緑谷出久の龍騎アカデミア   作:ジャック・オー・ワンタン

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続きです。

555の二次創作が相変わらず滞っているので
あちらを投稿しない場合はこちらを上げさせてもらいます。

※仮面ライダーの放送枠と同じく、日曜朝8時に投稿予定


第3話:緑谷出久と秋山蓮

「こっちか!」

 

金切り音を頼りに街中を駆け出した僕は所々に置いてある鏡……或いは光を反射しているものへ目を向ける。

 

確か、あの時流れてきた『ミラーワールド』とか言うものは鏡の中にあってモンスター達がそこから出てくるってあったな。

 

「うん?あれ?」

 

しかし、暫くすると金切り音が聞こえなくなってしまい、僕は戸惑う。

 

聞こえなくなった?誰か他の人がモンスターでもやっつけたのだろうか?

 

そう思っていた時だった。

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「ッ!?」

 

誰かの悲鳴が耳に届き、そちらへ顔を向ける。

 

「あ、あれは!!」

 

そこにはグレーのライダーが紺色のライダーを倒して徐々に彼の前まで歩み寄っている様子が見えた。

 

「あの紺色のライダー……なんだろう。前のライダーの人の記憶なのかな?でも、直感で分かる!あの人を……助けないと!!」

 

考えるよりも身体が勝手に動く。紺色のライダー……あの人は助けるべきだと。

 

そのままの流れで龍騎のカードデッキを目の前に翳す。

 

……ええっとこれでいいのか?

 

すると実体化したベルトが何処からか現れると僕の腰にしっかりと装着される。そして……

 

「へ……変身!」

 

変身ポーズをとり、カードデッキをそのままバックルに装填すると僕の身体を赤色のスーツが包み、龍をモチーフにしたライダー……『仮面ライダー龍騎』へと変身させる。

 

「こ、これが……仮面ライダー龍騎!」

「これで本当の……ゲームオーバーだ」

「はっ!」

 

するとグレーのライダーの声が聞こえ、慌てて2人の方へ顔を向ける。

 

絶対に……助けて勝つ!

 

「やめろ!」

 

無我夢中でデッキからカードを1枚引くと左腕にある『ドラグバイザー』にカードを装填する。

 

『ソードベント』

 

駆け出した僕の右手に青龍刀型の剣『ドラグセイバー』が装備されるとそのまま2人の間に割って入り、グレーのライダーへと斬り掛かる。

 

「SMASH!!」

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

僕の不意打ちを受けたグレーのライダーは仰け反って後退すると地面に倒れてもがき苦しむ。

 

「ッ!?お前は!?」

 

背後に居る紺色のライダーから驚愕の声が聞こえてくる。その声に答えるかの様に僕はドラグセイバーを手に赤い目を光らせたままゆっくりと彼の方へ顔を向けるのだった。

 

◇◇◇

 

「城戸!……城戸なのか!?」

 

紺色のライダーは立ち上がると龍騎に変身した僕にそう問いかけてくる。

 

「城戸?い、いえ違います。」

「何!?じゃあ、お前は誰なんだ?何故、お前がそのデッキを……」

「え、えっと……」

 

驚愕と憤りに近い口調で詰め寄ってくる紺色のライダーに戸惑う。

 

……この人を助けたのはいいけどなんて答えたら良いんだろう?

 

「いってぇなー!」

 

するとグレーのライダーが悪態を付きながら立ち上がると僕らを見て右手に装備していた篭手を撫でる。

 

「何?ゲームの邪魔するの?それとも2人係?いいよ、俺すっげー機嫌悪くなったから纏めて相手するもんね!」

 

まるで子供の様な口調でそう言ってきたグレーのライダーは僕と紺色のライダーを睨むように立ち塞がる。

 

「兎に角、お前も手伝え!話は後だ!」

「えっと……は、はい!」

 

紺色のライダーに言われるがまま返事をすると彼は腰にあるレイピアを手にしてグレーのライダーへと突撃する。

 

「はぁぁぁあっ!」

「ふん!」

 

華麗な剣技で篭手を武器にしたグレーのライダーと戦闘を始めた紺色のライダーを見ていると突如、僕の脳裏にこの人と思しき声が聞こえてくる。

 

『大切なものがあるなら!……どんな犠牲を払ってもそいつを守ればいい。それが人間じゃないのか?』

『俺はそれを望んでいる。』

『おい!城戸!城戸ぉぉぉぉっ!!』

 

「まさか……この人が!」

 

声の言葉から僕は紺色のライダーを見て確信する。

 

仮面ライダーナイト……彼こそが嘗て龍騎だった人が先程の回想で呼んでいた人なのだろう。

 

……それなら……尚更!

