧の男に相澤先生は眉間に皺を寄せると黒い穴から一人の男が現れた。

 

「フハハハハハハッ!!!ここかァ・・・祭りの場所はァ!」

「「ッ!?アイツは!?」」

 

現れた蛇柄のジャケットを着た男を見て相澤先生と13号先生に戦慄がはしる。

 

「あ、あの蛇柄の男性はまさか!」

「八百万君、知っているのか?」

「はい、最近話題になった人物ですが・・・なんでも個性無しでヒーローや警察達を撃退したという敵・・・名前は確か浅倉威というそうです。」

「ウソだろ!?個性なしでヒーローをか!?」

「何だよ!そいつ・・・やべぇだろ!」

 

八百万さんのジャケット男・・・浅倉の話を聞いて上鳴君とぶどう頭の人、峰田君が青ざめる。

 

浅倉威・・・この男の事はニュースで見たことがある。直近だとシンリンカムイとデステゴロをはじめとしたヒーローに加え、多くの警察官が鉄棒1本で彼にやられてしまったと。

 

そんな男が今、目の前に居るなんて!!

 

「ハハハハハハッ。それで?平和の象徴って奴は何処に居るんだァ?」

「居ねぇんだよここに」

「何ィ?話と違うぞ?」

「申し訳ございません浅倉威、どうやらこれは誤算だったようです。」

「おい、あの"アホ"からは存分に暴れられるって聞いてんだよォ」

「だったらアイツらを片付けたら良いだろ?あと、先生はアホじゃねぇよ!」

 

手だらけの青年は浅倉にそう言うと彼は満足気な表情を取り戻す。

 

「あァ、そうさせて貰うぜェ?楽しませてくれよォ?おン前ら・・・。」

 

不敵な笑みを浮かべた浅倉に僕らが身構えると彼はポケットから紫色のカードデッキを取り出して目の前に翳した。

 

「えっ!?」

 

それが仮面ライダーのカードデッキであると分かり、僕は目を見開いた。

 

浅倉も・・・ライダーだったのか!?

 

「あれって・・・!」

「デク君が使ってるやつと同じやつ!?」

 

A組の皆も僕と似たようなものを持っている浅倉に驚きを隠せなくなる。

 

「ハハッ!変身ッ!」

 

そして浅倉はコブラの紋章が入ったカードデッキを装填すると紫色のライダー・・・王蛇へ変身した。

 

「あぁ〜・・・フッ」

 

満足気に首を回した王蛇は両腕を広げながらゆっくりこちらへと迫ってくると敵達も彼に続いて歩き出す。

 

「飯田!」

「はい!」

 

すると相澤先生が飯田君に指示を出す。

 

「お前の個性なら雄英まで行けるはずだ!この事を教師達に伝えろ!」

「分かりました!」

「させませんよ!」

「「ッ!?」」

 

刹那、施設の入口に黒い霧の男が黒い穴を展開して行く手を阻む。

 

「これで!」

 

すると13号がブラックホールの個性で黒い穴を吸い込み、一瞬の隙が出来る。

 

「さあ!今のうちに!」

「ありがとうございます!!ブースト!!」

こうして飯田君は施設の扉を勢い良く開いて外へ出るとこの事を雄英教師に伝える為、校舎へと足を運んで行った。

 

「フハハハハハハハハ!!!オラァァァァァァァッ!!」

 

その時、浅倉こと王蛇が勢い良く駆け出しながら飛び上がり、相澤先生に殴りかかろとしてくる。

 

「先生!後ろ!」

「なっ!?」

 

咄嗟のことに相澤先生はゴーグル越しから目を見開くと彼の前にかっちゃんが現れ、爆破の個性で王蛇を吹き飛ばした。

 

「死ねぇっ!」

「ぐわっ!」

「爆豪!」

 

かっちゃんに吹き飛ばされた王蛇は地面に転がって倒れてしまう。

 

「爆豪、すまない!」

「先生なのにみっともねぇぞ!守れねぇなら俺の身は自分で守ってやる!」

「いいぞ爆豪!俺もやるぜ!」

「ケッ、足引っ張んなよ!」

 

かっちゃんに続いて切島君も腕を硬化させながら援護に回る。

 

「あぁ・・・イライラするんだよォ!!」

 

すると王蛇は起き上がってかっちゃんに怒りを顕にするとベノバイザーを取り出してカードを1枚装填する。

 

『アドベント』

「シャー!!」

「「なっ!?」」

 

鏡から紫色の巨大なミラーモンスター・・・ベノスネーカーが現れると雄叫びを上げながらかっちゃん達に威嚇する。

 

・・・まずい!このままだとかっちゃんが捕食される!!

 

「シャー!」

「くっ!」

「デク君!?」

 

考えるよりも動いていた僕は咄嗟に掛け出すと龍騎のカードデッキを取り出す。

 

「変身!」

 

そして龍騎へ姿を変えた途端、真っ先に施設のガラスを突き破るかのようにドラグレッダーが現れ、ベノスネーカーを撃退した。

 

「グオオオオッ!」

「うおっ!?」

「・・・あれは。」

ドラグレッダーを見た王蛇は龍騎に変身した僕へ顔を向ける。

 

「お前、また俺の邪魔をするのか!!!」

 

激昂した王蛇はこちらを見るや否や怒鳴り声を上げて僕に殴りかかろうとする。

 

「邪魔だ!クソデク!!」

 

しかし、かっちゃんが僕の前に現れると王蛇目掛けて再び爆撃をお見舞いした。

 

「うわっ!」

 

二度の爆破を喰らい、地面に倒れた王蛇は遂に怒りがピークとなり再びカードをバイザーへ装填した。

 

『ソードベント』

「はあっ!」

「おぉん?まだやんのか?蛇野郎!!」

「かっちゃん!ダメだ!ソイツは!」

「うるせぇ!引っ込んでろカス!」

 

僕を罵倒したかっちゃんは再び爆破の個性で王蛇へ攻撃を仕掛ける。

 

「フハハハハハハハハ!!」

「何っ!?」

 

しかし、王蛇は装備したベノサーベルで爆破を薙ぎ払ってしまうとそのままかっちゃんに迫って勢い良く剣を振り落とした。

 

「ぐわあぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

「かっちゃん!!」

「「爆豪!!!」」

 

施設内に悲鳴が児玉した瞬間、かっちゃんは身体から鮮血を吹き出すとそのまま仰向けに倒れてしまうのだった。




爆豪、いい所までいきましたがやはり浅倉にやられてしまいました。
尚、本作で脳無は未登場となりますがその代わりを浅倉や敵側のライダー、ミラーモンスターが担います。

そして、このUSJで恐らく死亡者が出ると思います。(言っちゃった)

果たしてかっちゃんの運命は如何に?そして浅倉の犠牲になるのは誰なのか?

龍騎アカデミア再編版を製作検討中!

  • いる。再編して欲しい。
  • いらない。このまま続き描いて。
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