 

決意するかの様に顔を上げた僕はカードデッキからもう1枚カードを引くと龍の頭部が描かれたカードをドラグバイザーへ装填する。

 

『ストライクベント』

 

上空から赤い龍……ドラグレッダーが現れると唸り声を上げて僕の右手に『ドラグクロー』を召喚する。

 

「よし!」

 

ドラグレッダーの頭を模した篭手を見て、頷いた僕はそのまま紺色のライダー……ナイトと交戦しているグレーのライダーへ狙いを定める。

 

「はっ!……うん?」

 

するとナイトがこちらを見て、ドラグクローを装備している事に気付くと彼もまた察するかのように攻撃してきたグレーのライダーへ蹴りを入れてカウンターを仕掛ける。

 

「はっ!」

「うわっ!?」

「今だ!やれ!」

「……ッ!?はい!」

 

ナイトの合図に合わせ、炎を吐くドラグクローをグレーのライダー目掛けて勢い良く振り落とす。

 

「はぁぁぁぁっ!SMASH!!!」

 

現れたドラグレッダーの吐いた炎と共に繰り出されたドラグファイアーを一気に放つと炎は見事、体制を崩したグレーのライダーへと直撃する。

 

「うわっ!?ぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

ドラグファイアーをまともに喰らったグレーのライダーは吹き飛ばされると僅かな炎を纏ったまま地面に倒れて、変身が解除される。

 

「うっ……うぐぅ」

 

グレーのライダーに変身していた男性は顔を顰めながらサイの紋章が描かれたカードデッキを持ったまま僕達へ顔を向けて立ち上がる。

 

「くっ、くそっ!くそっ!お、覚えてろ!」

 

男はまるで敵が吐きそうな捨てセリフを僕らに放つとそのまま左脚を引き摺りながら立ち去っていくのだった。

 

「や、やった……のか?」

 

逃げていった男を見て、一息つくと恐る恐るナイトの方へ顔を向ける。彼もまたこちらへ顔を向けたまま無言で変身を解除するとクールそうな雰囲気と黒いロングコートを羽織った男性の姿が露わになった。

 

僕もまた変身を解除して自分の姿を露わにするとナイトの男はこちらにゆっくりと歩み寄って来たと思いきや突然、持っていた龍騎のカードデッキを取り上げた。

 

「あっ!ちょ、何するんですか!」

「これはお前の様な子供が好きに使っていい代物じゃない。」

「そ、そんな……返して下さい!」

「それはこちらのセリフだ!」

「えっ?」

 

男性はギロッと睨み、冷たい視線を向けてくる。

 

「何度も言わせるな!ライダーの力はお前のような子供が持っていい代物じゃないと言っているんだ。今の戦いの事も忘れろ。いいな!」

 

男性はそう言って龍騎のカードデッキを持ったままコートを翻して立ち去ろうとする。

 

ダメだ……このままあの人を帰らせる訳にはいかない!どうしても知りたい事が僕にはあるんだ!!だから……

 

拳をギュッと握り締めた僕は億することなく男性へ声を掛ける。

 

「待って下さい!」

 

誰も居なくなった街中……街灯が灯る道を歩こうとしていた男性は僕の声に立ち止まり、振り返る。

 

「なんだ?まだ用があるのか?」

「確かに僕は子供で力も無いです……それでも!」

 

真っ直ぐな目を彼に向け、強い口調で言い放つ。

 

「僕は助けたいんです!守りたいんです!この世界の人達を!!」

「ッ!?」

 

男性は僕を見るや否や目を見開くと暫く考え込んだ様子を見せ、再びこちらへ顔を向ける。

 

「……話がしたい。そこでお前にこれを預けられる資格があるか試す。…………付いてこい。」

「……は、はい!!」

 

男性の言葉に笑みを浮かべた僕は早速、コートを翻して歩き出す彼の後へ付いていくのだった。

 

◇◇◇

 

後ろから懸命に付いてくるそばかすの少年を見て、俺は思わず笑みが混み上がる。

 

さっき俺を見ていた真っ直ぐな目……似ている。

 

馬鹿だけど誰よりもお人好しな……そう、『ヒーロー』とも呼べるアイツに……城戸に似ている。

 

何故、アイツが龍騎のデッキを手にしたのか?それが神崎の仕業なら何故、彼はこんな子供にデッキをやったのか?……その意味が分かるような気がしてきた。

 

……面白い、城戸と似た良い目と感性を持った少年。コイツになら城戸のデッキを預けてやってもいいかもしれない。

 

夜になった街を歩きながら俺はそう思うのだった。

 

◇◇◇

 

街の灯りが眩しくなってきた夜の街……ナイトの男性に連れられた僕はお洒落な喫茶店に入ると珈琲を嗜みながら改めて彼と相対する。

 

「あ、あの!」

 

暫く沈黙が続く中、思わず声を挙げて男に話し掛ける。

 

「騒ぐな。取り敢えずお前の名前を聞かせろ。」

「緑谷…………出久です。」

「緑谷か……見たところまだ中学生だな?」

「は、はい」

「そんなに力まなくてもいい。先ずはこのデッキを何処で拾ったのか説明して貰えるか?」

 

男性はそう言うと懐から龍騎のカードデッキを取り出す。僕は正直にカードデッキを見つけた経緯を説明する。

 

神崎士郎と呼ばれた鏡にしかいない男と出会った事、彼にカードデッキを自分の望みの為に使えと言われた事、そして僕の望みはヒーローになって人々を助ける事も伝えた。

 

「成程、やはり神崎の仕業か……」

「神崎さんの事を知っているんですか?」

「詳しくは知らない。まぁ、腐れ縁だったと思え。」

「は、はい」

 

終始外の景色に視線を向けている男性に力無く返事をする。

 

「それで?お前はヒーローになりたいと言っていたな?それは何故だ?」

 

ふと、男性は僕に目を向けて尋ねてくる。

 

「……憧れの人がいるんです。オールマイトって知ってますよね?」

「詳しくは知らないが奴のおかげでここは治安が良くなっているのだろう?」

「はい!僕はオールマイトの様に皆を助けられるヒーローになりたいんです!」

「それはヒーローにならないと成し遂げることは出来ないのか?」

「はい!だから雄英に入って力を付けてヒーローになりたいんです。でも……僕は無個性で周囲からは無理って言われて挙句の果てにはオールマイトにも難しいと言われました。」

「無個性?個性が無いということか?」

「はい!ありますよね?ええっと……」

「秋山蓮だ。」

「え、あ……」

「俺の名前だ。」

 

遂に自身の名前を名乗ったナイトの男……秋山蓮に戸惑いながらも話を続ける。

 

「秋山さんにもあります……よね?」

「……俺にそんなものはない。」

「えっ!?じ、じゃあ秋山さんも……」

「だったら何だ?お前は個性がある奴はヒーローになれるから皆正義だと思っているのか?」

「い、いえ……」

「なら、自分の力だけで望みを叶えろ。それが『ヒーロー』じゃないのか?」

「……はい」

 

秋山さんの強い言葉に僕は刻りと頷く。

 

「いちいち不貞腐れるな。説教をしたい訳じゃない。だがオールマイトとやらがお前に言った事は寧ろ正解に近いだろう。」

「えっ?」

「ソイツはお前の夢を全部否定した訳じゃない。オールマイトの話を聞いて俺には理解出来た。ソイツがお前に言いたい事を。」

「……」

 

秋山さんの言葉に僕は俯いて黙り込む。すると彼は龍騎のカードデッキをテーブルに置いて僕の前に差し出した。

 

「……秋山さん?」

「だったら叶えてみせろ。ライダーの力は決して望みを叶えてくれやしないが使い方次第ではお前を助ける鍵にはなる。嘗てライダーになりながらも人を守る為にその力を使った奴の様にな。」

「……自分を助ける為の鍵。」

「緑谷、お前がまだどんな奴かは俺には分からない。だが、一つだけ分かった事がある。……少なくともこの世界でそのデッキを預けるに値するのはお前しかいないという事だ。」

「ッ!秋山さん……ありがとうございます!」

 

彼の言葉に背中を押され、差し出された龍騎のカードデッキを手にすると大事そうに懐へとしまう。

 

「……頑張れよ。じゃあな。」

「あっ、秋山……さ」

すると秋山さんは颯爽とした足取りで立ち上がるとそのまま去ってしまう。一度呼び止めようとしたものの微笑んでその背中を見送る。

 

まだ、お礼を言うのはやめておこう……あの人とはまた会えそうな気がするから。

 

懐にある龍騎のカードデッキに手を当てて彼に届けるかのように誓う。

 

絶対に自分の望みと夢だけは諦めない……と。

 

今更だけどこれは僕が最高のヒーロー……いや、最高の仮面ライダーを目指す物語だ。

 




本作における芝浦淳

芝浦淳/仮面ライダーガイ
ICV:一条俊

原作同様、仮面ライダーガイに変身する。容姿は本編と同じである。相変わらずライダーバトルをゲーム感覚で楽しむ残忍な性格だがライダータイム時の記憶は無いのかユナイトベント♂は発動しない。(いいのか悪いのか)本作では蓮に次いで2番目に登場し、モンスターを倒した直後の彼を狙って襲撃してきた。

デッキ構成はお馴染みコンファインベントを持つが、なんとこちらは本作では何故かヒーロー世界の人間にも通用し、一時的に相手の個性を使用不可にする(ヒロアカの相澤先生と同じ個性の能力を使用可能)というトンデモ能力が追加されている。

デッキ構成
アドベント
ストライクベント
コンファインベント×2
ファイナルベント


今回現れたミラーモンスター

ギガゼール
原作で登場したミラーモンスター。
インペラーと契約していたものとは別個体。
今回は通りがかりの女性を餌として捕食しようとしていた。

龍騎アカデミア再編版を製作検討中!

  • いる。再編して欲しい。
  • いらない。このまま続き描いて。
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